JPS62127425A - 高周波焼入歯車の製造方法 - Google Patents
高周波焼入歯車の製造方法Info
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- JPS62127425A JPS62127425A JP26588085A JP26588085A JPS62127425A JP S62127425 A JPS62127425 A JP S62127425A JP 26588085 A JP26588085 A JP 26588085A JP 26588085 A JP26588085 A JP 26588085A JP S62127425 A JPS62127425 A JP S62127425A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
発明の目的
[産業上の利用分野1
本発明は、疲れ強さが著しくすぐれた高周波焼入歯車の
製造方法に関する。 [従来の技術] 機械構造用部品は、用途によっては高い疲れ強さを要求
される。 歯車はその代表的なものであって、表面に強
い応力が加わるので、製造に当って表面硬化処理を施す
ことが多い。 この目的で行なう表面硬化処理技術の代表は、浸炭焼入
れでおる。 よく知られているとおり、浸炭焼入れは高
度の表面硬化ができるが、長時間の加熱を必要とし、多
くのエネルギーを消費するうえに、処理に伴う変形が大
きいという難点がある。 工業的実施に当っては、機械
加工工程との同期化が難しいため処理部品が滞留すると
いう問題がある。 この問題への対策として、高周波焼入れが有力な技術と
して登場する。 高周波焼入れは処理時間が短く、省エ
ネルギーと生産工程の同期化という観点から好ましく、
また処理に伴う変形が小さいため仕上げ加工が簡単です
む、といった利点がある。 ただし、表面硬化の度合は
、浸炭焼入れに及ばないから、高い表面強度を必要とす
る部品、たとえば自動車の変速機用歯車の製造には、高
周波焼入れは従来はとんど利用されていなかった。 発明者らの一部は、高い疲れ強さと表面強度の1qられ
る高周波焼入鋼を開発して、すでに提案した(特願昭5
9−24316号)。 この鋼は、各種の歯車、軸、軸
受、ジヨイントなどの機械部品の製造に適したものであ
るが、従来一部で行なわれていた浸炭処理を伴なう歯車
製造工程、すなわち温間または熱間の鍛造−焼なまし一
切削一浸炭焼入れ、の最侵の工程を高周波焼入れに画き
換えて適用した場合、切削加工に困難があり、なお改善
が要望されていた。 [発明が解決しようとする問題点1 本発明の目的は、この要望にこたえて、上記の構造用鋼
を使用して、高周波焼入れの利点を生かした歯車の製造
方法を提供することにおる。 及皿の璽虞 [問題点を解決するための手段] 本発明の歯車の製造方法は、機械構造用鋼を材料とし、
温間または熱間の鍛造−焼なまし一切削一高周波焼入れ
の工程に従って歯車を製造する方法において、さきに提
案した機械構造用鋼の中でさらに厳選した合金組成の鋼
を材料とし、特定の焼なまし条件を採用することによっ
て、製品の歯車に要求される諸特性条件をみたした上で
、切削加工を容易にしたものである。 すなわち、本発明の歯車の製造方法は、基本的には、C
:0.50〜0.65%、Si:0.50〜1.50%
およびMn :1.0〜2.0%を含有し残部がFeお
よび不可避の不純物からなる鋼を用い、焼なましを、加
熱温度725〜800℃、冷却速度10〜200℃/h
rの条件で行なうことを特徴とする。 材料とする機械構造用鋼は、上記合金成分に加えて、N
i:2.0%以下、Cr:1.5%以下およびMo:0
.3%以下の1種または2種以上を含有してもよい。ま
た、Ca :0.01%以下、Te :0.5%以下お
よびPb :0.5%以下の1種または2種以上を含有
−することもできる。 これら両グループの添加元素は、併用してもよいことは
もちろんである。 いずれの場合も、S:0.01%以下が好ましい。 歯車製造の諸工程は、既知の技術に従って実施すればよ
い。 高周波焼入れの条件についていえば、さきの提案
にも記したように、式 (式中、fは周波数(KHz)、mは歯車のモジュール
