JPS6214510Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、特に調理用レンジの上方に設置して
用いられるブース型排気扇に於ける吸排気装置に
関し、更に詳細には、逆風侵入防止用の排気ダン
パーと、外気吸込用の吸気ダンパーとの関連に於
て開発されたブース型排気扇に於ける吸排気装置
に関するものである。

ブース型排気扇に於ては、通常排気側に逆風侵
入防止用の排気ダンパーが設けられ、又吸気側に
外気吸込用のダクトが併設されているが、この場
合、その吸気側に単に外気吸込用のダクトを設け
ただけでは、排気扇を使用しない時に於ても外気
が侵入して好ましくなく、（例えば、強風時は勿
論のこと、通常時に於ても冷暖房機を運転してい
る場合等。）、この場合吸気側に、単に外気侵入防
止用のダンパーを設けただけでは、これが機能せ
ず、即ち風を受けた場合に於ては閉じられること
もあるであろうが、一度閉じられたものは手操作
により開らく必要があり、特に高所に設けられた
り、通常では触手不能な個所に設けられた場合に
は、これを開らくことが容易でない。

本考案は叙上の点に着目して成されたもので、
その目的は排気用ダンパーと連動して開閉する吸
気用ダンパーを設けたことにより、室内空気の排
気時には外気が吸入され、又排気の閉止と同時に
吸気も閉止し得る、即ちフアンローターの駆動と
停止のみにより前記の作用を得られるブース型排
気扇に於ける吸排気装置を提供するにある。

又、本考案の他の目的は、簡易なる構成によ
り、前記の作用効果を得られ、従つて低コストの
下に出来、且つ確実に作動し得るブース型排気扇
に於ける吸排気装置を提供するにある。

次に、上記の目的を達成し得る本考案の一実施
例を、添付図面について詳細に説明する。

Ａはブース本体、１はグリスフイルター１ａを
有するレンジ部よりの気体を吸入するための下部
吸気口、２は天井付近に滞留された気体を吸入す
るための上部吸気口２ａと、後記される外気を室
内に給気するための給気グリル２ｂを有する前面
蓋板、３はフアンローター、４はフアンケース、
５は電動機、６は室内より吸気された気体を後記
する排気用チヤンバーを介して大気中に排出する
ための吸気チヤンバー、７は外気より吸入された
空気を室内に給気するための給気チヤンバー、８
は上部吸気口２ａと吸気チヤンバー６を連通する
手動ダンパー（図示されていない。）を有する通
路を示すが、これ等各部の関連構造及び作用等
は、従来より周知のもの（例えば、実開昭53−
27668号公報に記載されたもの）と同様であるか
ら、その詳細な説明は、これを省略する。

９は排気用チヤンバー、１０は外気を吸入する
ための吸気用チヤンバーを示し、その排気用チヤ
ンバー９の下部は連管１１を介してフアンケース
４の一端に連通され、吸気用チヤンバー１０の下
部は給気チヤンバー７に連通されている。又排気
用チヤンバー９と吸気用チヤンバー１０には、そ
れぞれダクト接続用の接手部９ａ，１０ａが形成
され、且つ排気用チヤンバー９と、吸気用チヤン
バー１０はブース本体Ａの上部に直立状態に設け
られている。又この図示例のものに於ては、排気
用ダクト９の接手部９ａがブース本体Ａ上に於て
左方に位置され、吸気用ダクト１０の接手部１０
ａがブース本体Ａ上に於て前方に位置されている
が、これ等の開口位等は適当に設計変更し得るも
のである。

１２は排気ダンパー、１３は吸気ダンパーを示
し、この両ダンパー１２，１３の下端は一本の回
動軸１４に固着され、その回動軸１４は排気用チ
ヤンバー９と吸気用チヤンバー１０の下部に於け
る一端に回動可能に横装され、又両チヤンバー
９，１０の他端には各ダンパー１２，１３の閉止
用受部９ｂ，１０ｂが設けられている。又、排気
ダンパー１２が略75゜開くことにより（90゜の回
動で全開）、吸気ダンパー１３が同角度の回動に
より吸気用チヤンバー１０の一端内壁に吸気ダン
パー１３が圧接する全開状態になるように構成さ
れている。

即ち、排気用チヤンバー９の下部は水平に形成
されているが、吸気用チヤンバー１０の下部は回
動軸１４が存する側より他端に向け略25゜立上つ
た斜状に形成され、その他端部に前記された閉止
用受部１０ｂが設けられている。従つて吸気ダン
パー１３の閉止状態は略25゜の斜状に保持され、
排気ダンパー１２の閉止状態は水平に保持されて
いる。

