JPS6155078B2 - - Google Patents

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JPS6155078B2
JPS6155078B2 JP3492477A JP3492477A JPS6155078B2 JP S6155078 B2 JPS6155078 B2 JP S6155078B2 JP 3492477 A JP3492477 A JP 3492477A JP 3492477 A JP3492477 A JP 3492477A JP S6155078 B2 JPS6155078 B2 JP S6155078B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitric acid
reducing agent
nitrite
nitrate ions
solution
Prior art date
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Expired
Application number
JP3492477A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS53120100A (en
Inventor
Isoo Yamaguchi
Masumitsu Kubota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Japan Atomic Energy Research Institute
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Filing date
Publication date
Application filed by Japan Atomic Energy Research Institute filed Critical Japan Atomic Energy Research Institute
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Publication of JPS53120100A publication Critical patent/JPS53120100A/ja
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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は硝酸あるいは硝酸イオンの分解法に関
する。より詳細に述べれば、本発明は還元剤を用
いて硝酸あるいは硝酸イオンを分解する反応系に
亜硝酸塩あるいは亜硝酸を添加することを特徴と
する硝酸あるいは硝酸イオンの分解法に関する。 ギ酸やホルマリンなどの還元剤を用いた硝酸あ
るいは硝酸イオンの分解法は、化学工場からの廃
液に含まれる硝酸あるいは硝酸イオンの除去に応
用されて環境汚染を低減するために有効である。
また化学工程中における反応溶液中の硝酸あるい
は、硝酸イオン濃度の調整に利用すれば、中和や
希釈法に比較して溶液の体積や溶液中の塩の濃度
を増加しないという点で有効である。その上分解
ガスに含まれる窒素酸化物を酸化して硝酸として
回収し、再利用すれば経済的にも有益である。こ
れらの特徴を有する硝酸あるいは硝酸イオンの還
元剤による分解法は、高放射能レベルの溶液を取
扱う核燃料再処理工場からの廃液の処理に特に有
用である。 本発明を理解する上に重要であるので、当該技
術に属する従来技術を解説しかつその欠点を明ら
かにしたい。 従来採用されてきた硝酸あるいは硝酸イオンの
分解法は; (1) 沸騰している溶液の中に還元剤としてギ酸、
ホルマリンあるいは砂糖の水溶液を一流速で注
入する方法である。この方法の欠点は沸騰して
いる溶液の中の還元剤濃度がある濃度に達する
まで反応が起こらないことである。その結果、
誘導期、即ち、還元剤を沸騰している溶液に注
入し始めてから還元反応が開始するまでの時間
は、溶液の硝酸濃度、還元剤濃度ならびに還元
剤の注入速度に依存するが、2〜15分に達す
る。反応開始と共にそれまでに注入された還元
剤と溶液が一時に反応するため、反応生成物で
ある気体が急激に発生し反応容器内の圧力が上
昇し、爆発を起こすことがある。このことはあ
らゆる危険を回避することが必須の要件である
放射性物質を含む溶液の化学処理工程において
は特に不利である。これらの欠点を解消するた
め; (2) 沸騰している還元剤(ギ酸)の水溶液の中に
予め加熱した溶液を注入する方法が提案され
た。(特許出願公告昭和51―679号)然しながら
