JPS621534Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、燃焼筒内に設けられ燃料ガスと燃焼
用１空気との混合気を形成する混合室と、この混
合室に連通し前記混合気を噴出させる複数のバー
ナパイプと、これらバーナパイプの先端部に設け
られ前記混合室の外周に導びかれた燃焼用２次空
気を前記各バーナパイプの開口端へ細分化して供
給する多孔板とを備えた強制給排気式ガスバーナ
の改良に関する。

一般に、この種のガスバーナにおいては、燃料
ガス（以下単にガスという）と燃焼用１次空気
（以下単にガスという）との混合を充分に行なわ
せるために混合室を相当長くする必要があり、こ
れによりバーナ全長が長くなつて燃焼装置の大型
化が免れなかつた。

本考案はこの問題に対処すべくなされたもの
で、その主たる目的は、この種ガスバーナにおけ
るガスと１次空気との混合効率を高めることによ
り、バーナ全長を短縮化して燃焼装置の小型化を
図ることにあり、以下本考案を図面に基づいて説
明する。

第１図には、本考案に係る強制給排気式ガスバ
ーナの一実施例が示されている。このガスバーナ
は、ガスバーナの外筒たる燃焼筒１０と、ガスお
よび１次空気を導びくとともに後述する第２の混
合室（以下第２混合室Ｒ２という）の一部を形成
する案内筒２０と、案内筒２０と一体的に第１の
混合室（以下第１混合室Ｒ１という）を形成する
とともに混合気を分配する分配筒３０と、分配筒
３０にて分配された混合気を噴出する複数のバー
ナパイプ４０と、２次空気を細分化する多孔板５
０とによつて構成されている。燃焼筒１０は、下
方の小径筒部１１と上方の大径筒部１２とからな
り、その内部には小径筒部１１から大径筒部１２
の略中央に延びる案内筒２０が配設されている。
案内筒２０は、燃焼筒１０の大径筒部１２の底部
に取付けた環状のフランジ２１を貫通していて、
当該貫通部にてフランジ２１に取付けられて、燃
焼筒１０と同心的に配置されている。なお、フラ
ンジ２１の起立部には複数の通孔２１ａが設けら
れている。分配筒３０は、底部略中央に貫通孔を
有する筒部３１と、筒部３１の上部開口を気密的
に覆蓋する上蓋３２とによつて構成されていて、
貫通孔に案内筒２０の先端部を貫通させた状態
で、筒部３１の底部にてフランジ２１の上面に気
密的に取付けられている。また、分配筒３０の上
蓋３２には、上方へ起立する多数のバーナパイプ
４０が固着されている。バーナパイプ４０は、燃
焼筒１０の大径筒部１２の上部に取付けた円形の
多孔板５０を貫通してわずかに突出した状態に
て、多孔板５０に固着されている。この多孔板５
０には、多数の小径の通孔５１が設けられてい
る。

しかして、分配筒３０内には、案内筒２０の上
端開口部に対向して邪魔板６０が配設されてい
る。この邪魔板６０は、下方に向つて湾曲して開
口する椀形に形成されていて、案内筒２０の上端
に設けた支持部材２２に取付けられて、案内筒２
０の上端部を外周まで覆つている。これにより、
邪魔板６０は案内筒２０内を上方に向つて流れる
混合気流に対向し第１混合室Ｒ１内に第２混合室
Ｒ２を形成して、同混合気流を図示矢印のごとく
迂回させるように機能する。なお、図中符号７１
はガス管に接続されるガス供給パイプ、符号７２
は給気フアン７３を備えた給気ダクトを示してい
る。

このように構成したガスバーナは、各種燃焼装
置に組込まれるともに、燃焼筒１０の下端を給気
ダクト７２に連結して使用される。このガスバー
ナにおいて、給気フアン７３によつて供給された
空気は案内筒２０の下端部にて、案内筒２０内を
流れる１次空気と案内筒２０の外周を流れる２次
空気とに分流される。１次空気は、ガス供給パイ
プ７１から案内筒２０内に供給されるガスととも
に案内筒２０と邪魔板６０とにより形成された第
２混合室Ｒ２にて混合され、さらに分配筒３０と
邪魔板６０とにより形成された第１混合室Ｒ１に
て混合され、混合気となつて多数のバーナパイプ
４０の上端開口から噴出される。一方、２次空気
は、フランジ２１の複数の通孔２１ａを通つて分
配筒３０の外周を流れ、多孔板５０により規制さ
れかつ多数の通孔５１にて細分化されて、多数の
バーナパイプ４０の上端開口に供給される。従つ
て、従来公知の適宜の点火手段によつてバーナパ
イプ４０から噴出する混合気に点火すれば、混合
気はバーナパイプ４０の上端開口にて良好に燃焼
するとともに、細分化された２次空気により各バ
ーナパイプ４０が冷却されて、逆火現象が防止さ
れる。

