JPS62146290A - ジスプロシウム−鉄合金の製造方法並びにその製造装置 - Google Patents

ジスプロシウム−鉄合金の製造方法並びにその製造装置

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JPS62146290A
JPS62146290A JP28617085A JP28617085A JPS62146290A JP S62146290 A JPS62146290 A JP S62146290A JP 28617085 A JP28617085 A JP 28617085A JP 28617085 A JP28617085 A JP 28617085A JP S62146290 A JPS62146290 A JP S62146290A
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英次 中村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、ジスプロシウム−鉄合金の製造方法並びにそ
の製造装置に係り、特に希土類金属−鉄一ホウ素磁石用
合金へ添加するのに適した、ジスプロシウムの含有量が
高く、不純物や介在物の含有■の低いジスプロシウム−
鉄合金を連続的に製造する方法並びにその装置に関する
ものである。
(発明の背景) ジスプロシウムは、最近開発されたネオジム−鉄−ホウ
素磁石の保磁力を高める添加剤として有効であり(例え
ば、特開昭60−32306号公報参照)、今後ジスプ
ロシウム金属の需要の増大が期待されている。ところで
、この磁石への添加はジスプロシウム−鉄母合金の形で
も可能である一方、ジスプロシウム金属の融点が140
9℃と高温であるところから、むしろ取扱い上、母合金
の方が有利と考えられる。また、ジスプロシウム−遷移
金属(鉄等)系合金は、光磁気ディスク用材料としても
検討が加えられている。
ところで、希土類金属と高融点金属との合金の製造方法
としては、一般的に、次の4つの方法が知られている。
まず、第一は、希土類金属を溶融塩電解法あるいは活性
金属による還元法等により製造しく希土類金属あるいは
それらの合金として取り出す)、他金属と混合溶解し、
合金化する方法である。しかして、この方法のうち、電
解により希土類金属あるいはそれらの合金を形成せしめ
る工程を経由する方法にあっては、その電解原料として
塩化物を用いる場合、原料の取扱いが難しく、また操業
がバッチ式であるところに問題がある。また、フッ化物
電解浴を用いて希土類金属の酸化物を電解する場合には
、かかる酸化物原料の電解浴への溶解度が小さく、その
ために連続操業が難しく、電解槽底部にスラッジが形成
される問題が内在している。特に、大量生産、連続操業
を達成するには、生成メタルは液体状態であることが好
ましいが、高融点希土類金属の場合においては、そのた
めに電解温度を高くする必要があり、炉材等の不純物が
生成メタル中に混入し易く、現実的ではないのである。
一方、活性金属を用いて希土類金属原料を還元する工程
を含む上記方法にあっては、操業がバッチ式であり、連
続的な大規模生産には適していない問題がある他、高価
な還元剤の使用、還元装置に高価な材料が必要であり、
また、残留還元剤成分の除去工程が必要である等の工程
が複雑となる問題を内在している。
また、第二は、希土類金属の化合物と合金化すべき金属
の化合物を混合し、適当な化合物(例えばSm−Co合
金製造の場合では、水素化カルシウム)で還元する方法
であるが、この方法では、高価な還元剤を用いること、
操業がバッチ式であって、連続的な大規模生産には適し
ていないこと等の問題がある。
さらに、第三に、溶融塩電解法で希土類金属の化合物と
合金化すべき金属の化合物を電解浴中に溶融せしめ、両
化合物を電解還元して、陰極上に合金として析出させる
方法(例えば、米国特許第3298935号)があるが
、この方法にも、次のような問題が内在しているのであ
る。すなわち、陰極上に析出する合金の組成を、電解工
程中長期間にわたって安定化させることが難しく、また
酸化物を原料とする場合には、電解浴への原料の溶解度
が小さいために、連続操業が難しい等の問題が内在して
いるのである。
そしてまた、第四の方法は、所謂消耗電極法と称される
ものであって、合金化すべき金属を固体の陰極とする一
方、希土類金属の化合物を適当な溶融塩の電解浴中に溶
解させて電解還元せしめ、目的とする希土類金属を陰極
上に析出させ、陰極金属と合金化させる方法[U、  
S、  ビューロー・オブ・マインズ、レポート・オブ
・インベスティゲーションズ、隘7146 (1968
)、特許第837401号、特許第967389号など
参照〕である。
しかしながら、この方法にあっても、次のような欠点が
内在している。すなわち、電解還元されるべき希土類金
属の化合物として酸化物原料が用いられた場合にあって
は、先に述べた如く、電解浴中への酸化物の溶解度が低
いことやスラッジが生成する等の問題があり、そしてこ
の問題の回避ノタメには1.高温操業が必要となるので
ある。しかして、この高温操業を行なうと、炉材等から
