JPS62151340A - ポリ塩化ビニル系樹脂積層体 - Google Patents

ポリ塩化ビニル系樹脂積層体

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JPS62151340A
JPS62151340A JP29213285A JP29213285A JPS62151340A JP S62151340 A JPS62151340 A JP S62151340A JP 29213285 A JP29213285 A JP 29213285A JP 29213285 A JP29213285 A JP 29213285A JP S62151340 A JPS62151340 A JP S62151340A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリ塩化ビニル系樹脂積層体に関するものであ
る。更に詳しく述べるならば、本発明は、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂成形品における可塑剤表面移行が恒久的に防止
されているポリ塩化ビニル系樹脂積層体に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
ポリ塩化ビニル系樹脂は、加工性の良さ、高強度、低価
格等の特徴から広範囲な用途に使用されている。しかし
、その成形時に多量の可塑剤、充填剤等を添加する為、
これらの添加物が時間の経過と共に表面へ移行してくる
と言う欠点を有している。この欠点の為、ポリ塩化ビニ
ル樹脂成形品の防汚性、耐久性が著しく損なわれている
上記の問題点を解消するために、軟質ポリ塩化ビニル系
樹脂成形体の表面に、可塑剤などの添加物を含まないア
クリル樹脂フィルムまたはポリテトラフルオロエチレン
フィルムを貼着する方法がとられている。しかしながら
、この方法にも種々の欠点が認められている。例えば、
アクリル樹脂フィルムが用いられたとき、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂成形体と、アクリル樹脂フィルムとの接着力が
過大になると、ストレスのかかり方によってはポリ塩化
ビニル系樹脂成形体側に亀裂を生ずることがあり、また
、前方接着力が過小になると、両者が剥離しやすいとい
う欠点を生じ、両汗の接着力のコントロールが困難であ
る。また、ポリテトラフルオロエチレンフィルムを用い
るときは、接着剤の使用、および特殊な接着工程が必要
となり、原料費および工程費が高くなるという問題点が
ある。
また一方、アクリロイルオキシ化合物又はメタクリロイ
ルオキシ化合物をポリ塩化ヒニル系樹脂成形品の処理を
施す表面に塗布し、この塗布層に加熱処理、又は、光線
や放射線の照射処理を施すことによって架橋硬化させる
方法も取られている。
しかしこの方法では得られる架橋層と、成形品との間の
接着性が低く、耐久性に乏しいという問題点がある。
上述のような問題点の解決策として、ポリ塩化ビニル系
樹脂成形品を無機ガスの低温プラズマで処理して、その
表面に架橋層を形成させる方法がある。しかし、この方
法では可塑剤移行防止能の紫外線に対する持続性が低い
。実際、無機ガスの低温プラズマで処理したポリ塩化ビ
ニル系樹脂シートをサンシャイン・ウェザ−メーター(
スガ試験機(株)製−EL−3UN−TC)により紫外
線照射処理すると、低温プラズマ処理直後には、完全な
可塑剤移行防止能を有していたシートが、僅か20時間
の紫外線照射により、プラズマ未処理シートと同等の可
塑剤移行量レベルに回帰することが判明している。
この可塑剤移行防止架橋層の持続性、耐久性の向上を計
る方法として、ポリ塩化ビニル系樹脂にアリル基含有化
合物を添加し、低温プラズマ処理する方法(特開昭56
−4633) 、同じくメタクリル基含有化合物を添加
し、低温プラズマ処理する方法(特開昭56−5833
)が提案されている。実際、これらの方法によれば、低
温プラズマ処理によって形成される表面架橋層の、紫外
線に対する耐久性は、従前の方法にくらべて格段に向上
