JPS6151754B2

JPS6151754B2 -

Info

Publication number: JPS6151754B2
Application number: JP54056323A
Authority: JP
Inventors: Sadao Sakamoto
Original assignee: Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1979-05-10
Filing date: 1979-05-10
Publication date: 1986-11-10
Also published as: JPS55149096A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、原子炉の使用済炉心構成要素を洗浄
室等の炉外に搬出するキヤスクカー等の燃料取扱
系機器のドアバルブに係り、特にドリツプパン
（Na受皿が）内側、外側の二重構造であり、内側
グリツプパンがグリツパで取扱可能に形成された
２重構造のドリツプパンを昇降可能にしたドアバ
ルブに関する。つまり、この二重型ドリツプパン
がシヤツタ開閉で昇降機構により上下動し、使用
済炉心構成要素に付着したNaの滴下や使用済燃
料の冷却のためのアルゴンガスブローによる飛散
Naを、効率よくドリツプパンに収納し、放射化
Naの飛散を防止できるドアバルブに関するもの
である。

以下、燃料取扱系機器を代表して、キヤスクカ
ーのドアバルブについて述べる。

従来のキヤスクカーにおいては、キヤスク内に
収納する使用済炉心構成要素から滴下するNaに
対し、ドアバルブのシヤツタ上にこれを収容する
ドリツプパンを設け、Naの付着によりドアバル
ブのシール機能がそこなわれないようにしてい
る。

そして、このドリツプパンは、ドアバルブ内へ
の飛散を防止するためにキヤスク本体案内管に対
し十分余裕をもつてカバーできる大きさにしてい
る。

このようなドリツプパンにおいては、使用済燃
料の除熱のために行なうアルゴンガスブローの影
響を受けてしずくが飛びちりドリツプパン外への
ナトリウム落下が多くなる。また、ドリツプパン
の取出し、交換はドアバルブ全体の取りはずしを
行ない、ドアバルブのメインテナンスと同時に行
なうか、または、使用済炉心構成要素の取扱数量
が多い場合には、ドアバルブ横方向に取出穴を設
けて単独に取出し、交換を行なうことになる。

これらの作業は、ドアバルブ内に飛散している
ナトリウムが放射化しているため、被曝対策を必
要とし極めて困難な作業である。

また、ドアバルブは重量物であり、ドリツプパ
ン単独での取出しは、作業スペースが非常に狭く
両方とも大変な作業である。

さらに、飛散したナトリウムがドアバルブシー
ル面に付着し、付着ナトリウムの影響でドアバル
ブシートパツキンの変形、材質劣化、破損等が生
じることになり、シールバウンダリの保持が不持
となる。そして、このシールバウンダリの保持不
能になる可能性は、使用済炉心構成要素の取扱数
量が増加するに従つて多くなる。このため、その
発生毎に新しいシートパツキンの交換が必要とな
る。このシートパツキンの交換作業は、ドアバル
ブ全体を取外すことになり、前述のドリツプパン
の取出し、交換作業と同様の問題点がある。

このため、メインテナンス作業性を向上する目
的でドリツプパンを二重にし、内側ドリツプパン
をグリツパで取扱えるようにし、キヤスタ本体案
内管内及び遮蔽リング案内管内を通過可能な内側
ドリツプパンを設ける。

しかし、前述した使用済燃料冷却のためのアル
ゴンガスブローの影響で、キヤスク本体案内管の
最下端とドリツプパンの隙間が大きいと、内側ド
リツプパン外への飛散が多く、ドリツプパンのメ
インテナンス頻度は、内側と外側で同じになり、
ドリツプパンを二重にした利点は無くなり、ま
た、ドアバルブ内も放射化ナトリウムで汚染され
ることにもなる。

本発明は、以上の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、アルゴンガスブロ
ー時（シヤツタ全閉時）に、ドリツプパンをキヤ
スク本体に密着あるいは近接させ、ドアバルブ内
への放射化ナトリウムの飛散を防ぐと共に、内側
ドリツプパン内に効率よく滴下、飛散ナトリウム
を集め、ドリツプパンを取出し、交換頻度及びド
アバルブ全体のメインテナンス頻度が少なく、
各々のメインテナンス作業時間が短かいドアバル
ブを得ることにある。

以下一実施例の図面を参照して本発明を詳細に
説明する。

第１図に本発明のドアバルブとその上下関連部
を、第２図にドリツプパンの拡大部を示す。炉心
構成要素１を収納するキヤスク本体２の下にドア
バルブ３さらに遮蔽リング４が結合されている。
このドアバルブ３のシヤツタ遮蔽体５の上部に外
側ドリツプパン６ａ及び、グリツパ１３によりつ
かみ離し可能で、キヤスク本体２及び遮蔽リング
４の案内管内を通過可能な、内側ドリツプパン６
ｂが設けられている。