の不純物の混入が多くなって、生成合金の品質を低下せ
しめる、新たな問題を惹起することとなる。
しかも、この消耗電極法では、生成合金の回収は、バッ
チ式等で行なわれ、連続化されておらず、大量生産には
不適当である問題も内在している。
かかる状況下、ジスプロシウム金属は、これまで殆ど用
途がな(、その少量の製造方法としては、上述の第一の
方法における還元法が考えられるが、それを連続的に製
造する工業的な方法は充分に確立されていない。従って
、当然のことながら、ネオジム−鉄−ホウ素永久磁石の
添加剤としてのジスプロシウム−鉄母合金を連続的に製
造する工業的な製造方法にあっても、充分に確立されて
いないのである。
(発明の概要) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為さ
れたものであって、その目的とするところは、ジスプロ
シウム−鉄合金を、大規模に且つ連続的に製造し得る方
法並びにそのための装置を提供することにあり、また他
の目的とするところは、ジスプロシウムの含有量が高く
、不純物や介在物等の含有量の低いジスプロシウム−鉄
合金の、信頬性のある経済的な工業的製造方法並びに装
置を提供することにある。
すなわち、本発明は、かかる目的を達成するために、鉄
陰極及び炭素陽極を用いて、ジスプロシウム化合物を溶
融塩電解浴中において電解還元せしめ、生成するジスプ
ロシウムを前記鉄陰極上に析出させると共に、該陰極を
構成する鉄と合金化せしめて、ジスプロシウム−鉄合金
を形成させるに際して、前記ジスプロシウム化合物とし
てフ・ノ化ジスプロシウムを用いると共に、かかるジス
プロシウム化合物を含む前記溶融塩電解浴が、実質的に
20〜95重量%のフッ化ジスプロシウム、5〜80重
蚤%のフッ化リチウム、40重量%までのフッ化バリウ
ム及び20重量%までのフッ化カルシウムにて構成され
るように調整する一方、前記ジスプロシウム−鉄合金を
前記鉄陰極上に液体状態で生成せしめ、そして該液体状
態のジスプロシウム−鉄合金を、液滴として該鉄陰極下
方の電解浴中に開口部を有する受器内に滴下せしめて、
液層として溜め、更にこの受器内の液層より、ジスプロ
シウム−鉄合金を・液体状態で取り出すようにしたので
ある。
かくの如く、本発明に従えば、ジスプロシウム−鉄合金
が電解還元操作の一段階で製造でき、そして永久磁石や
光磁気ディスク材料などの材料特性に悪影響を与える不
純物や介在物等の含有量が低く、且つジスプロシウム含
有量の高いジスプロシウム−鉄合金が一段階で経済的に
且つ大規模、連続的に製造することができることとなづ
たのである。より具体的には、固体の陰極を使用するた
め、陰極の取扱が容易であることは勿論、生成合金を電
解時の液体合金のままで取り出すために、実質上、電解
を中断することなく、連続操業が可能であり、そして、
消耗陰極法の利点である低温操業が連続的に行ない得る
結果、電解成績並びに生成合金品位が効果的に改善され
るのである。
また、かかる本発明に従えば、前述したカルシウム等の
活性金属による還元法では困難な、操業の大型化、連続
化が達成され、且つ活性金属等の不純物の混入が抑制さ
れ、更に酸化ジスプロシウムを原料とするフッ化物−酸
化物混合溶融塩の電解による製造方法における連続操業
上の困難を悉く回避することができることとなったので
ある。
さらに、本発明に従えば、酸化ジスプロシウムを原料と
する電解より、低い温度での操業が可能であり、これに
よって炉材等からの生成合金への不純物、介在物の混入
を効果的に抑制することができ、また同一温度でアノー
ド電流密度を大きくとることができるところから、同一
寸法のアノードを用いた場合に、前記酸化物を原料とす
る電解法に比して、電流を増すことができ、生産性を向
上せしめることができる利点がある。
なお、かくの如き本発明手法にあっては、前記溶融塩電
解浴が870〜1000 ’cの温度に保持され、この
温度下において前記電解還元操作が進行せしめられるこ
とが望ましく、またその電解還元操作においては、陽極
電流密度: 0.05〜4.OA / cJ 、陰極電
流密度: 0.50〜80A/CJの条件が好適に採用
されることとなる。
さらに、前記電解還元操作の実施される前記フッ化物原
料を含む溶融塩電解浴は、それが実質的にフッ化ジスプ
ロシウムとフッ化リチウムの二元系にて構成される場合
にあっては、該フッ化ジスプロシウムが少なくとも25
重1%以上、且つ該フッ化リチウムが少なくとも15重
1%以上の割合で電解浴中に存在するように調整せしめ
られることが望ましいのである。
また、かかる本発明を実施するに際しては、(a)実質
的に、−フッ化ジスプロシウム及びフッ化リチウム、並
びに必要に応じて添加されたフッ化バリウム、フッ化カ
ルシウムからなる溶融塩電解浴を収容する、耐火性材料
から構成された電解槽と、(b)該電解槽の内面の接浴
部に施されたライニングと、(C)該電解槽の溶融塩電
解浴中に挿入、浸漬される、実質的に長さ方向に形状の
変化のない長手の炭素・陽極と、(d)該電解槽の溶融
塩電解浴中に挿入、浸漬される、実質的に長さ方向に形
状の変化のない長手の鉄陰極と、(e)開口部が、該鉄
