JPS6210664B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスケートぐつの底にスケートブレード
ユニツトを取付けるための装置に関し、該スケー
トブレードユニツトは本質的にはブレードから成
り、少なくも二つの支持体を有する細長いブレー
ド台に長手方向に固定され、該支持体の自由端は
それぞれスケートぐつの底部およびかかと部に固
定されるようになつている形のブレードとして形
成されている。ブレード台は金属で作られ、その
場合ブレードは溶接または他の金属固定技術によ
つてそこに固定され得、もしくはもつと一般的に
は適当なプラスチツク材で作ることもできるが、
その場合にはブレードは既知のプラスチツク成形
法によつて該台に部分的に埋め込まれる。

満足な性能を与えるスケートを作ることができ
るようにするため、上記ブレード台のブレードを
スケートぐつの底部またはかかと部に取付けるに
は無期限にわたり、スケート中に取付具に生じる
著しく且つ予測し得ない応力に対し完全に抵抗し
得るように作られることが必要である。

既知の構造では、この取付具は多くのボルトま
たはリベツトによるリベツト作業によつて前以つ
て作られ、それらのボルトやリベツトは先ずくつ
の底部とかかと部およびブレード台の板にそれぞ
れ作られた対応の孔に挿入される。

この型式のリベツトされた取付具には、特殊工
具や熟練工を要することを別にしても、くつとス
ケートブレードユニツトの結合を行なう一連の時
間のかかる作業が含まれる。またブレードユニツ
トもしくはくつ自体を取換える必要がある場合、
スケートブレードユニツトをくつから離すために
は特殊工具や熟練工が必要となる。

これらの欠点に加え、この既知のリベツト式取
付具のシステムでは使用者によりくつに対するス
ケートブレードの方向を調整することができない
が、そのような調整は使用者の解剖学的特性およ
び受けようとするスケートの運動の型によりでき
るだけ最良の仕方でスケートに適応するのに有用
なことである。

それ故、この発明が解決しようとする技術上の
問題は、ブレードユニツトをくつに取付けるため
構造的および機能的特性を有する装置を提供し、
それによつて上記従来技術の欠点を克服すること
である。

本発明によれば、この技術的な問題は、スケー
トぐつの底部およびかかと部に対しそれぞれ重な
る位置において該くつ内に設けられる第１および
第２の金属板と、該板、くつの底部およびかかと
部およびブレード台を共に取付けるための細長い
ねじステー装置を含み、該金属板は弾性変形する
装置によつて解決される。

本発明の実施例によれば、該細長いねじステー
装置は該金属板および底部とかかと部に設けられ
た孔を通り且つスケートブレードユニツトのブレ
ード台にねじ込められるねじまたはねじ付ボルト
である。

本発明の他の実施例によれば、該板の孔および
くつの底部とかかと部にある孔はスケートブレー
ドの長さに関し横方向に延びる細長い溝孔の形に
なつている。

本発明によつて達成される主な利益は、非常に
かたい固定接続を行なうスケートぐつに対するス
ケートブレードユニツトの取付けがくつの内に、
該くつの底部とかかと部に対し重なる位置に適当
な板を置いた後、二本またはそれ以上のねじまた
はボルトを簡単に且つ迅速にねじ込む作業によつ
てなされることにある。しつかりしたかたい接続
はブレードユニツトに対する該ねじまたはボルト
のねじ込みと金属板の弾性変形との共働作用によ
つて確保される。従つて、そのような取付けは所
望のときに直接使用者により、くつまたはブレー
ドユニツトを容易に取換えることによつてなさ
れ、雇用された熟練者に依頼したりまたは特殊工
具を用いる必要はない。さらに孔が横方向の溝孔
になつている実施例では、使用者は自分の解剖学
的特性およびスケートの現在のまたは所望の用法
に合うように、所望の部分が到達するまでくつに
対するブレードの方向を容易に調整することがで
きる。これらの溝孔は種々の形にすることがで
き、例えばくつとスケートブレードユニツトとの
間の方向づけになされる適切な調整により直線状
またはわん曲したものにすることができる。

本発明のその他の特性および利益は図面に関し
なされた本発明の種々の実施例の次の記載を考慮
すれば明らかである。

なお、それらの実施例は本発明を限定するもの
でないことは云うまでもない。

第１図および第２図に関しては、ブレードユニ
ツト２とくつ３を含むアイススケート１が示され
ブレードユニツトは適当なプラスチツク材により
既知の方法で成形されたブレード台４と、台４が
モールド成形される際に部分的に該台４の中に埋
め込まれたブレード５を含む。台４から上方に突
出した三つの支持体６，７，８があり、前部の支
持体６は中実であるが、中間および後部の支持体
７と８は中空である。前部および中間の支持体
６，７はそれらの上端を接合する共通の板９を有
する。この板９は適当な厚さの平板であつて、そ
の横断面の形はくつ３に取付けられようとする底
部１０の横断面と同じである。中空の後部の支持
体８はフランジ状の縁１１を有し、該縁も適当な
厚さの平らな形を有し且つくつ３のかかと部１２
と同じ横断面を有する。

くつ３の内側で、底部１０に重なる位置には金
属板１３が在り、該金属板は適当な厚さを有し且
つ該底部１０の形にほぼ相応した形を有する。こ
の板は一対の孔１４，１５（第２図参照）を有
し、組立の際それらの孔を各ねじ１６，１７が通
り、それらのねじは以下に詳記するようにスケー
トブレードユニツト２の前端をくつ３に接続する
役割を果す。第２の金属板１８はくつ３内のかか
と部１２の上に設置され且つほぼ同じように平ら
な形状を有する。孔１９が金属板１８に貫通して
おり、該孔を通るねじ２０はスケートブレードユ
ニツト２の後部をくつ３に接続する役割を果す。

