JPS6214092Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ミシンによるポイント状の模様部
を設けた洋服に関するものである。

従来の背広などの洋服は袖部などに装飾として
複数のボタンを取付けている。しかし、ボタンは
取れ易く、知らぬ間に脱落して見苦しくなつてい
る場合があり、また、脱落したボタンのかわりに
新しいボタンを付けようとしても残つているボタ
ンと同じボタンが無い場合が多い。

この考案は、上記のような従来の洋服の問題に
鑑みて、ボタンのかわりにミシン縫目によるポイ
ント状の模様部を任意所望の個所に設けた洋服を
提供するものである。

以下にこの考案の洋服の詳細を添付図面に示す
一実施例に基づいて説明する。

第１図において、Ａは洋服本体で、図示例では
背広の場合を示しているが、他の形状の洋服でも
よいことは勿論である。

Ｂは縫目によるポイント模様部で図示例では袖
口部１、衿部２、前身頃の前縁部３などの一般に
ボタンによる装飾を設ける部分に設けてある。

第２図ないし第４図は模様部Ｂの一例を示すも
ので、４は生地、５は上糸、６は下糸で、図示の
ような星形模様の場合、細長い三角形の模様２個
を平行に縫製して各片とするがその縫目を示すと
第４図のようになる。

すなわち、上糸５はミシン針に挿入されて、ミ
シン針とともに左右に振れて生地４を刺通し、そ
の振巾が変化することにより生地の表面に三角形
などの模様を画き、この上糸５は生地の裏面にお
いて下糸６に係合するものである。

こうして、ミシン縫目による模様縫目が形成さ
れるので、第２図矢印のように縫目の移動方向を
変えることと振巾を変えることにより任意形状の
模様が縫製される。

この考案の洋服は上記のように従来のボタンに
よる装飾のかわりとなる位置にミシン縫目による
ポイント状の模様部を形成したものであるからボ
タンのように脱落するおそれは全くないととも
に、縫目は上糸が生地の表面でジグザグ模様を形
成し、生地の裏面では、左右から下糸にからむ組
織であるから生地の表面には上糸による美麗な模
様が現われる。また、従来のミシン刺繍による模
様と異なり、洋服の要所にのみ模様部を設けるも
のであるから簡潔で垢抜けのした洋服が得られる
などの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の洋服の一実施例を示す正面
図、第２図は模様部の一例を示す拡大平面図、第
３図は第２図−線の拡大断面図、第４図は模
様部の縫目を示す斜視図で生地を省略して縫目の
みを示してある。 １……袖口部、２……衿部、３……前縁部、４
……生地、５……上糸、６……下糸、Ａ……洋服
本体、Ｂ……模様部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洋服本体の袖口部、衿部などの、一般にボタン
   による装飾を設ける部分に、ボタンによる装飾の
   かわりに、上糸と下糸からなり、上糸が生地の表
   においてジグザグ模様を形成し、生地の裏面にお
   いては上糸が左右から下糸にからむ組織のミシン
   縫目による任意形状のポイント状模様部を設けた
   洋服。