する。しかしながら、その効果は、未だ満足し5得るレ
ベルに達しておらず、しかも、上記添加物を多量に使用
する必要があるため、成形品の化学的、又は物理的特性
を損うという欠点があった。
特開昭56−118.430号には、ポリ塩化ビニル系
樹脂成形物品の表面に放射線照射、紫外線照射、あるい
は低温プラズマ処理により架橋層を形成し、この架橋層
の一部をフン素ガスによりフッ素化する方法、および、
ポリ塩化ビニル系樹脂成形物品の表面を、フッ素、ある
いは、フレメン系ガスを含む雰囲気中で低温プラズマ処
理し、一部フッ素化された架橋層を形成する方法が開示
されている。
しかしながら、これらの方法でも、その紫外線に対する
可塑剤移行防止効果の持続性器J不満足なものであり、
成形品表面のフッ素残留度(島津製作所製ESCA−7
50にて測定)も小さく、尚一層改良が望まれていた。
そこで本発明者らは改良方法として、少くとも1種のフ
ルオロカーボンとともに水素を含有している混合ガスを
フッ素化処理ガスとして用いることを提案した。
また本発明者らは別の改良方法として、ポリ塩化ビニル
系樹脂に、末端基としてアクリロイル基および/又はメ
タアクリロイル基を有する少くとも1種の有機化合物か
らなる改質剤を混合し、この組成物から作られた成形品
の表面を、低温プラズマにより処理することも提案した
また本発明者らは更に別の改良方法として、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂に末端基としてアクリロイル基及び/又はメ
タアクリロイル基を有する少くとも1種の有機化合物か
らなる改質剤を混合し、この組成物から作られた成形品
の表面を、少くとも1種のフルオロカーボンとともに水
素を含有してなる混合ガスの低温プラズマで処理するこ
とも提案した。
これらの方法は、実用的にすくれたものであったが、当
業界では、更にポリ塩化ビニル系樹脂の物質的、化学的
特性を損うことなく保持し、かつ可塑剤移行がより一層
恒久的に防止されたポリ塩化ビニル系樹脂材料の開発が
望まれていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
(イ)可塑剤等添加物の表面移行滲出を、恒久的に防止
すること、 (0)可塑剤等添加物の表面移行滲出防止効果の紫外線
照射に対する抵抗性を高めること、&9 ポリ塩化ビニ
ル系樹脂成形品の化学的又は物理的特性を損うことなく
、ポリ塩化ビニル系樹脂基層に強固に結着一体化してい
る表面層を得ること。
化ビニル系樹脂からなる基層と、この基層の少なくとも
1面上に結着一体化されており、かつアクリロイル基お
よびメタアクリロイル基から選ばれた少くとも1種の末
端基を有する少くとも1種の有機化合物の架橋体を含ん
でなる架橋表面層とを有するものである。前述の架橋表
面層は、基層上に形成された前記有機化合物を含む塗布
層を、プラズマ重合性のないガスの低温プラズマにより
処理することにより得られたものであってもよい。
また、有機化合物の架橋体が部分的にフッ素化されたも
のであってもよい。この部分的フッ素化有機化合物含有
架橋表面層は、基層上に形成された有機化合物を含む塗
布層を、フッ素化処理ガスの低温プラズマにより処理す
ることによって得られたものであってもよい。
本発明によって得られるポリ塩化ビニル系樹脂積層体は
その表面に強固に結着一体化した架橋表面層を有してい
る。この架橋表面層の可塑剤等添加物の表面移行、滲出
防止性能は極めて高く、しかもその紫外線に対する耐久
性も極めて高い。
本発明方法に用いられるポリ塩化ビニル系樹脂としでは
、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、硬質ポリ塩化ビニル樹脂、
塩化ビニルと、オレフィン類、例えば、エチレン、プロ
ピレン、またはイソブチレンとの共重合体樹脂、塩化ビ
ニルと、スチレンとの共重合体樹脂、塩化ビニルとジエ
ン類、例えばブタジェン、又は、イソプレンとの共重合
体樹脂、塩化ビニルと、アクリル酸、ハロゲン化オレフ
ィン、又は、酢酸ビニルとの共重合体樹脂、および、上
