JPS62137111A - 塗装鮮映性の優れた冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗装鮮映性の優れた冷延鋼板の製造方法に関す
るものである。

〔従来の技術〕

自動車の塗装系は、その用途からも推定されるように、
高度の美観そして、耐蝕耐久性が要求される。

従来の塗装系はロ覆言；−ロｉ百冥−匡買ロ呵の３コー
トが普通であったが、最近の塗料及び塗装技術の進歩ａ
目ｊｔましぐ、又主音性向上、コスト低減の目的からド
！！ス−巨ｉ口１町　の２コート化（更には１ベーク化
）に移行する動さがあジ、既に軽四輪車、トラック、パ
ン等に対しかなり実用化され出して来ている。そして、
これを更に一歩進めて、小型乗用車にも適用しようとす
る動きがあるが、乗用車の場合は各種目動車と違って外
観が重要視されるため、塗装系の簡略化によって外観的
、性能的に従来品より品質低下は許されない。しかし、
塗装系が簡素化し、塗膜厚みが薄くなると、素材鋼板異
面の粗さが敏感に仕上り外観に影＃を与えるため、特に
塗装後、鮮明度（以下塗装鮮映性と称す）の優れた外観
が得られる素材の供給が強く要望されている。

一般に、塗装鮮映性の優れた鋼板を得るためには、微細
な粗度が密に続いている表面を持つ鋼板が有利でおると
云われている。

さて、鋼板に梨地（以下ダルと称す）を付与するには周
知の通り、調質圧延機のワークロールに転写率金考ばし
たダルを付与したロールを用いて、調質圧延にて転写さ
せる方法が採られている。従来はこのダルをロールに付
与するため、ロール表面にショットを噴射させる装置（
ショツトブラスト装置）金柑いていたが、ロール表面に
形成されるダル板形は不規則でかつビーク山数ＰＰＩ　
（一定板上の高低差をもつ山数を単位長さ当シで表わし
、長さ２５．４”（１インチ）当り通常１．２７”１以
上の山の数）が少ない。

前述したように粗度が密に続いている云いかえれば、Ｐ
Ｐｒが大である表面形態をとることが塗装鮮映性を良く
する条件であるから、ショットダル加工では如何に粗度
と細かくしても安定して塗装鮮映性の良い鋼板を得るこ
とは難しかった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

これに対し、近年、ショットダル加工に替って放電加工
をロールダル目付与に利用した放電ダル加工法が開発さ
れ各檀文献で紹介されている。放電加工によるロールの
ダル付与は、前記のショットダル加工に比し、ロール表
面に形成される粗度のピーク山数ＰＰＩが大、即ち粗度
が密に形成できる利点があることから、例えば特開昭５
９−１０４２０１号公報に示される如く、密粗度を利用
して亜鉛メッキ密着性を高める目的に使用することが紹
介されている。

又、放電加工はケロシンのような加工成牛で放電させロ
ール表面を溶解飛散させて所定のダル表面を得る方法で
あり、ロール基地はマルテンサイトになるため硬度が高
く耐摩耗性に優れているため、ショットダルロールに比
し耐用寿命が長い。

しかし、放電ダルロールの欠点は最上層が溶融オーステ
ナイト層となるため、この部分では著しく硬度が低く耐
摩耗性の点で劣るため、せっかくロール表面にＰＰＩの
大なるダルを得ても、早期に７ｇットダルロール並のＰ
Ｐｒに減少し、不規則なダルとなる。一方、ＰＰＩが減
少して通常のショットダルロール並の形態全維持しても
、残存している表層・はマルテンサイトであり、硬度、
耐摩耗性はショットダルロールより潰れているため、放
電ダルロールはショットダルロールに比シトータルとし
ての耐用寿命は長くなる。

しかし、本発明の目標としている塗装鮮映性に優れた冷
延鋼板を製造する調質圧延用ワークロールにこの放電ダ
ルロールを適用するためには、この最上層の溶融オース
テナイト層を如何に保持させるかという問題を解決する
必要がある。この対策として特公昭５６−２６６９４号
公＠１ｙｃ、は圧延ロール対に放電ダルロールを組込ん
で被圧地材全装入させずに所定圧力下で空転させ最上層
の溶融オーステナイト層をマルテンサイト層に変態せし
めて加工硬化作用によって硬度を上げる手段が紹介され
ている。しかしこの技術も空転時の押圧によ　。

