JPS6158106B2 - - Google Patents

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JPS6158106B2
JPS6158106B2 JP56170200A JP17020081A JPS6158106B2 JP S6158106 B2 JPS6158106 B2 JP S6158106B2 JP 56170200 A JP56170200 A JP 56170200A JP 17020081 A JP17020081 A JP 17020081A JP S6158106 B2 JPS6158106 B2 JP S6158106B2
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JP
Japan
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adhesive
temperature
outer member
fitting part
inner member
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JP56170200A
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English (en)
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JPS5871974A (ja
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Kazuhisa Ishibashi
Hideo Kurashima
Hisakazu Yasumuro
Michio Watanabe
Tsuneo Imatani
Kazuo Taira
Seishichi Kobayashi
Hiroshi Ueno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
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Priority to DE8282305467T priority patent/DE3268865D1/de
Priority to ZA827636A priority patent/ZA827636B/xx
Priority to AU89487/82A priority patent/AU8948782A/en
Priority to KR8204802A priority patent/KR890002599B1/ko
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Publication of JPS6158106B2 publication Critical patent/JPS6158106B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D51/00Making hollow objects
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D51/00Making hollow objects
    • B21D51/16Making hollow objects characterised by the use of the objects
    • B21D51/26Making hollow objects characterised by the use of the objects cans or tins; Closing same in a permanent manner
    • B21D51/2684Cans or tins having circumferential side seams
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D7/00Containers having bodies formed by interconnecting or uniting two or more rigid, or substantially rigid, components made wholly or mainly of metal
    • B65D7/12Containers having bodies formed by interconnecting or uniting two or more rigid, or substantially rigid, components made wholly or mainly of metal characterised by wall construction or by connections between walls
    • B65D7/34Containers having bodies formed by interconnecting or uniting two or more rigid, or substantially rigid, components made wholly or mainly of metal characterised by wall construction or by connections between walls with permanent connections between walls
    • B65D7/38Containers having bodies formed by interconnecting or uniting two or more rigid, or substantially rigid, components made wholly or mainly of metal characterised by wall construction or by connections between walls with permanent connections between walls formed by soldering, welding, or otherwise uniting opposed surfaces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B11/00Connecting constructional elements or machine parts by sticking or pressing them together, e.g. cold pressure welding
    • F16B11/006Connecting constructional elements or machine parts by sticking or pressing them together, e.g. cold pressure welding by gluing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
  • Table Devices Or Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は金属容器の製造方法に関し、より詳細
には、夫々が金属製のカツプ状成形体から成る上
部体と下部体とを、円周端部において接着剤を介
して重ね合せ接合し、金属ピンを製造する際、接
着剤層中に引張応力が発生するのを防止して、継
目の接着性、密封性及びその持続性に優れた金属
容器を製造する方法に関する。 金属素材の絞り加工或いは絞り−しごき加工で
形成されたカツプ状成形体から成る上部材と下部
体とを、円周状の開放端部においてラツプ(重ね
合せ)接合し、周状の側面継目を形成させたピン
状の金属製容器は、所謂罐の形の金属製容器に比
して多くの利点を有している。 従来の包装用金属製容器の内、スリーピース罐
と呼ばれるものでは、側面継目を有する罐胴の天
