JPS6211866B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 体内に挿入可能な電気刺激装置は、最も通常の
心臓ペースメーカである先行技術において周知で
ある。かような刺激装置を構成する電気素子は、
その素子を支持し、それらを体の周囲から遮蔽す
るモールド材料の母体内に保護される。極めて最
近、刺激装置を形成する電気素子は、封入を完成
するため典型的には１緒に溶接される多数の所定
部品で構成されるように剛体封入体内に保護され
てきた。

体内に挿入可能な電気刺激装置用に前もつてつ
くられた剛体封入体の使用に付随するいくつかの
問題は、素子を封入体から電気的に絶縁する必要
性、衝撃及び振動に対して素子を分離すること及
び封入体内に素子を保持することである。これら
の問題は、集合した電気素子を母体材料内にモー
ルドすることによつて提起され、互いに相互関係
のある素子を支持し、封入体に保持されるモール
ド母体により、接着剤によると同様に、素子と封
入体との間の分離を提供する。

本発明は、体内に挿入可能な電気刺激装置の素
子が組み立てられるカツプを提供するものであ
り、そのカツプは、前もつてつくられた電気刺激
装置封入体内に適合するように構成される。素子
は、カツプ内に保持され、カツプは、その封入体
内で移動を機械的に制限するような手段を具えて
いる。かくして、素子モールド体を封入体内に保
持する要求がある場合、組み立てられた素子をモ
ールドする必要性は除去される。殆んどカツプを
充たすカプセル材料により、或いは、１個または
それ以上の素子を所定位置に機械的に維持するよ
うに係合する素子によつて、素子は、カツプ内に
保持されよう。好ましい実施例において、封入体
は、多数の部品で構成され、少なくともその１個
は、１個の主壁及びある半径で接合する側壁を具
えている。カツプは、主壁及び側壁で構成され、
カツプの主壁は、一般的に、素子を取囲むカツプ
の側壁を有する少なくとも封入体部品の主壁の主
要部分と同じ広がりを有する。カツプは、更に、
封入体内でカツプの移動を制限するように封入体
部品を半径方向に係合せしめる手段を具えてい
る。カツプ側壁は、アンテナが必要な場合に、刺
激装置により所定位置にアンテナ・コイル形を具
えている。

第１図は、本発明の概念を説明する分解図であ
る。電気刺激装置封入体は、一般的に円形の主壁
１５及び円筒側壁１６を有する第１、第２の所定
部品１０，１１で形成される。封入体は、側壁１
６を１緒に配置し、それらを溶接により結合する
ことによつて形成される。この型の封入体は、先
行技術で周知であり、例えば、米国特許第
4057068号（日本特許第1307813号：特公昭60―
34397号）に開示され、それは、本出願と同一出
願人であり、参考のためにここに組み入れられて
いる（以下、単に先願という）。第１図に図示し
たように、部品１０及び１１は、同一である。然
し、本発明の背景からみて、部品１０及び１１の
１個のみが、主壁及び側壁を有する必要がある。
部品１０及び１１は、任意形状であつてもよい
が、然し一般的に円筒側壁を有するのが望まし
い。円筒側壁内で、例えば、前記特許出願と同様
な方法で封入体内部に保持される素子により電気
通信がなされるように準備される。前記先行技術
のペースメーカは、封入に先だつて封入体内部の
ペースメーカ素子の安定な積極的配置を考慮する
ものではなく、その封入は、その封止キユアリン
グプロセスの間に機械的素子に対して何回も機械
的ひずみが与えられる。

本発明は下記に説明するように、ペースメーカ
の素子の機械的位置及び配置を与える構造のカツ
プ構成を与え、カツプ内に、体内に挿入可能な電
気刺激装置の電気素子が組み立てられ、しかもカ
ツプの構造は封入体内で弾力に係合し、カツプの
運動を機械的に制限する手段を具えている。

カツプ１２は、第１図において主壁１３及び側
壁１４を具える如く図示され、カツプは、部品１
０及び１１により形成される封入体内に適合し、
かつ殆んどみたす形状となつている。電気刺激装
置を形成する素子は、カツプ１２内で組み立てら
れ、部品１０はカツプ上で部品１１と係合するよ
うに配置され、次に、部品１０，１１は、例え
ば、溶接によつて互いに強固に締められる。第１
図に図示したように、カツプ１２は、電気刺激装
置を構成する素子の組み立てを極めて容易にし、
他方、組み立てられた部品をモールドする必要な
段階を除去している。更に、カツプは、封入体か
ら素子の電気絶縁を助力し、衝撃及び振動から素
子を分離する作用をする。下記に討論されるよう
な好ましい実施例において、カツプ側壁は、ま
た、アンテナの使用が必要とされる場合に、アン
テナ・コイル形を具備する。

