JPS6210173Y2

JPS6210173Y2 -

Info

Publication number: JPS6210173Y2
Application number: JP1980070674U
Authority: JP
Priority date: 1980-05-20
Filing date: 1980-05-20
Publication date: 1987-03-10
Also published as: JPS56170017U

Description

【考案の詳細な説明】本案は車輌、船舶のサンルーフの開口部に日除
として設けられるサンルーフ・バイザーに関す
る。

従来、車輌等の屋根面に開口部が形成され、こ
の開口部に開閉自在なパネルが嵌着されるサンル
ーフで、この開口部の前方に日除けとしてのサン
ルーフ・バイザーが設けられるのは公知であり、
最近、次第にその数を増しつつある。

このサンルーフ・バイザーは、その前方よりの
風が車室内への巻き込みを防ぐための整流面が前
部に形成され、開口部の３分の１ほどを被うのが
普通であり、これは車輌乗員が前方よりの直射日
光を防ぐために設けられる。

しかし、比較的直射日光の弱い西欧を中心とし
て発達してきたサンルーフは、直射日光の強い国
へ入つて来た時、そのパネルの開放時には、車内
への日光の差し込みが強く、このため新たな日除
としてのサンルーフ・バイザーを必要としてい
た。

特にスライド式のサンルーフにおいては換気を
行う目的にのみパネルの開放を行つたとしても日
除は必要となり、脱着式パネルのサンルーフにお
いても、この目的のために必要である。

サンルーフの日除けの公知の技術として、開口
部の下部へサ・ンシエードと呼ばれるトリムを脱
着式又はスライド式に設けるもの、窓面のカーテ
ンの様に、この開口部を被うもの又はこれを巻取
りとしたり、脱着するものがある。更に小孔の明
いたバイザープレートと呼ばれるプラスチツク板
の取付けもある。

しかしこれらは全て日除としての目的は達して
も、このためにサンルーフとしての換気又は開放
観など重要な機能が失なわれてしまうものであ
り、取り扱いも繁雑になる。又上空よりの少しの
雨においても、このサンルーフを閉鎖せねばなら
ない欠点がある。

このため、サンルーフを開放状態にした時、開
放観もあり、日除としても完全であり、換気も行
え、又少々の雨でも開放のまま走行出来るサンル
ーフ・バイザーが考案された。これは容易に脱着
出来又取り付けたままパネルを閉鎖出来るもので
ある。

この考案とその実施例を下記に図面について説
明すると、第１図はサンルーフの設けられた車輌の外観図
で、１は車輌屋根、２は開口部、３は摺動パネ
ル、４はガイドレール、５は開口周辺の折り曲げ
部である。

第２図は第１図のサンルーフの屋根に本案の日
除としてのカバーであるサンルーフ・バイザーを
取付けた外観図で、車輌屋根１の開口部の上部に
は半透明、不透明なサンルーフ・バイザー６が取
付機構７によつて取り付けられ、下部周縁の屋根
面との接触部分には、シール材としてのゴムモー
ル８が装着されている。

第３図は第２図のＡ−Ａ断面図の一部拡大図で
摺動パネル３の開放状態図を示し、車輌屋根１の
開口部２の下部に固着されたフレーム９はその開
口部２の周辺にウエルト１０をもつ。

この車輌屋根面の開口部２を被う様に本案のサ
ンルーフ・バイザー６が７の取付機構によつて、
ゴムモール８を介して固着される。

このサンルーフ・バイザーは第３図に示す様
に、開口部２の上方の車輌屋根１に上方へ凸状に
覆う日除としてのカバーであり、このカバーの前
部は車輌屋根１の前方よりの風（矢印Ｅ）を整流
する整流面６ａが形成され、この後部において
は、カバー面より前部が下方に突出した整流板１
１が形成されるとともに、カバー面と下方に突出
した整流板１１の前部との間にスリツト１２が形
成され、（矢印Ｆ）で示される様に、車室内の空
気がカバー上面の気流の負圧によつて外方へ排出
される。

第４図はこのサンルーフ・バイザーの取付機構
７の１例で車輌屋根１の開口部周辺の折り曲げ部
５に下部を引つ掛るフツク２０は上部にボルト穴
をもち、両側にゴムワツシヤー２３を介してボル
ト２１とナツト２２で締め付け、サンルーフ・バ
イザー６を屋根面に脱着可能に固着する。この取
付機構は普通開口の４つの隅に設けられる。

第５〜８図は、このサンルーフ・バイザーの他
の大きさの整流板をもつ実施例であり、第９〜１
１図は、このサンルーフ・バイザーの整流板の他
の実施例である。なお図の矢印は換気の空気の流
れを示す。

以下に説明すると、第５，６図は、前記のサンルーフ・バイザーと
同じものであるが、その整流板の成型を細かな形
とし、数も増し、又それが列ごとに交互に設けら
れる様な形のサンルーフ・バイザー３０で他にも
種々の形が考えられる。

図においての符号は前記と同じものであるが整
流板３１とスリツト３２は細かくなり、下部の空
間も増す。

第７・８図も前記と同じ形のサンルーフ・バイ
ザー４０で、その整流板の形が更に細かなものと
なり、その面に無数に形成される。この様にする
と下部空間は更に広くなり、光も乱反射して美し
いものとなり、取扱いの際にも十分安全なものと
なる。図の符号は前記と同じで整流板４１、スリ
ツト４２が設けられる。

