JPS6212388Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 大規模の地震災害が発生するとき、避難場所に
多くの人が使用し得る便所を仮設することが必要
である。この仮設便所については、必要資材が避
難予定地に準備されていること、便所は容量が大
きく迅速に組立てられ得ること、便槽に溜る汚物
中の液体分を下水に流出させ得るようにすること
が望ましい。

本案は、上記仮設便所における便槽内に配置さ
れる固液分離器に関するもので、本案によるもの
を図について説明すれば次の如くである。

図において、１は架構、１ａは架構の脚、２は
架構により支持される床板、３は便槽、４は便槽
内に設けられた本案による固液分離器である。床
板２上に取付けられる便器および厠囲いは本案の
要旨に関係をもたないので図示されていない。

固液分離器４は、索５および索６を介し、床板
２と便槽３の底７との間の定位置に保持される。
８は器体部、９，１０は器体部８に設けられた液
体分の流入口および流出口である。流入口９より
器体部８内に流入した液体分は便槽３内の液面レ
ベルを規正するレベル規正壁１１の頂部を超えて
流下したのち、再び上昇して流出口１０に至る。
液体分に対しこのような流れを与えるため、液面
レベル規正壁１１に対向する垂下壁１２が設けら
れ、これらの壁１１，１２間にある器体内空間は
固形消毒剤１３の収容空間とされる。固形消毒剤
１３は浄化槽装置に普通に使用される市販品で、
このものは液面レベル規正壁１１を超えて流下す
る液体分中に微量ずつ溶解して消毒の目的を達す
る。１４は流路接手、１５は排出ホースである。

器体部８における流入口９の部位には、該部位
に近接してスクレーパーリング１６が設けられ
る。

スクレーパーリング１６は空気作動装置により
上下させられて流入口９の目詰りを防ぐ作用を行
う。このものは、ばねを内蔵する床板上のベロー
ズ１７と、器体部８に設けられたベローズ１８お
よびばね１９と、ベローズ１７，１８間を連ねる
ゴムチユーブ２０とより成り、ベローズ１７を踏
むことによりばね１９の及ぼす力に抗してベロー
ズ１８を伸長させ、ベローズ１８に係合するスク
レーパーリング１６を上昇させる。

２１，２２は器体部８上のキヤツプで、前者は
消毒剤１３の収容部の頂部開口８ａを閉じ、後者
はベローズ１８の受座として作用する。

以上において説明した本案による固液分離器は
その器体部８内の液面規正壁１１を利用しつつ垂
下壁１２を設けることにより器体部８内に固形消
毒剤の収容空間を作り、下水溝等に放出される液
体分の消毒が簡単に行われ得るようにしたもの
で、非常事態に対処する仮設便所用として好適な
ものである。

【図面の簡単な説明】

図は本案による固液分離器を具えた便槽の要部
を示す断面図である。 １……架構、１ａ……脚、２……床板、３……
便槽、４……固液分離器、５，６……索、７……
便槽の底、８……固液分離器の器体部、８ａ……
頂部開口、９……流入口、１０……流出口、１１
……レベル規正壁、１２……垂下壁、１３……固
形消毒剤、１４……流路接手、１５……排出ホー
ス、１６……スクレーパーリング、１７，１８…
…ベローズ、１９……ばね、２０……ゴムチユー
ブ、２１，２２……キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器体部８における液体分の流入口９と流出口１
   ０との間に設けられている液面レベル規正壁１１
   に対向する垂下壁１２を設け、液面レベル規正壁
   １１と垂下壁１２との間に固形消毒剤１３を収納
   させ、液面レベル規正壁１１を超えた液体分が固
   形消毒剤１３の収納部を通つて流下したのち垂下
   壁１２の下縁部をくぐりつつ上昇して流出口１０
   に至る如く液面レベル規正壁１１と垂下壁１２と
   の間の位置関係を選定し、固形消毒剤１３の投入
   用開口８ａおよび該開口の閉塞用キヤツプ２１を
   器体部８に設けたことを特徴とする、仮設便所の
   便槽用固液分離器。