JPS62110194A - 原子炉の燃料出入用移送設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】

この発明は、ナトリウムを一次冷却材として使用する液
体金属高速増殖炉において、原子炉と燃料移送セル内を
走行するキャリッジとの間で新燃料および使用済燃料の
移送を行う燃料移送設備、特にその燃料出入通路となる
燃料移送管の構成に関する。

【従来技術とその問題点】

まず第２図によりこの発明の対象となる燃料移送設備全
体の構成の概要を説明する。第２図において、１は鋼製
の炉格納容器２の内方に据付けたナトリウムＮａを一次
冷却材とする液体金属高速増殖炉としての原子炉、３は
同しく炉格納容器２内で原子炉１の上方に構築された燃
料移送セル、４は炉外の補助建屋内に据付けられた炉外
燃料貯蔵槽、５は前記原子炉１の炉心、６は炉容器の遮
蔽蓋であり、ここで原子炉ｌの炉内と燃料移送セル３と
の間には燃料移送セル３の床壁および炉の遮蔽蓋６を貫
通して符号７で示す燃料出入用の斜道式燃料移送管が配
備されている。また燃料移送セル３と炉外燃料貯蔵槽４
との間も同様に斜道式燃料移送管を介して結ばれている
。一方、燃料移送セル３内には原子炉側と炉外燃料貯蔵
槽側との間に敷設された軌道上を走行するキャリッジ８
が配備されており、このキャリッジ８を運転し、前記の
燃料移送管７を通じて燃料パケット９を昇降操作するこ
とにより、原子炉ｌとキャリッジ８．および炉外燃料貯
蔵槽４とキャリッジ８との間で新燃料および使用済燃料
の移送、受け渡しを行うように構成されている。 ここで前記した原子炉１と燃料移送セル３との間を結ぶ
燃料移送管７の部分に付いて、その従来における構造を
第３図に示す、すなわち燃料移送管７はその上端がドア
パルプ１０を介して燃料移送セル３内に開口し、下端は
原子炉ｌの炉容器内における炉心５との間の燃料受け渡
し位置に開口して配管されており、かつ燃料移送管７は
その上端で外周管１１と接続した上で支持スリーブ１２
により炉側に剛に支持され、また地震の際の水平方向の
荷重はサポート１３により燃料移送セル３の底側に支持
されている。さらに原子炉側の炉上部室１４と燃料移送
セル３の室内との間は気密バラン・ダリおよび燃料移送
管７の熱膨張吸収機能を持ったベローズ１５によって相
互に遮蔽されている。このベローズ１５は燃料移送管７
の外周を囲繞して燃料移送セル３の床壁に開口した穴３
ａの中に収容して組立配備されている。なお１６は炉上
部室１４内で燃料移送管７を取り巻く遮蔽材である。 一方、前記燃料移送管７を通じて燃料を移送する過程で
使用済燃料を移送する場合には、燃料から放出する崩壊
熱を除熱する必要があり、また新燃料を移送する場合に
は、燃料移送管７の内面に付着したナトリウムが固化堆
積して燃料バケット９の昇降操作を阻害しないように燃
料移送管７をナトリウムの凝固温度以上に予熱しておく
ことが必要である。このために従来では図示のように燃
料移送管７の長手方向に沿って前記した外周管１１を含
む内外二重管からなる環状管としての熱媒ジャケット１
７が燃料移送管７の外周側に構成されており、かつこの
熱媒ジャケット１７と次記の予熱。 冷却ユニット１８との間で熱媒を循環送流することによ
り燃料移送管７の予熱／除熱を行うようにしている。す
なわち予熱、冷却ユニット１８は熱伝導性の高い不活性
ガスないしは液体を熱媒としたブロアないしポンプの熱
媒送流機１９．熱媒冷却器２０゜および熱媒加熱器２１
を装備して構成されており、該ユニット１日から引き出
した熱媒導入管２２および戻り管２３が前記した熱媒ジ
ャケット１７に接続配管されている。なお熱媒ジャケッ
ト１７側には内部空間を内外二重層の通路に仕切る仕切
筒２４および前記の熱媒導入管２２と戻り管２３の接続
開口端の間を仕切る隔壁２５を有し、この構造で熱媒ジ
ャケット１７と予熱、冷却ユニット１８との間で熱媒を
循環送流する閉ループを構成している。 ここで燃料移送管７を通じて使用済燃料を移送する場合
には、ユニット１８の熱媒送流機１９および熱媒冷却器
２０を運転し、該熱媒冷却器２０との熱交換で冷却され
た熱媒ガスをジャケット１７へ矢印のように循環送流し
て燃料から放出する崩壊熱を除熱する。一方、新燃料を
移送する場合には、熱媒送流機１９と熱媒加熱器２１を
運転して高温ガスをジャケット１７へ循環送流して燃料
移送管７を予熱する。 ところで上記した従来構成の燃料移送設備の構成では次
記のような問題がある。すなわち、燃料移送管７の外周
側に配備した環状管としてなる熱媒ジャケット１７の構
造では、燃料移送管７の周面とジャケット１７の内周面
との間に僅かであるが隙間が残り、このために燃料移送
管７と熱媒ジャケット１７との間の熱伝達効率が低くな
る。したがって充分な予熱／除熱効果を得るためには予
熱、冷却ユニット１８の容量をあらかじめ大に構成して
おく必要があるし、さらに熱媒ジャケット１７自身の内
部構造が複雑であるためにジャケット自身が径大な構造
物となり、このことが原子炉上部の遮蔽蓋６の貫通穴を
径大にしてその放射線′ａ蔽機能を低下させる他、炉上
部室１４に設置した遮蔽材１６を大形化させる原因にな
っている。さらに別な問題として、前記構造によれば原
子炉側と燃料移送セル側との間を遮蔽するベローズ１５
が燃料移送セル３の床面に開口した穴３ａ内に収容して
組立配備されているのでベローズ１５の組立作業が厄介
であるのみならず、床の開口部が径大となりそれだけ放
射線遮蔽構造、特に燃料移送管を取り巻いて設けた遮蔽
材１６が大形化する等の問題が派生する。