ってロール表面のダル山が欠ける現象、即ちＰＰＩが小
になり、通常の冷延鋼板は製造できるが塗装鮮映性を強
く所望される用途の材料を供給することはできない。

本発明は、上記従来方法の欠点を解消し、塗装後鮮映性
に優れた冷延鋼板を製造する方法を提供することを目的
とするものである。

〔問題点を解決する手段・作用〕

本発明は上記目的を達成するために圧延ロールの表面を
先ず放電加工によってダル全付与した後、この表面上層
にクロム、ニッケル等耐摩耗性に優れた金属メッキを施
したロールを少くとも調質圧延のワークロールとして使
用することにより鋼板の表面にピーク教が多く波形の規
則的なダルを転写させて、塗装後鮮映注が攪れた冷端鋼
板を９．時間ロール、組合なしで製造できる方法を提案
ずりものである。

以下に本発明の詳細な説明する。

不発明者等は前述した放電ダルロールの利点であるダル
山ビーク数の密な、即ちＰＰＩが大きな表面を長期間保
持させるための手段を究明努力した結果、放電加工によ
り形成され、表面粗度性状に強く影響する硬度の低い溶
融オーステナイト層を長時間保持させる手段として、ク
ロム、ニッケル等の耐摩耗性に優れた金属メッキよって
被覆させればよいことが判った。

第１図は本発明で使用する調質圧延ワークロールの断面
模写図を示す。１は放゛電加工により形成される溶融オ
ーステナイト層で、最上層であるため表面粗度性状に及
はす影響力は大であるが残念ながら硬度が低い。本発明
では硬質クロムメッキ層２でこの溶融オーステナイト層
１を被覆することにより従来の放電ダルロールの数倍の
ロール寿命を得ると同時にクロムメッキ層が消滅するま
で塗装鮮映性に潰れた理想的な表面粗度性状を保持する
。

なお、溶融オーステナイト層１の下層は放電加工により
形成された地鉄マルテンサイト焼入層３で、通常この焼
入層が溶融オーステナイト層１及びクロムメッキ層２が
摩耗消滅しても残存するため、ショットダル加工に比し
塗装鮮映性以外の一般用途には充分満足する表面性状を
保持するため前述したようにトータルとして耐用寿命は
長くなる。

なお、第１図に示した調質圧延ワークロールの最上層は
、周知の硬質クロムメッキを施こしたが、ニッケルメッ
キ、Ｗ　、　Ｍｏ等耐摩耗性を有した金属メッキで下層
の放電加工により形成された溶融オーステナイト層を保
護するものであれば良く、クロムメッキに限定するもの
ではない。

本発明では塗装鮮映性に最も影響する浴融オーステナイ
ト層１の表面粗度は耐摩耗性に浚れた金属メッキ層、例
えばクロムメッキ層２で保護されているから、あらかじ
め転写率及びクロムメッキ被覆後の粗度Ｒａ　（中心線
平均粗さ）、ＰＰＩｔ考慝した適正粗度範囲のダルを付
与した放′４加工条件を選定すればよい。

本発明者等の調査によれば、塗装鮮映性の優れた冷延鋼
板の表面粗度範囲とは、各ニーデーの要望を満足する値
として総括するとｓ　Ｒａ＊ＰＰＩの値がとなることが
判った。

通常、鋼板表面に上記（１）（２）の粗度範囲にダル付
与するためには、調質圧延における調ＥＥ率を０．５〜
１．２％の範囲で実施するとして、経験的に鋼板への転
写重金ドライの場合約７０チ、ウェットの場合的５０〜
６０％として一例を示せば、調質圧延ワークロール表面
のダル付与は ｉ）ドライ調質圧延の場合　　　ｉｉ）ウェット調質圧
延の場合の範囲に設定すればよい。

勿論、この調“農圧勉ワークロール表面ダル設定範囲は
調圧率、塗油種類によって当然設定値な変化するから本
発明では特に限定範囲は決めない。

要するに、最終的に成品粗度範囲が前記（１）　（２）
の範囲にＲａとＰＰＩが入るよう、ワークロールダル付
与、調圧率、塗油等諸条件を経験値から設定すればよい
。

さて、本発明では、上記粗度範囲に放電ダル加工したロ
ール表面に耐摩耗性に優れた金属メッキ、例えば硬質ク
ロムメッキを施こし、塗装鮮映性の優れた冷延鋼板のダ
ル表面を長く保持する、即ち、粗度保持性を改善してロ
ール寿命を延長せしめるものである。必要な硬質クロム
メッキ厚として好ましくは５〜１５μｍが望ましい。３
０μ。越えて厚くクロムメッキすると、粗度保持性が烟
びるためトータルとしてロール寿命は延びるがメッキ厚
が　□厚すぎて所望するダル範囲全外れ特にＰＰＩが小
さくなりダル山が平滑化するため塗装鮮映性が劣化する
ばかりでなくコスト的にも不利となる。逆にメッキ厚が
５μｍ未満と薄くなると、放電ダル加工表面に形成され
る溶融オーステナイト層を保護する能力が劣るため塗装
鮮映性の粗度保持性が不足となり、短周期でロール組替
を強いられ、生産性。