更に、電気刺激装置素子の組み立てを助力し、
封入体からそれらを電気絶縁し、かつ分離するた
めに、本発明の一部分を形成するカツプは、封入
体内で素子を所定位置に保持するのに役立つ。素
子は、下記に更に充分説明されるような方法でカ
ツプ内に保持される。更に、カツプは、封入体内
でその移動を機械的に制限する手段を具え、それ
によつて、封入体に関し素子の移動を制限する。

封入体に関しカツプの移動を制限する好ましい
システムは、第２図に図示されており、それは、
第１図に図示される型の組み立て封入体の断面図
であり、そこに配置されるカツプの好ましい実施
例を具えている。図示の如く、部品１０及び１１
は、夫々、一般的に円形である主壁１５（第１図
参照）及び側壁１６を具え、主壁１５と側壁１６
は、互いにある湾曲面１７で接合される。部品１
０及び１１の側壁１６の接合は、例えば、溶接に
より１緒に接合される。部品１０及び１１により
形成される封入体内に、主壁１８及び側壁１９を
有するカツプが配置される。カツプは、主壁１８
と側壁１９の外側接合点において湾曲面２０を有
し、それは、部品１１の湾曲面１７と殆んど一致
している。カツプが封入体内の位置に強制的に入
れられる場合、湾曲面２０は、半径１７と係合
し、部品１０及び１１により形成される封入体内
でカツプの移動を機械的に防止し、摩擦のために
封入体に関しカツプの回転を制限する。封入体が
閉塞状態にある限り、側壁１６は隣接してその位
置に維持されるので、湾曲面２０は、カツプ或い
は内容物に伝えられる力により、また部品１０に
より半径１７に対向するように強いられる。部品
１０を介してカツプに伝えられる力の影響のもと
で湾曲面２０を湾曲面１７に適合でき、他方、湾
曲面２０と湾曲面１７との間で係合を和らげる力
のもとで変形に抵抗できるように、カツプは、弾
力ある可撓性材料でつくられるのが望ましい。ポ
リプロピレンは、こゝに図示した他の実施例は勿
論のこと第２図に図示した実施例に対して適当な
材料であることが見出された。必要な特性を有す
る他の材料、例えばナイロンが使用されよう。側
壁１９の外表面は、湾曲面２０の上方に凹所２１
を具え、その凹所２１の周辺にアンテナコイルを
形成できる。即ち、アンテナの存在が、問題の電
気刺激装置の動作上必要な場合には、凹所２１内
にアンテナが巻回され、或いは構成されよう。

さて、第３図を参照するに、本発明の一部を形
成するカツプの好ましい他の実施例の側面図を図
示している。第３図のカツプは、主壁２５及び側
壁２６を具えている。多数の指状部品２７（第４
図参照）が、主壁２５と側壁２６の接合点から延
びており、それは、第２図の実施例の湾曲面２０
と同様な方法で封入体内のカツプの移動を制限す
るように機能する。側壁２６の外表面は、凹所２
８を具え、適当な場合アンテナコイル形として機
能する。凹所２８は、主壁２５から等距離にする
ことができる。然しながら、図示の如く、凹所２
８は、主壁２５に関して斜めにされる。即ち、凹
所２８を介する面は、主壁２５の面に関し斜めに
なつている。この方法で、凹所２８内のアンテナ
は、或る位置において封入体部品１０の主壁に近
接し、他の位置において封入体部品１１の主壁に
近接するものとなり、凹所２８が、部品１０，１
１の主壁の如き主壁２５からあらゆる場所におい
て等距離にある場合、可能である感度以上にその
感度を増大する。更に、凹所２８を斜めにするこ
とは、凹所２８が主壁２５より等距離にある場合
よりも大きなアンテナ・コイル直径を支える。

第５図及び第６図を参照するに、指状部分２７
と１個の封入体部品の半径１７との協動状態が図
示されている。第３図のカツプは、封入体部品１
１内に配置され、部品２７は、湾曲面１７の内表
面に係合し、封入体部品１１の主壁１５から離れ
た位置でカツプの主壁２５を維持する。封入体部
品１０，１１の側壁が隣接している場合、封入体
部品１０によつて、力がカツプ或いはその内容物
に伝えられる。この力は、部品２７を変形せし
め、湾曲面１７の内表面に弾力的に係合し（第６
図参照）、それによつて封入体内部でカツプの横
方向運動及び回転運動の両方を制限する。カツプ
材料の弾力的性質は、部品２７を連続的に湾曲面
１７の内表面に係合せしめ、それによつて与えら
れる運動制限を維持せしめる。

