JPS6180040A - 低合金鋼の劣化度判定方法 - Google Patents
低合金鋼の劣化度判定方法Info
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- JPS6180040A JPS6180040A JP20356784A JP20356784A JPS6180040A JP S6180040 A JPS6180040 A JP S6180040A JP 20356784 A JP20356784 A JP 20356784A JP 20356784 A JP20356784 A JP 20356784A JP S6180040 A JPS6180040 A JP S6180040A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
本発明は、低合金鋼の組織変化を電気化学的性質の変化
として測定して劣化度合を判定する方法に係わり、特に
高温雰囲気における長期間の使用により脆化をきたした
低合金鋼の劣化度合の程度を非破壊的に判定する方法に
関わる。
として測定して劣化度合を判定する方法に係わり、特に
高温雰囲気における長期間の使用により脆化をきたした
低合金鋼の劣化度合の程度を非破壊的に判定する方法に
関わる。
鉄鋼材料をはじめとする金属材料は、その使用目的に応
じて必要な機械的性質を得るべく、種々の熱処理を施し
た上で使用に供せられている。しかしながら数百度程度
の比較的高温雰囲気で使用される材料にあっては、その
温度履歴により経時的変化をきたし、当初の機械的性質
が劣化していくという現象が認められる。このような機
械的性質の劣化は、過大な熱応力の繰返しによる熱疲労
や、定常応力によるクリープ変形等に起因する場合が多
いが、他方、長期間にわたって高温に保持されるために
生じる種々の組織変化に基づく場合もある。例えば、蒸
気タービンロータは高温域で運転されるため、鉄鋼中の
不純物元素であるリンが結晶粒界に偏析し粒界強度を弱
める。その結果、鉄鋼材料の靭性値が著しく低下する(
焼戻し脆化)する。こうした金属11械の変化を調べる
最も直接的な手法には、顕微鏡観察やシャルピー衝撃試
験等による評価がある。これらはいずれも確実な評価法
ではあるが、測定用の試験片を採取しなければならない
という大きな欠点がある。
じて必要な機械的性質を得るべく、種々の熱処理を施し
た上で使用に供せられている。しかしながら数百度程度
の比較的高温雰囲気で使用される材料にあっては、その
温度履歴により経時的変化をきたし、当初の機械的性質
が劣化していくという現象が認められる。このような機
械的性質の劣化は、過大な熱応力の繰返しによる熱疲労
や、定常応力によるクリープ変形等に起因する場合が多
いが、他方、長期間にわたって高温に保持されるために
生じる種々の組織変化に基づく場合もある。例えば、蒸
気タービンロータは高温域で運転されるため、鉄鋼中の
不純物元素であるリンが結晶粒界に偏析し粒界強度を弱
める。その結果、鉄鋼材料の靭性値が著しく低下する(
焼戻し脆化)する。こうした金属11械の変化を調べる
最も直接的な手法には、顕微鏡観察やシャルピー衝撃試
験等による評価がある。これらはいずれも確実な評価法
ではあるが、測定用の試験片を採取しなければならない
という大きな欠点がある。
このようなことから、近年、金属組織の変化を電気化学
的に検出する非破壊的評価方法の開発が進められてきた
。これら従来の電気化学的手法は、すべて被測定物を試
験極とし、適当な電解液を接触させて、同電解液中に浸
漬した参照極と対極を用いて分極特性を測定し、分極時
の適当なパラメータ(分極曲線の極大値あるいは極小値
の電流密度、着目電位における電流ピークの有無、臨界
孔食電位、再不動態化電位、不動態保持電流密度、着眼
電位範囲に流れる電気量、通常の掃引と逆昂引時のパラ
