JPS6154102B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6154102B2 JPS6154102B2 JP58018950A JP1895083A JPS6154102B2 JP S6154102 B2 JPS6154102 B2 JP S6154102B2 JP 58018950 A JP58018950 A JP 58018950A JP 1895083 A JP1895083 A JP 1895083A JP S6154102 B2 JPS6154102 B2 JP S6154102B2
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- Japan
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- magnetic
- alloy
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Description
本発明はFe−Si−Al磁性合金に関し、特に研
削加工性に優れた磁気ヘツドコア用高透磁率合金
に関する。 一般に、磁気ヘツドコア用磁性材料が具備すべ
き特性としては、磁気記録媒体の摺動に対する耐
摩耗性が良く、記録媒体を完全に磁化するために
飽和磁束密度が高く、磁気ヘツドの感度に関係し
た透磁率が高く、記録媒体による帯磁を防ぐため
に保磁力が低く、さらにはいかなる環境において
も使用可能なように耐食性が優れていること等が
挙げられる。 従来、磁気ヘツドコア用磁性材料としては、パ
ーマロイ、ソフトフエライト等が使用されている
が、パーマロイは耐摩耗性が悪く、ソフトフエラ
イトは飽和磁束密度が低いという欠点を有してい
る。 最近、オーデイオ分野およびVTR分野におい
て、記録密度の高い磁気記録媒体としてメタルテ
ープ、蒸着テープ等が普及しており、さらに
VTR分野においては狭トラツク化、狭ギヤツプ
長化が進んでいることから、高飽和磁束密度を有
し、かつ耐摩耗性を兼ね備えた磁気ヘツドコア材
が要求されている。 そこで、パーマロイ、フエライトの欠点を補い
さらに上記要求を満足する磁性材料としてFe−
Si−Al磁性合金が最近注目されている。Fe−Si
−Al磁性合金はヘツドコア材として優れた磁気
特性を有しているが、材質固有の脆さのために研
削加工性に劣るという問題がある。 以上の点に鑑みて、この発明は磁気ヘツドコア
材として良好な特性を有し、かつ研削加工性およ
び耐食性の優れたFe−Si−Al合金の提供を目的
にしている。 この発明は、Si4〜12%、Al 3〜8%および
Fe残部からなるFe−Si−Al合金にSnを0.05〜6
%添加したもので、これにより、磁気特性を劣下
させずに快削性および耐食性を大幅に改善させた
ことを特徴とする。 ここで、SnはFe−Si−Al合金の溶湯の流動性
を良好にして、鋳塊のピンホールを著しく減少さ
せる。さらに、Snは、Ti、Zr、Nb、白金族元素
等の他の元素と異なり、0.05〜6%添加しても硬
さをほとんど変化させず、Fe−Si−Al合金固有
の脆性を改善させる。 なおSn量を0.05〜6%としたのは、0.05%以下
では研削性は改善されず、また6%以上では、
Snが結晶粒界に析出し、軟かい粒界部分と硬い
基地との2相混合組織となり、チツピングや欠け
が生じるため切削性を悪くし、さらに磁気特性を
劣化させるからである。Si4〜12%、Al 3〜8%
としたのはこの範囲外では磁気特性を劣化させる
ためである。 次に本発明の実施例について述べる。 試料を作製するには、まず工業用純度のFe、
Si、Al、Snその他必要に応じて他の元素の原料
を混合し、これをアルミナルツボを用いて、真空
中あるいは非酸化性雰囲気中で高周波誘導炉によ
り溶かし、健全な鋳塊を得た。この鋳塊から外径
8mm、内径4mm、厚さ0.2mmのリング状試料を放
電加工により作製し、磁気特性測定に供した。さ
らに研削性を評価するために幅7mm、長さ100
mm、厚さ4mmのブロツク状試料に第1図に示した
形状のように5mm×2mmのワンパスクリープ成型
を行なつた。また耐食性試験用試験片として直径
30mm、厚さ5mmの試料を作製して、耐食性の試験
を行なつた。 各試験の評価方法は次のとおりとする。 (1) 磁気特性 0.3kHzにおける実効比透磁率(μe
(0.3kHz))。 (2) 研削加工性 GC砥石を用いた5mm×2mmのワンパスクリ
ープ成形時の平面研削盤にかかる負荷電流値
(A)。 空運転(無負荷状態)における電流値は4A
である。負荷電流値が大きくなると研削抵抗も
大きくなりその結果、研削を害することにな
る。そのため負荷電流値が小さいほど研削性が
良いことになる。 (3) 耐食性 20%塩酸水溶液(30℃)を用い、これに1分
間浸漬する耐酸試験を行ない、その時の試験片
1cm2あたりに生じる孔食数で評価した。種々の
組成について、上記試験を行なつた結果を表1
に示す。 比較例としてSnを含まないFe−Si−Al合金お
よびこれにNb、Ti、Co、W、Sbを添加した場合