地に夫々罐蓋を二重巻締して密封部を形成させて
おり、またツーピース罐と呼ばれるものでは、金
属素材の絞り加工或いは絞り−しごき加工で形成
されたカツプ状罐胴の開放端部と罐蓋との間で二
重巻締をして密封部を形成させている。 しかしながら、このような二重巻締構造の金属
製容器では、密封部の耐圧性の点で、また金属素
材の材料節約の点で大きな制約を受ける。即ち、
二重巻締による継目においては、継目に加わる荷
重によつて継目を構成する素材が先に変形し、こ
の変形によつて継目での漏洩や継目の破壊が比較
的小さな荷重で生ずるようになる。これを防止す
るためには素材自体の厚みをかなり大きくとらな
ければならない。また、包装容器においては、経
済性の見地からも、容器軽量化の見地からも、用
いる金属素材を薄肉化することが常に要求されて
いるが、容器胴壁を薄肉化する場合には、二重巻
締工程或いはフランジ加工等の準備工程におい
て、容器軸方向に加わる荷重によつて座屈を生じ
やすいという問題がある。 夫々がカツプ状成形体から成る上部体と下部体
とをその開放端部においてラツプ接合して成る金
属製ピンは、継目を形成する素材が著しく薄い場
合にも、容器の内外圧差乃至は軸方向荷重で継目
における素材の変形は全く生ぜず、素材の厚みに
無関係な継目の剪断強度迄耐えることが可能であ
り、また巻締工程が不要であるため、座屈の恐れ
なしに容器側壁を薄肉化できるという利点を有し
ている。 しかしながら、上部体と下部体とをその開放端
部において接着剤を介してラツプ接合して周状の
側面継目を形成する場合には、継目の接着力及び
密封性を長期にわたつて安定に維持する上で未だ
多くの問題を解決しなければならない。 即ち、その一つは、接着剤を用いるラツプ接合
においては、接着すべき部分を間に接着剤層を挾
んで一定の加圧下に接着を行わなければ満足すべ
き接着力が得られないという問題であり、他の一
つは接着剤層中に応力、特に重ね合せ方向の引張
応力が残留すると継目の接着力や密封性が経時的
に或いは外力が加わつた時に著しく低下するとい
う問題である。 即ち、通常の罐胴の継目のように、ラツプ継目
がストレートである場合には、重ね合せ部の加圧
は比較的容易であるとしても、カツプ状成形体の
円周状開放端部をラツプ接合する場合には、重ね
合せ部に圧力を加えること自体が著しく困難であ
る。従来、この重ね合せ部に接着に必要な押圧力
を付与するために、継目の外側となる部材(以下
単に外側部材と呼ぶことがある)の端部を加熱し
て径が増大した状態において、継目の内側となる
部材(以下単に内側部材と呼ぶことがある)と外
側部材とを接着剤層を介して嵌合させ、次いで内
側部材の端部を加熱して、内側部材端部を外側部
材端部の内で膨張させて接着剤による熱接着を行
うことが知られている(特開昭56−32228号公
報)。 この方法によれば、溶融状態にある接着剤層に
対して内側部材及び外側部材の両端部を押圧させ
ることは可能であるが、この押圧力によつて溶融
した接着剤が、両端部の重ね合せ部の外方にはみ
出して、接着剤層の厚みが嵌合部の常態で締めし
るよりも薄くなる傾向がある。しかも、接合時に
内側部材の端部より高温に加熱されるため、冷却
時において内側部材の端部の径方向の収縮が外側
部材の端部の収縮よりも大きくなる。これらの原
因により、両開放端部間の接着剤層には、常態に
おいて、重ね合せ方向の引張応力が残留し、この
引張力方向により界面での接着劣化や界面での漏
洩を生じるようになる。 従つて、本発明の目的は、周状の重ね合せ接合
による継目を備えた金属容器を製造するに当つ
て、この継目の接着剤層に引張り応力が残留する
のを防止して、継目の接着力、密封性及びこれら
の持続性に優れた金属容器を製造する方法を提供
するにある。 本発明の他の目的は、上述した周状の側面継目
を有する金属容器を比較的簡単な操作で、しかも
高生産性をもつて製造し得る方法を提供するにあ
る。 本発明の更に他の目的は、接着剤層における引
張り応力の残留が、接着時に温度制御或いは更に
接着剤の選択により防止し得る方法を提供するに
ある。 本発明によれば、夫々が金属製の無継目カツプ
状成形体から成る外側部材と内側部材とを周状の
開放端部同志で接着剤を介して重ね合せ接合する
ことから成る金属容器の製造方法において、外側
部材及び内側部材の開放端部間に接着剤層が介在
する状態で両部材を嵌合し、この嵌合部を該接着
剤層が溶融するように加熱し、接着剤層が固化す
る直前における嵌合部の両部材の温度が実質的に
等しい状態で且つ両開放端部間に接着剤が充満し
ている状態で嵌合部を冷却することを特徴とする
金属容器の製造方法が提供される。 本発明を以下に詳細に説明する。 金属製容器の一例を示す第1及び第2図におい
てこの容器は、例えば錫メツキ鋼板等の金属製の
無継目カツプ状成形体から成る下部体1と、金属
製の無継目カツプ状成形体から成る上部体2とか
ら成つており、これらのカツプ状成形体は、開放
端部3と開放端部4とが重ね合せ接合されて、周
状の側面継目5を形成することにより容器の形に
一体化されている。 この具体例において、下部体1は金属素材の高
度の絞り−しごき加工で形成された背の高い薄肉
側壁部6と実質上しごき加工を受けていない厚肉
の底部7とから成るカツプであり、一方上部体2
は金属素材の浅絞り成形で形成された短い側壁8
と上壁9とから成るカツプである。下部体2の側
壁部8の高さは、継目5の巾と等しいか、或いは
継目巾よりも若干大きい範囲内にある。また上部
体2の上壁9は上に凸のテーパ面をなしており、
その中央には内容物の充填用乃至は取出し用の注
ぎ口10が形成されている。かくして、上部体2
は所謂ピンの肩及び首の形で下部体上に接合され
ていることが明らかであろう。 第1及び第2図に示す具体例では、下部体1の
開放端部3はそれに近接した部分でのネツクイン
加工により、それ以外の胴壁部に比して小径とな
るように絞られており、より大径の上部体開放端
部4内に嵌挿される。下部体開放端部3の外面と
上部体開放端部4の内面との間には接着剤層11
が設けられ、下部体と上部体との接合、固着が行
われている。接着剤11の一部は継目5からはみ
出して、継目の内側に位置する金属素材切断端縁
12に対する被覆層13を形成していることが、
耐腐食性を点で望ましい。 かくして、添付図面に示す具体例では、下部体
1が内側部材、上部体2が外側部材となつている
が、勿論逆の構成、即ち下部体を外側部材、上部
体を内側部材とする構成をとることも自由であ
る。 本発明による金属容器の製造工程において、嵌
合前の状態を示す第1図において、先ず嵌合工程
で内側部材1及び外側部材2を、それらの開放端
部3,4間に接着剤層11が介在する状態で嵌合
させる。この図面に示す具体例では、内側部材端
部3の外周面に接着剤層11が設けられている
が、外側部材端部4の内周面に接着剤層を設けて
もよく、或いは両者に接着剤層を設けてもよい。 次いで加熱工程において、両開放端部3,4の
嵌合部5aを加熱して接着剤層11aを溶融させ
る。この嵌合部5aの加熱は、第3−A図に示す
通り、高周波誘導加熱コイル14の磁力線を嵌合
部5aに作用させ、両開放端部3,4にうず電流
を誘導させることにより好適に行われるが、その
他の加熱機構、例えば熱風炉、赤外線加熱、直火
加熱、熱媒体或いは加熱機構との接触による加熱
を利用することもできる。 最後に冷却工程において嵌合部5aの外方にノ
ズル21a、継目の内方にノズル21bを位置さ
せ、これらのノズル21a,21bから、冷却空
気乃至は冷却水を嵌合部5aに吹付けて、接着剤
層11aが溶融状態にある嵌合部5aを冷却して
接着剤層を固化させて継目を形成する。圧縮空
気、水のON,OFFは電磁弁22a,22bによ
り行われ、加熱終了直後に所定時間だけONされ
る。 本発明の重要は特徴は、接着剤層11aが固化
する直前における嵌合部5aの両部材3,4間に
接着剤11aが充満されている状態で嵌合部5a
の冷却を行うと、両端部間の接着力を十分に高め
ながら、しかも常態における接着剤層中に引張り
応力が残留する現象が有効に防止され、その結果
