JPS62124953A - 電荷転移式インクジエツトプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電荷転移式インクジェットプリンタに関する
ものである。

［従来の技術］ インクジェット方式の基本原理は、何らかのエネルギを
インクに与えて記録紙に向けて噴射させ、記録紙上にド
ツト状のインクを付着させるものであり、印字に必要な
時のみインクを噴射するオン・デマンド方式（例えば、
特公昭５３−１２１３８号公報）と、常にインクを噴射
し続ける荷電制御方式（例えば、特開昭５５−３７３５
２号公報）とが代表的である。

またスパークジェット方式は、特公昭５８−４３０２６
号公報に開示されているように、シリンダ内に導電性イ
ンクの円柱状固体ロッドが装填してあり、この導電性イ
ンクロッドと対向電極との間に高電圧をかけて両者間に
電気スパークを発生させ、これによりインクロッドの一
部が溶解して飛翔し記録紙に付着するというものである
。

また、特開昭５６−１０９７１３６号公報では、液状イ
ンクを含んだシートにレーザービームを照射し、レーザ
ービームの熱によってインクを蒸発させ、それに伴う圧
力の急上昇によってインクを飛び出させて記録紙にドツ
トを形成することが提案されている。

［発明が解決しようとする問題点コ 第１の方式であるインクジェット方式の最大の欠点は、
液体インクが時間の経過ととにノズルを塞いてしまうこ
とである。

第２の方式であるスパークジェット方式は、インクジェ
ット方式におけるノズルの目詰まりが生じないように改
良されたものであるが、電気スパークを利用しているた
めに非常に高い電圧を必要とし、危険性を有している。

また、マルチヘッド化が難しく、それ故に実効印字速度
はインパクト方式と同等かそれ以下である。

第３の方式の場合、インクの蒸発膨張を利用したもので
あるために良好な解像度が得られ難く、また高出力のレ
ーザー発生器を必要とする。

そこで本発明は、上記先行技術の問題点を解消すること
が可能な電荷転移式インクドツトプリンタを提供するこ
とを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明による電荷転移式インクジェットプリンタは、透
明支持体とこの透明支持体の前面に形成してある透明電
極とこの透明電極の前面に形成してある光導電層とから
なる感光体と、導電性のインクが含浸してあり光導電層
の前面に対接するインクシート、このインクシートと微
小空隙をもって対向する記録紙と、この記録紙の背面に
対接する対向電極と、透明電極と対向電極とが互いに逆
極性になるように両者の間に所定の電圧を供給する電圧
供給手段と、画像信号に応じて変調された光ビームを感
光体にその透明支持体側から照射してこの光ビームの照
射を受けた部分の光導電層の電気抵抗の低下によりその
部分に接するインクシートに透明電極を介して対向電極
と逆極性の電荷を部分的に注入せしめる光照射手段とか
らなる。

［作用］ 対向電極と逆極性の電荷が注入されたインクシートの部
分と対向電極との間で電荷転移が生じ、この電荷転移に
よりインクシート内のインクがインク粒として上記記録
紙に付着する。

［実施例］ 以下、本発明の好適な一実施例を図面を参照して説明す
る。

第１図において、レーザー発振器１から発せられた光ビ
ームＬはＡＯ変調器２によって画像信号に応じた変調光
に変調され、変調された光ビームＬは、光照射手段とし
の回転多面鏡３により偏向され、Ｆθレンズ４を介して
感光体５上に結像されるようになっている。感光体５の
前面にはインクシート６が位置している。インクシート
６は公知の吸取紙に液状の導電性インクを含ませたもの
であり、この実施例ではその下端部が、第２図示のよう
に、インク容器７内の導電性インク８に浸されている。

導電性インク８としては、荷電制御インクジェットプリ
ンタに使用されているものとほぼ同じものが使用できる
が、１０９Ω・印オーダー以下の抵抗率を持つものが好
ましい。インク容器７内にはインクシート６に接する帯
電電極９が設けてあり、この帯電電極９を介して毛細管
現象により吸い上げられるインク７に正の電荷が注入さ
れるようになっている。このインクシート６の前方には
対向電極１０が配設してあり、この対向電極１０とイン
クシート６との間に記録紙１１が通されている。この実
施例では、対向電極１０はロール状のものであって、記
録紙１１の送りローラ（プラテン）を兼用する構成にな
っている。