、Aは比例定数)において、A=2〜10の範囲となる
条件をみたすように実施することが好ましい。
製造方法に関する。 [従来の技術] 機械構造用部品は、用途によっては高い疲れ強さを要求
される。 歯車はその代表的なものであって、表面に強
い応力が加わるので、製造に当って表面硬化処理を施す
ことが多い。 この目的で行なう表面硬化処理技術の代表は、浸炭焼入
れでおる。 よく知られているとおり、浸炭焼入れは高
度の表面硬化ができるが、長時間の加熱を必要とし、多
くのエネルギーを消費するうえに、処理に伴う変形が大
きいという難点がある。 工業的実施に当っては、機械
加工工程との同期化が難しいため処理部品が滞留すると
いう問題がある。 この問題への対策として、高周波焼入れが有力な技術と
して登場する。 高周波焼入れは処理時間が短く、省エ
ネルギーと生産工程の同期化という観点から好ましく、
また処理に伴う変形が小さいため仕上げ加工が簡単です
む、といった利点がある。 ただし、表面硬化の度合は
、浸炭焼入れに及ばないから、高い表面強度を必要とす
る部品、たとえば自動車の変速機用歯車の製造には、高
周波焼入れは従来はとんど利用されていなかった。 発明者らの一部は、高い疲れ強さと表面強度の1qられ
る高周波焼入鋼を開発して、すでに提案した(特願昭5
9−24316号)。 この鋼は、各種の歯車、軸、軸
受、ジヨイントなどの機械部品の製造に適したものであ
るが、従来一部で行なわれていた浸炭処理を伴なう歯車
製造工程、すなわち温間または熱間の鍛造−焼なまし一
切削一浸炭焼入れ、の最侵の工程を高周波焼入れに画き
換えて適用した場合、切削加工に困難があり、なお改善
が要望されていた。 [発明が解決しようとする問題点1 本発明の目的は、この要望にこたえて、上記の構造用鋼
を使用して、高周波焼入れの利点を生かした歯車の製造
方法を提供することにおる。 及皿の璽虞 [問題点を解決するための手段] 本発明の歯車の製造方法は、機械構造用鋼を材料とし、
温間または熱間の鍛造−焼なまし一切削一高周波焼入れ
の工程に従って歯車を製造する方法において、さきに提
案した機械構造用鋼の中でさらに厳選した合金組成の鋼
を材料とし、特定の焼なまし条件を採用することによっ
て、製品の歯車に要求される諸特性条件をみたした上で
、切削加工を容易にしたものである。 すなわち、本発明の歯車の製造方法は、基本的には、C
:0.50〜0.65%、Si:0.50〜1.50%
およびMn :1.0〜2.0%を含有し残部がFeお
よび不可避の不純物からなる鋼を用い、焼なましを、加
熱温度725〜800℃、冷却速度10〜200℃/h
rの条件で行なうことを特徴とする。 材料とする機械構造用鋼は、上記合金成分に加えて、N
i:2.0%以下、Cr:1.5%以下およびMo:0
.3%以下の1種または2種以上を含有してもよい。ま
た、Ca :0.01%以下、Te :0.5%以下お
よびPb :0.5%以下の1種または2種以上を含有
−することもできる。 これら両グループの添加元素は、併用してもよいことは
もちろんである。 いずれの場合も、S:0.01%以下が好ましい。 歯車製造の諸工程は、既知の技術に従って実施すればよ
い。 高周波焼入れの条件についていえば、さきの提案
にも記したように、式 (式中、fは周波数(KHz)、mは歯車のモジュール
、Aは比例定数)において、A=2〜10の範囲となる
条件をみたすように実施することが好ましい。
合金成分のはたらきとその限定理由は、つぎのとおりで
ある。 C:0.50〜0.65% 機械構造用鋼に通常採用されている領域内で、ざらに適
切な範囲にしぼった。 下限は高周波焼入れにより十分
な表面硬さを与える値でおり、上限は焼ワレの危険が生
じない限界である。 s+ :0.50〜1.50% 通常の機械構造用鋼の3i含有量より高い範囲にえらん
である。 下限は、やはり高周波焼入れによって高い表
面硬さが得られるようにえらんだものであり、上限は、
良好な被削性を保つための限定である。 Mn : 1.0〜2.0% やはり機械構造用鋼において代表的な範囲内で、脱酸お
よび焼入性の確保に十分な含有量であるとともに、被剛
性を低下させない限度を選択した。 Ni:2.0%以下、Cr:1.5%以下、MO二0.