この方法にも改良すべき欠点がある、即ち、 イ 危険性の高い高濃度の放射性物質を含んで
いる溶液をあらかじめ加熱し、一定流速で反
応槽に注入しなければならない。 ロ 溶液と還元剤の体積比は2規定硝酸を含む
溶液について、25規定のギ酸を還元剤として
使用する時、100対16となり、大型の反応槽
によつて少量の還元剤を加熱しなければなら
ない。これらの欠点を回避するために還元剤
を希釈して使用すれば反応終了後の溶液の体
積を増加することになる。 ハ 分解ガスとして発生する窒素酸化物のうち
でN2Oの割合が増加し、通常の方法ではすべ
ての窒素酸化物を硝酸として回収することが
困難となる等である。 本発明者等は上述した従来技術の欠点を解消す
るため鋭意研究した結果、従来技術(1)に記載した
方法に改良を加え、硝酸あるいは硝酸イオンを含
む沸騰する溶液中に亜硝酸塩あるいは亜硝酸を添
加し、その後ただちにあるいは同時に還元剤を一
定流速で溶液に注入することによつて従来技術に
おける還元反応の進行に伴う急激な気体の発生を
防止することができることを発見した。 従つて、本発明の主要目的は還元剤を用いて硝
酸あるいは硝酸イオンを分解する方法において還
元反応の誘導期を短縮し且つ最大ガス発生速度を
著しく減少させることにある。 更に、本発明の特定的な目的は還元剤を用いて
硝酸あるいは硝酸イオンを分解する反応系に亜硝
酸塩あるいは亜硝酸を添加することを特徴とする
硝酸あるいは硝酸イオンを分解する方法を提供す
ることにある。 本発明の他の目的および利点は以下遂次明らか
にされる。 本発明は硝酸あるいは硝酸イオンを含む沸騰す
る溶液に亜硝酸塩あるいは亜硝酸を添加し、その
後ただちにあるいは同時に還元剤を一定流速で溶
液に注入することを特徴とする。この発明の方法
は亜硝酸塩あるいは亜硝酸を添加することによ
り、分解反応のきつかけとなる亜硝酸(HNO2
を予め反応系に存在せしめ、硝酸と還元剤の反応
を進行させるものである。その後さらに還元剤を
注入すると亜硝酸の濃度が自動触媒的に増加し反
応を維持する。(J.V.Longstaff and K.Singer
“The kinetics of Oxidation by Nitrous Acid
and Nitric Acid.”Part Oxidation of
Formic Acid in Agueous Nitric Acid J.Chem.
Soc.1954.2610(1954) 本発明は硝酸あるいは硝酸イオンの還元剤によ
る分解反応の初期において亜硝酸を存在せしめ反
応の誘導期を短縮することを特徴とする。そのた
め従来の方法にみられるような分解反応の初期に
おいて未反応の還元剤が反応系に蓄積することを
防止できる。この結果分解反応は従来の方法より
著しく穏やかとなる。 以下実施例および参考例を掲載して本発明をよ
り具体的に説明する。 実施例 第1図は本発明で使用する装置の一態様を示し
ている。核燃料再処理工場から発生する高放射能
レベルの廃液に相当する化学的組成をもつ模擬廃
液100mlを500mlフラスコに投入する。この模擬
廃液は次の組成を持つている。
【表】
【表】 ヒータにより模擬廃液を加熱沸騰させる。蒸気
は冷却器により冷却し、フラスコに還流す
る。コツクを開き0.5mol/lの亜硝酸ナトリウ
ム溶液10mlをフラスコ内の模擬廃液に添加す
る。続いてポンプによつて25規定(98%)ギ酸
を0.01mol/minの流速でフラスコに注入す
る。発生ガス量をガス流量計で測定する。ギ酸
注入後のガス発生速度の時間変化を第2図に示
す。 次に本発明者等は本発明の効果、即ち、還元反
応の誘導期の短縮ならびに最大ガス発生速度の減
少を確認するために対照実験を行つた。すなわち
実施例と同様の実験を亜硝酸ナトリウム無添加の
模擬廃液についても実施した。ギ酸注入後のガス
発生速度の時間変化を第2図に示す。 第2図からも明らかな様に、亜硝酸ナトリウム
無添加の時の誘導期は14分を示し、最大ガス発生
速度も500ml/minになつた。一方、亜硝酸ナト
リウムを添加した時の誘導期はきわめて短かくな
り、最大ガス発生速度は280ml/minに減少し
た。これらの効果は模擬廃液中に亜硝酸ナトリウ
ムを0.01mol/l以上になる様に添加することに
よつて得られる。なお、上記の実施例では還元剤
としてギ酸を使用した例を示したが、他の還元剤
たとえばホルマリン、砂糖についても同様の効果
が得られた。また模擬廃液に含まれる硝酸の濃度
がいかなる場合においても亜硝酸ナトリウムを添
加すると還元反応の誘導期短縮、最大ガス発生速
度の減少効果が得られた。かくして本発明の亜硝
酸塩あるいは亜硝酸を添加する硝酸あるいは硝酸
イオンの分解法は微量の亜硝酸塩あるいは亜硝酸
を、還元剤注入直前あるいは還元剤と同時に溶液
に添加することにより、誘導期を短縮し、ガスの