【発明の目的】

この発明は上記の点にかんがみなされたものであり、前
記した従来構造の問題点を解決して燃料移送管の予熱／
除熱性能の改善、構造の簡略化が図れるようにした燃料
移送設備を提供することう目的とする。

【発明の要点】

上記目的を達成するために、この発明は原子炉側と燃料
移送セル側との間を結んで配管された燃料移送管に対し
、該燃料移送管の長手方向に沿いその外周に密閉構造の
外筒を一体に結合してその内部に熱媒通路を画成すると
ともに、熱媒の冷却。 加熱、および送流機を装備の予熱、冷却ユニットから引
き出した熱媒導入管および戻り管を前記外筒の内部に引
き込み、かつその熱媒導入管および戻り管の開口端をそ
れぞれ外筒内の両端部に開口して配管し、前記予熱、冷
却ユニットと外筒内との間で熱媒を循環送流することに
より燃料移送管の予熱／除熱を行うように構成したもの
であり、かかる構成により燃料移送管の予熱／除熱部が
従来の環状管型熱媒ジャケットに比べて構造が簡単とな
り、かつ熱媒と燃料移送管との間の熱伝達効率も改善さ
れて予熱／除熱性能の向上が図れるようになる。

【発明の実施例】

第１図はこの発明の実施例による燃料移送設備の構成を
示すものであり、第３図に対応する同一部材には同じ符
号が付しである。ここで第１図の実施例の構成によれば
、燃料移送管７の長手方向に沿い、その外周を囲繞して
符号２６で示す密閉構造の外筒が燃料移送管と一体に結
合配備されており、この外筒２６の内部で燃料移送管７
の外周面との間に熱媒通路となる空間を画成している。 この外筒２６はその下端が端板２７とともに燃料移送管
７の周壁に溶接接合され、上端はベローズ１５および咳
へローズと外筒との間に架は渡した隔壁２８により閉塞
して外筒内に閉じた空間を形成している。 なおこの外筒２６は第３図における外周管１１と同様に
支持スリーブ１２を介して原子炉の炉容器側に固定支持
され、かつその上方側ではサポート１３により燃料移送
セル３例の床部に耐震支持されている。 一方、前記の外筒２６に対して予熱、冷却ユニッ）１８
から引き出した熱媒導入管２２および戻り管２３が外筒
２６の内方に引き込み配管されており、かつその導入管
２２および戻り管２３の終端が外筒２６内の上下両端部
に向けて開口している。また原子炉１側の炉上部室１４
と燃料移送セル３との間を遮蔽するヘローズ１５は、第
３図の従来構造とは異なり、燃料移送セル３の室内側に
突き出した位置で燃料移送管７の周面から張り出すｔＩ
Ｆ２９とセル側の床部に設置した・ベローズ支持枠３０
との間に張架して組立配備されている。 かかる構成の燃料移送設備で、燃料移送管７を通じて使
用済燃料を原子炉１側から燃料移送セル３内のキャリッ
ジへ移送する場合には、第３図と同様に予熱、冷却ユニ
ット１８より熱媒導入管２２を通じて冷却された低温の
熱媒を外筒２６内に導入し、その反対側端から戻り管２
３を経て還流させるように熱媒を循環送流する。これに
より燃料移送管７を通過する燃料の崩壊熱の除熱が行わ
れる。一方、新燃料を移送する場合にはユニット１８内
で加熱された高温の熱媒を外筒２６内に循環送流して燃
料移送管７を予熱し、管内に付着したナトリウムが固化
堆積するのを防止する。しかもこの熱媒循環送流の過程
で、熱媒は燃料移送管７の外周面に直接接触しながら洗
流するので高い伝熱効率が得られ、従来の環状管式熱媒
ジャケットの採用方式と比べて予熱／除熱効果を高める
ことができるし、さらに外筒２６は従来の熱媒ジャケッ
ト構造に比べて大幅に簡略化されてその外径寸法も小と
なるので、原子炉１の遮蔽Ｍ６の貫通穴が小径で済み、
かつ炉上部室１４内で燃料移送管７を包囲する遮蔽材１
６も小形化できる。なお、必要とする熱媒の流量が大で
ある場合には、前記した熱媒導入管２２および戻り管２
３を多数本に分岐して外筒２６内に分散配管することに
より容易に対応させることができる。 さらに加えて、先記のようにベローズ１５を燃料移送セ
ル３の室内側に突き出した位置に組立設置したことによ
り、セル側の床面に開口した穴の径が小さくて済み、前
記した外筒２６の径小化と併せて炉上部室内に設置した
遮蔽材１６を小形化できるとともに、一方ではベローズ
１５の組立作業が容易となる等の利点が得られる。