陰極の下方に位置するように、前記電解槽の溶融塩電解
浴中に配置せしめられて、前記炭素陽極と鉄陰極との間
に印加される直流電流によるフッ化ジスプロシウムの電
解還元によって該鉄陰極上に生じるジスプロシウム−鉄
合金の液滴が滴下せしめられる、生成合金液滴を集める
ための合金受器と、(f)該合金受器内の液体状態のジ
スプロシウム−鉄合金を電解槽外に取り出すための液状
合金取出手段と、(g)前記鉄陰極を、前記ジスプロシ
ウム−鉄合金の生成に伴なうその消耗に従って、前記電
解槽の溶融塩電解浴中に所定の電流密度が得られるよう
に挿入するための陰極挿入手段とを、含む装置が好適に
用いられる。
尤も、このようなジスプロシウム−鉄合金の製造装置は
、更に、前記炭素陽極を前記電解槽の溶融塩電解浴中に
所定の電流密度が得られるように挿入するための陽極挿
入手段や、原料としてのフッ化ジスプロシウムを前記電
解槽内に供給するための原料供給手段を備えていること
が望ましく、また前記電解槽の内面に施されるライニン
グとしては、モリブデン、タングステン等の難融金属材
料に代えて、安価な鉄材料が好適に用いられることとな
る。
また、本発明にあっては、電解槽内に配置された合金受
器中に集められた液体状態のジスプロシウム−鉄合金を
、液体状態のままにおいて電解槽外に効果的に取り出す
ために、前記液状合金取出手段が該合金受器内の液状の
生成合金中に挿入されるパイプ状ノズルを有するように
構成され、該ノズルを通じて、真空吸引作用により該生
成合金を吸い上げて、電解槽外に取り出すようにするこ
とが、工業的な実施の観点から有利に採用されることと
なる。
(構成の具体的な説明) まず、第1図には、本発明を実施するための電解システ
ムの模式図が示されているが、そこにおいて、その電解
システムの主要部をなす電解槽2へは、溶融塩電解浴を
構成する溶剤4が装入せしめられるようになっている。
そして、この溶剤4としでは、フッ化ジスプロシウム(
DyF3)とフッ化リチウム(L i F)が用いられ
るが、これらに加えて、フッ化バリウム(BaF、)並
びにフッ化カルシウム(CaFz)を単独で或いは両者
同時に添加して用いることも可能である。一方、電解原
料は、原料供給装置6より電解槽2内の電解浴中に供給
されることとなるが、本発明では、この原料として、酸
化ジスプロシウム(Dyz03)ではなくて、電解浴の
構成成分の一つでもあるフッ化ジスプロシウムが使用さ
れるのである。
また、電解槽2内の電解浴中へは、炭素陽極8と鉄陰極
10とがそれぞれ浸漬せしめられて、それら陽極8と陰
極10の間に直流の電力12が印加せしめられることに
より、電解浴中のフッ化ジスプロシウムの電解還元が行
なわれる。そして、この電解還元によって陰極10上に
析出した金属ジスプロシウムは、直ちに陰極10を構成
する鉄と液体状態の合金を生成せしめ、陰極10表面よ
り滴下して、電解槽2内の電解浴中に設置した受器に溜
るようになる。なお、上記所定の溶剤組成のものが溶融
する温度では、鉄陰極10上に生成する合金は液体状態
となるものであり、またそのような溶融塩からなる電解
浴の比重は、生成合金のそれよりも小さくされていると
ころから、かかる液体状の合金が鉄陰極10上に生成さ
れるに従って、それは陰極10表面より下方に落下する
ようになる。
従って、鉄陰極10から落下する液体合金を受ける、該
鉄陰極10の下方に位置する開口部を有する受器内に溜
められた液体合金は、更に適当な合金取出手段14によ
って電解槽2外へ取り出され、回収されることとなるの
である。
なお、電解槽2へは、電解浴、生成合金、電極(陽極8
と陰極10)、電解槽の構成材料等の変質を防ぎ、生成
合金への有害不純物や介在物の混入を避けること等のた
めに、保護ガス16が導入される。また、電解還元操作
にて電解槽2内に発生したガスは、導入された保護ガス
と共に廃ガス処理装置18に導かれ、所定の処理が施さ
れるようになっている。
ところで、かくの如き本発明に従う電解システムにおい
ては、上述のように、電解原料として、酸化ジスプロシ
ウムとは異なり、フッ化ジスプロシウムが使用される。
このフッ化ジスプロシウムを原料とする場合においては
、フッ化ジスプロシウム自体が電解浴の主要構成成分で
もあるところから、電解によってそれが消費される分を
供給によって補うことが容易であり、且つ酸化物電解の
場合に比較して電解浴中の遥かに広い原料濃度範囲で電
解をW、続することができるのである。なお、この原料
フッ化ジスプロシウムの供給方法としては、粉末の状態
で電解浴の表面に添加するのが一般的であり、電解浴へ
の溶解速度も速く、好ましいが、電解浴内にガスと共に
導入する方法、或いは粉末の成形体を電解浴中に浸漬す
る方法でも、行なうことが可能である。また、酸化ジス
プロシウムの電解の場合と比べて、フッ化ジスプロシウ
ムの電解操作においては、電極間の電解領域における電
解原料濃度の許容範囲が溝かに大きく、それ故に供給し
た原料のかかる領域への移動に多少の遅れがあっても、
電解の継続に支障を来すことが少なく、従って原料フッ
化ジスプロシウムの供給位置並びに電解電気量当たりの
供給量に関して、酸化ジスプロシウムを原料とする場合