記の樹脂と、改質用樹脂、例えば、ABS 、 ≦BR
1又は、NBRなどのゴム類との混合樹脂などがある。
ポリ塩化ビニル系樹脂は、可替剤、安定剤、充填剤、防
炎剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴剤、滑
剤、顔料等を目的に応じ適宜含有していてもよい。
本発明の積層体の架橋表面層形成に用いられる有機化合
物は、アクロロイル基およびメタクロイル基から選ばれ
た少なくとも1種の末端基を有するものであって、例え
ば、下記一般式(I)〜(V): A(M)TTR(1) AI−←MrhyAt              (
II )A、−←Mz   N−+rrAa     
    (III)〔但し、上式(1)〜(V)中、A
 、 A I、 A z。
As、A4.As、Ah、At、As、Aq、AI。お
よびAIlは、それぞれ、他とは独立に、アクリロイル
基、又は、メタアクリロイル基を表わし、M 、 M、
、およびM2は、それぞれ、他とは独立に、脂肪族2価
アルコール残基を表わし、M 3 、 M 4およびM
、は、それぞれ、他とは独立に、脂肪族3価アルコール
残基を表わし、Rは、アルキル基、少くとも1個の水酸
基で置換されたアルキル基、少くとも1個のカルボキシ
ル基で置換されたアルキル基、フェニル基、アルキルフ
ェニル基、少くとも1個の水酸基で置換されたフェニル
基およびアルキルフェニル基、および、少くとも1個の
刀ルボキシル基で置換されたフェニル基およびアルキル
フェニル基から選ばれた一員を表わし、Nは、2塩基酸
残基を表わし、nlは、0又は1以上の整数を表わし、
n2 、 n3 、 n4およびn5は、それぞれ、他
とは独立に、1以上の整数を表わす〕の化合物から選ぶ
ことができる。
上記一般式(1)で表わされる化合物としては、フェニ
ルポリエチレングリコールアクリレート(メタクリレー
ト)、p−(ノニルフェニル)−ポリエチレングリコー
ルアクリレート (メタクリレート)、2−ヒドロキシ
−3−フェノキシプロビルアクリレート(メタクリレー
ト)、モノフタル酸エステルエチレングリコールアクリ
レート(メタクリレート)、2−エチルへキシルアクリ
レート(メタクリレート)などがある。
一般式(■)、および(I[)で表わされる化合物とし
ては、ポリエチレングリコールジアクリレート (ジメ
タクリレート)、ポリエチレングリコールモノアクリレ
ートモノメタクリレート、l・リプロピレングリコール
ジアクリレート(ジメタクリレート)、トリプロピレン
グリコールモノアクリレートモノメタクリレート1.4
−ブチレングリコールジアクリレート (ジメタクリレ
ート)、1.4−ブチレングリコールモノアクリレート
モノメタクリレートフタル酸エチレングリコールオリゴ
エステルジアクリレート (ジメタクリμ−1・)およ
びフタル酸エチレングリコールオリゴエステルモノアク
リレートモノメタクリレートなどがある。
一般式(IV)の化合物としては、ペンタエリストリッ
トトリアクリレート (トリメタクリレート)がある。
−単式(V)の多官能オリゴエステル化合物としては、
例えばフタル酸ペンタエリストリットオリゴエステルト
リアクリレート(トリメタクリレート)などがある。上
記一般式(1)〜(V)の化合物において、M、M、、
M2により表わされている脂肪族2価アルコール残基、
M、。
M a 、 M sにより表わされている脂肪族3価ア
ルコール残基、およびNにより表わされている2塩基酸
残基の少くとも1種の分子鎖中には、イソシアネート基
およびエポキシ基から選ばれた少くとも1種が含まれて
いてもよい。
本発明の架橋表面層を形成するには、基層上に前述の有
機化合物を含有する塗布層を形成する。
この有機化合物含有塗布層中には、この有機化合物を溶
解する溶剤が含まれていてもよく、この溶剤は、ポリ塩
化ビニル系樹脂基層に対し、膨潤溶解性、又は浸透性を
有していることが好ましい。
このような溶剤として、イソプロピルアルコールなどの
アルコール類、アセトン、メチルエテルケトンなどのケ
トン類、シクロヘキサンなどの脂玉飽契炭化水素、1.