メータの比、等)あるいは該パラメータの新材との比較
から金属組織の変化を検出しようとするものである。し
かしながら、分極特性の測定は一般に再現性に乏しく、
従来法ではこの欠点を補うべく様々な改良が施されてい
るにもががわらず、測定値のバラツキが大きく金属の経
年劣化度合との対応が不十分であるという問題点があっ
た。また、電気化学的測定に際しては電解液の選定が評
価の際の根本的問題となるが、従来は溶液の開発は十分
に行われておらず、この点も経年劣化度合の判定精度を
低下させる原因となっていた。
的に検出する非破壊的評価方法の開発が進められてきた
。これら従来の電気化学的手法は、すべて被測定物を試
験極とし、適当な電解液を接触させて、同電解液中に浸
漬した参照極と対極を用いて分極特性を測定し、分極時
の適当なパラメータ(分極曲線の極大値あるいは極小値
の電流密度、着目電位における電流ピークの有無、臨界
孔食電位、再不動態化電位、不動態保持電流密度、着眼
電位範囲に流れる電気量、通常の掃引と逆昂引時のパラ
メータの比、等)あるいは該パラメータの新材との比較
から金属組織の変化を検出しようとするものである。し
かしながら、分極特性の測定は一般に再現性に乏しく、
従来法ではこの欠点を補うべく様々な改良が施されてい
るにもががわらず、測定値のバラツキが大きく金属の経
年劣化度合との対応が不十分であるという問題点があっ
た。また、電気化学的測定に際しては電解液の選定が評
価の際の根本的問題となるが、従来は溶液の開発は十分
に行われておらず、この点も経年劣化度合の判定精度を
低下させる原因となっていた。
本発明は、高温で使用される低合金鋼の劣化度合を高精
度で再現性よく判定し得る方法を提供しようとするもの
である。
度で再現性よく判定し得る方法を提供しようとするもの
である。
本発明者らは、Cr−Mo鋼、Or−Mo−V鋼等の低
合金鋼を特定の酸性溶液に接触させた場合、その自然電
位が低合金鋼の熱履歴による劣化度合に対応して直線的
に変化することに着目し、前記自然電位を測定すること
によって、低合金鋼の劣化度を高精度で再現性よく判定
し得る方法を見出した。このような特定の酸性溶液とは
、分子内に水酸基又はカルボキシル基の少なくとも一方
とニトロ基を有する芳香族化合物を単独或いは2種以上
溶解した溶液である。かかる芳香族化合物としては、例
えば0−ニトロフェノール、m−二トロフェノール、p
−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2
.4.6−ドリニトロフエノール(ピクリン酸)、トリ
ニトロレゾルシン等のニトロフェノール類や、2.4−
ジニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、2,5
−ジニトロ安息香酸、3,4−ジニトロ安息香酸、0−
ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−二トロ安息
香酸等を挙げることができる。前記酸性溶液の濃度はp
Hが3.5以下になるように調整することが好ましい。
合金鋼を特定の酸性溶液に接触させた場合、その自然電
位が低合金鋼の熱履歴による劣化度合に対応して直線的
に変化することに着目し、前記自然電位を測定すること
によって、低合金鋼の劣化度を高精度で再現性よく判定
し得る方法を見出した。このような特定の酸性溶液とは
、分子内に水酸基又はカルボキシル基の少なくとも一方
とニトロ基を有する芳香族化合物を単独或いは2種以上
溶解した溶液である。かかる芳香族化合物としては、例
えば0−ニトロフェノール、m−二トロフェノール、p
−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2
.4.6−ドリニトロフエノール(ピクリン酸)、トリ
ニトロレゾルシン等のニトロフェノール類や、2.4−
ジニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、2,5
−ジニトロ安息香酸、3,4−ジニトロ安息香酸、0−
ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−二トロ安息
香酸等を挙げることができる。前記酸性溶液の濃度はp
Hが3.5以下になるように調整することが好ましい。
この理由はそのDHが3.5を越えると、低合金鋼を接
触させた場合、その表面に酸化物や水酸化物等の沈澱皮
膜が発生し易くなり、再現性のよい劣化度の判定が困難
となる。
触させた場合、その表面に酸化物や水酸化物等の沈澱皮
膜が発生し易くなり、再現性のよい劣化度の判定が困難
となる。
以下、本発明の詳細な説明する。
一般に、各種低合金鋼においては偏析物の成長等に基づ
く金属材料の機械的特性の劣化と共に種々の電解液中で
電位が卑に移行するということはよく知られている事実
である。これは偏析物等の作用によって局部腐食性が増
大したり、不動態皮膜が弱くなることによっておこるア
ノード分極挙動の変化に基づくものと考えられる。この
現象を第1図を用いて更に説明する。
く金属材料の機械的特性の劣化と共に種々の電解液中で
電位が卑に移行するということはよく知られている事実
である。これは偏析物等の作用によって局部腐食性が増
大したり、不動態皮膜が弱くなることによっておこるア
ノード分極挙動の変化に基づくものと考えられる。この
現象を第1図を用いて更に説明する。
第1図は(a)低合金鋼の分極挙動を模式的に表わした
l:Vans図である。熱劣化を受けていない非脆化材
ではアノード分極曲線とカソード分極曲線はそれぞれA
とCの曲線で表わされ、自然電位はEmで示される混成
電位となる。この材料が脆化すると偏析物等の作用によ
り局部腐食性が増大し、その結果としてアノード分極曲
線はAからA′に移行する。従って自然電位(混成電位
)もEmからEm′へ移行し、非脆化材に比べて卑な電
位を示す。第1図(b)は不動態皮膜ができる金属の場
合について示したものであるが、同図(a)と同様に、
熱の作用にょる偏析物の成長等によって不動態皮膜が弱
くなるとアノード分極曲線はAからA′に移行し、自然
電位はやはりEmからEm′へと卑に移行する。このよ
うに各種の鋼で自然電位が熱による機械的特性の劣化と
共に卑に移行するという現象は、アノード分極曲線の変
化に基づくものである。しかし、一般にアノード分極挙
動は電極表面の微妙な変化を受は易く再現性に乏しいた
め自然電位のバラツキも大きい。
l:Vans図である。熱劣化を受けていない非脆化材
ではアノード分極曲線とカソード分極曲線はそれぞれA
とCの曲線で表わされ、自然電位はEmで示される混成
電位となる。この材料が脆化すると偏析物等の作用によ
り局部腐食性が増大し、その結果としてアノード分極曲
線はAからA′に移行する。従って自然電位(混成電位
)もEmからEm′へ移行し、非脆化材に比べて卑な電
位を示す。第1図(b)は不動態皮膜ができる金属の場
合について示したものであるが、同図(a)と同様に、
熱の作用にょる偏析物の成長等によって不動態皮膜が弱
くなるとアノード分極曲線はAからA′に移行し、自然
電位はやはりEmからEm′へと卑に移行する。このよ
うに各種の鋼で自然電位が熱による機械的特性の劣化と
共に卑に移行するという現象は、アノード分極曲線の変
化に基づくものである。しかし、一般にアノード分極挙
動は電極表面の微妙な変化を受は易く再現性に乏しいた
め自然電位のバラツキも大きい。
これに対して、本発明の基礎となっている自然電位の脆
化度合による変化は上記の機構とは異なる現象に基づい
ている。以下、この点に関し詳細に説明する。
化度合による変化は上記の機構とは異なる現象に基づい
ている。以下、この点に関し詳細に説明する。
Cr−Mo鋼、Cr−Mo−V鋼等の低合金鋼を金属表
