JPS6213760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は流体源から同時作動するように設置さ
れたダブルソレノイドバルブ等の一対の流体供給
装置における同時作動タイミングのずれを検出す
る装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、例えばプレスではプレス運転の際の安全
作業のためにダブルのソレノイドバルブが使用さ
れている。かかる複数個のものを使用すれば複数
個のバルブが同時に故障する確率は極めて低いか
ら安全であるという考え方を基本としている。し
たがつて片方のバルブの故障を定期点検等により
発見してから故障側の補修交換を行つていた。

（考案が解決しようとする問題点） したがつて従来は片方のバルブの作動タイミン
グにずれが発生しても即時には発見できず対応が
遅れる問題点を有していた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこの問題点を除去するために、片方の
バルブにタイミングのずれが発生した段階で検出
し事故発生前にプレス運転を停止させるか、また
はプレスに取付ける前にダブルソレノイドバルブ
の作動タイミングのずれを検出して取り除くかし
て事故を未然に防止するタイミングずれ検出装置
を提供するものである。

（作 用） 本考案の作用を一実施例の図面について説明す
る。

本考案装置のブラケツト本体の左右には上下作
動の一対の作動シリンダ４，５が並設されてい
る。各作動シリンダの上側には流体接続口が設け
られ、それぞれのピストンロツド６，７は各作動
シリンダ４，５内に設けられたバネにより支持さ
れ、各ピストンロツド６，７の下端は各作動シリ
ンダ４，５の下方に突出している。またブラケツ
ト本体の中央下方に設けたガイド８には摺動体１
２が上下方向に摺動自在に設けられている。該摺
動体１２の中央に設けた支点ピンには前記ピスト
ンロツド６，７の下端が下降したとき当接可能に
左右方向にその両端を張り出した形状の検出レバ
ー１３を回動自在に設けている。一方、ガイド８
の左右には前記検出レバー１３が左回り又は右回
りしたとき当接できるごとく一対の検出スイツチ
１０，１１が設けられている。また検出レバー１
３を枢設した摺動体１２は前記ガイド８内に装入
されたバネ９により支持されている。

次に本装置により同一の流体源１に接続した複
数個のソレノイドバルブ２，３の作動タイミング
のずれを検出するときは、各ソレノイドバルブ
２，３の出力ポートと前記一対の作動シリンダ
４，５の流体接続口をそれぞれ連結して、前記ソ
レノイドバルブ２，３が作動したとき流体源１か
ら流体を各作動シリンダ４，５に供給する。各作
動シリンダ４，５が供給流体により作動すると、
各ピストンロツド６，７の下端が下降し検出レバ
ー１３に当り、該検出レバー１３をピン部１２ａ
で枢持した摺動体１２をバネ９の力に打勝つて下
方に押下げる。このときダブルのソレノイドバル
ブ２，３のいずれもの作動が正常のときは、前記
の一対の作動シリンダ４，５は同時作動し、各ピ
ストンロツド６，７は同時に下降するので、前記
検出レバー１２を回動させることなく前記摺動体
１２をガイド８にガイドさせながらピストンロツ
ド６，７と平行に矢印αの方向に移動させるから
作動タイミングにずれが発生しない。しかしダブ
ルのソレノイドバルブ２，３のいずれかの作動が
不具合であると不具合側に接続した作動シリンダ
が作動不良をおこすので、検出レバー１２はピン
部１２ａを支点にして左（矢印γの方向）または
右（矢印βの方向）に回動して検出スイツチ１
０，１１のいずれかに接触して作動タイミングの
ずれを検出して、前記のソレノイドバルブの不具
合の信号を発する。第２図の回路図に示すように
検出スイツチ１０または１１のいずれかが作動す
るとソレノイドバルブ２，３を共にオフならしめ
て、作動シリンダ４，５のいずれをも停止する。
各ピストンロツド５，６はバネにより原位置に復
帰し、摺動体１２及び検出レバー１３もまたバネ
９により原位置に復帰する。

（考案の効果） 本考案は上記の構成と作用を有するので流体源
から同時作動するように設置されたダブルソレノ
イドバルブ等の一対の流体供給装置において、い
ずれか一方に不具合が発生したときは直ちに作動
タイミングのずれを検出することにより不具合を
検知すると共に前記のダブルソレノイドバルブ等
の作動を停止するから事故の発生を未然に防止で
きる。またプレスの安全運転のためにダブルソレ
ノイドバルブをプレスに取付ける前に、本考案装
置により作動タイミングのずれを検出することに
より不具合なバルブを検知する品質管理にも有効
に使用できる。また摺動体１２、検出レバー１３
及びバネ９から構成されているので、両方のピス
トンロツドの間の許容範囲内の作動タイミングの
ずれであれば吸収すると共に流体作動によるピス
トンロツドの急速作動の衝撃も容易に吸収でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による一実施例の同時作動シリ
ンダのタイミングずれ検出装置の説明用図、第２
図は第１図に使用される電気回路図である。 １は流体源、２，３はダブルのソレノイドバル
ブ、４，５は一対の作動シリンダ、６，７はピス
トンロツド、８はガイド、９はバネ、１０，１１
は検出スイツチ、１２は摺動体、１３は検出レバ
ー、１４はピストンロツド復帰用押釦、１５は検
出装置作動用押釦、１６は装置作動ホールドリレ
ー、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブラケツト本体の左右に上下作動の一対の作動
   シリンダ４，５を並設し、ブラケツト本体の中央
   下方に設けたガイド８には摺動体１２を上下方向
   に摺動自在に設け、該摺動体１２の中央に設けた
   支点ピンには前記一対の作動シリンダ４，５から
   下方に突出する各ピストンロツド６，７と当接す
   る検出レバー１３を回動自在に設け、またガイド
   ８の左右には該検出レバー１３が左または右に回
   動したとき当接する一対の検出スイツチ１０，１
   １を設け、前記摺動体１２をバネ９を介してガイ
   ド８に保持させた構造を特徴とする同時作動シリ
   ンダのタイミングずれ検出装置。