のような細かい制約を受けず、より任意に選択を行なう
ことができる利点を有する。
また、本発明において、不純物の少ないジスプロシウム
−鉄合金を製造するためには、電解温度の低下が必要で
あり、このために、実質的に、20〜95%(重量基準
。以下同じ)のフッ化ジスプロシウム、5〜80%のフ
ッ化リチウム、40%までのフッ化バリウム、及び20
%までのフッ化カルシウムにて構成される、実質的にフ
ッ化物のみよりなる混合溶融塩が電解浴として選ばれ、
そしてそのような電解浴に、上記した原料フッ化ジスプ
ロシウムが添加された場合にあっても、電解中は常にか
かる組成範囲の電解浴となるように8周整されることと
なる。
なお、かかる本発明に従う電解浴組成におけるフッ化ジ
スプロシウム濃度が下限未満、即ち20%に満だない場
合には、電解成績が悪化し、またその上限濃度(95%
)を越えるようになると、電解浴の融点が上がり過ぎる
等の問題を惹起する。
また、フッ化リチウムは、その濃度があまりにも低い場
合には電解浴の融点が上がり過ぎ、一方その濃度があま
りにも高い場合には生成合金との反応が激しくなって、
電解成績が悪化する等の問題を惹起するため、その濃度
としては5〜80%に調節する必要があるのである。
さらに、フッ化バリウムやフッ化カルシウムは、高価な
フッ化リチウムの使用量を減少させ、また形成される混
合溶融塩の溶融温度を調節する等の目的をもって加えら
れるものであり、それらの添加量があまりにも多い場合
には、電解浴の融点が上がり過ぎるところから、前者の
フッ化バリウムは40%までの割合で、また後者のフッ
化カルシウムは20%までの割合で、それぞれ単独に或
いは共に用いられることとなる。そして、これら4成分
、即ちフッ化ジスプロシウム、フッ化リチウム、フッ化
バリウム及びフッ化カルシウムの合計量が実質的に10
0%となるようにして、電解浴が形成されるのである。
尤も、このような電解浴組成に関して、かかる電解浴が
フッ化ジスプロシウムとフッ化リチウムの二つの成分の
みにて構成される二元系の場合においては、フッ化ジス
プロシウムは電解浴中において少なくとも25%以上、
フッ化リチウムは少なくとも15%以上、それぞれ存在
するように調整されることが望ましい。そして、この電
解浴成分として用いられる各フッ化物は、電解操作や生
成合金の最終用途の物品特性、例えば永久磁石特性等に
悪影響を及ぼす不純物を含まなければ、必ずしも高純度
のものである必要はなく、通常、工業原料に不可避的に
含まれる不純物は、それらが許容できるものである限り
において電解浴に含まれていても、同等差支えないので
ある。なお、電解浴の組成は、生成せしめられるジスプ
ロシウム−鉄合金の比重より小さな比重を電解浴が有す
るように選ばれるものであるところから、電解時には、
生成されたジスプロシウム−鉄合金が、陰極より比重差
によって電解浴中を落下し、陰極の下方に位置する開口
部を有する生成合金の受器に容易に到達し得るのである
本発明にあっては、かくの如き組成の電解浴の電解時の
温度は、好適には870 ’C〜1000°Cの範囲に
調節せしめられることとなる。前述したように、電解浴
温度があまりにも高くなり過ぎると、生成合金への不純
物、介在物の混入がみられ、一方あまりにも低い電解浴
温度の場合にあっては、ジスプロシウム−鉄二元系合金
の共晶温度が約845℃であるところから、析出する金
属ジスプロシウムと陰極の鉄が充分に合金化せず、貰融
点の固体状の金属ジスプロシウムの析出岬より、陰極−
陽梅間の短絡減少が生起して、電解をm続することが困
難となるからである。この温度の範囲内でできるだけ低
温の方が炉材等からの不純物の混入の少ないジスプロシ
ウム−鉄母合金の製造が可能であることは言うまでもな
い。
そして、かかる温度範囲では、ジスプロシウムを80重
世%以上含む、高ジスプロシウム濃度のジスプロシウム
−鉄合金が有利に生成せしめられ得るのであり、またそ
の生成合金はこの温度範囲において受器内で液層を形成
し、液体状態での取出しに適しているのである。そして
、この受器内の液状合金は、電解槽上部より、真空吸引
方式によって効果的に取り出すことができる他、下方よ
り流し出し方式によって取り出すことも可能である。し
かも、この取出に際しては、受器内の合金を特別に加熱
する必要もなく、極めて容易に液状合金として電解槽外
に取り出すことができるのである。
また、本発明にあっては、電解用電極として、陰極に鉄
、陽極に炭素、特に黒鉛が好適に用いられる。陰極の鉄
は、不純物を含むと、そのまま生成合金中に不純物を持
ち込むこととなるところから、該陰極の鉄材料としては
、必要に応じて不純物の少ないものを用いることが好ま
しい。また、本発明に従えば、電解・操作の進行につれ
て、陰極を構成する鉄は、ジスプロシウム−鉄合金を生
成して、消費されることとなるが、かかる電解によって
消耗する部分の鉄を補って、順次、陰極を電解浴中に浸
漬するようにすれば、電解操作を中断することなく、目
的とするジスプロシウム−鉄合金を連続的に製造するこ
とができるのである。その際、陰極の鉄部材の端部にネ
ジ切り加工等を行なっておいて、ネジ結合等によって陰
極を構成する鉄部材を順次接続せしめ、消耗した陰極骨