面の酸化皮膜を除去しつるような溶液、さらに詳しくは
分子内に水酸基またはカルボキシル基の少なくとも一方
とニトロ基を有する芳香族化合物の水溶液に接触させる
と、その自然電位が低合金鋼の脆化と共に貴にシフトす
ることを見い出した。この現象を第2図を参照して説明
する。
面の酸化皮膜を除去しつるような溶液、さらに詳しくは
分子内に水酸基またはカルボキシル基の少なくとも一方
とニトロ基を有する芳香族化合物の水溶液に接触させる
と、その自然電位が低合金鋼の脆化と共に貴にシフトす
ることを見い出した。この現象を第2図を参照して説明
する。
溶液のエツチング性が強く、金属表面の酸化皮膜が溶解
除去されると、鋼中に含まれる種々の不純物元素の偏析
物が直接溶液に触れ、電極反応に際して敏感にその活性
を示すようになる。Cr−Mo鋼、Or−Mo−V鋼等
の低合金鋼の場合、不純物元素として含まれるPが結晶
粒界に偏析して焼戻し脆化が起こることは周知の通りで
あるが、偏析したリン化鉄は水素過電圧が小さいため、
脆化している材料はどカソード反応である水素の還元反
応が盛んになると考えられる。この関係は第2図におい
てカソード分極曲線C(非脆化材)とC−(脆化材)で
表わされる。なお、第2図でカソード分極曲線C及びC
′の高電流密度側での湾曲は、拡散の影響を表わすもの
と考えられる。またこの場合、アノード溶解反応は偏析
物の影響をそれほど受けないと考えられるので、非脆化
材・脆化材ともにここでは便宜的に同一のアノード分橿
曲1mAで表わす。従って、自然電位Emは材料の脆化
に伴いEm→E m /へと貴方向へ変化する。
除去されると、鋼中に含まれる種々の不純物元素の偏析
物が直接溶液に触れ、電極反応に際して敏感にその活性
を示すようになる。Cr−Mo鋼、Or−Mo−V鋼等
の低合金鋼の場合、不純物元素として含まれるPが結晶
粒界に偏析して焼戻し脆化が起こることは周知の通りで
あるが、偏析したリン化鉄は水素過電圧が小さいため、
脆化している材料はどカソード反応である水素の還元反
応が盛んになると考えられる。この関係は第2図におい
てカソード分極曲線C(非脆化材)とC−(脆化材)で
表わされる。なお、第2図でカソード分極曲線C及びC
′の高電流密度側での湾曲は、拡散の影響を表わすもの
と考えられる。またこの場合、アノード溶解反応は偏析
物の影響をそれほど受けないと考えられるので、非脆化
材・脆化材ともにここでは便宜的に同一のアノード分橿
曲1mAで表わす。従って、自然電位Emは材料の脆化
に伴いEm→E m /へと貴方向へ変化する。
このような電位と脆化度の対応関係は水素発生反応に関
するカソード分極曲線の変化に基づくと考えられるもの
であり、通常、鋼の熱劣化に見られるように偏析物が原
因して局部腐食性が増大し、それによって自然電位が卑
に移行するようなアノード分極挙動の変化に基づく電位
変化とは原理的に異なる電位変化である。更に、以上の
ような機構からも類推されることであるが、本発明で用
いる溶液に吸着性物質、特に界面活性剤が共存するとア
ノード反応支配型の混成反応になったり、偏析物の水素
発生反応活性が低下するために上記のようなカソード分
楊挙肋の変化が自然電位の変化として充分検出できず、
脆化度の判定が困難であることを確認した。
するカソード分極曲線の変化に基づくと考えられるもの
であり、通常、鋼の熱劣化に見られるように偏析物が原
因して局部腐食性が増大し、それによって自然電位が卑
に移行するようなアノード分極挙動の変化に基づく電位
変化とは原理的に異なる電位変化である。更に、以上の
ような機構からも類推されることであるが、本発明で用
いる溶液に吸着性物質、特に界面活性剤が共存するとア
ノード反応支配型の混成反応になったり、偏析物の水素
発生反応活性が低下するために上記のようなカソード分
楊挙肋の変化が自然電位の変化として充分検出できず、
脆化度の判定が困難であることを確認した。