作業性の面で不都合が生ずる。次に実施例を述べ本発明
を具体的に説明する。

〔実施例〕

板厚０．５〜１．６”、板幅８００〜１５２４″の冷延
源コイルを調質圧下率０．８〜１．５％にてドライ調質
圧延して塗装鮮映性の優れた冷延鋼板を製造するに際し
、第１表に示す如く調質圧延機のワークロールに放電加
工とショツトブラスト加工の２手段にてダル付与した後
、硬質クロムメッキを施こしたロールを組込んで、各ロ
ールの鮮映性保持圧延長さを調査し第１表に記した。な
お、硬質クロムメッキ施行前の放電加工及びショツトブ
ラスト加工によるダル付与条件は同一とし、この初期ダ
ル表面上に硬質クロムメッキを施こしたものである。

本発明例（Ａ　２．３．４．　）は塗装鮮映性保持圧延
長さが、いずれも１００１以上と長寿命であるのに対し
、従来例（Ａ　６．７．　）では全く塗装鮮映性の優れ
た冷延鋼板が得られなかった。この原因は、初期成品粗
度性状によるもので成品粗度中心線平均粗さＲ，がほぼ
同一にもかかわらず、ピーク山数ＰＰＩが塗装鮮映性に
影響力を及ぼしていることが判かる。一方グル加工後の
クロムメッキの影響力はそれ以上に大きく、本発明例（
Ａ　２．３．４．　）と比較例（Ａ　Ｉ、　５．　）と
の差異を見れば明らかにクロムメッキ厚５〜３０μｍ、
特に１２μｍ近傍（屋３）が望ましいことが判かる。即
ち比較例１の初期成品表面粗度は前記塗装鮮映性の良い
範囲に入っているが、クロムメッキが無いためその範囲
に入っている期間が短かい。又、クロムメッキ厚が比較
例５の如く厚くなればロール自体の総寿命は延びるがメ
ッキによってＰＰＩが小となるため本発明の目的とする
塗装鮮映性の優れた鋼板を長く製造することかで＠ない
。

なお、本実施例では全て調質ト９フィ圧延とじたが、調
質ウェット圧延もほぼ同様の結果を得た。

又、狭幅から広福にロール替なしで調質圧延を続けたが
エツジマークの発生は皆無であった。

〔発明の効果〕

本発明は第１表に示した実施例からも判かる通シ放篭ダ
ル加エロールの上にクロム、ニッケル等耐摩耗性の金属
メッヤ′５ｆ：施こしたロールを調質圧延機のワークロ
ールに使用するだけで、自動車ドアー、フェンダ−１Ｘ
ンネット、冷蔵庫外板等塗装鮮映性を必要とする用途に
最適な表面性状を有した冷延鋼板を長期間ロール組替な
しで調質圧延することができるもので、ロールの長寿命
化、組替作業の減少の他スケジュールフリー圧延も可能
な有益な発明である。

【図面の簡単な説明】

第１因は本発明に使用する放電ダル加工の上にクロムメ
ッキを施した調質圧延ワークロールの表面の断面模写図
である。 １・・・溶融オーステナイト層、２・・・クロムメッキ
層、３・・・地鉄マルテンサイト焼入ノー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）圧延ロールの表面に放電加工によって梨地を付与
   した後、クロム、ニッケル等の耐摩耗性に優れた金属メ
   ッキを施したロールを、調質圧延機のワークロールに組
   込んで調質圧延することにより、鋼板の表面にピーク数
   が多く波形の規則的なダル目を転写させることを特徴と
   する塗装鮮映性の優れた冷延鋼板の製造方法。 （２）クロム、ニッケル等の耐摩粍性に優れた金属メッ
   キ厚みが５〜３０μｍである特許請求の範囲第１項記載
   の塗装鮮映性の優れた冷延鋼板の製造方法。 （３）鋼板の表面にピーク山数ＰＰＩ、中心線平均粗さ
   Ｒａとしたとき ０．６＾μ＾ｍ≦Ｒａ≦１．１＾μ＾ｍ・・・（１）Ｐ
   ＰＩ≧１００・・・（２） を満足する梨地を付与せしめる特許請求の範囲第１項又
   は特許請求の範囲第２項記載の塗装鮮映性の優れた冷延
   鋼板の製造方法。