記録紙１１は、吸水性の高いものがが望ましい。

第３図を参照してさらに詳細に説明すると、感光体５は
、透明電極５ａとその上面に形成されている透明電極５
ｂとその上面に形成されている光導電層５Ｃとからなっ
ている。この透明電極５ａと対向電極１０とは電圧供給
手段１２に接続してあり、この実施例では、対向電極１
０が正極側に透明電極５ｂが負極側に接続されている。

第３図において、感光体５に透明支持体５ａ側から光ビ
ームＬが照射されると、光導電層５Ｃの光照射を受けた
部分５ｄの電気抵抗が低下して導電性となる。したがっ
てこの部分５ｄを介して透明電極５ｂから負の電荷がイ
ンクシート６に部分的に注入される。インクシート６に
注入された負の電荷は、インクシート６と記録紙１１の
間の空隙１３で空気絶縁破壊を起こして対向電極１０が
裏打ちされた記録紙１１に転移する。この電荷転移時に
、インクシート６に含浸されているインク８（第２図参
照）がインク粒８ａとなって記録紙１１にドツト状に付
着する。

ところで、インクシート６に注入された電荷密度をσ　
とすると、このインクシート６の存在によって対向電極
１０のところに−σ　　透明電極ｃｌゝ ５Ｃのところにσ　が誘起される（σ　−σ。ｌ＋ｃ２
　　　　　　　　　　　　　　　　ｃσ。２）。そこへ
透明電極５Ｃと対向電極１０との間に電圧Ｖ　が印加さ
れ、これにより対向電極１０と透明電極５Ｃに生じる電
荷密度をそれぞれσ、−σとすると、トータル的に対向
電極１０の電荷密度は（σ−σ。１）、透明電極５Ｃの
電荷密度は−（σ＋σ。２）である。したがって記録紙
１１、空隙１３および光導電層５Ｃにおける電位差Ｖ　
　、Ｖ　　、Ｖ　　はそれぞれ以下のように表わさｐ　
　　　　　ｇｏ　　　　　ｓ れる。

Ｖ　　−（σ−σ　）１／εｐＥＯ・・・（１）ｐ　　
　　　　　ｃｌ Ｖ　　−（σ−σｃ、）ｇ／ε０　　　・・・（２）ｇ
。

Ｖ　　−（σ＋σ　）ｄ／ＥＳξ０　　　・・・（３）
ｓ　　　　　　　ｃ２ ここに、ε　、Ｅ　は記録紙１１および光導電Ｓ 層５Ｃの比誘電率、ε。は真空の誘電率である。

σ　簡σ。■＋σ。２であることを考慮に入れ、式（２
）を式（１）および（３）に代入すると、Ｖ　　−Ｖ　
　ｔ／ε　ｇ　　　　　　　・・・（５）ｐ　　　　　
ｇ　　　　　　　ｐ Ｖ　ミＶ　　ｄ／ε　ｇ十σ　ｄ／ε、εＯｓ　　　　
　　ｇ　　　　　　　　ｓ　　　　　　　　ｃ・・・　
（６） 式（６）の第２項は、インクシート６によって光導電層
５Ｃに誘起される電圧であって、これを■　と置くと、
式（６）はつぎのようになる。

Ｖ　亀Ｖ　　ｄ／ε　ｇ十Ｖ。　　　　・・・（７）ｓ
　　　　　　ｇ　　　　　　　　ｓ 一方、Ｖ　　−Ｖ　　＋Ｖｇ、＋Ｖ、　＋Ｖ、　テある
が、ｐ インクシート６における電位差■１は極めて小さいので
、これを無視すると、 ｖ　　−ｖ　　＋ｖ　　＋ｖ　　　　　　　　・・・（
８）ａ　　　　　　ｐ　　　　　　ｇｏ　　　　　ｓと
なる。