として、継目の接着力、密封性及びそれらの持続
性を顕著に向上させ得るという知見に基ずくもの
である。 嵌合部5aの両端部3及び4が接着剤の溶融時
において、実質上同じ温度であつたとしても、通
常の冷却操作においては、外側部材4の方から冷
却が行われしかも介在する接着剤層11aが断熱
層として作用するので、接着剤層11aが固化す
る直前では、内側部材3が外側部材4よりもかな
り高温となる傾向がある。この傾向は、既に前述
した通り、接合時に内側部材3を加熱する従来法
では特に顕著である。このように内側部材3が高
温の状態では内側部材3の径方向への膨張によ
り、接着剤が重ね合せ部の外方に絞り出されて接
着剤層の厚みの減少をもたらすと共に、嵌合部5
aが室温に迄冷却される際、外側部材4の収縮量
に比して内側部材3の収縮量が大となつて、接着
剤層に重ね合せ方向の引張り応力が結果として残
留することになる。 一方、嵌合部の接着時に外側部材4の温度が内
側部材3の温度よりもかなり高い場合や、接合後
の嵌合部を容器内側から急冷する場合には、接着
剤層11aが固化する直前では外側部材4が内側
部材3よりもかなり高温となる場合もある。この
ような場合には、外側部材4の径方向への膨張が
大となつて、両部材3及び4間での接着剤層11
aに対する押圧力が減少する結果として、継目の
接着力そのものが著しく小さくなり、また極端な
場合には、接着剤層11aと外側部材4との間に
すき間が形成されることになる。 これに対して、本発明においては、接着剤層1
1aが固化する直前における嵌合部5aの両端部
3,4の温度を実質的に等しく維持して冷却を行
うことにより、継目の接着に必要な押圧力を確保
しながら、しかも接着剤中に引張り応力が残留す
る現象を有効に防止し得るものである。 本発明において、両端部3,4の温度が実質的
に等しいとは、両者の温度差が±20℃以内、特に
±10℃以内の範囲にあることを意味する。より厳
密に言えば、内側部材端部3の温度(T1)は外側
部材端部4の温度(T2)に比して低い方には許容
範囲が広く、高い方には許容範囲が狭く、下記式 T2+10℃≧T1≧T1−5℃ ……() の範囲内にあることが最も好都合である。 前述した状態で嵌合部5aの冷却を行うために
は、内側部材端部3の側からの加熱や、外側部材
端部4の側からの加熱が不適当であることは、既
に指摘した通りであり、本発明においては、嵌合
部の加熱を、内側部材3の温度が外側部材4の温
度と実質的に等しいか、或いは外側部材の温度よ
りも若干低くなるような状態で行なうのが望まし
い。内側部材の温度は外側部材の温度よりも50℃
低い温度迄、特に10℃低い温度迄は許容される。 例えば、嵌合部の各部の温度と時間との関係を
示す第3−B図において、嵌合部に存在する内側
部材3と外側部材4とを、両側から加熱し、内側
部材3の温度(TI)が外側部材4の温度(TO
よりも若干低いか或いはほぼ等しくなるように、
時間t1迄加熱し、この時間で加熱を停止する。加
熱停止により嵌合部5aは冷却されて両部材3及
び4の温度は次第に低下し、時間t2経過後には接
着剤層11aの固化が始まる。本発明のこの好適
態様においては、加熱時における内側部材の温度
を規制することにより、接着剤層11aが固化す
る直前における両部材の温度を実質上等しい範囲
に維持することが容易となる。 また、加熱後、冷却の際に内側部材及び外側部
材の温度を実質上等しくなるようにするために、
冷却され易い外側部材4の冷却速度を遅くするの
がよく、このために、容器外側の雰囲気を保温し
たり、或いは冷却されにくい内側部材の冷却速度
を早くするために、容器の内側を強制的に冷却す
る等の手段を採用し得る。更に、接合部に冷風を
吹付けて冷却を行う際、外側部材に吹付ける冷風
よりも温度の低い冷風を内側部材に吹付けること
も有用である。 要するに、本発明においては、接着剤層11a
が固化する直前において、嵌合部5aの両端部
3,4の温度を等しくなるような冷却条件を形成
すればよく、このために任意の加熱条件の調節手
段及び/又は任意の冷却条件の調節手段を単独で
或いは組合せで使用し得ることが理解されるべき
である。 更に、本発明においては、接着剤層11aが固
化する直前において、両開放端部3,4間に溶融
した接着剤層が隙間なく充満されていることも必
要である。このような隙間のない接着剤の充填を
行うためには、内側部材の嵌合部、即ち端部3の
外径をDI外側部材の嵌合部、即ち端部4の内径
をDO、接着剤層11aの施用時の厚みをdAとし
たとき、これらを下記式 DOI ………() DI+2dA>DO ………() を満足するような寸法関係とすればよい。 更に、形成される継目の接着剤層に引張り応力
が発生するのを防止する上で、溶融−固化サイク
ルでの体積変化が少ない熱可塑性樹脂接着剤を使
用することも有用である。本発明の好適態様にお
いては、接着剤として、接着剤が実質的に固化す
る温度(TSに関して、下記式 δ=Va−Vb/Vb×100 ………() 式中、VaはTS+10℃の温度での比容(c.c./
g)を、またVbはTS−10℃の温度での比容
(c.c./g)を表わす。 で定義される体積変化率(δ)が10%以下、特に
8%以下であり、軟化点が80乃至280℃、特に90
乃至240℃の範囲にある熱可塑性接着剤を使用す
る。 本明細書において、接着剤が実質的に固化する
温度(TS)とは次の方法で測定される値を言
う。即ち、溶融状態にある接着剤樹脂を降温させ
ながら、温度−比容曲線をデトライトメトリーで
測定し、この温度−比容曲線の勾配が最大となる
温度の内低い側の温度を以つて接着剤が実質的に
固化する温度(TS)とする。この温度TSは結晶
性樹脂の場合には、示差熱分析における結晶化に
伴なう発熱ピーク位置の温度にほぼ対応する。 しかして、前記式において、比容Vaは接着剤
の溶融状態での比容、比容Vaは接着剤の固化状
態での比容を表わすものであり、従つて体積変化
率(δ)は、接着剤が溶融状態から固化状態に移
行する際の体積変化、即ち体積減少を示す。接着
剤樹脂も当然温度が高くなるにつれて体積が増大
するが、特に温度TS+10℃から温度TS−10℃の
範囲での体積変化が特に大きく、またこの温度範
囲での体積変化が接着剤層の引張り応力残留に重
要な影響をもたらす。温度TS+10℃以上の温度
では樹脂に発生する応力は比較的短時間の内にそ
の殆んど全てが緩和されるが、上記温度範囲での
体積減少は、収縮に伴なう引張り応力として固化
後の接着剤層に残留する傾向を示すのである。本
発明においては、この体積収縮率(δ)が10%以
下の樹脂を選択することにより、接着層への引張
応力の残留を一層有効に防止し得るものである。 無継目カツプを構成する金属素材としては、未
処理の鋼板(ブラツクプレート)、各種表面処理
鋼板、例えば錫メツキ鋼板(ブリキ)、亜鉛メツ
キ鋼板、アルミメツキ鋼板、ニツケルメツキ鋼
板、クロムメツキ鋼板等のメツキ鋼板;電解クロ
ム酸処理鋼板等の電解処理鋼板;リン酸及び/又
はクロム酸処理鋼板等の化学処理鋼板や、アルミ
ニウム等の軽金属板或いはこれらの複合材等が使
用される。 無継目カツプをするために、上述した金属素材
を円板等の形状に打抜き、絞りポンチと絞りダイ
スとの間で、1段或いか多段の絞り加工に付し、
所望により絞りカツプをしごきポンチとしごきダ
イスとの間で多段のしごき加工に賦す。これらの
絞り加工やしごき加工の操作や条件は、それ自体
公知のものであり、それ自体公知の条件で行うこ
とができる。 加工に付する金属素材の素板厚は、ピンの最終
寸法や素材の種類によつても相違するが、一般に
0.2乃至0.5mm、特に0.2乃至0.35mmの範囲にあるの
が望ましく、一方しごき加工を行う場合にはその
側壁部の厚みは0.05乃至0.2mm、特に0.06乃至0.17
mmとなるようにするのがよい。 この金属素材には、カツプ成形に先立つて予じ
め耐腐食性の保護塗膜を施こし、或いは成形後の
カツプに、トリミングを行い、必要により洗滌処
理、例えばリン酸及び/又はクロム酸による表面
化学処理を行つた後、少なくともその内面に耐腐
食性の保護塗料を施こす。この保護塗料として