を補うことは、勿論可能である。このように、固体の鉄
が陰極として使用できることは、溶融金属を陰極として
使用する場合に比して、取扱が容易であり、且つ電解炉
を装置的にみて簡略化し得るところから、工業化に際し
ては、電解炉の大型化が容易であるという点で大きな利
点となるものである。
また、かかる本発明に従う炭素陽極を用いるフッ化ジス
プロシウムの電解にあっては、陽極全表面にわたっての
電流密度を、0.05〜4.0 A / ciの範囲内
に、電解操作中常に維持していることが望ましい。けだ
し、この電流密度が低過ぎる場合には、陽極表面積が大
き過ぎるか、陽極単位表面積当たりの電流が小さ過ぎる
こととなり、このために生産性が悪化し、工業的に有利
ではなくなるからであり、またかかる電流密度が高くな
り過ぎると、酸化ジスプロシウムを原料とした場合の陽
極効果乃至はこれと類似の異常現象が発生し易くなるか
らである。従って、本発明にあっては、電解条件の一つ
としての陽極電流密度を上記の範囲に保つことによって
、そのような異常現象の発生を効果的に回避することが
、推奨されるのである。
なお、陽極表面における局部的な変動を考ICに入れる
と、上記陽極全表面にわたっての電流密度は、0.3〜
3.OA/cfAO間に保持することがより好ましい。
さらに、フッ化ジスプロシウムを原料とした場合は酸化
ジスプロシウムを原料にした時よりも、同一温度では、
アノード電流密度を大きくとることができ、実操業の点
から好ましい。
一方、陰極の電流密度は、陰極全表面にわたっての電流
密度として0.50〜80A/cfflの広い範囲にわ
たって許容される。しかし、陰極電流密度があまりにも
低過ぎると、陰極単位表面積溝たりの電流が小さ過ぎて
、生産性が悪化し、工業的ではなくなる。また、この陰
極電流密度が高くなり過ぎると、電解電圧の上昇が甚だ
しくなり、電解成績を悪化させる。なお、実際の電解操
業のm続に当たっては、更に1.0〜30A/co!の
より狭い陰極電流密度の範囲に保つことが、電解電圧の
変動幅を狭く維持し、電解操業を容易にする上において
、より好ましいと言える。
さらに、本発明に従えば、電解浴の耐浴材とは別の炭素
を陽極として使用するものであるところから、電解浴の
耐浴容器(耐浴材)と陽極を兼用する場合とは異なり、
陽極の消耗によって電解を終了せしめる必要はなく、た
だその消耗分を補って、更に陽極を電解浴中に浸漬する
か、或いは複数の陽掘を使用するので、順次新しい陽極
に交換するだけで良い。また、陰極も同様に、その消耗
分を補って電解浴中に浸漬するか、或いは新しい陰極に
交換するだけで良いのである。本発明では、好適に採用
される陽極と陰極の表面電流密度の比の大きな違いによ
り、各陰極の周りに複数本の陽極を配置して、陽極が陰
極と対向するようにした電極配列が好適に採用されるこ
ととなるが、そのような場合において、陽極の交換を順
次行なうようにすれば、実質上、電解操業を中断するこ
となく、ジスプロシウム−鉄合金を連続的に製造するこ
とができ、電解法の利点を充分に生かすことができる。
しかも、陽極形状、陰極形状とも、外形上は実質的に長
さ方向には変化がないものを用いることができるところ
から、それらの連続的な使用において何等の不都合が惹
起されることもないのである。
本発明を実施する電解槽の構造の好適な一例が、第2図
に模式的に示されている。
かかる第2図において、電解槽20は、下部槽22とそ
の開口部を覆蓋する蓋体24にて構成されている。また
、これら下部槽22及び蓋体24の外側は、通常、鋼等
の金属よりなる槽外枠26゜28より構成されている。
さらに、下部槽22及び蓋体24は、それぞ、れ外側に
レンガやキャスタブル・アルミナ等よりなる耐火断熱材
層30,320、及び内側に黒鉛、炭素質スタンプ材等
からなる耐浴材層34.36を配置して、構成されてい
る。
そして、下部槽22の内側耐浴材層34の内面の接浴面
には、ライニング材38が設けられて、かかる接浴面を
被覆している。このライニング材38は、耐浴材層34
からの不純物の混入を防ぐ他、それがタングステンやモ
リブデン等の難融金属にて形成されている場合には、生
成する液状ジスプロシウム−鉄合金の受器を兼ねること
もできる。尤も、本発明にあっては、かかるライニング
材38として、難融金属より安価な鉄材料を用いること
が推奨される。また、耐浴材層34は、必ずしも必要で
はなく、耐火断熱材層30上に直接にライニング材38
を適用しても何等差支えない。
また、蓋体24を貫通するように、1本若しくは複数本
の鉄陰極40と、この鉄陰極40に対向して配置された
複数本の炭素陽極42が設けられており、またそれら両
電極40.42は、下部槽22内に収容される前記所定
の溶融塩からなる電解浴44中に、所定電流密度となる
長さにねたって浸漬されるようになっている。なお、こ
こでは、炭素陽i42,42は、鉄陰極40と向かい合
って配置される陽極のうちの2本が示されており、それ
らの材質としては黒鉛が好適に用いられることとなる。
さらに、これら炭素陽極42.42は、棒状、板状、管
状等の形態で用いられ、電解浴44への浸漬部分の陽極