1.2−1−リフ0ルエタンなどのハロゲン化炭化水素
、テトラヒドロフランなどのエーテル類があげられる。
これらの溶剤は単独で用いてもよく、或いは、2種以上
を任意の割合で混合して用いてもよい。
又、基層上のを機化合物含有塗布層は有機化合物の架橋
を促進する物質を含有していてもよい。
このような物質としては、アクリル酸、メタクリル酸、
フロトン酸、イタコン酸、酢酸ビニル、塩化ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、アクリロニトリル等のビニル化合物
の重合体があげられる。又、5−ニトロアセナフテン、
N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、2−
エチルアントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン
、ベンゾフエノン、アセトフェノン、アゾビスイソブチ
ロニトリルなどの光増感剤や、t−ブチルハイドロパー
オキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のハイド
ロパーオキサイド;ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ
−t−アミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサ
イド;およびラウロイルパーオキサイド、ステアロイル
レバニオキサイド等のジアシルパーオキサイドなどの架
橋助剤を使用してもよい。有機化合物含有塗布層を基層
表面に形成するには、前述のような成分を含有する有機
化合物組成物を、ドクターコート、ロールオンコート、
スプレーコート等の通常のコーティング法でポリ塩化ビ
ニル系樹脂基層高の所望表面に塗布し乾燥する。
得られた積層品を低温プラズマ処理に供してミ塗布層を
架橋表面層に変成する。低温プラズマ処理は0.001
〜10Torrの圧力下において、プラズマ重合性を有
しないガス又は、フッ素化処理ガス(例えば少くとも1
種のフルオロカーボン・水素および、必要により少くと
も1種の無機ガスを含む)の低温プラズマを用いて行わ
れる。プラズマ重合性のないガスとしては、ヘリウム、
ネオン、アルゴン、窒素、亜酸化窒素、二酸化窒素、酸
素、空気、−酸化炭素、二酸化炭素、水素、塩素、塩化
水素、亜硫酸ガス、硫化水素などから選ばれた1種又は
2種以上の混合ガスが用いられる。
フ・ノ素化処理ガスとして用いられるフルオロカーボン
は、パーフルオロカーボン、不飽和フルオロカーボン、
環状フルオロカーボン、およびこれらの置換体から選ぶ
ことができるが、パーフルオロカーボン、例えばテトラ
フルオロメタン、ヘキサフルオロエタン、パーフルオロ
プロパン、パーフルオロ−n−ブタン、パーフルオロベ
ンクン、および、パーフルオロ−n−ヘキサンなどから
選ばれることが好ましい。本発明方法に特に好ましいフ
ルオロカーボンは、−a式 %式% 〔但し、上式中nは1,2、又は3を表わす〕で表わさ
れるパーフルオロカーボンである。
フッ素化処理ガス中のフルオロカーボンと水素との含有
量に格別の限定はない。しかし可塑剤などの添加物の表
面移行・滲出防止効果を発現するに充分な架橋表面層を
得るため、および、得られる積層体表面の撥水性などを
考慮すると、フッ素化処理ガス中のフルオロカーボン含
有量と、水素含有量は、下記式(イ)の関係: 0、 2  A  ≦ 8 2.  0A      
               (イ)〔但し、上式中
Aは、フルオロカーボンの含有量(体積)を表わし、B
は水素の含有量(体積)を表わす〕 を満たすことが好ましい。
0、2 A > Bの場合は、架橋表面層の架橋化が不
充分であり添加物移行・滲出防止効果が不満足なものに
なることがある。また、水素の含有31Bが2、0Aよ
りも大きくなると、積層体の改質表面の18水性が低下
し親水性が過度になる傾向があることが本発明者らによ
って発見された。この現象は本発明者により、成形体表
面のコンタクトアングルメーター(協和科学型CA−D