この点に対して、挿入可能な刺激装置を具体化
する電気素子が組み立てられ、刺激装置が封入体
内部でカツプ部分の運動を制限するために封入体
を構成する部品と協動するカツプ部分の好ましい
実施例を説明した。第７図及び第８図は、電気刺
激装置を構成する少なくとも幾つかの素子の運動
を抑制する好ましい実施例を図示するものであ
る。第７図及び第８図は、主壁３０と側壁３１を
有するカツプ部分の一部断面を示す。主壁３０と
側壁３１との接合点は、第２図乃至第６図に関し
前述したように湾曲面２０或いは部品２７を具え
てもよい。主壁３０の内表面は、電気刺激装置の
１個の電気素子を受け入れる大きさの凹所３２を
具備している。スプリング・タブ３３は、主壁か
ら凹所３２の上方に延びており、それは主壁３０
と１体となつている。電気素子Ｃ１（第８図参
照）は、それをスプリング・タブ３３と係合せし
めることによつて凹所内に挿入され、凹所３２に
関連して障害にならないようにそれを圧迫し、素
子Ｃ１を凹所３２内に押し入れる。次に、スプリ
ング・タブ３３は、素子Ｃ１と係合し、素子Ｃ１
を凹所内に維持するようなやり方でそれを凹所の
壁に対して無理に押し入れる。体内に挿入可能な
電気刺激装置内に使用される型の電気素子は、指
定された公差範囲内の公称寸法に製造される。凹
所３２は、所定の公差許容範囲内のあらゆる素子
を受け入れるのに充分な大きさにつくられ、スプ
リング・タブ３３は、公差許容範囲内のすべての
素子を凹所３２の壁に対してそれらを押しつける
ように係合させるであろう。従つて、凹所３２と
スプリング・タブとの間で協動動作するのみなら
ずカツプ内の所定位置に素子を維持し、これら素
子の協動動作は、既知の公差許容範囲（公差累算
値）内の寸法変更部分を適合せしめる。１個或い
はそれ以上の凹所３２及びスプリング・タブ３３
は、主壁３０内に具えられ、１個或いはそれ以上
の主要な刺激装置素子をカツプ内の所定位置に保
持し、維持するように適合せしめ、カツプは、前
述したように部品１０及び１１で構成される封入
体内でその運動が制限される。従つて、素子Ｃ１
に関し図示されたようにカツプ内に保持される素
子は、また、封入体内で移動する恐れがない。

第９図を参照するに、カツプ内で組み立てられ
る電気素子を保持するための別の実施例が示され
ている。カツプは、主壁３５及び側壁３６で構成
され、その接合部分は、第２図乃至第６図に関し
前述したように湾曲面２０或いは指状部品２７を
具える。素子Ｃ２乃至Ｃ５は、カツプ内で組み立
てられ、カツプは、殆んどカプセル材料３７でみ
たされ、互いに相関してそれらを所定位置に保持
し、それらをカツプ内に収容するように素子Ｃ２
〜Ｃ５を取囲む母材を形成する。カツプ及び封入
体に関し所定位置に維持される素子Ｃ２〜Ｃ５を
具えるカツプは、部品１０及び１１により構成さ
れる封入体内に配置される。カプセル材料３７
は、体内に挿入可能な装置に使用するのに適する
シリコーン・ゴム或いは他の同様な材料であつて
もよい。

別個の封入体部品が第１０図に図示され、それ
は、第２図、第５図及び第６図において図示した
ような湾曲面で接合された主壁４０及び側壁４１
を具える。側壁４１は、一般的にプラツトホーム
４２，４３を具える円筒であり、それを介して電
気通信がなされる。封入体は、側壁４１の端部に
溶接される板或いは、側壁４１に対応し側壁４１
と同一或いは異なる高さの側壁を有する補足部品
により完成される。第１０図に図示されるような
部品によつて少なくとも部分的に構成される封入
体に使用するためのカツプは、第１１図に図示さ
れる。第１１図のカツプは、一般的に第１０図の
部品の主壁４０の少なくとも主要部分と同じ広が
りを有する主壁４２を具える。側壁４３は、主壁
４２から延び、電気素子が組み立てられる領域を
囲む。主壁は、側壁４３により取囲まれる領域以
上に延びている部分４２ａを具える。主壁４２と
側壁４３との間の接合部分は、第２図乃至第６図
において図示したように、湾曲面２０或いは指状
部分２７を具えてもよい。第３図乃至第６図の指
状部分２７は、主壁４２ａからは勿論のこと主壁
４２と側壁４３の接合部分から延びるのが好まし
く、前述したように第１０図の封入体部品の主壁
４０と側壁４１との間の湾曲面と係合する。更
に、スプリング・タブ４５と４６は、夫々プラツ
トホーム４２及び４３と係合するように具えら
れ、スプリング・タブ４５は、カツプ部分をプラ
ツトホーム４２から離れるように強制し、他方ス
プリング・タブ４６は、封入体部品内でカツプ部
分の回転を防止する助けとなるようにプラツトホ
ーム４３に引掛けられる。スプリング・タブ４６
は、回転防止のために主壁部分４２ａと組み合わ
されて使用されるか或いはそれの代用として使用
される。スプリング・タブ４５及び４６は、第２
図乃至第６図に関連して前述したように半径２０
或いは指状部分２７と湾曲面１７の内表面との間
の係合を容易にし、かつ増大する。然しながら、
本発明の重要な機能は、スプリング・タブを使用
することなく湾曲面２０及び／または指状部分２
７を介して達成されよう。