表面積を大きくして陽極電流密度を下げるために、公知
のように溝付きとすることもできる。なお、第2図では
、炭素陽極42には、電解による陽極消耗の跡を示して
、陽極浸漬部に僅かに傾斜が付けられている。この陽極
42には、給電のために金属等の適当な導電体の電気リ
ードが取り付けられていても、何等差支えない。また、
陽極42は、陽極挿入手段としての陽極昇降機構46に
よって上下動せしめられ得るようになっており、これに
より電解継続のための適切な陽極電流密度が確保される
ように、間欠的に或いは連続的に、その浸漬部の表面積
を浸漬深さで調整し得るようになっている。なお、陽極
昇降機構46゜46は、陽極への電気接′tE機能を兼
ね備えることも出来る。
一方、陰極40は、電解還元作用にて析出せしめられる
金属ジスプロシウムと合金化させるべき鉄にて構成され
ており、ここではその1本が示されている。また、第2
図では、ジスプロシウム−鉄合金の液滴生成による陰極
消耗の跡を示して、陰極浸漬部分が円錐形状で示しであ
る。なお、電解温度は、陰極40の鉄の融点以下に選ば
れるところから、この鉄陰極40は固体であり、線状、
棒状、板状、管状等の形態で用いられる。この鉄陰極4
0は、また、陰極挿入手段としての陰極昇降機構48に
よって、合金生成による消耗分を補って、電解浴44中
へ連続的或いは間欠的に送り込まれるようになっている
。そして、この陰極昇降機構48は、陰極への電気接続
機能を兼ね備えることもできる。さらに、かかる鉄陰極
40の浸漬部以外の表面が、防食のために適当な保護ス
リーブ等で保護せしめられるようにしても、同等差支え
ない。
また、かかる鉄陰極40の下方に受器間口部が位置する
ように、電解浴44内において、下部槽22の底部上に
生成合金受器50が配置せしめられており、電解還元操
作によって鉄陰極40上に生成された液状のジスプロシ
ウム−鉄合金52は、陰極表面より滴下して、その直下
において開口する生成合金受器50内に溜められる。な
お、この生成合金受器50は、生成合金52との反応性
の小さな難融金属、例えばタングステン、タンタル、モ
リブデン、ニオブ、或いはそれらの合金等を用いて形成
される他、窒化ホウ素等のホウ化物や酸化物等のセラミ
ックス、或いはサーメット等の材料、さらに鉄を用いて
形成することもできる。
なお、電解浴44は、前記した本発明に従う組成に調整
された、フッ化ジスプロシウムを含有するフッ化物混合
溶融塩よりなるものであり、その組成は、その比重が生
成されるジスプロシウム−鉄合金の比重以下とな、るよ
うに選ばれる。そして、電解によって消費される電解原
料は、原料、供給装置54から蓋体24に設けられた原
料供給孔56を通じて供給され、所定組成の電解浴44
が維持せしめられるようになっている。
また、鉄陰極40から滴下して受器50内に溜められた
生成合金52は、それが所定量溜まった時に、液体状態
のままで所定の合金回収機構(取出手段)によって電解
槽20外に取り出されることとなるが、本発明にあって
は、第2図に示される如く、パイプ状の真空吸引ノズル
58を、蓋体24に設けられた生成合金吸引孔60を通
じて電解浴44内に差し入れ、該ノズル58の先端を生
成合金受器50内の生成合金52中に浸漬せしめ、図示
されていない真空装置の真空吸引作用を利用して吸引す
ることにより生成合金52を吸い上げて電解槽20外に
取り出す手段が、有利に採用されることとなる。
尤も、このような真空吸引による生成合金52の吸引取
出し方式に代えて、電解槽20 (下部槽22)の下部
を貫通する取出パイプを設け、この取出パイプの先端を
更に生成合金受器50を貫通させて、該受器50内に開
口せしめることにより、かかる取出パイプを通じて、生
成合金52を炉外下方に流し出す合金回収機構を採用す
ることも可能である。
なお、図示はされていないが、かかる電解炉20内には
、保護ガスが供給されるようになっており、また電解操
作によって発生するガスは、かかる保護ガスと共に、廃
ガス出口62を通じて外部に排出されるようになってい
る。また、このような電解槽20には、前記した電解温
度に保持するための特別な加熱装置は設けられていない
が、所定の温度に維持するために、必要に応じて、この
電解槽20.内に或いはその外部に適当な加熱装置を設
けてもよいことは、言うまでもないところである。
(実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発
明に従う幾つかの実施例を示すが、本発明がそのような
実施例の記載によって同等制限的に解釈されるものでな
いことは、言うまでもないところである。
なお、本発明は、上述した本発明の詳細な説明並びに以
下の実施例の他にも、各種の態様において実施され得る
ものであり、本発明の趣旨を逸説しない限りにおいて、
当業者の知識に基づいて種々なる態様において実施され
得るものは、何れも本発明の範晴に属するものであるこ
とが、理解されるべきである。
実施例 1 ジスプロシウムを主とする希土類金属92%(重量基準
。以下同じ)及び鉄8%の平均組成を有する希土類金属
−鉄(RE−Fe)合金2.11 kgが、次のように
して得られた。