型)による水接触角測定および、ESCA (島津製作
所rJ!EscA−750)による表面に導入されたフ
ッ素量の測定などによって確認された。
本発明方法に用いられるフッ素化処理ガスは、上述のよ
うに、フルオロカーボンの含有量Aと、水素の含有量B
とを調節することによって、改質表面の水接触角が約1
25〜70度の範囲になるように、その親水性および撥
水性をコントロールすることが可能である。しかし、得
られる改質表面が、好適な防汚性、耐摩耗性、撥水ta
油性を有し、かつ可塑剤など添加剤の表面移行・滲出を
完全に防止するためには、上記関係式(イ)の関係を満
足するようにフルオロカーボンおよび水素の含有量を調
整することが好ましい。
フッ素化処理ガスに添加するこきのできる無機ガスは、
好ましくはCO,八r 、 lie 、 Co□、およ
びN2などから選ばれるが、特にCOおよびArから選
ばれることが好ましい。
無機ガスの含有量にも格別の限定はない。しかし、本発
明者らは、無機ガスの含有量を、水素ガスの含有量との
関係において適当な値に設定すると、所望効果を達成す
るために必要な水素含有量処理に必要な電力、および処
理時間などの節約が可能となることを見出した。すなわ
ちフッ素化処理ガス中の無機ガスおよび水素の含有量を
、下記式(ロ)の関係: Ca20 / B         (of〔但し、上
式中Bは前述のように水素の含有量(体積)を表わし、
Cは無機ガスの含有量(体積)を表わす〕 を満足するように設定することによって、水素使用量や
処理電力を低減し、処理時間を短縮し、かつ、処理工程
の安全性および経済性を高めることが可能となる。
本発明方法における低温プラズマの発生方法にも格別の
限定はなく、従来公知のグロー放電法、コロナ放電法、
マイクロ波放電法なとのいずれを用いてもよい。また、
低温プラズマ発生装置における電極形式についても格別
の限定はなく、従来使用されている無電極方式、平行平
枦電極方式、および、内部電極方式、外部電極方式のい
ずれのものであってもよい。
低温プラズマ処理は、処理装置内の圧力が0.01〜1
QTorrの低圧で行われる。処理電力は特に限定サレ
るものではないが極度に低いと、放電が困難で、プラズ
マ形成が困難となり、また極度に高くなると、積層体表
面におけるエツチング効果が過大となり、架橋表面層が
分解することとなり、可塑剤などが添加物の表面移行・
滲出を防止する効果が不十分となる傾向がある。また、
処理時間も特に限定されるものではないが過度に長くな
ると成形体表面が黄変する傾向がある。また通知になる
と、処理効果が不十分になる。
以下に、実施例により本発明方法を更に説明する。
下記組成のポリ塩化ビニル樹脂: ポリ塩化ビニル(カヱビニール5IO03100重量部 DOP            60  〃エポキシ化
大豆柚      3〜 Ba−Zn系安定剤       2 “を加熱ロール
により、加熱温度160°C1混練時間10分間の条件
で加熱混練し、厚さ1mmのフィルムに成形した。これ
を試料1 (比較例)とした。
次に第1表記載の有機化合物含有組成物を100メ、シ
ュのグラビアロールを用い30g/lriの付着量とな
るよう塗布し150’Cの温度で3分間乾燥した。
以下余白 第1表 得られた積層中間体試料3〜7および前記試料1の試験
片を低温プラズマ処理装置内の所定位置に配置し、装置
内の空気を10−’Torrの圧力になるまで排気し、
次に装置内にアルコンと一酸化炭素(混合比7:3)の
混合ガスを涛入し、装置内圧力を0.2 Torrとし
た。続いて高周波型#(周波数13.56 Ml+□)
から、消費電力100ワツトの低温プラズマ処理を2〜
6分間施した。これを試料1(比較例)および試料3〜
7 (実施例)とした。
又、中間体試料2に180℃の温度で1分間の加熱架橋
処理を施し、得られた試料を試料2 (本実施例)とし
た。これらの試料表面からの可塑剤抽出量を下記の方法
により測定した。
すなわちペルジャー型抽出試験器の底に試験片を置き、
これに5QmAのヘキサンを入れた。ヘキサンと試験片
との接触面積は23.7c++!であった。