叙上の構成に於て、フアンローター３の駆動に
より、レンジ部より下部吸気口１を介して吸気チ
ヤンバー６内に吸入された気体及び天井付近部よ
り上部吸気口２ａを介して同じく吸気チヤンバー
６内に吸入された気体は、フアンケース４の一端
より吸入されると共に他端なる連管１１内に吐出
され、この吐出された排気圧により排気ダンパー
１２は、図面特に第３図で判るように回動軸１４
と共に略75゜回動し、その全風量が接手部９ａに
連結されたダクトを介して屋外に排出される。又
排気ダンパー１２の前記回動と同時に、これと同
軸上にある吸気ダンパー１３も略75゜回動して、
吸気用チヤンバー１０の一端内壁に圧接した全開
状態となり、これにより吸気ダンパー１３に背圧
がかかることなく外気が吸入され、この吸入され
た外気が給気チヤンバー７を介して給気グリル２
ｂより室内に出されるものである。

次に、フアンローター３の駆動と停止すること
により、前記の如く略75゜に開かれていた排気ダ
ンパー１２はその自重により閉止され、これと同
時に吸気ダンパー１３も閉止されるものである。

以上、本考案の一実施例について説明したが、
本考案はこれに限定されず、即ち次の如く設計変
更することもある。

（） 排気ダンパー１２と吸気ダンパー１３と
を、１本の回動軸１４に固着しないで、歯車機
構によつて両ダンパーを連動させることもあ
る。（例えば、排気ダンパー１２と吸気ダンパ
ー１３の回動軸に傘歯車を回着すると共に、こ
の両傘歯車に噛合する中間傘歯車を設けたりし
て。） （） 図面特に第３図に示す如く、吸気用チヤ
ンバー１０の底部を斜状にしないで、即ち排気
用チヤンバー９と同様に水平にすると共に、前
記された歯車機構の歯車比の変換により吸気ダ
ンパー１３を、排気ダンパー１２よりも、余分
に回動させ、これを吸気用チヤンバー１０の内
壁に接するようにすることもある。

本考案は上記したようにブース本体Ａに、室内
より吸入した空気を屋外に排出するための排気用
チヤンバー９と、外気を吸入すると共にこれを室
内に給気するための吸気用チヤンバー１０を設
け、更に排気用チヤンバー９に設けた排気圧によ
り自動開閉する排気ダンパー１２と連動する吸気
ダンパー１３を吸気用チヤンバー１０に設けて成
るから、室内空気の排気時には外気が吸入され、
排気扇による室内空気の排気作用が向上し、又排
気の閉止と同時に吸気も閉止し得る、即ちフアン
ローターの駆動と停止のみにより前記の作用を得
られ、又簡単な構成で足りることにより、それだ
けコスト安に出来る等の効果を奏し得るものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るブース型排気扇に於ける吸
排気装置の一実施例を示し、第１図は正面図、第
２図は側面図、第３図は排気ダンパーと吸気ダン
パーの関連を現わした説明図である。 Ａ……ブース本体、９……屋外への排気用チヤ
ンバー、１０……屋外よりの吸気用チヤンバー、
１２……排気ダンパー、１３……吸気ダンパー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 室内気体を吸気チヤンバー内に吸入する下部吸
   気口、天井付近の滞留空気を吸気チヤンバー内に
   吸入する上部吸気口、外気を給気チヤンバーより
   室内に給気する給気グリルを設けた前面蓋板及び
   吸気チヤンバー内に設置したフアンローターを収
   納したフアンケースを夫々備えたブース型排気扇
   のブース本体において、 前記フアンケースに連管を介して接続され、吸
   気チヤンバー内の空気を屋外に排出する排気用チ
   ヤンバーと、前記給気チヤンバーに連通する外気
   吸気用チヤンバーとを夫々前記ブース本体の上部
   外側に延設し、 前記排気用チヤンバー内に、連管を通る排気圧
   により開閉する排気ダンパーを回動可能に設ける
   と共に、前記吸気用チヤンバー内に、排気ダンパ
   ーの開閉に連動し、かつ排気ダンパーの全開以前
   に全開状態となる吸気ダンパーを回動可能に設け
   た、 ことを特徴とするブース型排気扇に於ける吸排
   気装置。