すなわち、第2図に示される電解槽と同様な構成の装置
において、電解槽の耐浴材として鉄をライニングした黒
鉛るつぼを用い、生成合金受器として該黒鉛るつぼの底
部中央に設置したモリブデン製容器を用いて、実質上フ
ッ化ジスプロシウムとフッ化リチウムのみの二元系フッ
化物混合溶融塩よりなる電解浴を、平均896℃の電解
温度にて不活性ガス雰囲気中で電解した。陰極としては
、黒鉛るつぼ中央部の電解浴中に浸漬した1本の611
ψの鉄線を用い、陽極としては、かかる陰極の周りに同
心円状に配列して(平面形態において)電解浴中に浸漬
した、4本の40mmφの黒鉛棒を用いた。
そして、フッ化ジスプロシウムを原料として、その粉末
を電解浴に連続的に供給しつつ、下記第1表に示される
範囲内の電解条件を保持して、16時間電解を行なった
。この間、電解操業は極めて良好にm続することができ
、液体状の希土類金属(ジスプロシウム)−鉄合金が順
次滴下して、電解浴内に配置されたモリブデンの受器内
に溜められた。この溜められた合金は、8時間毎に、真
空吸引ノズルを存する真空吸引式合金回収装置にて電解
炉の外部に取り出された。
かかる電解操作により得られた電解成績並びに生成合金
の分析結果を、下記第1表及び第2表に示す。なお、電
流効率は、回収した希土類金属重量(すべてジスプロシ
ウムと仮定)に基づいて求められた。
また、比較のために、同様の製造装置において、原料と
して酸化ジスプロシウムの粉末を用い、これを陰掻−陽
極間の陽極ガス発生部分(電解領域)の電解浴に連続供
給して、平均935°Cの電解温度にて、略同様の電解
条件下で電解を行なったが、その場合には、アノード電
流密度を上記フッ化物原料電解時のときの1/2以下に
しないと、陽極効果が頻発し、酸化物電解はm続不可能
であった。このため、陽極効果の解消を図るべく、酸化
ジスプロシウムを過剰に供給せざるを得す、結果として
電解槽底部にスラッジを形成し、原料酸化ジスプロシウ
ムの利用率を悪化させた。
実施例 2 実質的にジスプロシウムからなる希土類金属90%及び
鉄10%の平均組成を有する希土類金属(ジスプロシウ
ム)−鉄合金の1.04kgが、次のような電解操作に
より得られた。
まず、耐浴材としての黒鉛るつぼの内面に鉄をライニン
グしたものを、電解浴の容器として用い、更にこの底部
中央に設置したモリブデン製容器を生成合金の受器とし
て用いて、実質上フッ化ジスプロシウムとフッ化リチウ
ムのみの二元系フッ化物混合溶融塩よりなる電解浴を、
平均970℃の電解温度にて不活性ガス雰囲気中で電解
した。そして、陰極としては、実施例1と同様に配置し
た1本の12flφの鉄棒を用い、また陽極としては、
実施例1と同様の4本の40龍φの黒鉛棒を用いた。
そして、フッ化ジスプロシウムを原料として、電解浴に
連続的にその供給を行ないつつ、下記第1表に示される
範囲内に電解条件を保持したところ、8時間にわたり、
良好な電解操業が継続された。また、液体状の希土類金
属(ジスプロシウム)−鉄合金が順次滴下して、モリブ
デン製受器内に集められた。さらに、この集められた受
器内の生成合金は、実施例1と同様に液体状態で取り出
すことができた。
かかる電解操作によって得られた電解成績並びに生成合
金の分析結果を、それぞれ下記第1表及び第2表に示す
第    1    表 *全希土類金属(はとんどがジスプロシウムであるが、
工業原料に不可避的に含まれるその他の希土類金属を計
1%弱含む)第     2     表 *全希土類金属(はとんどがジスプロシウムであるが、
工業原料に不可避的に含まれるその他の希土類金属を計
1%弱含む) かかる第1表及び第2表の結果から明らかなように、本
発明に従ってフッ化ジスプロシウムを電解することによ
り、ジスプロシウム含有量の高いジスプロシウム−鉄合
金が一挙に製造され得るのであり、またそのような生成
合金は、合金特性を悪化させる不純物の含有量の低いジ
スプロシウム−鉄合金であることが認められる。なお、
第2表中の合金含有成分の数値は、8時間毎に取り出さ
れた合金の分析値の平均値である。
また、以上の実施例では、更に長時間にわたって継続し
て電解を行なうことが容易であり、そのような場合にあ
っても、それぞれの実施例と同様な結果が得られること
がfffl t=されている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための具体的な電解システム
を示す模式図であり、第2図は本発明を実力量するため
の電解槽の構造の一例を示す断面図である。 2:電解槽     4:溶剤 6:原料供給装置  8:炭素陽極 10:鉄陰極    12:電力 14:合金取出手段 16:保護ガス 18:廃ガス処理装置 20:電解槽    22:下部槽 24:蓋体 30.32:耐火断熱材層 34.36:耐浴材層 38ニライニング材 40:鉄陰極 42:炭素陽極   44;電解浴 46:陽極昇降機構 48:陰極昇降機構50:生成合
金受器 52:生成合金 54:原料供給装置 58:真空吸引ノズル60:生成
合金吸引孔 出願人 住友軽金属工業株式会社 第1図 第2図