は、熱硬化性及び熱可塑性樹脂から成る任意の塗
料;例えばフエノール・エポキシ塗料、アミノ−
エポキシ塗料等の変性エポキシ塗料;例えば塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体部分ケン化物、塩化ビニル−酢酸
ビニル−無水マレイン酸共重合体、エポキシ変性
−、エポキシアミノ変性−或いはエポキシフエノ
ール変性−ビニル樹脂塗料等のビニル又は変性ビ
ニル塗料;アクリル樹脂系塗料;スチレン−ブタ
ジエン系共重合体等の合成ゴム系塗料等が使用さ
れる。 これらの塗料は、エナメル或いはラツカー等の
有機溶媒溶液の形で、或いは水性分散液又は水溶
液の形で、スプレー塗装、浸漬塗装、静電塗装、
電気泳動塗装等の形でカツプに施こす。勿論、前
記樹脂塗料が熱硬化性の場合には、必要により塗
料を焼付ける。 この熱可塑性樹脂は、継目を構成する金属素材
乃至はその上のプライマー塗膜等を比較的小さな
圧力下においても、その表面を十分に濡らし、こ
れらと強固な接着が短時間の内に可能であり、こ
の接着力が長期にわたつて持続するためには、樹
脂の主鎖乃至は側鎖に一定の濃度の極性基を有す
るものが好ましい。本発明においては、かかる見
地から、主鎖または側鎖に10乃至1400ミリイクイ
バレント(meq)/100g樹脂、好適には12乃至
1200meq/100g樹脂の濃度で〓基(以下カルボ
ニル基)を有するものを使用するのがよい。これ
らのカルボニル基は、カルボン酸、カルボン酸
塩、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル、カ
ルボン酸アミド、ケトン、炭酸エステル、ウリア
(尿素)、ウレタン等に由来するものであり、この
ような熱可塑性重合体は、前述した官能基を有す
る単量体を、重合或いは共重合のような手段で重
合体の主鎖中に組込むか、或いはグラフト重合乃
至は末端処理のような形で熱可塑性重合体に結合
させることにより得られる。またオレフイン樹脂
のような炭化水素系重合体にあつては、この重合
体を酸化処理することにより、前述した範囲のカ
ルボニル基を含有する熱可塑性樹脂とすることが
できる。 カルボニル基濃度が上記範囲よりも低い場合に
は、継目を構成する素材での密着性乃至は接着力
が特に比較的小さい圧力のもとで不満足なものと
なり、一方上記範囲よりも高い場合には、接着剤
層が温度乃至は水分に対して敏感となつて、継目
の耐水性、耐熱水性が低下し、また接着剤樹脂の
凝集力が大きすぎて、熱融着操作が困難となつた
り、強靭性が失われるという問題が生じやすい。
本発明においては、重合体中のカルボニル基濃度
を上記範囲としたことにより、比較的小さい圧力
のもとにおいても、接着力の著しい向上が得ら
れ、接着剤をフイルムや、その他の形で接合部へ
施用する操作や、接合時の熱融着操作を容易に行
い得る。 本発明に用いる熱可塑性樹脂接着剤の適当な例
を以下に示すが、これらの樹脂の単量体組成、分
子量、分子量分布、ブレンド組成等は前述した要
件が充足されるように選択されねばならないこと
は当然である。 このような熱可塑性重合体の適当な例は、これ
に限定されるものでないが次の通りである。 (a) 一般式 或いは 式中(−O−R1−)oは炭素数2乃至6のオキシ
アルキレン基、およびこれらの重合物、R2
炭素数2乃至24のアルキレン基又はアリレーン
基である。 で表わされる反復単位から成るポリエステル。 ここで、二塩基酸成分として、テレフタル
酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、
マレイ酸、フマール酸等、グリコール成分とし
て、エチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、更にこれ
らの重合体から成るポリアルキレングリコール
等のうち、各々1つずつの成分から成るホモポ
リマー、あるいはどちらか一方もしくは双方の
成分が複数である共重合ポリエステルであり例
えば、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン
セバテート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リテトラメチレンイソフタレート、ポリエチレ
ンテレフタレート/イソフタレート、ポリテト
ラメチレンテレフタレート、ポリエチレン/テ
トラメチレンテレフタレート、ポリエチレン/
オキシベンゾエート、或いはこれらのコポリエ
ステル乃至はブレンド。ここで接着剤の性状を
加質する目的でこれらのもののいくつかをブレ
ンドするか、更には他の樹脂例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、アイオノマー、エチレン
酢酸ビニル共重合体、変性ポリプロピレン等の
ポリオレフイン系の樹脂を一部ブレンドして用
いる場合もある。 (b) 一般式 式中、R3は水素原子又は低級アルキル基、
R4は水素原子、又は炭素数1乃至12のアルキ
ル基である。 の単量体のホモ重合体又は共重合体、或いは、
上記(2)の単量体とオレフイン類、又は他のビニ
ルモノマーとの共重合体或いはアクリレ変性ポ
リオレフイン類。 例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリメタ
クリル酸エステル、 エチレン/アクリル酸エステル共重合体、 アクリル酸エステル/アクリル酸共重合体、 エチレン/アクリル酸エステル/アクリル酸
共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、 スチレン/メタクリル酸エステル/アクリル
酸共重合体、 アクリル酸グラフトポリエチレン、アクリル
酸グラフトポリプロピレン、 アクリル酸エステル/塩化ビニル共重合体、 アクリル酸エステルグラフトポリエチレン、 メタクリル酸エステル/塩化ビニル共重合
体、 スチレン/メタクリル酸エステル/ブタジエ
ン共重合体、 メタクリル酸エステル/アクリロニトル共重
合体。 (c) 一般式 式中、R3は水素原子、アルキル基、又はフ
エニル基である。 のビニルエステルとオレフイン類又は他のビニ
ルモノマーとの共重合体或いはその部分ケン化
合物。 例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分
ケン化物、 エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、 エチレン/酢酸ビニル共重合体、 アクリル酸エステル/酢酸ビニル共重合体、 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体。 (d) アイオノマー オレフイン類と不飽和カルボン酸、或いは更
に他のビニルモノマーとの共重合体をアルカリ
金属、アルカリ土類金属、或いは有機塩基で中
和して得られる樹脂。 例えば、米国デユポン社から市販されている
サーリン類。 (e) 無水マレイン酸と他のビニルモノマーとの共
重合体或いは無水マレイン酸変性ポリオレフイ
ン。 例えば、無水マレイン酸/スチレン共重合
体、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、 無水マレイン酸変性ポリエチレン。 (f) 一般式 式中R6は炭素数8乃至15の炭化水素基、で
表わされるポリカーポネート。更に、脂肪族ジ
オキシ化合物、芳香族ジオキシ化合物等とのコ
ポリカーボネート。 例えば、ポリ−p−キシレングリコールビス
カーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル−メ
タンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル
エタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニ
ル2,2−プロパンカーボネート、ポリ−ジオ