この試験器を40°Cの温度で5時間振盪した。次にジ
ノニルフタレートを内部標阜として、ヘキサン中に抽出
されたDOP (ジオクチルフタレート)の量をガスク
ロマトグラフィーにより測定した。
耐候性促進試験は、WEL−3UN−TC型(スガ試験
機■製)を用いて行なった。又、スコツH&験をJrS
K−b328に準じ1kg荷重で1000回行った。
結果を第2表に示す。第2表から明らかなように低温プ
ラズマ処理により耐久性の良好な架橋表面層を短時間に
形成でき、且つ基層と架橋表面層との結着一体性は極め
て強固なものであった。
以下余白 第2表 実施例2、および比較例2 実施例2において実施例1の試料1と同一の試料の表面
に、下記組成の有機化合組成物を100メソシユのグラ
ビアロールを用いて50 g / cAの付着量となる
よう塗布し、150℃の温度で3分間乾燥した。
則基。
フタル酸エチレングリコール才すゴエステルジ7クリレ
ー)     100重量部1.1.2−)リクロルエ
チレン                 20重it
部ポリ塩化ビニル                 
   30重量部この有機化合物含有塗布層を有する試
験片及び、比較のために試料1を実施例1と同様にして
低温プラズマで処理した。但し、処理ガスとしてヘキサ
フルオロエタンと水素の混合ガス(ヘキサフルオロエタ
ンの導入圧力をO,15Torrとし体積混合比を0〜
300%の間で変化させた)を用い、消費電力100ワ
ツトで5分間処理した。これら実施例2および比較例2
の試料の内、ヘキサフルオロエタン/水素の体積比が1
:1の試料について可塑剤抽出量及び汚れ試験の結果を
第3表に示す。汚れ試験はJIS L1021に準じて
行ない、回転数は100回、吸引力は1.1cd/分で
あり、汚染の度合はJISLO805汚染用グレースケ
ールを用いて判定した。
] 実施例2および比較例2の表面処理されたフィルムにお
いて、水素/ヘキサフルオロエタン体積比と、改質成形
物の可塑剤抽出量および改質表面の水接触角との関係を
第1図に示す。
第1図および第3表から明らかなように、ヘキサフルオ
ロエタンに水素を添加することに依って、低温プラズマ
処理の際のへキサフルオロエタンの導入量を少くしても
すぐれた効果を上げることができる。
また、第1図は、比較的高い水接触角、すなわち、親水
性を示し、かつ可塑剤抽出量の少ない表面架橋層を得る
には、水素の含有量をヘキサフルオロエタンの含有量の
20〜200%の範囲にすることが好ましいことを示し
ている。
実施例3及び4 実施例3において、実施例1、試料7と同一の処理を、
また、実施例4において実施例2と同様の処理を行った
。但し、低温プラズマ処理の条件を下記のように変更し
た。すなわち、フッ素化処理ガスの組成を、 ヘキサフルオロエタン     20secm水素ガス
          4,6.8secmアルゴンガス
       O〜20secmの範囲で変化させて、
実施例1と同様の条件で表面処理を施した。また、低温
プラズマ処理において、消費電力を50ワツトとし、処
理時間を5分間とした。
得られた改質成形体の可塑剤抽出量を第2図に示す。
第2図は、フッ素化処理ガスにアルゴンガスを添加する
ことによって、可塑剤抽出量の低下を増進することがで
きることを示している。
特に、本実施例においては、低温プラズマ処理における
消費電力および処理時間がそれぞれ、実施例2の場合の
半分になっているにも拘らず、アルゴンガスの添加量を
調節することにより、可塑剤抽出量をゼロにすることが
できることを示している。すなわち水素ガスの送入量が
8 secmでB/A=0.4 のとき、アルゴンガスの送入量を3 secm以上にす
ると、(Ca2 ) > (50/ 8 = 6.25
)の関係が成立し、可塑剤抽出量はゼロとなる。
また、水素ガスの送入量が、6 secmで、B/A=
0.3 のとき、アルゴンガスの送入量を10105e以上にす
ると、(C≧to) 、> (50/ 6 = 8.3
3)の関係が成立し、可塑剤抽出量はゼロとなる。
更に、水素ガスの送入量が4 secmでB/A=0.