3%以下 これらは、高周波焼入れの際の焼入性を高め、表面強度
の一層の向上をもたらす。 ただし、過大に添加すると
、焼ワレの危険が生じるので、上記の限度内とする。 Ca :0.01%以下、Te :0.5%以下、Pb
:0.5%以下 切削を容易にすることを望む場合には、上記の被剛性改
善元素を添加する。 とくに、Caおよび(または)丁
eの適量の添加は、被剛性を高める硫化物系介在物の形
態を制御し、靭性およびその異方性の改善に役立つ。 多量にすぎると、強度を低下させる。 S:0.01%以下 高周波焼入れの際の焼ワレの危険を減少させるために、
S含有量を低くする。 上記限界以下が好ましい。 焼なまし工程の条件を選択した理由は、つぎのとおりで
ある。 加熱湿度ニア25〜800℃ この温度範囲は、オーステナイト+フェライトの二相域
に加熱してSiをフェライト中に固溶させ、オーステナ
イトの焼入性を低下させることにより、その後の冷却が
比較的速やかであっても、ベイナイト変態か起きないよ
うにするためにえらんだ。 725°Cより低い加熱温
度では表面硬さが不足し、一方、800′Cを超える高
温にすると、焼きが入ってしまい切削に不都合である。 冷却速度: 10〜200’C,/hr下限を下回る徐
冷は、球状化炭化物の粗大をIBき、高周波焼入れの焼
入れ性が低下するばかりか、製品物性にバラツキが出や
すくなる。 上限を上回る急冷をすると、ベイナイト変態を生じて以
後の工程に差し支える。 [実施例] 第1表に示す組成の機械構造用鋼を溶製し、名調から、
熱間鍛造によってモジュール2.0または2.5の歯車
素材を製作した。 第1表 合金組成 No、 CSi Mn
S Ni、Cr、MOCa、Tc、iつbl
0.53 0.95 1.71 0.012 −
−20.62 1.30 1.20 0.010 −
−30.59 1.02 1.4B 0.011
Ni 1.00 〜40.5B 1.00 1.
30 0.0()8Cr0.70 −50.58 0
.97 1.42 0.014Mo0.20 −60
.58 1.01 1.30 0.015 Cr O,
20−Mo O,20 70,591,241,480,018−CaO,00
2Te O,002 Pb O,09 80,570,961,390,023Mo0.18
Ca0.002Te O,003 90,581,051,3& 0.015 Mo O
,21Te O,002Pb O,12 100,591,031,420,008Mo O,2
0Ca O,0015Pb O,10 1、加熱温度の影響(低温側) モジュール2.0の歯車素材を650℃、7QO℃また
は750℃の温度に1時間保ってから30℃/hrの冷
却速度で冷却し、ボス部分の硬さを測定した。 その結果を第2表に示す。 焼なまし温度として725
℃以上をえらべば、硬さが十分低下して切削加工に支障
ないことがわかる。 2、加熱温度の彰W(高温側) 同様に、モジュール2.0の歯車素材を750℃、80
0℃または850℃に1時間保ってから60℃/hrの
冷却速度で冷却し、ピッチ点近傍のミクロ組織を顕微鏡
観察した。 その結果を第3表に示す。 焼なましの加熱温度を80
0℃までに止めておけば、ベイナイトの発生を避けて切
削加工が好適に行なえることかわかる。 第2表 硬 さくHRc) No 加熱温度(”C) −Σw工北」え倒]−匹虹水R」上 750(本発明)
1 34.0 25.0 17.62 3
7.0 27.8 20.03 38.0
27.3 21.84 36.1 25
.8 20.15 34.3 26.0
18.26 35.1 26.5 19.