キシジフエニル1,1−エタンカーボネート。 (g) 一般式 又は 式中nは3乃至13の数、mは4乃至11の数で
ある。 で表わされる反復単位から成るポリアミドおよ
びコポリアミド類。 例えば、ポリ−ω−アミノカプロン酸、ポリ
−ω−アミノヘプタン酸、ポリ−ω−アミノカ
プリル酸、ポリ−ω−アミノペラゴイン酸、ポ
リ−ω−アミノデカン酸、ポリ−ω−アミノウ
ンデカン酸、ポリ−ω−アミノドデカン酸、ポ
リ−ω−アミノトリデカン酸、ポリヘキサメチ
レンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミ
ド、ポリヘキサメチレンドデカミド、ポリヘキ
サメチレントリデカミド、ポリデカメチレンア
ジパミド、ポリデカメチレンセバカミド、ポリ
デカメチレンドデカミド、ポリデカメチレント
リデカミド、ポリドデカメチレンアジパミド、
ポリドデカメチレンセバカミド、ポリドデカメ
チレンドデカミド、ポリドデカメチレントリデ
カミド、ポリトリデカメチレンアジパミド、ポ
リトリデカメチレンセバカミド、ポリトリデカ
メチレンドデカミド、ポリトリデカメチレント
リデカミド、ポリヘキサメチレンアゼラミド、
ポリデカメチレンアゼラミド、ポリドデカメチ
レンアゼラミド、ポリトリデカメチレンアゼラ
ミド。 ここで、接着剤として強靭性を改良し、かつ
ハンドリング性、すべり性等の向上を考慮し
て、上記の成分から成る共重合ポリアミド更に
他のポリオレフイン等の樹脂を一部ブレンドし
て用いる場合もある。 (h) 一般式 又は 式中R7及びR8の各々は、炭素数1乃至13の
アルキレン基である。 で表わされる反復単位から成るポリ尿素。 例えば、ポリヘキサメチレン尿素、ポリヘプ
タメチレン尿素、ポリウンデカメチレン尿素、
ポリノナメチレン尿素。 (i) 一般式 又は 式中、R9は炭素数3乃至24のアルキレン
基、ポリエーテル残基又はポリエステル残基;
R10は炭素数3乃至24のアルキレン基又はアリ
ーレン基;R11は炭素数1乃至13のアルキレン
基又はアリーレン基;kは0又は1の数であ
る。: で表わされるポリウレタン又はポリ尿素ウレタ
ン。 例えば、ポリテトラメチレンヘキサメチレン
ウレタン、ポリヘキサメチレンテトラメチレン
ウレタン、イソシアネート末端ポリエステル又
はポリエーテルをジアミン又は水で鎖伸長した
ポリ尿素ウレタン。 (j) ポリエチレン、ポリプロピレン、結晶性エチ
レンプロピレン共重合体を、酸素酸化、オゾン
酸化或いはその他の酸化剤等で酸化して得られ
る樹脂。 本発明の目的に特に望ましい樹脂は重要な順
に、ポリエステル、特にコポリエステル、ポリア
ミド、アイオノマー、酸変性ポリオレフイン、ポ
リカーボネート類である。 適当なコポリエステルは、二塩基酸成分として
テレフタル酸単位及び他の二塩基酸単位を含有し
且つジオール成分としてテトラメチレングリコー
ル単位を含有するコポリエステル、或いは二塩基
酸成分としてベンゼンジカルボン酸単位を含有
し、且つジオール成分としてテトラメチレングリ
コール単位と他のジオール単位とを含有するコポ
リエステルであり、適当なポリアミドは炭素数
100個当りのアミド基の数が4乃至12の範囲にあ
る少なくとも1種のナイロン類である。 本発明に用いる熱可塑性樹脂は十分に高分子量
であるべきであり、一般に6000以上、特に9000乃
至500,000の数平均分子量を有することが望まし
い。また、この樹脂は、熱融着性や熱接着操作の
容易性の見地から、80乃至280℃、特に90乃至240
℃の軟化点(融点)を有することが望ましい。 これらの樹脂には所望に応じて、それ自体周知
の配合剤、例えば紫外線吸収剤、安定剤、滑剤、
酸化防止剤、充填剤、顔料、染料、帯電防止剤等
を、公知の処方に従つて配合することができる。 本発明において、前記接着剤は、カツプの接合
すべき開放端縁部に、カツプ相互の嵌合に先立つ
て施こす。この接着剤層は、樹脂層の厚みが10乃
至200μm、特に20乃至150μmとなるように施こ
すのがよく、且つ重ね合せ接合部の巾、即ちラツ
プ巾が1乃至30mm、特に2乃至20mmとなるように
施すのがよい。 接着剤樹脂は、種々の形態、例えばフイルム、
粉体、スラリー、溶液、プラスチゾル乃至はエマ
ルジヨンの形で所望とするカツプの部分に施こす
ことができ、特にこの接着剤を取扱い及び塗布操
作が容易で、乾燥等の操作が容易なフイルムの形
で施用するのが望ましい。 接着剤の施用は、接着剤の形態に応じて、ラミ
ネート、押出(エクストルード)、静電粉体塗
装、電着塗装、スプレーコート、ノズル吐出、デ
イツプコート、ロールコート、ブラツシング(刷
毛塗り)等の塗布方式を採用できる。 金属素材の接合すべき部分に前記保護塗料が施
されている場合には、この塗料は接着剤に対して
プライマーとして作用し、望ましい接着性が得ら
れる。勿論、接着剤の施用に先立つてプライマー
となる塗料を金属素材に予じめ施こすこともでき
る。 また、カツプの円周状開放端部を重ね合せ接合
する場合には、継目の内側に必然的に金属素材の
カツトエツジが露出する。このカツトエツジを、
カツプの嵌合に先立つて、接着剤テープで包み込
むか或いは接着剤の粉末、スラリー、溶液をこの
カツトエツジに施こして、カツトエツジの保護を
行うこともできる。 接着剤は、継目の内側或いは外側となるカツプ
開放端縁部の外面或いは内面に施こすことがで
き、また両面に施こすこともできる。 接着剤を施こしカツプに他方のカツプを嵌合さ
せ、次いで重ね合せ部に存在する接着剤を溶融さ
せ、必要により継目を冷却して継目を形成させ
る。重ね合せ部の加熱は、高周波誘導加熱、赤外
線加熱、熱風加熱、加熱体からの伝熱加熱等によ
ることができ、また継目の冷却は放冷、空冷、水
冷等の任意の操作によることができる。これらの
加熱及び冷却は前述した条件を満足するようにし
なければならないことは当然である。 本発明による容器は、炭酸飲料、ビール、発泡
酒等の自生圧力を有する内容物に対する容器とし
て、また窒素ガス、液体窒素等を内容物と共に充
填する内圧容器等として特に有用である。 本発明により得られる金属製容器は、従来のプ
ラスチツクビン(ポリエチレンテレフタレート2
軸延伸ボルト)やガラスビンに比しても顕著な利
点を有する。これらの利点をまとめて示すと、A
表の通りである。
〔体積変化率(δ)の測定法〕
体積変化率の測定にはデイラトメーターによる
Bekkedahlの方法(J.Res.Netl.Bus.Standards,
42,154(1949))に従つて行つた。すなわち体積
0.5〜1.5cm3の熱可塑性樹脂接着剤のブロツクを所
定のデイラトメーターに納め、常法に従つて水銀
を封入した後、各々の接着剤樹脂の軟化点上50℃
の温度に保持した。しかる後0.5℃/mmの速度で
降温しつつ、毛細管中のメニスカスの変化をカセ
トメーターにより時々刻々直続した。ガラスの体
膨張、温度計などの各種補正を行つて各々の試料
の比容−温度曲線を得た。第4図にはナイロン
12、スチレン・メタクリル酸メチル共重合体
の比容−温度曲線の概略を示した。この比容−温
度曲線の勾配(勾配の絶対値)が最大となる温度
の低い方をこの接着剤が実質的に固化する温度
(TS)とした。ナイロン12の場合、丁度曲線の
変曲点に相当する150℃、スチレン・メタクリル
酸メチル共重合体の場合、高温側の直線部分が屈
曲しはじめる110℃がTSとなる。そして、このT
S+10℃、TS−10℃での比容Va,Vbをそれぞれ
曲線より求め、()式よりこの接着剤樹脂の体
積変化率(δ)を計算した。なお、ブレンド物か
ら成る接着剤樹脂の場合、比容−温度曲線にいく
つかの屈曲点が観察される事が多くあり、その場
合最も比容変化の大きな領域で勾配の最大が認め
られた事から、やはりその点をもつてTSとし
た。 また、以下の実施例に於ては、次に述べる方法
に従つて金属容器の評価を行なつた。 〔金属容器の評価〕 イ 接合部強度試験 a 引張力(接合部のひずみの測定法) 製作された金属容器から接合部を幅30mmの
帯状に、接合部に力が加わらないようにレー
ザーカツターで切りとる。つぎに、帯状にな
つた接合部材の外側および内側に歪ゲージを