次に、本発明の実施例について説明する。
実施例
分子内に水酸基とニトロ基を有する芳香族化合物として
2.4.6−ドリニトロフエノールとトリニトロレゾル
シンを、並びに分子内にカルボキシル基とニトロ基を有
する芳香族化合物として2゜4−ジニトロ安息香酸を夫
々用いて三種類の酸性溶液を調製した。各溶液のl)H
はいずれも2.2とした。各溶液に脆化度の異なる4種
のCr−Mova+を浸漬して自然電位を測定した。そ
の結果を第3図に示す。なお、第3図における横軸は鋼
の脆化度合のパラメータである延性脆性遷移温度差ΔF
ATT、縦軸は飽和せコウ電極を基準として測定した自
然電位である。三種の溶液で自然電位の絶対値や脆化に
伴う電位変化の傾きは異なるが、いずれも自然電位は脆
化度合に対応して直線的に変化し、脆化が進むほど電位
は真に移行していることがわかる。
2.4.6−ドリニトロフエノールとトリニトロレゾル
シンを、並びに分子内にカルボキシル基とニトロ基を有
する芳香族化合物として2゜4−ジニトロ安息香酸を夫
々用いて三種類の酸性溶液を調製した。各溶液のl)H
はいずれも2.2とした。各溶液に脆化度の異なる4種
のCr−Mova+を浸漬して自然電位を測定した。そ
の結果を第3図に示す。なお、第3図における横軸は鋼
の脆化度合のパラメータである延性脆性遷移温度差ΔF
ATT、縦軸は飽和せコウ電極を基準として測定した自
然電位である。三種の溶液で自然電位の絶対値や脆化に
伴う電位変化の傾きは異なるが、いずれも自然電位は脆
化度合に対応して直線的に変化し、脆化が進むほど電位
は真に移行していることがわかる。
比較例
過塩素II(pH2,2)、シュウ酸(pH2゜3)、
酢酸(pH3,5)、クエン酸(pH2゜7)の各酸溶
液を用いてCr−Mo−VIKについて実施例と同様な
測定を行なった。その結果を第4図に示す。第4図より
、いずれの酸溶液を使用した場合でも脆化の進展ととも
に電位は卑に移行する。また、その電位変化の程度は小
さく、バラツキも大きい。
酢酸(pH3,5)、クエン酸(pH2゜7)の各酸溶
液を用いてCr−Mo−VIKについて実施例と同様な
測定を行なった。その結果を第4図に示す。第4図より
、いずれの酸溶液を使用した場合でも脆化の進展ととも
に電位は卑に移行する。また、その電位変化の程度は小
さく、バラツキも大きい。
なお、低合金鋼としてOr−MO−V鋼の代わりにCr
−M O鋼を用いた場合も、実施例とほぼ同様な対応
関係が得られ、脆化度合を判定することができた。
−M O鋼を用いた場合も、実施例とほぼ同様な対応
関係が得られ、脆化度合を判定することができた。
以上詳述した如く、本発明によれば低合金鋼を特定の酸
性溶液に接触させることにより生じる自然電位の変化に
着目し、公知の現象とは原理的に異なる機構による現象
を利用することによって、以下に列挙する如く非常に簡
便に、かつ高精度に低合金鋼の劣化度を判定し得る方法
を提供できるものである。
性溶液に接触させることにより生じる自然電位の変化に
着目し、公知の現象とは原理的に異なる機構による現象
を利用することによって、以下に列挙する如く非常に簡
便に、かつ高精度に低合金鋼の劣化度を判定し得る方法
を提供できるものである。
(1)高感r!1:水素発生のカソード反応はリンの偏
析に対して非常に鋭敏であり、ΔFATTの100度の
違いに対して溶液の種類によっては70mV以上の自然
電位の差がある。従来の人為的に電位走査をして不動態
皮膜を形成させつつ測定を行なう方法では、着目パラメ
ータの脆化度に対する変化が小さく、感度が低かった。
析に対して非常に鋭敏であり、ΔFATTの100度の
違いに対して溶液の種類によっては70mV以上の自然
電位の差がある。従来の人為的に電位走査をして不動態
皮膜を形成させつつ測定を行なう方法では、着目パラメ
ータの脆化度に対する変化が小さく、感度が低かった。