2 のとき、アルゴンガスの送入量を14secm以上にす
ると、(Ca14) > (50/ 4 =12.5)
の関係が成立し、可塑剤抽出量はゼロとなる。
上記の事実から明らかなようにアルゴンガスの量を増大
するごとによって水素ガスの使用量を低下させても、可
塑剤抽出量をゼロにすることが可能になるのである。
又、このようにして表面処理された実施例3および4の
試料の内、ヘキサフルオロエタン/水素/アルゴンの流
量が20sccm/ 6 sccm/ 10105cの
ときの試料に対し実施例1.2と同様の試験を繰り返し
た。その結果を第4表に示す。
〔発明の効果〕
本発明方法によって得られる表面架橋層を一体に有する
ポリ塩化ビニル系樹脂積層体は、ストレス等による表面
架橋層の剥離・肌落もなく、又、この表面架橋層は可塑
剤等の添加剤の表面移行および滲出・揮発を十分に防止
し、これによって成形品の硬化や劣化を有効に阻止する
ことができる。
特に#、表面架橋層は紫外線照射下においてもすぐれた
耐久持続性を有し、従っ°ζ、戸外においても、成形品
を長期にわたって保護することができる。
上記の本発明の効果により、本発明方法により表面改質
されたポリ塩化ビニル系樹脂成形品は、戸外用軒出しテ
ント、日除は用シート、自動車用シート、フレキシブル
コンテブーなどに極めて有用であり、また屋内用として
も壁紙、ブラインド、テーブルクロスなどの用途にも広
く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法および比較方法における、フッ素化
処理ガスの水素/ヘキサフルオロエタン体積比と、得ら
れた成形品の可塑剤抽出量および水接触角との関係を示
すグラフであり、第2図は、本発明方法におけるフッ素
化処理ガス中の水素ガス含有量と、アルゴン導入量と、
得られた成形品の可塑剤抽出量との関係を示すグラフで
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ポリ塩化ビニル系樹脂からなる基層と、この基層の
    少なくとも1面上に結着一体化されており、かつ、アク
    ロイル基およびメタクロイル基から選ばれた少なくとも
    1種の末端基を有する少なくとも1種の有機化合物の架
    橋体を含んでなる架橋表面層と、を有するポリ塩化ビニ
    ル系樹脂積層体。 2、前記架橋表面層が、前記基層上に形成された前記有
    機化合物を含む、塗布層を、プラズマ重合性のないガス
    の低温プラズマにより処理することにより得られたもの
    である、特許請求の範囲第1項記載の積層体。 3、前記有機化合物の架橋体が部分的にフッ素化されて
    いる、特許請求の範囲第1項記載の積層体。 4、前記部分的フッ素化有機化合物含有架橋表面層が、
    前記基層上に形成された前記有機化合物を含む塗布層を
    、フッ素化処理ガスの低温プラズマにより処理すること
    に得られたものである、特許請求の範囲第3項記載の積
    層体。 5、前記フッ素化処理ガスが少なくとも1種のフルオロ
    カーボンと水素とを含有している、特許請求の範囲第4
    項記載の積層体。 6、前記フルオロカーボンが一般式: C_nF_2_n_+_2 〔但し上式中nは1、2又は3を表わす〕 のパーフルオロカーボンから選ばれる、特許請求の範囲
    第5項記載の積層体。 7、前記処理ガス中における水素およびフルオロカーボ
    ンの含有量(体積)が、次式の関係:0.2A≦B<2
    .0A 〔但し、上式中、Aはフルオロカーボンの含有量(体積
    )を表わし、Bは水素の含有量(体積)を表わす〕 を満たしている、特許請求の範囲第5項記載の積層体。 8、前記フッ素化処理ガスが、少くとも1種のフルオロ