周囲に等間隔に8枚づつ貼付ける。歪ゲージ
は、歪ゲージの長手方向を帯状の接合部材の
円周方向に合わせて貼付けられる。帯状の接
合部材の外側および内側部材に加わつている
歪を測定するために、接着剤を溶かさなけれ
ばならないが、接着剤を溶かす溶剤はそれぞ
れの接着剤に応じて選択され、室温ないし90
℃の範囲内の温度にされる。 つぎに、溶剤の入つているビーカー内に、
歪ゲージが貼付けられた帯状の接合部材を浸
し、接合部の接着剤が溶けさるまでの各歪ゲ
ージの抵抗値を連続的に測定した。 外側部材は内側部材より厚いので、外側部
材の歪は小さい。したがつて、接着剤に応力
が加わつている状態では、内側部材の歪ゲー
ジの抵抗変化の方が外側部材のものより大き
い。内側部材の歪ゲージの抵抗値が増加した
場合には、内側部材の周囲が延びたことにな
り、接着剤には圧縮応力が加わつており、抵
抗値が減少した場合には、接着剤には引張応
力が加わつていたことになる。 外側部材の歪ゲージの抵抗変化は、内側部
材の歪ゲージの抵抗変化とは逆符号の値とな
るが、絶対値はかなり小さかつた。 このように、金属容器の接合部の接着剤に
加わる応力を外側および内側部材の接合部の
周囲長の増減より測定した。 第1表〜第3表の引張応力は内側部材に貼
付けられた8枚の歪ゲージの抵抗値の変化率
すなわち歪率(延び率(+)、収縮率(−))
に換算した量の平均値で示す。 b ピール強度 接合後の金属容器より、その接合部を切り
出し、テンシロンを用いて、室温下で100
mm/mmの引張り速度でTピール強度をほぼ全
周にわたつて測定した。ここで試験片が円弧
状であるため正確なTピール試験とは若干異
なるが、引張り速度を比較的遅くすることで
再現性のある正確な測定値が得られた。各側
で3個の容器について測定し、その算述平均
値を採用した。測定値はビール強度曲線の面
積を算定する事から得られる平均値Xとその
曲線の最大値、最小値の幅Yをもつて5mm巾
の強度に換算してX±Y(Kg/5mm巾)とし
て表記した。 c ずりせん断強度 接合後の金属容器、そして、これに水を充
填して70℃にて10時間経時させた後真空乾燥
したものについて、それぞれ高さ方向7cm、
円周方向2cmの接合部を含む試料片を切り出
し、テンシロンを用いて引張り速度100mm/
mm、室温下でずりせん断破壊試験を行い、ラ
ツプ接合部の接着面積を考慮してずりせん断
強度として表記した。各々3個の容器につい
て測定し、そられの算術平均値を持つて測定
値とした。なお、ここで55〜58Kg/cm2以上と
表記されているものは、板の破断が生じたも
ので、実際の強度はこれ以の値である事を表
わしている。 ロ デンテイングテスト 金属容器にそれぞれの所定の内容品を充填し
た後、第5図に示すような、重さ4Kgの錘(A)を
一定高さ(6mm)より水平方向に対して22.5゜
の角度で傾斜した金属製ピン(B)接合部の外部体
端縁より0.3mmの位置へ垂直に自然落下させ
る。 この試験で、上部体と底部体とが離別したり
接合部にすき間が発生したものを破胴、25℃で
48時間放置後に内圧を測定し充填直後に比べて
5%以上の低下が見られるもの、そして接合部
近傍に内容品のにじみ出しが観察されるものを
漏洩と見なした。表には、上記漏洩と破胴の総
和を漏洩率(%)として示し、カツコ内にはそ
のうちの破胴率(%)を示した。 なお、試験条件として0℃と25℃を選び試験
体全体が十分その温度に到達しているのを確認
した上で、それぞれ50個の試験を行つた。 ハ 50℃3ケ月の経時試験(漏洩および破胴率) 上部体と底部体が離別したり、あるいはどち
らかが変形して接合部にすき間の見られるもの
を破胴とした。また、25℃での内圧が、充填直
後に比べて5%以上低下しているもの、そし
て、接合部近傍に何らかの内容品のにじみ出し
が観察されるものを漏洩と見なした。表には、
50個中の漏洩数と破胴数の総和を漏洩率(%)
として示し、カツコ内にはそのうちの破胴率
(%)を示した。 実施例1〜7 比較例1〜4 素材厚0.23mmのアルミ板(3004材、H19)の内
外面に変性ビニル系塗料をそれぞれ全体の塗膜量
が150mg/dm2、60mg/dm2となるように塗布、
焼付を行つた後に94mmの径の円板に打抜き、通常
のプレス加工により成形を施し、接合部端縁の内
径が64.20mmで中心部に直径25mmの注ぎ口を有す
る上部体を作製した。 一方、素材厚0.30mmのアルミ板(3004材、
H19)を約142mmの径に打抜き、絞りポンチと絞
りダイスとの間で内径が約85mmのコツプ状に成形
する。次いで、このコツプ状成形物を再絞り工程
に賦した後直径約66.1mmのしごきポンチとダイス
によりしごき加工を施した。この外面に変性ビニ
ル系塗料を塗膜量が60mg/dm2になるようにマン
ドレルコーターで塗布後焼付し、更に内面にも同
じ塗料を塗膜量150mg/dm2になるようにスプレ
ーコートし、焼付を行つた。次いでネツクイン加
工を行つてその円周端縁の外径が64.14mmの下部
体を作製した。 この下部体の端縁全周にわたつて、その外面側
約4mm巾、内面側約1.5mm巾で以下のように接着
剤を塗布した。すなわち、二塩基酸成分として、
テレフタル酸とイソフタル酸がモル比で7:3、
グリコール成分としてテトラメチレングリコール
から成る共重合ポリエステルA(固化温度145
℃、体積変化率3.0%、軟化点175℃)のフイル
ム、膜厚60μm、巾約6mm、をあらかじめ高周波
加熱した下部体外面端縁全周にわたり約2mmはみ
出るように貼着し、しかる後再度端縁を高周波加
熱しながらこのはみ出し部分を折り返して内面側
に貼着させ端縁が接着剤により被覆された下部体
を作製した。 以上のように作製した上部体と接着剤を塗布し
た下部体とを嵌合した後、加熱工程そしてこれと
同一ステーシヨンに於て冷却工程を施して嵌合部
の接着剤を溶融、冷却固化させて接合を行い、上
部体と下部体が接合された容量約500mlの金属容
器円作製した。なお、加熱工程では被加熱部材を
480回転/分で回転させつつ0.5秒間加熱し、冷却
工程では加熱終了と同時に圧縮エアー用ノズルを
用いて、水吹付けの場合には0.3秒間、エアー吹
付けの場合1秒間嵌合部に吹付け、冷却を行つ
た。 また、加熱工程における加熱コイルの形状は、
第6図に示されるように、加熱コイルの導体1
5,16の径は3mmで上側部材2と下側部材1と
に電磁結合している偏平渦巻加熱コイルの巻数は
7ターンであり、その巾Wcは25mm、中空部の巾
20mmである。 外側部材の冷却用ノズルは容器の嵌合部に対し
加熱コイルに対応する反対側に嵌合部を囲むよう
に設け内側部材の冷却用ノズルは外側部材の開口
部より挿入され、外側のノズルと対応する位置を
冷却するように設置されている。 各例で採用した加熱工程、冷却工程を詳述する
と以下の通りである。 実施例 1 外側部材と内側部材との温度上昇が等しくなる
ように、加熱コイルの中心を嵌合部の中心より2
mmだけ下げた状態(△=2mm)に加熱コイルを
セツトした。冷却工程では外側および内側部材に
エアー吹付けを行なつた。このときの嵌合部の温
度は第7図に示されている。曲線aは外側部材の
嵌合部の温度、曲線bは内側部材の嵌合部の温
度、曲線cは接着剤の温度である。 加熱終了時の外側部材、内側部材の嵌合部の温
度はどちらも230℃であり、接着剤の温度は195℃
であつた。 接着剤が固化する温度145℃に至るまでの時間
は加熱終了から0.5秒後であつた。 接着剤が固化する時刻での外側部材と内側部材
との温度は等しく115℃であつた。したがつて、
接着剤には必要以上の押圧力は働かず、接着剤は
嵌合部より押出されず、嵌合部が常温になつても
接着剤に引張り応力が働くことはない。 実施例 2 外側部材の嵌合部の温度が内側部材のものより
高くなるように、加熱コイルの中心を嵌合部の中
心より1cmだけ上げた状態(△=+1mm)に加
熱コイルをセツトした。冷却工程は実施例1と同
様である。加熱終了時t=t1の外側部材の温度は
245℃、内側部材の温度は215℃、接着剤の温度は
195℃であつた。 接着剤が固化する温度145℃に至るまでの時間
