JPS6212610Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドツトプリンタ用ヘツド、特に外部駆
動回路への電気的接続構造に関するものである。

周知の如く、ドツトプリンタ用ヘツドのヘツド
ケース内には複数本のドツトワイヤが摺動自在に
配設されており、前記ドツトワイヤはそれぞれに
対応して設けられた電磁手段によつて個別に駆動
されるようになつている。前記電磁手段は外部駆
動回路へ回路基板及びフラツトケーブルを介して
電気的に接続されている。

第１図は従来のドツトプリンタ用ヘツドの電気
的接続構造の要部分解斜視図である。ヘツドケー
ス１０の後端部の中心には複数本のドツトワイヤ
（図示せず）を挿通するワイヤ用穴１１を有する
円筒部１２が形成され、この円筒部１２の周りに
同一円周上で等間隔に複数個のコアー部１３が形
成されており、これらのコアー部１３にドツトワ
イヤを駆動するためのコイル２０（図には１個の
コイル２０のみ図示）がそれぞれ挿着されてい
る。前記各コイル２０は回路基板３０に半田付け
され、更に回路基板３０はフラツトケーブル４０
に半田付けされて外部駆動回路（図示せず）に接
続されている。

さて、前記回路基板３０には各コイル２０の２
つの端子２１，２２を挿入する穴３１，３２が設
けられ、プリント配線の都合上、片方の面に全て
の配線を設けることができないので、ヘツド後方
側の面３３には各コイル２０の一方の端子２１を
接続する共通のアースプリント配線３４が形成さ
れ、ヘツド前面側の面３５には第２図に示すよう
に各コイル２０の他方の端子２２に接続する独立
分離したプリント配線３６が形成されている。ま
た各コイル２０の２つの端子２１，２２と回路基
板３０のプリント配線３４，３６との半田付け作
業は、作業上、ヘツド後方側、即ち一方の面３３
で行わなければならない。このため、他方の面３
５のプリント配線３６を一方の面３３で行うよう
に、前記穴３２はスルホールに形成されている。
また回路基板３０のプリント配線３６とフラツト
ケーブル４０との半田付け作業も、前記と同様に
作業上、一方の面３３で行わなければならないの
で、他方のプリント配線３６を一方の面で行なう
ようにスルーホール３７が設けられている。

このように、従来は両面プリント配線されたス
ルーホールタイプの高価な回路基板３０を用い、
また端子２１，２２と回路基板３０との接続作業
の他に回路基板３０とフラツトケーブル４０との
多くの接続作業を必要とすること等により、コス
ト高になる欠点があつた。

そこで、本考案の第１の目的は、回路基板のコ
スト低減が図れるドツトプリンタ用ヘツドを提供
するにある。

また、本考案の第２の目的は、接続工数を著し
く減少させることができるドツトプリンタ用ヘツ
ドを提供するにある。

以下、本考案を図示の実施例により説明する。
第３図は本考案になるドツトプリンタ用ヘツドの
一実施例を示す要部分解斜視図である。なお、第
１図と同じ部材には同一符号を付しその説明を省
略する。回路基板５０にはコイル２０の２つの端
子２１，２２が挿入される穴５１，５２が形成さ
れ、かつフラツトケーブル６０の面５３には各コ
イル２０の一方の端子２１を接続する共通のアー
スプリント配線５４が形成された片面プリント配
線よりなる。フラツトケーブル６０はヘツド内部
まで伸び、かつ各コイル２０の他方の端子２２が
挿入される穴５２に対応した位置まで延長して独
立した配線６１が形成され、更に穴５１に対応し
た部分は端子２１と配線５４との接続半田を逃げ
る逃げ溝６２が形成されている。

次に接続作業について説明する。フラツトケー
ブル６０に形成された穴６３を回路基板５０の穴
５２に合せ、一方の端子２１を回路基板５０の穴
５１に、他方の端子２２を回路基板５０の穴５２
を通してフラツトケーブル６０の穴６３にそれぞ
れ挿入する。そして、一方の端子２１を回路基板
５０の穴５１部で配線５４に、他方の端子２２を
フラツトケーブル６０の穴63部で配線６１にそれ
ぞれ半田付けする。また回路基板５０のアース配
線５４の部分５５をフラツトケーブル６０のアー
ス配線６４に半田付けする。

このように、回路基板５０は片面プリント配線
よりなり、またスルホールを用いないので、非常
に安価に製作できる。また端子２１，２２をそれ
ぞれ回路基板５０及びフラツトケーブル６０に接
続する作業の回路基板５０の部分５５とフラツト
ケーブル６０のアース配線６４との１ケ所を接続
するのみでよいので、例えば実施例の如く７ピン
（７本のドツトワイヤ）のものは第１図に示す構
造のものより７ケ所の半田付け作業の減少が図れ
る。

第４図は本考案の他の実施例を示す。本実施例
は前記実施例と逆に回路基板７０に第３図の配線
６１に対応するプリント配線７１を形成し、フラ
ツトケーブル８０に第３図のアース配線５４に対
応するアース配線８１を形成したものである。こ
の場合は従来と同様に回路基板７０の配線７１に
フラツトケーブル８０の配線８２を半田付けする
作業を必要とするので、前記実施例に比べ半田付
け作業性は劣る。しかし、回路基板７０は前記実
施例と同様に片面プリント配線で、かつスルホー
ルを設ける必要がないので、回路基板８０はコス
トダウンが図れる。

以上の説明から明かな如く、本考案になるドツ
トプリンタ用ヘツドによれば、回路基板のコスト
ダウンが図れる。また回路基板にアースプリント
配線のみを形成することにより、接続作業の大幅
な減少が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドツトプリンタ用ヘツドの要部
分解斜視図、第２図は第１図の回路基板の他面を
示す斜視図、第３図は本考案になるドツトプリン
タ用ヘツドの一実施例を示す要部分解斜視図、第
４図は本考案になるドツトプリンタ用ヘツドの他
の実施例を示す要部分解斜視図である。 １０……ヘツドケース、１３……コアー部、２
０……コイル、２１，２２……端子、５０……回
路基板、５４……配線、６０……フラツトケーブ
ル、６１……配線、７０……回路基板、７１……
配線、８０……フラツトケーブル、８１……配
線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヘツドケース内に摺動自在に配設された複数本
   のドツトワイヤと、これらのドツトワイヤを個別
   に駆動するようにそれぞれに対応して設けられた
   電磁手段と、これらの電磁手段のコイルを外部駆
   動回路へ接続するための回路基板及びフラツトケ
   ーブルとを備えたドツトプリンタ用ヘツドにおい
   て、前記回路基板にはフラツトケーブル側の面に
   のみ前記複数のコイルの一方の端子を接続するプ
   リント配線を形成し、前記フラツトケーブルには
   前記複数のコイルの他方の端子を接続する配線を
   ヘツド内部まで伸びて前記回路基板に対向する面
   の裏面に形成し、かつ前記回路基板に接続される
   前記コイルの一方の端子に対応した部分に接続半
   田を逃げる逃げ溝を形成してなるドツトプリンタ
   用ヘツド。