17 36.6 28.1 21.38
33.5 25.2 17.49 34.2
26.1 18.010 34.3 2
6.1 18.1第3表 ミクロ組織 NO加熱温度(°C) 750(本発明> 800(本発明> 850(比
較例)1 0 0 ×2
0 0 X30
0 X4 0 0
×5 0 0× 6 0 0 ×7 0
0 ×8 0
0× 90 0 X10 0
0 XO:ベイナイト相
なし X:ベイナイト相あり3、冷却速度の影響(低速
側) モジュール2.5の歯車素材を780’Cに1時間保っ
たのち、50℃/hr、20″C/hrまたは60℃/
hrの冷却速度で600″Cまで冷却し、以後は空冷に
した。 続いて切削加工を行なってから、下記の条件で高周波焼
入れを行なった。 方 式 :定置焼入れ コイル :直径95sX艮ざ15m 周波数 : 100KC 電カニ8.7KVx5.4A 加熱時間:4.0秒 冷却:油冷 高周波焼入れ後、150″CX1時間→空冷の焼もどし
を行なって、歯元における有効硬化層深さを測定した。 その結果を第4表に示す。 冷却速度が低くなると硬化
層深さが浅くなり、またそのバラツキも大きくなり品質
が安定しないことが、第4表かられかる。 第4表 有効硬化層深さく履) NO冷却速度(℃/hr) −漫−L北」え倒う− 都とL杢」【明つ−60(本発
明〉1 0.34 0.76 0.832
0.36 0.78 0.843 0.4
7 0.87 0.984 0.32
0.84 0.925 0.40 0.82
0.896 0.42 0.83 0
.917 0.38 0.82 0.948
0.39 0.81 0.889 0.
41 0.82 0.9010 0.41
0.83 0.914、冷却速度の影1(高速
側) モジュール2.0の歯車素材を800 ’Cに1時間保
ったのち、150℃/hr、200°C/ hr、また
は250℃/hrの冷却速度で、常温まで冷却した。 ピッチ点近傍のミクロ組織を12寮した結果を、第5表
に示す。 冷却速度200℃/hrまでは、ベイナイト
の発生がなく切削加工に不利とならないことがわかる。 第5表 ミクロ組織 NO冷FA温度(℃/hr) 150(本発明> 200f本発明) 250(比
較例)1 0 0 × 2 Q ○ ×3 Q
○ ×4 0 0
× 5 0 0 × 6 0 0 × 7 0 0 × 8 0 0 x9 0
Q ×10 0 0
×O:ベイナイト相なし X:ベイナイト相あ
り5、焼ワレに対するSの影響 N(18〜10の鋼で製作したモジュール2.5の歯車
素材を780’Cに1時間加熱したのら、30℃/hr
の冷却速度で550’Cまで冷却し、以後は空冷した。 切削加工を行なってから、下記の条件で高周波焼入れを
施した。 方 式 :定置焼入れ コイル :直径95#X長さ15fn!R周波数 :
5KG 電カニ8KVX5.5A 加熱時間:6.0秒 冷却:(A)水冷 (B)水溶性冷却剤「クエンチ ヤントAJ10%水溶液 使用 高周波焼入れに続いて150’Cx1時間→空冷の焼も
どしを行なって、サンプル数20にあけるワレ発生率を
求めた。 その結果を、第6表に示す。 比較的穏和な
冷却条件ならば、焼きワレは生じ難く、苛酷な冷却条件
になるとワレやすくなるのは当然であるが、Sho、0
1%の合金組成のNQ10はワレに強いことを第6表は
示している。 第 6 表 NOワレ発生率 (%) 冷却条件(A) 冷却条件(B) 凡ユ五ぷヌ 本発明の方法によるときは、すぐれた疲れ強さと表面硬
さをもった歯車が、温間または熱間鍛造−焼なまし一切
削一高周波焼入れの工程に従って製造できる。 焼きな
まし後の硬さは十分に低いから、切削加工が容易である
。 高周波焼入れを利用できるので、焼入れを他の工程
と同期化することが容易であって、製造プロセスの合理
化に役立つ。 このようにして本発明は、歯車のうちでも、とくに自動
車のトランスミッションギアのような、苛酷な条件に耐
えなければならないギアを低コストで製造することを特
徴とする 特許出願人 本田技研工業株式会社 同 大同特殊鋼株式会社
ある。 C:0.50〜0.65% 機械構造用鋼に通常採用されている領域内で、ざらに適
切な範囲にしぼった。 下限は高周波焼入れにより十分
な表面硬さを与える値でおり、上限は焼ワレの危険が生
じない限界である。 s+ :0.50〜1.50% 通常の機械構造用鋼の3i含有量より高い範囲にえらん
である。 下限は、やはり高周波焼入れによって高い表
面硬さが得られるようにえらんだものであり、上限は、
良好な被削性を保つための限定である。 Mn : 1.0〜2.0% やはり機械構造用鋼において代表的な範囲内で、脱酸お
よび焼入性の確保に十分な含有量であるとともに、被剛
性を低下させない限度を選択した。 Ni:2.0%以下、Cr:1.5%以下、MO二0.