は加熱終了から0.5秒後であつた。この時点t=
t2での内側部材の温度は110℃、外側部材の温度
は120℃であり、若干外側部材の温度の方が高い
ので、接着剤の締付力が弱くなるが、この程度の
温度差は実用上支障ない。 実施例 3 加熱コイルのセツト状態は実施例2の場合と同
一とし、接着剤の固化時の外側部材と内側部材と
の嵌合部の温度が等しくなるように、外側の嵌合
部を冷却する冷却用ノズルのエアーの流量を内側
のものよりも多くした。 加熱終了時(t=t1)の外側部材の温度は245
℃、内側部材の温度は215℃、接着剤の温度は195
℃であつた。接着剤が固化する温度145℃に至る
までの時間は加熱終了から0.45秒後であつた。こ
の時点(t=t2)での内側部材、外側部材の温度
は等しく115℃であつた。 この場合には、加熱終了時には、外側部材の温
度が内側部材のものに比べ高いので接着剤には締
付力がほとんど働かないが、接着剤の固化時に
は、外側部材と内側部材との温度が等しいので、
十分な締付力が働き、良好な接着が行える。 実施例 4 外側部材の嵌合部の温度が内側部材のものより
低くなるように、加熱コイルの中心を嵌合部の中
心より3mmだけ下げた状態(△=−3mm)に加
熱コイルをセツトした。冷却工程は実施例1と同
様である。加熱終了時(t=t1)の外側部材の温
度は220℃、内側部材の温度は240℃、接着剤の温
度は195℃であつた。 接着剤が固化するまでに至る時間は加熱終了か
ら0.5秒後であつた。このときの外側部材の温度
は115℃、内側部材の温度は120℃であつた。この
場合には、若干外側部材の温度の方が内側部材の
ものより低いので、接着剤に締付力が働き、溶融
状態の接着剤が押出される恐れはあるが、、実用
上差し障りない。 比較例 1 加熱工程は実施例1と同一にし、冷却工程にお
ける圧縮空気の吹付けを罐の外側からのみ行つ
た。そのときの温度を第8図に示す。曲線dは外
側部材の嵌合部の温度、曲線eは内側部材の嵌合
部の温度、曲線fは接着剤の温度である。外側部
材の温度の下降の様子は実施例1の場合とほぼ同
じであるが、接着剤が固化する温度(145℃)に
至るまでの時間は加熱終了後1.0秒でありその時
接着剤と内側部材との温度は等しく、外側部材と
の差は75℃であつた。 この嵌合部の冷却曲線より明らかなように、接
着剤が溶融している状態で、内側部材の嵌合部の
温度が外側部材のものより高くなるので、接着剤
には押圧力が働き、接着剤は押出される。したが
つて、この時刻までにかなりの接着剤が嵌合部よ
り押出されるので、常温になつたときには接着剤
には、かなりの引張り応力が働く。この傾向は接
着剤の溶融時の粘度が低い場合では特に著しい。 実施例 5,6,7 加熱工程として実施例1と同一にしたもの(実
施例5)、加熱終了時に嵌合部の外側部材と内側
部材の温度がそれぞれ245℃、215℃となるように
加熱するもの(実施例6)、同じく嵌合部の外側
部材と内側部材の温度がそれぞれ225℃、235℃と
なるように加熱するもの(実施例7)の各加熱工
程を採用し冷却工程において圧縮空気のかわりに
水をスプレーした。すなわち加熱終了と同時に電
磁弁を開き圧力のある状態で水をノズルより出し
外側部材および内側部材の嵌合部に霧状の水を吹
付けた。このときの嵌合部の温度曲線を第9図に
示す。曲線g,g′,g″は外側部材の温度、曲線
h,h′,h″は内側部材の温度、曲線i,i′,i″は
接着剤の温度を表わし、g,h,iは実施例5、
g′,h′,i′は実施例6、i,i′,i″は実施例7の

合を示している。 230℃に加熱された外側部材および内側部材の
嵌合部の温度は急激に下降し、そのとき、接着剤
の温度は若干遅れて下降する。 加熱終了後、0.1秒経過したとき接着剤は固化
する温度145℃となり、そのとき外側部材と内側
部材の温度は水温であつた。 したがつて、このとき接着剤には圧縮応力が生
じるが、この接着剤の体積変化率が3.0%と小さ
いために接着強度には殆んど影響はない。 この場合には、接着剤の冷却は外側部材、内側
部材の嵌合部の冷却よりも遅れるが、かなり急激
に冷却され、接着剤が特に結晶性である場合に
は、接着力が強固となる。 比較例 2 加熱工程は実施例1と同一とし、冷却工程にお
ける水のスプレーを外側からのみ行い、製罐し
た。そのときの各部の温度は第10図に示され
る。曲線jは外側部材の嵌合部の温度、曲線kは
内側部材の嵌合部の温度、曲線lは接着剤の温度
である。図からみられるように外側部材の嵌合部
の温度は実施例5の場合とほとんど同じである
が、接着剤および内側部材の温度はかなり遅れて
下降する。接着剤が固化する温度で145℃に至る
時間は加熱終了後0.3秒であつた。この時の内部
材の温度は接着剤の温度より高く、160℃であ
り、外部材の温度は水温(20℃)付近まで下がつ
た。この場合は、接着剤が固化するまでの時間は
極く短いが、外側部材と内側部材との嵌合部の温
度差が著しいので、接着剤が固化されるまでにか
なりの接着剤が嵌合部より押出されるので、嵌合
部が常温になつたときには、接着剤にはかなりの
引張り応力が働く。 比較例 3 加熱工程における加熱コイルの位置を嵌合部に
対し、相対的に7mm下げた状態(△=7mm)に
し、0.5秒間嵌合部を加熱した。加熱終了時の外
側部材の嵌合部の温度は200℃、内側部材の嵌合
部の温度は260℃であり、接着剤の温度は195℃で
あつた。冷却工程は実施例1と同一にした。この
ときの各部の温度を第11図に示す。曲線mは外
側部材の嵌合部の温度、曲線nは内側部材の嵌合
部の温度、曲線oは接着剤の温度である。接着剤
が固化する(145℃)までの時間t1は加熱終了後
0.5秒経過したときであり、そのときの外側部材
の温度は115℃、内側部材の温度は150℃であつ
た。 接着剤が固化する時刻での外部部材と内側部材
との温度差は35℃であり、この場合には加熱終了
時より接着剤が固化するまでに押出される接着剤
の量は少ないが、加熱終了時に内側部材の嵌合部
の温度は外側部材のものより60℃高いので、径は
外側部材、内側部材の材質がアルミの場合には外
側部材の内径は64.50mm、内側部材の外径は64.52
mmとなり、接着剤が溶融している状態でかなりの
押圧力が接着剤に加わるので、かなりの接着剤が
押出される。このために嵌合部が常温になつたと
きに、接着剤にはかなりの引張り応力が働くこと
になる。 比較例 4 冷却工程における圧縮空気の吹付けを外側から
のみ行う場合には、外側部材の方が急速に冷える
ので、嵌合部の冷却時にも、接着剤には押圧力が
働き、かなりの量の接着剤が押出されてしまい、
嵌合部の温度が常温になつたときには、より大き
な引張り応力が接着剤に働くことになる。 これら金属容器の嵌合部の引張り応力ならびに
ビール強度を測定し、更にコーラを充填した注ぎ
口を密栓した後キヤンウオーマーにより42℃で殺
菌を施し、50℃で経時試験を行うとともに、0℃
と2.5℃でのデンテイングテストを行つて容器の
実用強度を評価した。表1には、これらの結果を
示す。 実施例8〜11、比較例5,6 素材厚0.23mmのブライト錫メツキ鋼板(T−1
材、めつき量#50/#50)の内外面にエポキシフ
エノール系塗料をそれぞれ全体の塗膜量が150
mg/dm2、60mg/dm2となるように塗布、焼付を
行つた後に94mmの径の円板に打抜き、通常のプレ
ス加工による成形を施し、接合部端縁の内径が
64.60mmで中心部に直径25mmの注ぎ口を有する上
部体を作製した。 一方、素材厚0.30mmの錫メツキ鋼板を約142mm
の径に打抜き、絞りポンチと絞りダイスとの間で
内径が約85mmのコツプ状に成形できる。次いで、
このコツプ状成形物を再絞り工程に賦した後直径
約66.1mmのしごきポンチとダイスによりしごき加
工を施した。この外面にエポキシフエノール系塗
料を塗膜量が60mg/dm2になるようにマンドレル
コーターで塗布後焼付し、更に内面にもエポキシ
フエノール系塗料を塗膜量150mg/dm2になるよ
うにスプレーコートし、焼付を行つた。次いでネ
ツクイン加工を行つてその円周端縁の外径がそれ