しかして、本実施例においては、案内筒２０と
バーナパイプ４０間の第１混合室Ｒ１内に邪魔板
６０を配設して、同混合室Ｒ１内に第２混合室Ｒ
２を設けている。このため、案内筒２０の上端開
口から流出する混合気流の全ては、図示矢印にて
示すように、一旦邪魔板６０に衝突して第２混合
室Ｒ２内にて反転し邪魔板６０を迂回して第１混
合室Ｒ１内を上方に流れ、この間混合気中のガス
と１次空気とは充分に混合される。この結果、本
実施例においては、ガスと１次空気とを充分に混
合すべく混合室を形成する分配筒３０を長くする
必要がなく、バーナ全長を短縮して燃焼装置の小
型化を図ることができる。

第２図には、上記実施例の変形例である強制給
気式ガスバーナの一部が示されている。このガス
バーナにおける案内筒２０には、その下方部に複
数の通孔２０ａが設けられていて、当該部の外周
には、ガス供給室ｒを形成する筒体２３ａと、筒
体２３ａに固着されて燃焼筒１０の小径筒部１１
を貫通しガス管に接続されるガス供給パイプ２３
ｂとからなるガス供給部材２３が気密的に取付け
られている。従つて、このガスバーナにおいて、
ガスはガス供給パイプ２３ｂを通つてガス供給室
ｒに供給され、通孔２０ａを通つて案内筒２０内
に流入して、１次空気と混合するようになつてい
る。なお、その他の構成は上記実施例と同様であ
つて、同実施例と同様の効果が得られる。

なお、上記実施例においては、給気フアン７３
を備えた給気ダクトに連結される強制給気式ガス
バーナの例について示したが、本考案にるガスバ
ーナは排気ダクトに排気フアンを備えた強制排気
式燃焼装置のガスバーナとして採用しうることは
勿論である。

以上の説明から明らかなように、本考案は、燃
焼筒内に設けられ燃焼ガスと燃焼用１次空気との
混合気を形成する第１の混合室と、この第１の混
合室に連通し前記混合気を噴出させる複数のバー
ナパイプと、これらバーナパイプの先端部に設け
られ前記第１の混合室の外周に導びかれた燃焼用
２次空気を前記各バーナパイプの開口端へ細分化
して供給する多孔板とを備えた強制給排気式ガス
バーナにおいて、前記第１の混合室内に前記各バ
ーナパイプへ向う混合気流に対向して開口し同混
合気流を迂回させる椀形状の邪魔板を配設し、同
邪魔板により前記第１の混合室内に第２の混合室
を形成したことを特徴とする強制給排気式ガスバ
ーナにその要旨がある。従つて、本考案によれ
ば、燃料ガスと燃焼用１次空気との混合効率を高
めることができ、これにより混合室の長さを短縮
することができる。この結果、バーナ全長が短縮
されて、燃焼装置の小型化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すガスバーナの
縦断面図、第２図は同実施例の変形例を示す部分
縦断面図である。 符号の説明、１０……燃焼筒、２０……案内
筒、３０……分配筒、４０……バーナパイプ、５
０……多孔板、６０……邪魔板、Ｒ１……第１混
合室、Ｒ２……第２混合室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃焼筒内に設けられ燃料ガスと燃焼用１次空気
   との混合気を形成する第１の混合室と、この第１
   の混合室に連通し前記混合気を噴出させる複数の
   バーナパイプと、これらバーナパイプの先端部に
   設けられ前記第１の混合室の外周に導びかれた燃
   焼用２次空気を前記各バーナパイプの開口端へ細
   分化して供給する多孔板とを備えた強制給排気式
   ガスバーナにおいて、前記第１の混合室内に前記
   各バーナパイプへ向う混合気流に対向して開口し
   同混合気流を迂回させる椀形状の邪魔板を配設し
   同邪魔板により前記第１の混合室内に第２の混合
   室を形成したことを特徴とする強制給排気式ガス
   バーナ。