3%以下 これらは、高周波焼入れの際の焼入性を高め、表面強度
の一層の向上をもたらす。 ただし、過大に添加すると
、焼ワレの危険が生じるので、上記の限度内とする。 Ca :0.01%以下、Te :0.5%以下、Pb
:0.5%以下 切削を容易にすることを望む場合には、上記の被剛性改
善元素を添加する。 とくに、Caおよび(または)丁
eの適量の添加は、被剛性を高める硫化物系介在物の形
態を制御し、靭性およびその異方性の改善に役立つ。 多量にすぎると、強度を低下させる。 S:0.01%以下 高周波焼入れの際の焼ワレの危険を減少させるために、
S含有量を低くする。 上記限界以下が好ましい。 焼なまし工程の条件を選択した理由は、つぎのとおりで
ある。 加熱湿度ニア25〜800℃ この温度範囲は、オーステナイト+フェライトの二相域
に加熱してSiをフェライト中に固溶させ、オーステナ
イトの焼入性を低下させることにより、その後の冷却が
比較的速やかであっても、ベイナイト変態か起きないよ
うにするためにえらんだ。 725°Cより低い加熱温
度では表面硬さが不足し、一方、800′Cを超える高
温にすると、焼きが入ってしまい切削に不都合である。 冷却速度: 10〜200’C,/hr下限を下回る徐
冷は、球状化炭化物の粗大をIBき、高周波焼入れの焼
入れ性が低下するばかりか、製品物性にバラツキが出や
すくなる。 上限を上回る急冷をすると、ベイナイト変態を生じて以
後の工程に差し支える。 [実施例] 第1表に示す組成の機械構造用鋼を溶製し、名調から、
熱間鍛造によってモジュール2.0または2.5の歯車
素材を製作した。 第1表 合金組成 No、 CSi Mn
S Ni、Cr、MOCa、Tc、iつbl
0.53 0.95 1.71 0.012 −
−20.62 1.30 1.20 0.010 −
−30.59 1.02 1.4B 0.011
Ni 1.00 〜40.5B 1.00 1.
30 0.0()8Cr0.70 −50.58 0
.97 1.42 0.014Mo0.20 −60
.58 1.01 1.30 0.015 Cr O,
20−Mo O,20 70,591,241,480,018−CaO,00
2Te O,002 Pb O,09 80,570,961,390,023Mo0.18
Ca0.002Te O,003 90,581,051,3& 0.015 Mo O
,21Te O,002Pb O,12 100,591,031,420,008Mo O,2
0Ca O,0015Pb O,10 1、加熱温度の影響(低温側) モジュール2.0の歯車素材を650℃、7QO℃また
は750℃の温度に1時間保ってから30℃/hrの冷
却速度で冷却し、ボス部分の硬さを測定した。 その結果を第2表に示す。 焼なまし温度として725
℃以上をえらべば、硬さが十分低下して切削加工に支障
ないことがわかる。 2、加熱温度の彰W(高温側) 同様に、モジュール2.0の歯車素材を750℃、80
0℃または850℃に1時間保ってから60℃/hrの
冷却速度で冷却し、ピッチ点近傍のミクロ組織を顕微鏡
観察した。 その結果を第3表に示す。 焼なましの加熱温度を80
0℃までに止めておけば、ベイナイトの発生を避けて切
削加工が好適に行なえることかわかる。 第2表 硬 さくHRc) No 加熱温度(”C) −Σw工北」え倒]−匹虹水R」上 750(本発明)
1 34.0 25.0 17.62 3
7.0 27.8 20.03 38.0
27.3 21.84 36.1 25
.8 20.15 34.3 26.0
18.26 35.1 26.5 19.