本発明は、多くの予め形成した部分33／32を有
するプラスチツクカツプを利用し、ペースメーカ
金属製の半分内に素子を適当な位置に配置せしめ
る。本発明のデバイスにおいて、予じめ成形した
プラスチツク素子は、ペースメーカの外表面のい
かなる部分をも形成せず、むしろ、ひとたびカツ
プ組立体が、カン製の半分により形成された気密
に封入されたチタニウム封入体内に置かれると、
それは、封入動作中に、アンテナ及び回路素子の
如き電子素子を配置したカツプを単に配置するの
みで、シヨツク吸収のある手段を提供するように
設計されている。

前述の教示に照らして、本発明の多くの変形及
び変更が可能であることは自明である。例えば、
こゝに説明したカツプ部分の主壁及び側壁の形状
は、一般的に円筒であつてもそうでなくても、２
個或いはそれ以上の部品で構成されるいかなる封
入体にも適合し得る形状にしてよい。カツプ部分
は、全体として封入体をみたすに及ばないが、封
入体内部で無駄になる空間を最小にし、封入体部
分の湾曲面とカツプ部分の湾曲面との間の接触係
合手段を最大にするように封入体を実質的にみた
すべきである。更に、４５及び４６のようなスプ
リング・タブの使用は、特定の封入体形状に関連
した範囲内で使用しても、使用しなくてもよい。
しかし、その決定は、こゝに教示したことに関連
して通常の当業技術者の技術範囲内にある。従つ
て、本発明は、添付の特許請求の範囲内で特定し
て説明した以外にも実施され得る。

以下本発明の実施の態様を列記する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の封入体及びカツプを実行す
る２個の部品を説明する分解図を示す。第２図
は、本発明のカツプ及び第１図の封入部品と協同
した好ましい実施例の断面図を図示したものであ
る。第３図は、本発明のカツプの好ましい他の実
施例を図示したものである。第４図は、第３図の
線４―４に沿う断面図を示す。第５図及び第６図
は、第３図及び第４図の実施例と封入部品との協
同状態を示す。第７図及び第８図は、本発明の好
ましい実施例を示す。第９図は、本発明の更に好
ましい他の実施例を示す。第１０図は、本発明の
カツプに適合する封入部品を示す。第１１図は、
本発明のカツプを第１０図の封入部品に適合せし
めた状態を示す。第１２図は、第１１図において
線１２―１２に沿う断面図を図示したものであ
る。 図において、１０，１１は第１、第２部品（封
入体）、１２はカツプ、１３，１５は主壁、１
４，１６は側壁、１８，２５は主壁、１９は側
壁、１７，２０は湾曲面、２７は指状部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 前もつて形成された封入体内に収容され、相
   互に関連した電気素子を有する型の体内に挿入可
   能な電気刺激装置において、 前記封入体は、主壁及び一定の湾曲面で接合さ
   れた円筒側壁を有する第１、第２部品より成り、
   それら部品の側壁を一緒に接合することにより形
   成されるものであり、 前記封入体は、主壁及び側壁で構成されるカツ
   プ手段をその内部に具え、それら主壁及び側壁
   は、前記封入体の湾曲接合面と係合する湾曲面に
   て接合されるものであり 前記カツプ手段は、その内部の所定位置に電気
   素子を維持する手段を具え、かつその側壁の周囲
   にアンテナコイルを具える凹所又は溝を具え、 前記封入体及びカツプ手段の湾曲面は、弾力的
   に係合し、前記封入体内部で前記カツプ手段の運
   動を機械的に制限することを特徴とする体内に挿
   入可能な電気刺激装置。