ぞれ64.45,64.48,64.53,64.60mm(実施例8〜
11)、64.68mm(比較例5)、64.36mm(比較例6)
の6種の下部体を作製した。 この下部体の外面側端縁全周にわたつて約4mm
巾、厚さ80μmで、ダイマー酸とポリアルキレン
ポリアミン及びヘキサメチレンジアミンより縮合
重合させて得られたポリアミドAを、ギアーポン
プが付属されたホツトメルトアプリーケーターに
より塗布した。 この様に得られた上部体と接着剤を塗布した下
部体とを嵌合した後、実施例1と同一の加熱およ
び冷却条件にしたがつて上部体と下部体が接着剤
を介して接合された容量500mlの金属容器を作製
した。なおここで、嵌合に際し実施例10では上部
体を約150℃、比較例5では上部体を約230℃に加
熱して端縁を拡げた上で嵌合を行い、比較例6で
は接合に際して注ぎ口より空気を吹き込み内圧を
約5Kg/cm2に保ち両部体を拡げた上で接着剤を溶
融そして冷却固化させた。 これら金属容器の接合部の引張り応力を測定
し、更に、これらの金属容器に合成炭酸飲料を充
填し注ぎ口を密栓した後キヤンウオーマーにより
42℃で殺菌を施し、50℃での経時試験を行うとと
もに、0℃と25℃でのデンテイングテストを行つ
て容器の強度を評価した。表2にはこれらの結果
を示す。また接着剤の物性並びに両部体端縁の寸
法も併記した。 実施例12〜16 比較例7 素材厚0.23mmのアルミ板(3004材 H19)の内
外面に変性ビニル系塗料をそれぞれ全体の塗膜量
が180mg/dm2、80mg/dm2となるように塗布、
焼付を行つた後に250mmの径の円板に打抜き、通
常のプレス加工により成形を施し、接合部端縁の
内径が110.60mmで中心部に直径30mmの注ぎ口を有
する上部体を作製した。 一方、同じ塗装板よりやはり250mmの径の円板
を打抜き、プレス加工により成形を行つて接合部
端縁の外径が110.50mmの下部体を作製した。 この下部体の端縁全周にわたつて、その外面側
約6mm巾、内面側約2mm巾で以下のように接着剤
を塗布した。すなわち、実施例12ではナイロン1
2の粉末を下部体の端縁外面側6mm、内面側2mm
のみが露出するようにマスキングした上で静電塗
装を行い、更にその部分を赤外線ヒーターにより
加熱し粉体を溶融させ約85μmの膜厚で接着剤皮
膜を形成した。また実施例13では、テレフタル酸
を二塩基酸成分として、グリコール成分としてテ
トラメチレングリコールとトリエチレングリコー
ルがモル比にして10対1なる組成の共重合ポリエ
ステルBフイルム、膜厚80μm、巾8mm、をあら
かじめ高周波加熱した下部体外面端縁全周にわた
り約2.5mmはみ出るように貼着し、しかる後再度
端縁を高周波加熱しながらこのはみ出し部分を折
り返して内面側に貼着させ端縁が接着剤により被
覆された下部体を作製した。また実施例14では、
二塩酸成分としてテルフタ酸とイソフタル酸が
8.5:1.5のモル比のものとエチレングリコールか
ら成る共重合ポリエステル(PET/)、二塩酸
成分としてテレフタル酸とイソフタル酸が6.5:
3.5のモル比のものとテトラメチレングリコール
から成る共重合ポリエステル(PBT/)、更に
アイオノマーの3成分から成る共重合ポリエステ
ルブレンド(ブレンド比PET/:PBT/ア
イオノマー=1:7:2)フイルム、膜厚80μm
巾8mm、を先の実施例13と同様の方法で所定の形
状に塗布した。また、実施例15では、無水マレイ
ン酸変性ポリプロピレン粉末、粒径約30μm、を
先の実施例12と同様の方法で下部体端縁に所定の
形状で塗布した。更に実施例16では塩化ビニル、
酢酸ビニル共重合体、塩ビ:酢ビ=9:1、の30
%溶液が満たされた浴に、下部体を垂直方向より
約70゜傾斜させて、ゆるやかに回転させながらそ
の端縁の一部を溶液に浸漬した後、熱風オーブン
で溶剤を飛散させ更に樹脂を溶融し、膜厚約80μ
mの上記形状の接着剤皮膜を下部体端縁部に形成
した。一方、比較例7では、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA、共重合比エチレン:酢ビ=
8.5:1.5)と高密度ポリエチレン(HDPE)のブ
レンド、ブレンド比EVA:HDPE=1:9、の
粒径約25μmの粉末を先の実施例12と同様の方法
で下部体端縁に所定の形状で塗布した。 以上のように作製した上部体と接着剤を塗布し
た下部体とを嵌合した後、実施例5と同一の加熱
および冷却条件にしたがつて上部体と下部体が接
合された容量約2の金属容器を作製した。 これら金属容器の接合部の引張り応力を測定
し、更にずりせん断強度を、接合直後のものと、
これに水を充填して70℃で10時間経時させたもの
について測定した。更に、これらにビールを充填
し注ぎ口を密栓した後、65℃30分の殺菌を施した
上で、0℃および25℃でデンテイングテストを行
い、更に50℃で貯蔵して3ケ月後の漏洩、破胴の
有無を観察した。表3には、これらの結果を各接
着剤の物性値とともに示す。
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は嵌合前の下部体と上部体とを示す側面
断面図、第2図は本発明による金属製容器の一部
断面側面図、第3−A図は、嵌合部の加熱工程及
び冷却工程を説明するための側面断面図、第3−
B図は加熱及び冷却時における嵌合部の各部の温
度と時間との関係を示す線図、第4図は、2種の
接着剤樹脂の比容と温度との関係を示す線図、第
5図はデンテイングテストの概略を説明するため
の図、第6図は実施例における加熱コイルの嵌合
部への配置を示す図、第7図、第8図、第9図、
第10図及び第11図は夫々、実施例1、比較例
1、実施例5〜7、比較例2及び比較例3におけ
る加熱冷却工程の温度−時間曲線を示す線図であ
る。 引照数字1は下部体(内側部材)、2は上部体
(外側部材)、3及び4は開放端部、5は継目、5
aは嵌合部、11は接着剤層、13は被覆、14
は高周波誘導加熱コイル、21a,21bは冷却
ノズルを夫々示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 夫々が金属製の無継目カツプ状成形体から成
    る外側部材と内側部材とを周状の開放端部同志で
    接着剤を介して重ね合せ接合することから成る金
    属容器の製造方法において、 外側部材及び内側部材の開放端部間に接着剤層
    が介在する状態で両部材を嵌合し、この嵌合部を
    該接着剤層が溶融するように加熱し、接着剤層が
    固化する直前における嵌合部の両部材の温度が実
    質的に等しい状態で且つ両開放端部間に接着剤が
    充満している状態で嵌合部を冷却することを特徴
    とする金属容器の製造方法。 2 前記嵌合部の加熱を、嵌合部の内側部材の温
    度が外側部材の温度と実質的に等しいか、或いは
    外側部材の温度よりも若干低くなるような状態で
    行う特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記接着剤層は、内側部材の嵌合部の外径を
    I、外側部材の嵌合部の内径をDO、接着剤層の
    施用厚みをdAとしたとき、下記式 DOII+2dA>DO を満足するような寸法関係で嵌合部に介在させる
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 前記接着剤は、実質的に固化する温度(T
    S)の前後±10℃の温度範囲で下記式 δ=Va−Vb/Vb×100 式中、VaはTS+10℃の温度での比容(c.c./
    g)、VbはTS−10℃の温度での比容(c.c./g)
    を表わす、 で定義される体積変化率(δ)が10%以下であ
    り、軟化点が80乃至280℃の熱可塑性接着剤であ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
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