発生速度を緩和させることができる。このため反
応の制御が容易となり、反応容器内の圧力の急上
昇を防止することができる。また分解ガス発生速
度の変化が少ないので窒素酸化物は効率良く硝酸
として回収することができる。 参考例 前述した従来技術は、例えば特公昭42―12040
号および特公昭51―679号等に記載されている発
明であるが、亜硝酸および/又は亜硝酸塩をあら
かじめ含んでいる廃(排)液を処理して亜硝酸イ
オン等を減少ないしは除去するものである。これ
らの従来技術の効果を確認するため実験を行つ
た。 2M硝酸100mlを還流フラスコに入れ、沸騰状態
にした後、1M亜硝酸ナトリウム水溶液10mlを還
流フラスコに添加、一定時間経過後、25Mギ酸
14.4mlを0.4ml/minの速度で還流フラスコに注入
した時の誘導期間と亜硝酸ナトリウムを添加して
からギ酸を注入するまでの経過時間を調べた結果
第3図に示す結果を得た。 誘導期は亜硝酸ナトリウムを添加してからギ酸
を注入するまでの時間が2分以内であれば0に近
い値であるが、それ以上では急速に長くなり、8
分以上では亜硝酸ナトリウム無添加の時と同じ値
となつた。 これらの結果より、還元剤(ギ酸)は亜硝酸ナ
トリウム添加後ただちにあるいは同時に沸騰する
硝酸溶液に一定流速で注入しなければ亜硝酸ナト
リウムの添加効果は消失することがわかる。すな
わち、反応促進剤としての効果を得るには、亜硝
酸ナトリウムはフレツシユでなければならずたと
え原料物質である被処理対象物中に亜硝酸および
亜硝酸塩が含まれていても特公昭42―12040号お
よび特公昭51―679号の様な加熱状態では硝酸溶
液中で極めて短時間で分解し亜硝酸および亜硝酸
塩は溶液中に存在し得ず、反応の促進剤とはなり
得ないことがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用する装置の一例を示す。
第2図は亜硝酸ナトリウムの添加効果を示すグラ
フである。第3図は従来技術の一つの効果を確認
する実験結果を示すグラフである。 符号の説明、はフラスコ、はヒータ、は
冷却器、はコツク、はポンプ、はガス流量
計。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 硝酸および/または硝酸イオンを含む溶液を
    沸騰させた後亜硝酸および亜硝酸塩から成る群か
    ら選択される1種を添加し、その後ただちにある
    いは同時に還元剤を一定流速で該溶液に注入する
    ことを特徴とする硝酸および/または硝酸イオン
    を分解する方法。 2 硝酸および/または硝酸イオンを含む溶液が
    高レベルの核燃料再処理廃液である特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 亜硝酸塩が亜硝酸ナトリウムであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 高レベルの核燃料再処理廃液中の亜硝酸およ
    び亜硝酸塩から成る群から選択される1種の濃度
    が0.01mol/l以上であることを特徴とする特許
    請求の範囲第2項又は第3項記載の方法。 5 亜硝酸および亜硝酸塩から成る群から選択さ
    れる1種を還元剤の注入直前あるいは同時に高レ
    ベルの核燃料再処理廃液中に添加することを特徴
    とする特許請求の範囲第3項記載の方法。
JP3492477A 1977-03-29 1977-03-29 Decomposition method of nitric acid and or nitric acid ion Granted JPS53120100A (en)

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JPS53120100A JPS53120100A (en) 1978-10-20
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2519963A1 (fr) * 1982-01-15 1983-07-22 Ugine Kuhlmann Traitement des eaux residuaires contenant des derives amines
JPS58132699A (ja) * 1982-02-03 1983-08-08 動力炉・核燃料開発事業団 放射性廃棄物の溶融固化方法
JP5908717B2 (ja) * 2011-07-07 2016-04-26 三菱マテリアル株式会社 硝酸含有溶液の処理方法

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