JPS6214266Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、建物のバルコニーや屋上等に設け
られる手摺り、或いは屋外施設の周囲に施される
安全棚等に取り付けられる手摺り用壁シートに関
連し、殊にこの考案は、この種壁シートを簡易に
製作するための手摺り用壁シート素材に関する。

通常の手摺りは、支柱の上下に架設した上下桟
間に複数の立子を等間隔に配設しただけの構造で
あるため、殊にマンシヨンのバルコニーの場合、
立子間の間隙をとおして外部から屋内およびバル
コニーの内側が見え、またこれが建物全体の美観
を損ねる等の問題があつた。更にマンシヨンのバ
ルコニーは、物干し場や子供の遊び場等に利用さ
れているが、壁がないため危険であり、更に立子
の間隙から物が落ち、階下の人を傷付ける等の不
都合があつた。

そこで近年、バルコニー等の手摺りに簡易に装
着できる構造の壁シートが提案されたが、いずれ
の壁シートもその長さが固定であるため、長さの
異なる全ての手摺りに対応させることができず、
実用性に欠けるという欠点があつた。

この考案は、上記問題を解消するためのもので
あつて、手摺り長さに対応する壁シートを各家庭
等において簡易に作製できる手摺り用壁シート素
材を提供することを目的とする。

以下図面に示す実施例に基づきこの考案を具体
的に説明する。

第１図はバルコニーの手摺り１を示し、上下桟
１２，１３間に複数本の立子１１，１１が等間隔
に配設されると共に、手摺り１の略全面にこの考
案の壁シート素材を裁断して得た壁シート２が取
り付けられている。

この壁シート２は、手摺り高さに対応する幅の
可撓性を有する柔軟なシート材３の両端部に、手
摺り１の支柱或いは立子１１への止め手段４，４
を設けたものであり、シート面の上下端縁および
その中間部に対し４列の止め孔５１〜５４が孔位
置を一致させ且つ全長に亘り等間隔に開設され、
更にシート面の略全面には多数の通気孔６が形成
されている。

第１図に示す実施例は、シート材３の中間部を
各立子１１の内外へ順次交互に通し、シート材３
両端部をホツク式の止め手段４，４を用いて両側
の立子１１ａ，１１ｂに止め固定したものであ
る。この止め手段４は、柔軟な合成樹脂成形体で
あり、第２図に示す如く、ネジ軸４２を突設した
雄型ホツク４１と、ネジ孔４４を備えた縦型ホツ
ク４３とから成る。シート材３は端部の巻き重ね
部において、隣合う止め孔５１，５１，５２，５
２，５３，５３，５４，５４が相互に一致して連
通し、両止め孔中へ一側より雄型ホツク４１のネ
ジ軸４２を挿入し、他側より雌型ホツク４３を当
て、ネジ孔４４へネジ軸４２を螺入させて、両ホ
ツク４１，４３を結合する。

第３図は他の取付け方法を示し、シート材３の
上下端縁部に設けた各止め孔５１，５４へバンド
状の止め手段４を挿通すると共に、上桟１２およ
び下桟（図示せず）へバンド本体４５を巻き付
け、バンド先端４６を係合部４７へ係入して固定
するものである。

上記構成のシート材３は、第４図に示すこの考
案の壁シート素材７を適当長さで切断Ｘして得る
ものである。

この壁シート素材７は柔軟なビニールシート材
を手摺り高さに対応する幅の長尺帯状体に形成し
たものであり、壁シート素材７の略全面には凹凸
状の装飾模様および複数の通気孔６が施こされ、
更に必要に応じて適当な絵柄ラベルを貼着するよ
う構成されている。

この壁シート素材７には、その上下端縁部に前
記ホツク式またはバンド式の止め手段４を取り付
けるための止め孔５１，５４が全長に亘り等間隔
に開設されており、更にその中間部には前記ホツ
ク式の止め手段４を取り付けるための止め孔５
２，５３が２列全長に亘り等間隔に開設されてい
る。各止め孔５１〜５４は孔位置がそれぞれ一致
させてあり、従つてシート材端部を折返したとき
各止め孔５１〜５４は隣りの止め孔５１〜５４と
一致して、ホツク式の止め手段４を重なつた各孔
へ装着できる。

この考案は上記の如く、柔軟なビニールシート
材をもつて適当長さで切断可能な長尺帯状に形成
された手摺り用壁シート素材を形成したから、各
家庭等においてバルコニー等の手摺りの長さに合
わせてシート素材を切断することによつて、簡易
に手摺り用壁シートを製作でき、いかなる長さの
手摺りにも対応させることができる。

またシート素材のシート面には上下端縁部およ
びその中間部に対し複数列の止め孔５１，５４を
孔位置を一致させ且つ全長にわたり等間隔に開設
したから、どの位置で切断しても任意の止め孔に
対し手摺りの形状等に応じてホツク式、バンド式
等の各種止め手段を装着でき、壁シートを手摺り
へ簡単に取り付け固定できる。これによりマンシ
ヨンのバルコニー等において、手摺りに沿う壁面
を簡易に構成でき、バルコニーの安全性が高めら
れ、且つ立子の間隙より物が階下へ落下すること
が防止され、而もシート材に不透明資材を用いた
場合、外部から屋内への視界を遮断できる等、考
案目的を達成した優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は壁シートを手摺りに取り付けた状況を
示す正面図、第２図は止め構造を示す断面図、第
３図は他の止め構造を示す斜面図、第４図はこの
考案にかかる壁シート素材を示す斜面図である。 ２……壁シート、３……シート材、４……止め
手段、５１〜５４……止め孔、７……壁シート素
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 柔軟なビニールシート材をもつて適当長さで
   切断可能な長尺帯状に形成された手摺り用壁シ
   ート素材であつて、 このシート素材のシート面には、上下端縁部
   およびその中間部に対し複数列の止め孔５１，
   ５２が孔位置を一致させ且つ全長にわたり等間
   隔に開設されて成る手摺り用壁シート素材。 前記シート面の略全面には、複数の通気孔が
   開設されている実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の手摺り用壁シート素材。