について示した。表1より、Nb、Ti、Co、W、
Sbを添加した時の負荷電流値は無添加(No.1)
よりもいずれも高く研削加工性を害しており、
Ti添加(No.3)の場合は10Aにまでも達する。
削加工性に優れた磁気ヘツドコア用高透磁率合金
に関する。 一般に、磁気ヘツドコア用磁性材料が具備すべ
き特性としては、磁気記録媒体の摺動に対する耐
摩耗性が良く、記録媒体を完全に磁化するために
飽和磁束密度が高く、磁気ヘツドの感度に関係し
た透磁率が高く、記録媒体による帯磁を防ぐため
に保磁力が低く、さらにはいかなる環境において
も使用可能なように耐食性が優れていること等が
挙げられる。 従来、磁気ヘツドコア用磁性材料としては、パ
ーマロイ、ソフトフエライト等が使用されている
が、パーマロイは耐摩耗性が悪く、ソフトフエラ
イトは飽和磁束密度が低いという欠点を有してい
る。 最近、オーデイオ分野およびVTR分野におい
て、記録密度の高い磁気記録媒体としてメタルテ
ープ、蒸着テープ等が普及しており、さらに
VTR分野においては狭トラツク化、狭ギヤツプ
長化が進んでいることから、高飽和磁束密度を有
し、かつ耐摩耗性を兼ね備えた磁気ヘツドコア材
が要求されている。 そこで、パーマロイ、フエライトの欠点を補い
さらに上記要求を満足する磁性材料としてFe−
Si−Al磁性合金が最近注目されている。Fe−Si
−Al磁性合金はヘツドコア材として優れた磁気
特性を有しているが、材質固有の脆さのために研
削加工性に劣るという問題がある。 以上の点に鑑みて、この発明は磁気ヘツドコア
材として良好な特性を有し、かつ研削加工性およ
び耐食性の優れたFe−Si−Al合金の提供を目的
にしている。 この発明は、Si4〜12%、Al 3〜8%および
Fe残部からなるFe−Si−Al合金にSnを0.05〜6
%添加したもので、これにより、磁気特性を劣下
させずに快削性および耐食性を大幅に改善させた
ことを特徴とする。 ここで、SnはFe−Si−Al合金の溶湯の流動性
を良好にして、鋳塊のピンホールを著しく減少さ
せる。さらに、Snは、Ti、Zr、Nb、白金族元素
等の他の元素と異なり、0.05〜6%添加しても硬
さをほとんど変化させず、Fe−Si−Al合金固有
の脆性を改善させる。 なおSn量を0.05〜6%としたのは、0.05%以下
では研削性は改善されず、また6%以上では、
Snが結晶粒界に析出し、軟かい粒界部分と硬い
基地との2相混合組織となり、チツピングや欠け
が生じるため切削性を悪くし、さらに磁気特性を
劣化させるからである。Si4〜12%、Al 3〜8%
としたのはこの範囲外では磁気特性を劣化させる
ためである。 次に本発明の実施例について述べる。 試料を作製するには、まず工業用純度のFe、
Si、Al、Snその他必要に応じて他の元素の原料
を混合し、これをアルミナルツボを用いて、真空
中あるいは非酸化性雰囲気中で高周波誘導炉によ
り溶かし、健全な鋳塊を得た。この鋳塊から外径
8mm、内径4mm、厚さ0.2mmのリング状試料を放
電加工により作製し、磁気特性測定に供した。さ
らに研削性を評価するために幅7mm、長さ100
mm、厚さ4mmのブロツク状試料に第1図に示した
形状のように5mm×2mmのワンパスクリープ成型
を行なつた。また耐食性試験用試験片として直径
30mm、厚さ5mmの試料を作製して、耐食性の試験
を行なつた。 各試験の評価方法は次のとおりとする。 (1) 磁気特性 0.3kHzにおける実効比透磁率(μe
(0.3kHz))。 (2) 研削加工性 GC砥石を用いた5mm×2mmのワンパスクリ
ープ成形時の平面研削盤にかかる負荷電流値
(A)。 空運転(無負荷状態)における電流値は4A
である。負荷電流値が大きくなると研削抵抗も
大きくなりその結果、研削を害することにな
る。そのため負荷電流値が小さいほど研削性が
良いことになる。 (3) 耐食性 20%塩酸水溶液(30℃)を用い、これに1分
間浸漬する耐酸試験を行ない、その時の試験片
1cm2あたりに生じる孔食数で評価した。種々の
組成について、上記試験を行なつた結果を表1
に示す。 比較例としてSnを含まないFe−Si−Al合金お
よびこれにNb、Ti、Co、W、Sbを添加した場合
について示した。表1より、Nb、Ti、Co、W、
Sbを添加した時の負荷電流値は無添加(No.1)
よりもいずれも高く研削加工性を害しており、
Ti添加(No.3)の場合は10Aにまでも達する。
【表】
【表】
一方Snを添加したNo.7〜No.13の負荷電流値
は、いずれもNo.1の6A以下となつており、特に
2%Sn添加したNo.10については磁気特性も良好
でかつ負荷電流値は4.5Aであり研削加工が良好
であることがわかる。第2図にSnの添加量と負
荷電流値および実効透磁率との関係を示す。ここ
でSnを6%以上添加した場合については、前述
の通りチツピングや欠けが著しく試験片の作製が
困難であつたため、試験に供し得なかつた。表1
および第2図から、Snを3%以上添加した場
合、負荷電流値は変化せず実効透磁率のみが低下
するため、本発明合金においてSnの最も好まし
い添加量の上限としては3%であることがわか
る。 負荷電流値を著しく上昇させるTiを1%およ