(2)高精度二本発明では低合金鋼表面の酸化皮膜が除
去された状態で測定しているのでアノード反応・カソー
ド反応共に再現性がよ(、従って自然電位のバラツキが
小さい。従来の分極法では酸化皮膜が関与するので表面
の微妙な状態の変化で測定結果が異なり、測定値のバラ
ツキが大きかった。
去された状態で測定しているのでアノード反応・カソー
ド反応共に再現性がよ(、従って自然電位のバラツキが
小さい。従来の分極法では酸化皮膜が関与するので表面
の微妙な状態の変化で測定結果が異なり、測定値のバラ
ツキが大きかった。
(3)簡便さ:従来は被測定物を試験極とし、電解液中
に参照極と対極を浸漬して電位走査を行なう必要がある
ため、電解用セルも装置も非常に複雑となる。本発明に
よれば電位走査を行なう必要がないので対極も必要とせ
ず、セルも測定装置も非常に簡便である。
に参照極と対極を浸漬して電位走査を行なう必要がある
ため、電解用セルも装置も非常に複雑となる。本発明に
よれば電位走査を行なう必要がないので対極も必要とせ
ず、セルも測定装置も非常に簡便である。
第1図は従来知られている自然電位の熱劣化に伴う電位
変化の機構を説明するための図であり、同図(a)は不
動態化しない場合の模式図、同図(b)は不動態化する
場合の模式図、第2図は本発明による低合金鋼の自然電
位の変化の機構を説明するための模式図、第3図は本発
明による測定結果の例を示す図、第4図は比較のために
測定を行なった結果を示す図である。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 第1図 (a) (b) 第2図 第3図 Q 50
100ΔFATT(’C) 第4図 ΔFATT(”C) 7、補正の内容 手続補正書 60、i2.26 昭和 年 月 日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 1、事件の表示 特願昭59−203567号 2、発明の名称 低合金鋼の劣化度判定方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 (307) 株式会社 東芝 4、代理人 東京都港区虎ノ門1丁目26番5号 第17森ビル2.
4−ジニトロ安息香酸、3,4−ジニトロ安(1)、明
細書中箱2頁13〜14行目にかけて「著しく低下する
(焼戻し脆化)する。」とあるを「著しく低下する(焼
戻し脆化)。」と訂正する。 (2)、明細書中箱4頁9〜10行目にかけて「直線的
に変化することに着目し、前記」とあるを「直線的に変
化することを見出し、更にこれにより前J己Jと訂正す
る。 (3)、明細書中箱4頁15行目の「かがる」以下第9
頁3行目の「確認した。」までの文章を下記の如く訂正
する。 記 かかる溶液における化合物の反応機構を調べた結果、鉄
の溶解に伴ってニトロ基がアミノ基に還元されることが
明らかになった。そして、特にバラ位のニトロ基がアミ
ノ基に還元され易く、このような好ましい化合物として
は、例えばp−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフ
ェノール、2゜4.6−トリニトロフエノール(ピクリ
ン酸)、トリニトロレゾルシン等のニトロフェノール類
や、息香酸、p−ニトロ安息香酸等を挙げることができ
る。こうした溶液中では、該溶液が酸性であるにも拘ら
ず、ヒドロニウムイオンの還元、つまり水素の発生は殆
んど認められない。逆に、水素発生型の反応を起こす通
常の無機酸(硫酸、過塩素酸、塩酸等)や脂肪族有機酸
(酢酸、クエン酸、シュウ酸等)或いはニトロ基のない
芳香族化合物(サリチル酸、フタル酸等)では本発明の
ように鋼の熱履歴による劣化度を判定することはできな
い。更に、本発明で用いられる溶液に吸着性物質、特に
界面活性剤が共存した場合も本発明の目的を達成するこ
とができない。また、前記酸性溶液の濃度はpHが3.