17 36.6 28.1 21.38
33.5 25.2 17.49 34.2
26.1 18.010 34.3 2
6.1 18.1第3表 ミクロ組織 NO加熱温度(°C) 750(本発明> 800(本発明> 850(比
較例)1 0 0 ×2
0 0 X30
0 X4 0 0
×5 0 0× 6 0 0 ×7 0
0 ×8 0
0× 90 0 X10 0
0 XO:ベイナイト相
なし X:ベイナイト相あり3、冷却速度の影響(低速
側) モジュール2.5の歯車素材を780’Cに1時間保っ
たのち、50℃/hr、20″C/hrまたは60℃/
hrの冷却速度で600″Cまで冷却し、以後は空冷に
した。 続いて切削加工を行なってから、下記の条件で高周波焼
入れを行なった。 方 式 :定置焼入れ コイル :直径95sX艮ざ15m 周波数 : 100KC 電カニ8.7KVx5.4A 加熱時間:4.0秒 冷却:油冷 高周波焼入れ後、150″CX1時間→空冷の焼もどし
を行なって、歯元における有効硬化層深さを測定した。 その結果を第4表に示す。 冷却速度が低くなると硬化
層深さが浅くなり、またそのバラツキも大きくなり品質
が安定しないことが、第4表かられかる。 第4表 有効硬化層深さく履) NO冷却速度(℃/hr) −漫−L北」え倒う− 都とL杢」【明つ−60(本発
明〉1 0.34 0.76 0.832
0.36 0.78 0.843 0.4
7 0.87 0.984 0.32
0.84 0.925 0.40 0.82
0.896 0.42 0.83 0
.917 0.38 0.82 0.948
0.39 0.81 0.889 0.
41 0.82 0.9010 0.41
0.83 0.914、冷却速度の影1(高速
側) モジュール2.0の歯車素材を800 ’Cに1時間保
ったのち、150℃/hr、200°C/ hr、また
は250℃/hrの冷却速度で、常温まで冷却した。 ピッチ点近傍のミクロ組織を12寮した結果を、第5表
に示す。 冷却速度200℃/hrまでは、ベイナイト
の発生がなく切削加工に不利とならないことがわかる。 第5表 ミクロ組織 NO冷FA温度(℃/hr) 150(本発明> 200f本発明) 250(比
較例)1 0 0 × 2 Q ○ ×3 Q
○ ×4 0 0
× 5 0 0 × 6 0 0 × 7 0 0 × 8 0 0 x9 0
Q ×10 0 0
×O:ベイナイト相なし X:ベイナイト相あ
り5、焼ワレに対するSの影響 N(18〜10の鋼で製作したモジュール2.5の歯車
素材を780’Cに1時間加熱したのら、30℃/hr
の冷却速度で550’Cまで冷却し、以後は空冷した。 切削加工を行なってから、下記の条件で高周波焼入れを
施した。 方 式 :定置焼入れ コイル :直径95#X長さ15fn!R周波数 :
5KG 電カニ8KVX5.5A 加熱時間:6.0秒 冷却:(A)水冷 (B)水溶性冷却剤「クエンチ ヤントAJ10%水溶液 使用 高周波焼入れに続いて150’Cx1時間→空冷の焼も
どしを行なって、サンプル数20にあけるワレ発生率を
求めた。 その結果を、第6表に示す。 比較的穏和な
冷却条件ならば、焼きワレは生じ難く、苛酷な冷却条件
になるとワレやすくなるのは当然であるが、Sho、0
1%の合金組成のNQ10はワレに強いことを第6表は
示している。 第 6 表 NOワレ発生率 (%) 冷却条件(A) 冷却条件(B) 凡ユ五ぷヌ 本発明の方法によるときは、すぐれた疲れ強さと表面硬
さをもった歯車が、温間または熱間鍛造−焼なまし一切
削一高周波焼入れの工程に従って製造できる。 焼きな
まし後の硬さは十分に低いから、切削加工が容易である
。 高周波焼入れを利用できるので、焼入れを他の工程
と同期化することが容易であって、製造プロセスの合理
化に役立つ。 このようにして本発明は、歯車のうちでも、とくに自動
車のトランスミッションギアのような、苛酷な条件に耐
えなければならないギアを低コストで製造することを特
徴とする 特許出願人 本田技研工業株式会社 同 大同特殊鋼株式会社
Claims (8)
- (1)機械構造用鋼を材料とし、温間または熱間の鍛造
−焼なまし−切削−高周波焼入れの工程に従って歯車を
製造する方法において、C:0.50〜0.65%、S
i:0.50〜1.50%およびMn:1.0〜2.0
%を含有し残部がFeおよび不可避の不純物からなる鋼
を用い、焼なましを、加熱温度725〜800℃、冷却
速度10〜200℃/hrの条件で行なうことを特徴と
する高周波焼入歯車の製造方法。 - (2)機械構造用鋼として、S:0.01%以下の鋼を
使用する特許請求の範囲第1項の高周波焼入歯車の製造
方法。 - (3)機械構造用鋼を材料とし、温間または熱間の鍛造
−焼なまし−切削−高周波焼入れの工程に従って歯車を
製造する方法において、C:0.50〜0.65%、S
i:0.50〜1.50%およびMn:1.0〜2.0
%に加えて、Ni:2.0%以下、Cr:1.5%以下
およびMo:0.3%以下の1種または2種以上を含有
し残部がFeおよび不可避の不純物からなる鋼を用い、
焼なましを、加熱温度725〜800℃、冷却速度10
〜200℃/hrの条件で行なうことを特徴とする高周
