JPS6215200Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はオイラ本体内に油を補給するための
給油装置の改良に係る。

この目的においてこの考案は、油圧送手段を備
える給油タンクから導出される導管の末端に設け
られる嵌合具と、オイラ本体の油供給口に取り付
けられる受け具とを備え、これらの間のワンタツ
チ結合によつてオイラ内圧の排除とオイラ本体内
への給油の際外部へ油が流出しないようにするた
めのシールとを同時に行わせ、油圧送手段を介し
てする給油作業に直ちに移行できるようにしたも
のであつて、以下に図面について詳細に説明す
る。

先ず第１図において１は嵌合具であつて、中空
筒体から成るこの嵌合具１の内部に油通路２が形
成されており、この油通路２は一端においてばね
３によつて弁座４に押し付けられているチエツク
弁５を介して導管６に連なり、この導管６は油圧
送手段としてのポンプ７の吐出口８に連通され
る。

このポンプ７は図示の実施例では公知の型の往
復動ポンプとして、シリンダ９と、このシリンダ
９内で気水密に摺動するピストン１０と、このピ
ストン１０に取り付けたピストン・ロツド１１
と、このピストン・ロツド１１を押し下げるレバ
ー１２によるピストン１０の圧下運動に抗して弾
性力を負荷する圧縮ばね１３と、前記吐出口８と
ならんで設けられた吸入口１４とを有し、全体は
給油タンク１５と頂壁１６上に搭載されている。

前記ピストン・ロツド１１に連結されるレバー
１２は前記頂壁１６に取り付けた支柱１７に枢支
されており、レバー１２の自由端には把手部分１
８が形成されている。図示の実施例では前記ポン
プ７と支柱１７とは一つのカバー１９によつて被
覆されている。なお前記頂壁１６には閉塞栓２０
によつて閉鎖される注油口２１が設けられる。

前記吸入口１４に連なる吸入管２２は、チエツ
ク弁２３を経て前記給油タンク１５の底部近くま
で垂下され、その下端はフイルタ２４を介して給
油タンク１５内に開口する。この給油タンク１５
は、移動のための車輪２５と手押し用ハンドル２
６とを備えている。

前記嵌合具１の油通路の他端は狭窄され、かつ
その末端部には、やゝ拡大された差し込み部２７
を設け、このさし込み部２７と前記狭窄された部
分との間に肩部２８を形成して、この肩部２８に
はシール用のＯリング２９を嵌装する。前記嵌合
具１を構成する中空筒体の外側壁３０には、前記
差し込み部２７を設けた端部に向つて軸線方向の
適宜長さの突条３１を突設し、かつこの端部の端
面には、前記差し込み部２７から外周に向つて圧
力逃がし溝３２が設けられている。

一方、前記受け具３３は次の構造を有する。す
なわち、オイラ本体３４（周知構造につきその詳
細な図示及び説明は省略する）に設けた油供給口
３５にねじ込まれるねじ山３６を外周壁に設けた
中空筒状の受け具３３の内部には、前記中空筒体
の外側壁３０の端部に嵌装しうる受け入れ凹部３
７と、本体３８を就座させる弁座３９と、この弁
体３８を常時は閉塞位置に保つべく弁体３８と一
体の弁棒４０に設けたつば部４１と前記受け具３
３の縁部４２との間に縮設した弾性手段すなわち
コイルばね４３とを備え、前記弁棒４０には、前
記差し込み部２７にこの弁棒４０が差し込まれた
際に、前記油通路２と連通される注油路４４を設
けると共に、この注油路４４は、前記弁体３８が
その弁座３９から離れて開放された際に、前記油
供給口３５と連通する位置において、弁棒４０の
外周面上で開口４５として開放される。なおこの
弁体開放の状態において、前記油供給口３５を外
気に連通させるべく、前記圧力逃がし溝３２と連
通する通口４６と前記受具３３の外周に設けて、
オイラ本体３４内を外気に連通させる排気路を形
成させるのである。