【発明の効果】

以上述べたようにこの発明によれば、燃料移送管の長手
方向に沿いその外周に密閉構造の外筒を一体に結合して
その内部に熱媒通路を画成するとともに、熱媒の冷却、
加熱、および送流機を装備の予熱、冷却ユニットから引
き出した熱媒導入管および戻り管を前記外筒の内部に引
き込み、かつその熱媒導入管および戻り管の開口端をそ
れぞれ外筒内の両端部に開口して配管し、前記予熱、冷
却ユニットと外筒内との間で熱媒をＷｉ還送流すること
により燃料移送管の予熱／除熱を行うように構成したこ
とにより、従来構造と比べて燃料移送管の予熱／除熱効
率の向上、並びに構造の簡略化が得られ、製作１組立コ
ストの低減化とともに信顛性の高い燃料移送設備を提供
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例による燃料移送設備の構成断
面図、第２図は原子炉と炉外燃料貯蔵槽との間に構成し
た燃料移送設備全体の構成概要図、第３図は第１図に対
応する従来設備の構成図である。図において、 １：原子炉、２：炉格納容器、３：燃料移送セル、５：
炉心、７：燃料移送管、８：燃料移送用キャリッジ、１
５：ベローズ、１８二予熱、冷却ユニット、１９：熱媒
送流機、２０：熱媒冷却器、２１：熱媒加熱器、２２：
熱媒導入管、２３：熱媒戻り管、２６：外筒。 第７ＦＭ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）原子炉の炉内と原子炉の上方に構築された燃料移送
   セルとの間を連ねて斜道式燃料移送管を配備し、当該燃
   料移送管を通じて原子炉とキャリッジとの間で新燃料お
   よび使用済燃料の受け渡し移送を行うようにした燃料出
   入用移送設備において、前記燃料移送管の長手方向に沿
   いその外周に密閉構造の外筒を一体に結合してその内部
   に熱媒通路を画成するとともに、熱媒の冷却、加熱、お
   よび送流機を装備の予熱、冷却ユニットから引き出した
   熱媒導入管および戻り管を前記外筒の内部に引き込み、
   かつその熱媒導入管および戻り管の開口端をそれぞれ外
   筒内の両端部に開口して配管し、前記予熱、冷却ユニッ
   トと外筒内との間で熱媒を循環送流することにより燃料
   移送管の予熱／除熱を行うようにしたことを特徴とする
   原子炉の燃料出入用移送設備。 ２）特許請求の範囲第１項記載の燃料出入用移送設備に
   おいて、燃料移送管、外筒の熱膨張を吸収しつつ原子炉
   の炉上部室と燃料移送セルの室内との間を遮蔽して気密
   バウンダリを構成するベローズが、燃料移送管の上端部
   を囲繞して燃料移送セルの室内に突き出した位置に設置
   されていることを特徴とする原子炉の燃料出入用移送設
   備。