波焼入歯車の製造方法。 - (4)機械構造用鋼として、S:0.01%以下の鋼を
使用する特許請求の範囲第3項の高周波焼入歯車の製造
方法。 - (5)機械構造用鋼を材料とし、温間または熱間の鍛造
−焼なまし−切削−高周波焼入れの工程に従って歯車を
製造する方法において、C:0.50〜0.65%、S
i:0.50〜1.50%およびMn:1.0〜2.0
%に加えて、Ca:0.01%以下、Te:0.5%以
下およびPb:0.5%以下の1種または2種以上を含
有し残部がFeおよび不可避の不純物からなる鋼を用い
、焼なましを、加熱温度725〜800℃、冷却速度1
0〜200℃/hrの条件で行なうことを特徴とする高
周波焼入歯車の製造方法。 - (6)機械構造用鋼として、S:0.01%以下の鋼を
使用する特許請求の範囲第5項の高周波焼入歯車の製造
方法。 - (7)機械構造用鋼を材料とし、温間または熱間の鍛造
−焼なまし−切削−高周波焼入れの工程に従って歯車を
製造する方法において、C:0.50〜0.65%、S
i:0.50〜1.50%およびMn:1.0〜2.0
%に加えて、Ni:2.0%以下、Cr:1.5%以下
およびMo:0.3%以下の1種または2種以上、なら
びに、Ca:0.01%以下、Te:0.5%以下およ
びPb:0.5%以下の1種または2種以上を含有し残
部がFeおよび不可避の不純物からなる鋼を用い、焼な
ましを、加熱温度725〜800℃、冷却速度10〜2
00℃/hrの条件で行なうことを特徴とする高周波焼
入歯車の製造方法。 - (8)機械構造用鋼として、S:0.01%以下の鋼を
使用する特許請求の範囲第7項の高周波焼入歯車の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26588085A JPS62127425A (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 高周波焼入歯車の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26588085A JPS62127425A (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 高周波焼入歯車の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62127425A true JPS62127425A (ja) | 1987-06-09 |
Family
ID=17423377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26588085A Pending JPS62127425A (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 高周波焼入歯車の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62127425A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0718513A4 (en) * | 1993-09-08 | 1997-04-09 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | MECHANICAL PART WITH ROLLER ELEMENTS |
US5690756A (en) * | 1995-03-29 | 1997-11-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for producing cast iron gear |
DE10207298B4 (de) * | 2001-02-23 | 2012-12-13 | Ntn Corp. | Wälzlagerteil und Kraftübertragungsteil |
CN105420480A (zh) * | 2015-11-28 | 2016-03-23 | 重庆市首业机械制造有限公司 | 盆角齿退火工艺 |
CN110791640A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-14 | 南京工程学院 | 一种高温渗碳齿轮复合预备热处理工艺 |
-
1985
- 1985-11-26 JP JP26588085A patent/JPS62127425A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN110791640A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-14 | 南京工程学院 | 一种高温渗碳齿轮复合预备热处理工艺 |
CN110791640B (zh) * | 2019-11-27 | 2021-06-29 | 南京工程学院 | 一种高温渗碳齿轮复合预备热处理工艺 |
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