式（５）、（７）を式（８）に代入してＶ　につｇ。

いてまとめると、 （Ｖ　　−Ｖ　　） Ｃ Ｖ　−□・ｇ・・・（９） ｇ。

（１／ε　）＋ｇ＋（ｄ／ε　） Ｓ が得られる。

このＶ　は光照射を受けない暗部における空隙ｇ。

電圧であり、光照射を受けた明部においては、この電圧
が次式のように上昇する。

■。

■　−□・ｇ　　　・・・（１０） （１／ε　）＋ｇ 第４図は、空気中の電気絶縁破壊による電荷の　。

転移を論するのに用いるパッシェン（Ｐａ５ｃｈｃｎ）
曲線ａと一緒に、式（９）、（１０）に基ずく空隙電圧
曲線す、ｃ、ｄを示したものである。

空気空隙における電荷転移は、パッシェン曲線ａを上回
る場合に発生する。したがって空隙１３の間隔ｇおよび
印加電圧Ｖ　は、光照射を受けないときの空隙電圧Ｖｇ
０がパッシェン曲線ａを下回り、かつ光照射を受けたと
きの空隙電圧ｖｇ１がパッシェン曲線ａを上回るように
設定される。っまり、曲線Ｃの場合はｇ　　＜ｇ＜ｇ　
　、曲線ｄの場合はｇ＜ｇ３なる関係に設定される。

空隙間隔ｇは、数十ミクロン−数百クロンという非常に
小さな値になるので、インクシート６が記録紙１１に触
れて記録紙１１にスマツジが生じないようにするために
、インクシート６の前面に第５図示のように多孔質フィ
ルム６ａが貼着されることもある。多孔質フィルム６ａ
としては、導電性インク８に対して親和性のない材料が
使用され、その−例としてはフッ素樹脂多孔質フィルム
（商品名：フロロボア、住友電気工業社製）が適してい
る。

なお、上記実施例において、対向電極１０と透明電極６
ａの極性を逆にすることも可能であり、二の場合、イン
クシート６は予め負に帯電されるであろう。しかしなが
ら、本発明は、インクシート６を予め帯電させておくこ
とを不可欠の要件とするものではない。インクシート６
の前帯電無しでもインクドツトの形成は可能である。

［発明の効果］ 以上詳細に説明した本発明に係る電荷転移式インクジェ
ットプリンタによれば、従来のインクジェットプリンタ
のような目詰まりを生じることがない。感光体とレーザ
ービームなどの光走査とを組合せているから、高解像度
の印字を高速度で行うことができ、スパークジェット方
式と比較して低電圧でインクドツトを形成できる。また
、電子写真式記録装置と比較して、格段に少ない部品点
数で小形に構成でき、メンテナンスも簡単である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の好適な一実施例を示すものであって、第
１図はその概略構成を示す斜視図、第２図はインク容器
の断面図、第３図はインクドツトの形成原理を説明する
ための説明図、第４図は修正パッシェン曲線と空隙電圧
曲線との関係を示す特性図、第５図はインクシートの他
の実施例を示す拡大側面図である。 ３・・・・・・光照射手段（回転多面ｍ）５・・・・・
・感光体　　　　５ａ・・・透明支持板５ｂ・・・透明
電極　　　５Ｃ・・・光導電層６・・・・・・インクシ
ート　６ａ・・・多孔質フィルム８・・・・・・導電性
インク　８ａ・・・インク粒１０・・・・・・対向電極
　　１１・・・・・・記録紙１２・・・・・・電圧供給
手段　１３・・・・・・空隙Ｌ・・・・・・光ビーム 以　　　　上

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）透明支持体と、この透明支持体の前面に形成して
   ある透明電極と、この透明電極の前面に形成してある光
   導電層とからなる感光体と、 導電性のインクが含浸してあり上記光導電層の前面に対
   接するインクシートと、 上記インクシートと微小空隙をもって対向する記録紙と
   、 この記録紙の背面に対接する対向電極と、 上記透明電極と上記対向電極とが互いに逆極性になるよ
   うに両者の間に所定の電圧を供給する電圧供給手段と、 画像信号に応じて変調された光ビームを、上記感光体に
   その透明支持体側から照射し、光ビームの照射を受けた
   部分の光導電層の電気抵抗の低下によりその部分に接す
   るインクシートに上記透明電極を介して上記対向電極と
   逆極性の電荷を部分的に注入せしめる光照射手段と を具備することを特徴とする電荷転移式インクジェット
   プリンタ。
2. （２）上記インクシートは、その前面に多孔質フィルム
   が重ね合されたものである特許請求の範囲第１項に記載
   の電荷転移式インクジェットプリンタ。
3. （３）上記インクシートは、上記対向電極と同極性の電
   荷を帯びたものである特許請求の範囲第１項に記載の電
   荷転移式インクジェットプリンタ。