JPS6211625Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は医薬品特に凍結乾燥製剤を入れた医薬
瓶を密封する瓶栓に関するものである。

図面の実施例において、１は凍結乾燥製剤を入
れた医薬瓶で、瓶口２にゴム製の瓶栓５を嵌込
み、その上にアルミキヤツプ３をかぶせて医薬瓶
１を封緘し、使用時にキヤツプ３の中央部を円形
の疵線４に沿うて切取り、こゝから注射針を瓶栓
５に刺通して蒸留水を注入し、医薬瓶を充分に振
とうして注射液としたものを注射器内へ吸引す
る。瓶栓５は丸い端板６の下面に断面半月形をな
す２つの脚片７，７を若干の間隔８をへだてて突
設し、脚片の外周面の中腹部に断面三角形の突条
９，９を設けており、端板６の上面の中央部に長
辺の中央部と短辺に丸味をつけたほゞ長方形の凹
み１０を設け、これの中央部に円形のリング１１
を突設し、凹め１０の長手方向を脚片の間隔８の
方向に一致させて注射針を刺通する際の目印とす
る。

一般に凍結乾燥製剤は瓶栓を半施栓状態にして
凍結乾燥を行い、その後瓶栓を一杯に嵌込んでキ
ヤツプ５を封緘する。このため瓶栓５には端板６
の下面に２つの脚片７，７を突設したものを用
い、脚片７，７を比較的長くすると共にその外周
面の中腹部に断面３角形の突条９，９を設けてお
り、脚片７，７の半分を瓶口２に嵌めて半施栓と
し、この瓶栓を突条９，９で落ち込まないように
している。このように凍結乾燥製剤用医薬瓶は端
板６の下面に比較的長い２つの脚片７，７を突設
した瓶栓５を瓶口２に嵌込んでいるから、医薬瓶
の使用時に注射針が少し傾くと針先が脚片７，７
に突き刺つて注射針を折り曲げることがある。

本実施例においては端板６の上面の中央部に
ほゞ長方形の凹み１０を設けてその中央部にリン
グ１１を突設し、凹み１０の長手方向を脚片の間
隔８の方向に一致させており、注射針をリング１
１の中に刺して凹み１０の長手方向を目印とし、
凹みの短辺の方向には注射針を傾けないようにし
て端板６に刺通すると、針先は脚片の間隔８の中
を進むので脚片７，７の内面に突きさゝることが
なく、注射針を折り又は曲げるような刺し間違い
を起さない。

以上は本考案の一実施例を示すもので、本考案
はこの実施例に限定されることなく考案の要旨内
において設計変更でき、例えば端板６の上面の中
央部に設ける凹み１０を突部や突条にしてもよ
く、その形状を脚片の間隔を示す矢印、長短の十
字形その他の目印に変更してもよい。

本考案によるときは端板の下面に２つの脚片を
突設した瓶栓において端板の上面に脚片の間隔の
方向を示す目印を設けたから、注射針を脚片に刺
通して折り曲げる事故を確実に防止することがで
き、凍結乾燥製剤用医薬瓶の瓶栓として極めて有
益である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は実施例を嵌込んだ瓶口の断面図である。 なお５は瓶栓、６は端板、７，７は脚片、８は
その間隔、１０は目印である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に２つの脚片を突設した端板の上面に脚片
   の間隔の方向を示す目印を設けたことを特徴とす
   る医薬瓶の瓶栓。