び2%添加した合金にSnを2%添加すると負荷
電流値は半減する(比較例3、実施例14、15参
照)。このことからFe−Si−Al−Ti合金にSnを添
加すると研削加工性が著しく向上することがわか
る。 以上述べた如く、本発明によれば、上述のよう
に構成したので研削加工性耐食性に優れ、しかも
透磁率の大きい合金を得ることが可能である。従
つて本発明による合金を磁気ヘツド材のような精
密加工を行なう部材に使用して好適である。
は、いずれもNo.1の6A以下となつており、特に
2%Sn添加したNo.10については磁気特性も良好
でかつ負荷電流値は4.5Aであり研削加工が良好
であることがわかる。第2図にSnの添加量と負
荷電流値および実効透磁率との関係を示す。ここ
でSnを6%以上添加した場合については、前述
の通りチツピングや欠けが著しく試験片の作製が
困難であつたため、試験に供し得なかつた。表1
および第2図から、Snを3%以上添加した場
合、負荷電流値は変化せず実効透磁率のみが低下
するため、本発明合金においてSnの最も好まし
い添加量の上限としては3%であることがわか
る。 負荷電流値を著しく上昇させるTiを1%およ
び2%添加した合金にSnを2%添加すると負荷
電流値は半減する(比較例3、実施例14、15参
照)。このことからFe−Si−Al−Ti合金にSnを添
加すると研削加工性が著しく向上することがわか
る。 以上述べた如く、本発明によれば、上述のよう
に構成したので研削加工性耐食性に優れ、しかも
透磁率の大きい合金を得ることが可能である。従
つて本発明による合金を磁気ヘツド材のような精
密加工を行なう部材に使用して好適である。
第1図は、研削加工を行なつた試料の斜視図、
第2図はSn添加量に対する実効透磁率μe
(0.3kHz)と研削加工時の負荷電流値の変化を示
すグラフである。
第2図はSn添加量に対する実効透磁率μe
(0.3kHz)と研削加工時の負荷電流値の変化を示
すグラフである。
Claims (1)
- 1 重量%でSi4〜12%、Al 3〜8%、Sn0.05〜
6%および残部が実質的にFeからなることを特
徴とする快削性耐食性高透磁率合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58018950A JPS59145760A (ja) | 1983-02-09 | 1983-02-09 | 快削性耐食性高透磁率合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58018950A JPS59145760A (ja) | 1983-02-09 | 1983-02-09 | 快削性耐食性高透磁率合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59145760A JPS59145760A (ja) | 1984-08-21 |
| JPS6154102B2 true JPS6154102B2 (ja) | 1986-11-20 |
Family
ID=11985921
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58018950A Granted JPS59145760A (ja) | 1983-02-09 | 1983-02-09 | 快削性耐食性高透磁率合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59145760A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0348666U (ja) * | 1989-09-18 | 1991-05-10 | ||
| US7351939B2 (en) | 2004-03-19 | 2008-04-01 | Whirlpool Corporation | Toaster |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5621507B2 (ja) * | 1973-07-24 | 1981-05-20 | ||
| JPS5621801B2 (ja) * | 1973-07-24 | 1981-05-21 |
-
1983
- 1983-02-09 JP JP58018950A patent/JPS59145760A/ja active Granted
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0348666U (ja) * | 1989-09-18 | 1991-05-10 | ||
| US7351939B2 (en) | 2004-03-19 | 2008-04-01 | Whirlpool Corporation | Toaster |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59145760A (ja) | 1984-08-21 |
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