前記受け具３３の受け入れ凹部３７には、前記
嵌合具１の突条３１を案内する溝４７に、受け入
れ凹部３７の底に達するまで、嵌合具１が一杯に
差し込まれた後、この嵌合具１を周方向に回動す
ることによつて、嵌合具１と受け具３３とを結合
することを可能とする係止溝４８を連設する。な
お図において、４９は受け具３３とオイラ本体３
４との間の封鎖を行なうＯリングであり、５０は
不使用時に受け具３３の受け入れ凹部３７を被覆
しておくための蓋である。

上記構成において、嵌合具１を受け具３３の受
け入れ凹部３７に挿入した後回動して、前記突条
３１を係止溝４８に係合させると、この際、弁棒
４０は前記Ｏリング２９を介して肩部２８により
押し動かされ、こゝに弁体３８はコイルばね４３
の弾性力に抗して弁座３９から離され、前記排気
路が構成されるので、オイラ本体３４内の圧力は
排出される。こゝにおいて前記把手部分１８を図
の想像線位置間に往復動させれば、給油タンク１
５内の油は導管６、嵌合具１の油通路２、注油路
４、開口４５を通り、前記油供給口３５を介して
オイラ本体３４内に圧入されるのである。

給油の終了後、嵌合具１の突条３１が係止溝４
８から外れる方向に嵌合具１を回動してから、こ
の嵌合具１を受け具３３から抜き取れば、弁体３
８はコイルばね４３の作用で弁座３９に就座し、
オイラ本体３４内は外気と遮断された状態に戻る
のである。

この考案は上述のように受け具３３に対する嵌
合具１のワンタツチ操作によつて、オイラ本体３
４内の内圧の排除と、オイラ本体内へ給油の際外
部へ油が流出しないようにするためのシールとを
完了させることができるので取り扱い使用上極め
て便利なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は嵌合具と受け具とが結合される前の状
態を示すこの考案の全体の竪断面図、第２図は嵌
合具と受け具とが結合された状態を示す要部の竪
断面図で、第３図は第２図の−線に沿う断面
図である。 なお図において、１……嵌合具、２……油通
路、５……チエツク弁、６……導管、７……ポン
プ（油圧送手段）、１５……給油タンク、２８…
…肩部、３１……突条、３２……圧力逃がし溝、
３３……受け具、３４……オイラ本体、３５……
油供給口、３７……受け入れ凹部、３８……弁
体、４０……弁棒、４３……コイルばね（弾性手
段）、４４……注油路、４６……通口、４７……
溝、である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 油圧送手段を備える給油タンクから導出され
   る導管の末端に設けられる嵌合具と、オイラ本
   体の油供給口に取り付けた受け具とを備え、前
   記嵌合具には油通路と、この油通路の末端部に
   形成される肩部と、端面の圧力逃がし溝とが設
   けられ、前記受け具には前記嵌合具の端部の受
   け入れ凹部と、弁体と、この弁体を閉鎖位置に
   保持する弾性手段と、この弁体に取り付けられ
   ていて前記嵌合具の肩部によつて押し動かされ
   るようになつている弁棒と、この弁棒内に形成
   された注油路と、通口とが設けられ、前記油通
   路は弁体開放時に注油路を介して油供給口に連
   通し、前記圧力逃がし溝は弁体開放時に通口及
   び弁体外周と共に排気路を形成して成る給油装
   置。 ２ 前記嵌合具の油通路内にチエツク弁を設けて
   なる実用新案登録請求の範囲第１項記載の給油
   装置。 ３ 前記結合部分が嵌合具及び受け具の一方に軸
   線方向の形成した突条と、他方に設けた溝とを
   有し、さし込み嵌合後嵌合具と受部との間で周
   方向の関係変位を生じさせることによつて両者
   を結合させる形式のものであるようにした実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の給油装置。