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鉄陰極及び炭素陽極を用いて、ジスプロシウム化
    合物を溶融塩電解浴中において電解還元せしめ、生成す
    るジスプロシウムを前記鉄陰極上に析出させると共に、
    該陰極を構成する鉄と合金化せしめて、ジスプロシウム
    −鉄合金を形成させるに際して、 前記ジスプロシウム化合物としてフッ化ジスプロシウム
    を用いると共に、かかるジスプロシウム化合物を含む前
    記溶融塩電解浴が、実質的に20〜95重量%のフッ化
    ジスプロシウム、5〜80重量%のフッ化リチウム、4
    0重量%までのフッ化バリウム及び20重量%までのフ
    ッ化カルシウムにて構成されるように調整する一方、前
    記ジスプロシウム−鉄合金を前記鉄陰極上に液体状態で
    生成せしめ、そして該液体状態のジスプロシウム−鉄合
    金を、液滴として該鉄陰極下方の電解浴中に開口部を有
    する受器内に滴下せしめて、液層として溜め、更にこの
    受器内の液層より、ジスプロシウム−鉄合金を液体状態
    で取り出すようにしたことを特徴とするジスプロシウム
    −鉄合金の製造方法。
  2. (2)前記溶融塩電解浴が、870〜1000℃の温度
    に保持され、かかる温度下に前記電解還元操作が進行せ
    しめられる特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. (3)前記電解還元操作が、陽極電流密度:0.05〜
    4.0A/cm^2、陰極電流密度:0.50〜80A
    /cm^2の条件下に行なわれる特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載の製造方法。
  4. (4)前記炭素電極が、黒鉛電極である特許請求の範囲
    第1項乃至第3項の何れかに記載の製造方法。
  5. (5)前記ジスプロシウム化合物を含む溶融塩電解浴が
    、実質的にフッ化ジスプロシウムとフッ化リチウムにて
    構成され、且つ該フッ化ジスプロシウムが少なくとも2
    5重量%以上、該フッ化リチウムが少なくとも15重量
    %以上、それぞれ存在するように調整せしめられる特許
    請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記載の製造方法
  6. (6)実質的に、フッ化ジスプロシウム及びフッ化リチ
    ウム、並びに必要に応じて添加されたフッ化バリウム、
    フッ化カルシウムからなる溶融塩電解浴を収容する、耐
    火性材料から構成された電解槽と、 該電解槽の内面の接浴部に施されたライニングと、 該電解槽の溶融塩電解浴中に挿入、浸漬される、実質的
    に長さ方向に形状の変化のない長手の炭素陽極と、 該電解槽の溶融塩電解浴中に挿入、浸漬される、実質的
    に長さ方向に形状の変化のない長手の鉄陰極と、 開口部が、該鉄陰極の下方に位置するように、前記電解
    槽の溶融塩電解浴中に配置せしめられて、前記炭素陽極
    と鉄陰極との間に印加される直流電流によるフッ化ジス
    プロシウムの電解還元によって該鉄陰極上に生じるジス
    プロシウム−鉄合金の液滴が滴下せしめられる、かかる
    ジスプロシウム−鉄合金液滴を集めるための合金受器と
    、 該合金受器内の液体状態のジスプロシウム−鉄合金を電
    解槽外に取り出すための液状合金取出手段と、 前記鉄陰極を、前記ジスプロシウム−鉄合金の生成に伴
    なうその消耗に従って、前記電解槽の溶融塩電解浴中に
    所定の電流密度が得られるように挿入するための陰極挿
    入手段とを、 含むことを特徴とするジスプロシウム−鉄合金の製造装
    置。
  7. (7)前記炭素陽極を前記電解槽の溶融塩電解浴中に所
    定の電流密度が得られるように挿入するための陽極挿入
    手段を備えた特許請求の範囲第6項記載の製造装置。
  8. (8)原料としてのフッ化ジスプロシウムを前記電解槽
    内に供給する原料供給手段を備えた特許請求の範囲第6
    項又は第7項記載の製造装置。
  9. (9)前記液状合金取出手段が、前記合金受器内の液状
    ジスプロシウム−鉄合金中に挿入されるパイプ状ノズル
    を有し、該ノズルを通じて真空吸引作用により該ジスプ
    ロシウム−鉄合金を吸い上げ、電解槽外に取り出すよう
    にした特許請求の範囲第6項乃至第8項の何れかに記載
    の製造装置。
  10. (10)前記ライニングが、鉄材料にて構成されている
    特許請求の範囲第6項乃至第9項の何れかに記載の製造
    装置。
  11. (11)前記炭素電極が、黒鉛電極である特許請求の範
    囲第6項乃至第10項の何れかに記載の製造装置。
JP28617085A 1985-12-19 1985-12-19 ジスプロシウム−鉄合金の製造方法並びにその製造装置 Granted JPS62146290A (ja)

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