    カーボンと、水素と、ならびに、少くとも1種の無機ガ
    スを含有している、特許請求の範囲第4項記載の積層体
    。 9、前記フッ素化処理ガス中の無機ガスおよび水素の含
    有量(体積)が次式の関係: C≧50/B 〔但し、上式中Bは水素の含有量(体積)を表わし、C
    は無機ガスの含有量(体積)を表わす〕を満たしている
    、特許請求の範囲第8項記載の積層体。 10、前記無機ガスがCO、Ar、He、CO_2およ
    びN_2から選ばれる、特許請求の範囲第8項記載の積
    層体。 11、前記低温プラズマ処理が、0.01〜10Tor
    rの低圧下で行われる、特許請求の範囲第2項又は第4
    項記載の積層体。 12、前記有機化合物が下記一般式( I )〜(V):
    A−(M)−_n_1R( I ) A_1−(M)−_n_2A_2(II) A_3−(M_2−N)−_n_3A_4(III)▲数
    式、化学式、表等があります▼(IV) ▲数式、化学式、表等があります▼(V) 〔但し、上式中、A、A_1、A_2、A_3、A_4
    、A_5、A_6、A_7、A_8、A_9、A_1_
    0およびA_1_1はそれぞれ他とは独立にアクリロイ
    ル基又はメタアクリロイル基を表わし、M、M_1、お
    よびM_2はそれぞれ他とは独立に脂肪族2価アルコー
    ル残基を表わし、M_3、M_4およびM_5は、それ
    ぞれ、他とは独立に脂肪族3価アルコール残基を表わし
    、Rはアルキル基、少くとも1個の水酸基で置換された
    アルキル基、少くとも1個のカルボキシル基で置換され
    たアルキル基、フェニル基、アルキルフェニル基、少く
    とも1個の水酸基で置換されたフェニル基およびアルキ
    ルフェニル基並びに少くとも1個のカルボキシル基で置
    換されたフェニル基およびアルキルフェニル基から選ば
    れた一員を表わし、Nは、2塩基酸残基を表わし、n1
    は、0又は1以上の整数を表わし、n2、n3、n4お
    よびn5はそれぞれ、他とは独立に、1以上の整数を表
    わす〕、 を有する有機化合物から選ばれる、特許請求の範囲第1
    項記載の積層体。 13、前記一般式( I )〜(V)において、M、M_
    1、M_2、により表わされた脂肪族2価アルコール残
    基、M_3、M_4、M_5により表わされた脂肪族3
    価アルコール残基、およびNにより表わされた2塩基酸
    残基の少くとも1種の分子鎖中に、イソシアネート基、
    およびエポキシ基から選ばれた少くとも1種が含まれて
    いる、特許請求の範囲第2項記載の積層体。 14、前記架橋表面層を形成するための前記有機化合物
    含有塗布層が、前記基層に対し膨潤溶解性又は浸透性を
    有する物質を含有している、特許請求の範囲第2項又は
    第4項記載の積層体。 15、前記架橋表面層を形成するための前記有機化合物
    含有塗布層が架橋を促進する物質を含有している、特許
    請求の範囲第1項記載の積層体。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS50109273A (ja) * 1974-02-05 1975-08-28
JPS5145173A (en) * 1974-10-16 1976-04-17 Mitsubishi Rayon Co Kakyohimaku ojusuru butsupinno kaihitsuhoho

Patent Citations (2)

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