第９図は、前記サンルーフ・バイザーで、その
整流板の他の形を示し、整流板５０の下部に雨樋
部５３を形成し、その上部にひさし部５２、又ス
リツト５１をもつ。

第１０図はサンルーフ・バイザーの本体６０に
スリツト部６２を設けた整流板６１は別部材と
し、これは本体６０に上部が固着される。

第１１図は雨に対してもパネルが内側で開放可
能なもので、整流板８０とスリツト８１をもち、
この整流板８０の下部は雨樋部８２が形成され、
上部のひさし部に別部材でひさし部材８３が固着
される。これはこの整流板のひさし部を延長させ
雨等を上部から防ぎ、下部の雨樋部８２に落ちる
雨等は車輌屋根の両側面へ自然に排出させる。

このひさし部８３はリベツト８４等で固着させ
るが、ボルト等で取り外し可能なものでもよく、
又その穴部を長穴とし、ひさし部８３の移動を可
能としてもよい。更に漏水を防ぐためのパツキン
材を介してもよい。

上記の如く、このサンルーフ・バイザーは、普
通そのパネルを開放しなければ換気が行えない摺
動式サンルーフに多く用いられ、脱着式に取り付
けられ、開口部のカバーとして上部からの直射日
光を遮蔽し、日除とし、同時に車内の換気も十分
行ない、それ自体は前部を整流面として形成され
ていて、前方からの風の整流を行い、風圧に対す
る抵抗を減じ、更に、雨等をも車室内へ入れない
様にしたものである。

このサンルーフ・バイザーはどんな材料でも造
られるが、プラスチツクなどの樹脂で成型される
と、成型時には、この整流板は一体に成型され、
整流板の成型と同時に通気孔としてのスリツトも
同時に開口し、日光の遮蔽と通気を同時に行なえ
る構造となる。

又この整流板は、このサンルーフ・バイザー全
体のリブとしても作用し、強度を高め、更にはこ
の板厚を薄くし、安価に軽量にも出来る。普通は
一体に成型される整流板は別部材の金属などによ
つて造られ、固着されると、この強度は更に大き
くなり、本体のより以上の軽量化を期待出来る。

このサンルーフ・バイザーは走行時に車室内の
換気出来るものとして、その効果は大きいもので
あるが、その静止時にも又効果を発揮するもの
で、上部からの直射日光を遮蔽すると同時に、車
室内の熱気や臭気を外部へ自然に放出し更には走
行時と逆に車外の風は整流板を通して車室内へ流
れ込み快適な状態に保つことが出来る。

このサンルーフ・バイザーの取付は公知の様に
種々あるが、上記した様な取り付けの例は、この
サンルーフ・バイザーを車輌屋根面に取り付けた
ままで摺動パネルは閉鎖出来、バイザーの取付の
手間を省けるものである。

更に、この考案の大きな特長は、上記の実施例
に示す様に、このサンルーフ・バイザーは、走行
時には後方にのみ風を流すので、雨期などの小雨
時においては、この雨等を後方に流し去り、内部
においてパネルの開放が出来、車内の湿気を外方
に流し去り、開放感をも十分に味わえるものであ
る。

特に、例示した様に、その整流板の下部に雨樋
部を設けたり、その上部のひさし部分を延長した
ものについては、普通の雨に対しても十分対処出
来るのものとなり、雨の多いい国情に十分合つた
ものとなる。

これはプラスチツクなどの樹脂で成型される
と、外観も美しく、又内部の車室内からも美しい
ものとなり、実に有利な商品となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はサンルーフの設けられた車輌の上部か
らの外観図、第２図は第１図の車輌に取り付けら
れる本案のサンルーフ・バイザー、第３図はサン
ルーフ・バイザーの断面図で、第２図のＡ−Ａ断
面の一部拡大図、第４図はサンルーフ・バイザー
の取り付け図で第３図のＢ−Ｂ断面の拡大図、第
５図は他の実施例のサンルーフ・バイザーで、第
６図はＣ−Ｃ断面拡大図、第７図は他の実施例の
サンルーフ・バイザーで、第８図は第７図のＤ−
Ｄ断面拡大図、第９，１０，１１図はサンルー
フ・バイザーの整流板の他の実施例。１……車輌屋根、２……開口部、３……摺動パ
ネル、４……ガイドレール、５……折り曲げ部、
６……サンルーフ・バイザー、７……取付機構、
８……ゴムモール、９……フレーム、１０……ウ
エルト、１１……整流板、１２……スリツト、２
０……フツク、２１……ボルト、２２……ナツ
ト、２３……ゴムワツシヤ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１車輌屋根に開口部を形成し、該開口部に摺動
パネルを開閉自在としたサンルーフで、開口部
の上方を凸状に覆う日除としてのカバーが設け
られ、該カバーは取付機構によつて着脱自在に
車輌屋根側に取付られ、カバーの前部には車輌
屋根の前方よりの風を整流する整流面が形成さ
れ、この後部においては、カバー面より前部が
下方に突出した整流板が形成されるとともに、
カバー面と下方に突出した整流板の前部との間
にスリツトが形成されたものであることを特徴
とするサンルーフ・バイザー。２カバー面に形成された整流板の前部に車輌屋
根の両側面へ排水可能な雨樋部が設けられたも
のであることを特徴とする実用新案登録請求の
範囲第１項記載のサンルーフ・バイザー。３カバー面に形成された整流板の後部にひさし
部が形成され、又は、ひさし部材が設けらたも
のであることを特徴とする実用新案登録請求の
範囲第１項又は第２項記載のサンルーフ・バイ
ザー。