また、外側ドリツプパン６ａにはドリツプパン
の昇降機構８のガイドレール８ａのベアリング１
５と摺動する突起部１６及び、ドアバルブ３の上
フランジ下面と密着するシール材７も取付けてあ
る。

シヤツタ遮蔽体５は、図示しない駆動装置と駆
動軸１２で接続し、ドアバルブ３内を往来運動す
る。シヤツタ遮蔽体５には、シヤツタ１１がリン
ク機構を介して接続している。また、外側ドリツ
プパン６ａの固定のために、ストツパ９及び可動
ストッパ１０を有する。ガイドレール８ａは、ド
アバルブ３内に平行に２本（１対）、シヤツタ遮
蔽体５の駆動方向に対してドリツプパン６が上下
動する様に斜度をもつて取付けている。従つて、
この様に構成されたドリツプパンの昇降機構８に
よりシヤツタ遮蔽体５の閉動作時にストツパ９、
開動作時には可動ストツパ１０が、水平方向荷重
伝達と上下動のガイドの設割をし、ドリツプパン
６が上下動することになる。

次に作用について説明する。

炉心構成要素１（使用済炉心構成要素及び使用
済燃料を代表して記す。）をキヤスク本体２内に
収納後、シヤツタ遮蔽体５の閉操作を行なうと、
シヤツタ１１はまずシヤツタストツパ１４に当
る。

更にシヤツタ遮蔽体５を押すとリング機構が働
いて、シヤツタ１１を下向に押付け、弁座の気密
を保つ。このシヤツタ遮蔽体５の閉操作時に、ド
リツプパンの昇降機構８のガイドレール８ａの斜
度とストツパ９が水平方向荷重伝達と上方向への
ガイドになるため、外側ドリツプパン６ａはドア
バルブ３の上フランジ下面にシール材７とともに
密着し、内側ドリツプパン６ｂはキヤスク本体２
の案内管と密着あるいは近接する。また、逆に開
操作時には、可動ストツプ１０が下方向へのガイ
ドになり、ドリツプパン６は、下方に動きシヤツ
タ遮蔽体５に設置される。なお、外側ドリツプパ
ン６ａの取出しは、可動ストツパ１０を下方に降
すことにより、容易に行なえる。外側ドリツプパ
ン６ａとガイドレール８ａは、板状の突起部１６
とベアリング１５の低摩擦係数のものの摺動部で
取合うようになつているが、逆に外側ドリツプパ
ン６ａがわに低摩擦係数のものを取付けた場合や
両方ともに取付けた場合も考えられる。（図示な
し）以上説明のように、ドアバルブ３内にドリツプ
パンの昇降機構８を設けることにより、シヤツタ
遮蔽体の閉操作時に内側ドリツプパン６ｂとキヤ
スク本体２の案内管との隙間を狭まくすることが
出来、アルゴンガスブローにより飛散するナトリ
ウムは、内側ドリツプパン６ｂに効率よく収容す
ることができる。当然のことながら、外側ドリツ
プパン６ａへのナトリウム飛散量が減るため、こ
の取出し、交換頻度は少なくなる。

また、ドアバルブ３内のナトリウム飛散量も減
らすことができるため、ドアバルブシート面への
Na付着量も少なくなり、シートパツキンへのナ
トリウムによる悪影響がなくなる。このため、シ
ートパツキンの材質劣化、破損の心配、異常な変
形等の恐れが少なくなり、使用済炉心構成要素の
取扱可能数量が多くなつて、ドアバルブ３のメイ
ンテナンス頻度は少なくなる。

さらに、外側ドリツプパン６ａの取出し交換
を、ドアバルブ３のメインテナンスと同一周期で
実施できるため、外側ドリツプパン６ａの取扱が
容易になり、被曝低減対策として有効である。

また、ドアバルブ３のメインテナンスを行なう
際に、ドアバルブ３内の放射化ナトリウムの飛散
量が少ないため、洗浄等も容易になり、被曝低減
対策として有効である。

無論の事、内側ドリツプパン６ｂは、グリツパ
１３で取扱うため、交換作業時間も短かく、被曝
は問題とならない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例によるドアバルブ
を設置した燃料取扱系機器の概略縦断面図、第２
図は、第１図の二重ドリツプパン部の断面図であ
る。５……シヤツタ遮蔽体、６ａ……外側ドリツプ
パン、６ｂ……内側ドリツプパン、７……シール
材、８……ドリツプパンの昇降機構、１１……シ
ヤツタ、１２……駆動軸。

Claims

【特許請求の範囲】

１ナトリウムを収容する二重構造のドリツプパ
ンと、このドリツプパンの下方に遮蔽体を介して
設置されるシヤツター部と、このシヤツター部を
移動可能とする駆動機構と、シヤツター部の移動
用ガイドとなるレールと、前記ドリツプパンの昇
降機構とからなるドアバルブ。