5以下になるように調整することが好ましい。この理由
は、そのpHが3.5を越えると、低合金鋼を接触させ
た場合、その表面′に酸化物や水酸化物等の沈澱皮膜が
発生し易くなり、再現性のよい劣化度の判定か困難にな
るからである。 (4)、明細書中箱9頁14〜17行目にかけて[その
結果・・・温度差」とあるを「その結果を第1図に示す
。なお、第1図における横軸は鋼の脆化度合のパラメー
タである延性脆性破面遷移温度差」と訂正する。 (5)、明細書中箱10頁7〜8行目にかけて「その結
果を第4図に示す。第4図より」とあるを「その結果を
第2図に示す。第2図より」と訂正する。 (6)、明細書中筒10頁19行目から第11頁1行目
にかけて「変化に着目し・・・以下に列挙する」とある
を「変化に着目し、以下に列挙する」と訂正する。 (7)、明細書中筒11頁4〜5行目にかけて「水素発
生のカソード反応はリンの偏析に対して非常に鋭敏であ
り」とあるを「この方法では」と訂正する。 (8)、明細書中箱11頁11行目の「(2)高精度」
以下同頁17行目の「た。」までの文章を下記の如く訂
正する。 記 (2)高精度:従来の分極特性を測定する方法では、電
位走査により人為的に不動態い皮膜を形成されるので、
表面の微妙な状態の変化で測定結果が異なり、測定値の
バラツキが大きかった。この方法では、分極させること
なく自然浸漬状態で測定を行なうので、測定値のバラツ
キが小さい。 (9)2明細書中箱12頁5行目の「第1図」以下同頁
12行目の「である。」までの文章を下記の如く訂正す
る。 記 第1図は本発明による測定結果を示す図、第2図は比較
のために測定を行なった結果を示す図である。 (10)、図面中の第1図及び第2図を削除する。 (11)、図面中の第3図及び第4図を別紙に未配した
ように夫々第1図、第2図と訂正する。 第3図 ΔFATT(”C) 第に口 o so
1o。 ΔFA TT (”C)
変化の機構を説明するための図であり、同図(a)は不
動態化しない場合の模式図、同図(b)は不動態化する
場合の模式図、第2図は本発明による低合金鋼の自然電
位の変化の機構を説明するための模式図、第3図は本発
明による測定結果の例を示す図、第4図は比較のために
測定を行なった結果を示す図である。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 第1図 (a) (b) 第2図 第3図 Q 50
100ΔFATT(’C) 第4図 ΔFATT(”C) 7、補正の内容 手続補正書 60、i2.26 昭和 年 月 日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 1、事件の表示 特願昭59−203567号 2、発明の名称 低合金鋼の劣化度判定方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 (307) 株式会社 東芝 4、代理人 東京都港区虎ノ門1丁目26番5号 第17森ビル2.
4−ジニトロ安息香酸、3,4−ジニトロ安(1)、明
細書中箱2頁13〜14行目にかけて「著しく低下する
(焼戻し脆化)する。」とあるを「著しく低下する(焼
戻し脆化)。」と訂正する。 (2)、明細書中箱4頁9〜10行目にかけて「直線的
に変化することに着目し、前記」とあるを「直線的に変
化することを見出し、更にこれにより前J己Jと訂正す
る。 (3)、明細書中箱4頁15行目の「かがる」以下第9
頁3行目の「確認した。」までの文章を下記の如く訂正
する。 記 かかる溶液における化合物の反応機構を調べた結果、鉄
の溶解に伴ってニトロ基がアミノ基に還元されることが
明らかになった。そして、特にバラ位のニトロ基がアミ
ノ基に還元され易く、このような好ましい化合物として
は、例えばp−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフ
ェノール、2゜4.6−トリニトロフエノール(ピクリ
ン酸)、トリニトロレゾルシン等のニトロフェノール類
や、息香酸、p−ニトロ安息香酸等を挙げることができ
る。こうした溶液中では、該溶液が酸性であるにも拘ら
ず、ヒドロニウムイオンの還元、つまり水素の発生は殆
んど認められない。逆に、水素発生型の反応を起こす通
常の無機酸(硫酸、過塩素酸、塩酸等)や脂肪族有機酸
(酢酸、クエン酸、シュウ酸等)或いはニトロ基のない
芳香族化合物(サリチル酸、フタル酸等)では本発明の
ように鋼の熱履歴による劣化度を判定することはできな
い。更に、本発明で用いられる溶液に吸着性物質、特に
界面活性剤が共存した場合も本発明の目的を達成するこ
とができない。また、前記酸性溶液の濃度はpHが3.