第１図および第２図の実施例では、金属板１３
の孔１５および金属板１８の孔１９はそれぞれく
つ３の底部１０とかかと部１２の対応の孔１５
ａ，１９ａに整合し、それらの一つは順次に中空
の中間支持体７の軸線に且つ他方は中空の後部支
持体８の軸線に整合している。これらの中空の支
持体７と８の底から上方に突出するそれぞれ中空
のねじ付ボス２１，２２には、組立の際ねじ１７
と２０がねじ込められる。他のねじ１６は板９の
厚さにねじ込められ、且つナツト２３によつて所
定位置に錠止される。

第３図に示すように、各ボス２１，２２からの
ねじ１７，２０のせん断抵抗を増すため、ボス内
にフランジ付のナツト２４が埋込まれている。こ
の実施例ではボス２１および２２はねじ１７，２
０を受けるため平らな軸方向の孔２１ａを有す
る。

くつ３に対するスケートブレードユニツト２の
非常にかたい接続は、台４が作られている選択さ
れたプラスチツク材料中にねじ込められたねじ１
６，１７，２０と、好ましくは鋼で作られる金属
板１３，１８の弾性変形との共働作用によつて確
保され、それがくつ３の底部１０とかかと部１２
を、ブレード台４の上部として形成された板９，
１１に対しかたく把持する。

第４図に図式的に示した実施例では、金属板１
３，１８に形成された孔および底部１０とかかと
部１２にそれぞれ形成された孔は、それぞれ曲つ
た形の溝孔２５，２６，２７として形成されてい
る。特に前部の金属板１３および底部１０の前部
にある溝孔２５，２６はくつのつま先に向つて凸
状になつているが、後部の板１８およびくつのか
かとにある溝孔２７はくつのかかとの端部に向つ
て凸状になつている。これらの特殊形状の孔によ
つて、第４図に破線で図式的に示すように、使用
者がくつ３に関しアイススケートのブレード２お
よび台４の方向と位置を変えるのを可能にしてい
る。それができることは、使用者が最適の効率を
達成しようとする型のスポーツ運動にスケートが
適合するので特に有益であり、このようなことは
従来の構造のスケートでは不可能であつた。

ブレードユニツト２に対するくつ３の他の方向
づけを行なうため上記のわん曲した溝孔は図示の
ものと異なる個数および異なる形状に作り得るこ
とは明らかである。従つて、例えば、溝孔は直線
状でもよく、または底部１０と金属板１３の溝孔
を曲つたものにし、かかと部１２とそれに関連し
た金属板１８には溝孔というよりむしろ円形の孔
を形成してもよい。

第５図には本発明の他の実施例が示され、そこ
では前部において前記実施例の対応の前部支持体
７より大きな寸法の中空の支持体１０７が形成さ
れているブレード台１０４を有する。この前部支
持体の上部の孔は周囲のフランジ１０９によつて
囲まれ、その形と寸法はくつ３の底部に対する支
持部を構成するようなものになつている。中空の
支持体１０７内には、二つのボス１２１，２２１
が形成されており、それらのボス中には、前部金
属板１３およびくつ３の底部をブレード台１０４
に把持するため、二本のねじ（図示せず）がねじ
込められるようになつている。該ボス１２１，２
２１の少なくも一つのうちにはねじ接続の固定度
を向上するためフランジ付ナツト１２３を埋め込
むのが有利である。

第６図に示された最後の実施例では、くつ３に
は前部から後部に延びる単一の金属板１２４が備
えられ、その前部１１３と後部１１８は該くつの
底部１０とかかと部１２にそれぞれ共働する形に
なつている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の教示によりスケートブレード
ユニツトとスケートぐつが互に取付けられたアイ
ススケートの部分断面側面図、第２図は第１図の
アイススケートの部分断面斜視図、第３図は本発
明の第２の実施例の部分断面側面図、第４図は第
１図〜第３図に示された取付構造によつてなされ
得るくつに対しスケートブレードユニツトがとり
得る各種の異なる相対位置を示す図式的な平面
図、第５図は本発明の他の実施例のブレードユニ
ツトの部分断面側面図、そして第６図は本発明の
さらに他の実施例として形成されたアイススケー
トの部分断面斜視図である。 図中、２……ブレードユニツト、３……くつ、
４……ブレード台、５……ブレード、６，７，８
……支持体、１０……くつの底部、１２……くつ
のかかと部、１３……第１の金属板、１８……第
２の金属板、１６，１７，２０……ねじステー、
２１，２２……支持体内のボス、１４，１４ａ，
１５，１５ａ，１９，１９ａ……孔、２５，２
６，２７……溝孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スケートぐつの底にスケートブレードユニツ
   トを取付けるための装置であつて、該スケートブ
   レードユニツトは本質的には少なくも二つの支持
   体を有する細長いブレード台に長手方向に固定さ
   れるブレードからなり、それら支持体の自由端は
   該くつの底部およびかかと部に固定されるような
   形の板として成形されている装置において、該く
   つ３内には該くつの底部およびかかと部１０，１
   ２に重なる位置に弾性的に変形可能な第１および
   第２の金属板１３，１８を含み、さらに該金属板
   １３，１８、該くつ３の底部およびかかと部１
   ０，１２および該ブレード台４を一緒に取付ける
   細長いねじステー装置１６，１７，２０を含み、
   該金属板１３，１８および、該くつ３の底部およ
   びかかと部１０，１２における該孔はスケートブ
   レード５の長さに関し横方向に延びる細長い溝孔
   ２５，２６，２７の形をしていることを特徴とす
   る、スケートぐつの底へのスケートブレードユニ
   ツトの取付装置。