5以下になるように調整することが好ましい。この理由
は、そのpHが3.5を越えると、低合金鋼を接触させ
た場合、その表面′に酸化物や水酸化物等の沈澱皮膜が
発生し易くなり、再現性のよい劣化度の判定か困難にな
るからである。 (4)、明細書中箱9頁14〜17行目にかけて[その
結果・・・温度差」とあるを「その結果を第1図に示す
。なお、第1図における横軸は鋼の脆化度合のパラメー
タである延性脆性破面遷移温度差」と訂正する。 (5)、明細書中箱10頁7〜8行目にかけて「その結
果を第4図に示す。第4図より」とあるを「その結果を
第2図に示す。第2図より」と訂正する。 (6)、明細書中筒10頁19行目から第11頁1行目
にかけて「変化に着目し・・・以下に列挙する」とある
を「変化に着目し、以下に列挙する」と訂正する。 (7)、明細書中筒11頁4〜5行目にかけて「水素発
生のカソード反応はリンの偏析に対して非常に鋭敏であ
り」とあるを「この方法では」と訂正する。 (8)、明細書中箱11頁11行目の「(2)高精度」
以下同頁17行目の「た。」までの文章を下記の如く訂
正する。 記 (2)高精度:従来の分極特性を測定する方法では、電
位走査により人為的に不動態い皮膜を形成されるので、
表面の微妙な状態の変化で測定結果が異なり、測定値の
バラツキが大きかった。この方法では、分極させること
なく自然浸漬状態で測定を行なうので、測定値のバラツ
キが小さい。 (9)2明細書中箱12頁5行目の「第1図」以下同頁
12行目の「である。」までの文章を下記の如く訂正す
る。 記 第1図は本発明による測定結果を示す図、第2図は比較
のために測定を行なった結果を示す図である。 (10)、図面中の第1図及び第2図を削除する。 (11)、図面中の第3図及び第4図を別紙に未配した
ように夫々第1図、第2図と訂正する。 第3図 ΔFATT(”C) 第に口 o so
1o。 ΔFA TT (”C)
Claims (1)
- 分子内に水酸基またはカルボキシル基の少なくとも一方
とニトロ基を有する芳香族化合物の水溶液に低合金鋼を
接触させ、自然電位を測定することにより該低合金鋼の
熱履歴による劣化度を判定することを特徴とする低合金
鋼の劣化度判定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20356784A JPS6180040A (ja) | 1984-09-28 | 1984-09-28 | 低合金鋼の劣化度判定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20356784A JPS6180040A (ja) | 1984-09-28 | 1984-09-28 | 低合金鋼の劣化度判定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6180040A true JPS6180040A (ja) | 1986-04-23 |
JPH0344661B2 JPH0344661B2 (ja) | 1991-07-08 |
Family
ID=16476264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20356784A Granted JPS6180040A (ja) | 1984-09-28 | 1984-09-28 | 低合金鋼の劣化度判定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6180040A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62145157A (ja) * | 1985-12-20 | 1987-06-29 | Univ Tohoku | 合金鋼の経年的材質劣化判定法 |
-
1984
- 1984-09-28 JP JP20356784A patent/JPS6180040A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62145157A (ja) * | 1985-12-20 | 1987-06-29 | Univ Tohoku | 合金鋼の経年的材質劣化判定法 |
JPH0518376B2 (ja) * | 1985-12-20 | 1993-03-11 | Tohoku Daigaku Gakucho |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0344661B2 (ja) | 1991-07-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |