JPS6146485A - スクロ−ル型圧縮機における立上りシヨツク緩和機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本１発明は、車輌空調用のスクロール型圧縮機であって
、同圧縮機の起動時において、エンジン及び圧縮機の各
部に与える衝撃を緩和するための機構、即ち立ち上がり
シヨック緩和機構に関する。

従来の技術 一般に車輌空調用の圧縮機はエンジンより動力の供給を
得てその運転が行なわれるのであるが、同圧縮機はエン
ジンに対して一定の回転比率にて連結されているために
、圧縮機を運転させるべく電磁クラッチを療続させた場
合において、同電磁クラッチの接続と同時に、同圧縮機
に対して与えられた能カ一杯の圧縮容量にて冷媒ガスを
吐出する状態、即ち１００％稼動の状態が得られる。し
かして、この様に１００％稼動の状態が起動と同時に得
られることは、エンジン及び動力伝達機構の各部に過負
荷を生ずることとなり、例えば走行フィーリングが損わ
れることに加えて液圧縮が発生したり、クラッチの摩耗
を早める等の不具合を生ずることとなる。

しかして、スクロール型の圧縮機において、圧縮機の起
動時にエンジン及び圧縮機の各部に生ずる衝撃を緩和す
る方法としては、圧縮機の停止時において可動スクロー
ル片が固定スクロール片に対して摺接しない状態、即ち
１両スクロール片間に隙間が形成され、圧縮空間が形成
されない状態にある様に設け、この様に圧縮空間が形成
されない状態にて可動スクロール片を揺動回転（公転）
させることによって、起動時において圧縮作用が得られ
ない様にする方法、換言すれば起動時において可動スク
ロール片を通常の運転状態よりも小さい公転半径にて揺
動回転させることにより、０％の圧縮容量で起動させる
様にする方法が提案されている。

第８図はその具体的構造を表わす図面であって。

主軸ａの先端部にバランスウェイトｂを軸架するに、主
軸ａの先端部には大径部Ｃが設けられ、同大径部Ｃには
その偏心位置より駆動ピンｄが突設される。モして又、
同大径部Ｃには同じく偏心位置に円弧状に形成する凹部
ｅが設けられる。一方、バランスウェイトｂを有する偏
心ブツシュｉには土葬駆動ピンｄと対応させて偏心孔ｆ
が、又凹部ｅと相対応させてばね受けｇが夫々設けられ
、偏心孔ｆに対して駆動ピンｄを挿通させるとともに、
凹部ｅの一端に対してばね受けｇを挿通させ、且つ同凹
部ｅにはその他端とばね受けｇ間に亘ってばねｈを介装
させることによって、偏心ブツシュｉを可動スクロール
片が固定スクロール片との間に隙間を形成する方向に向
けて付勢する状態が得られる様に設けられ、起動時にお
いて主軸ａの回転が、ある設定回転数に達するまで可動
スクロール片は固定スクロール片に対して摺接すること
なく、揺動回転する状態が得られる様に設けられる（特
開昭５８−６７９０３号）の−であるが、同構造にあっ
ては、主軸の先端部に形成する大径部内にばねが介装さ
れるため、同ばねの設置スペースに制約をうけ、適正な
ばねを介装することが難しくなることに加えて、設定回
転数に達した状態、即ちばねの付勢圧よりも遠心力の力
が上回った状態において、略瞬間的にばねが圧縮されて
しまうことにより、効果的な衝撃緩和効果が得られない
点に問題点を有する。

発明が解決しようとする問題点 本発明は上記の様な問題点を解決するためにその改善を
試みたものであって、可動スクロール片と固定スクロー
ル片の間に隙間を存して揺動回転する状態より、同可動
スクロール片が固定スクロール片に対して摺接し乍ら揺
動回転する状態への変化を、可動スクロールの自転防止
機構に係わる部材をダンパーを介して上下動させること
゛により。

時間的に余裕を存してゆっくり行なうことが出来る様に
することによって、その衝撃緩和効果を高めることにあ
る。

問題点を解決するための手段 可動スクロールの背面に、中心より偏寄させて設けられ
る円盤穴部に対して係合素子を係合させることによって
形成される自転防止機構の該係合素子を、前記可動スク
ロールの公転半径の変動に呼応して軸方向に共動する如
く配設し、且つ該係合素子の動きは該係合素子に連結す
るダンパーによって調節可能に設け、常時は前記ダンパ
ー内に収納するばねによって前記係合素子及び円盤穴部
を介して前記可動スクロールの公転半径を縮小する方向
に付勢する状態にある様に設ける。

作用 可動スクロールの回転に伴って生じる遠心力により、自
転防止機構に下方への分力が作用し、該分力により可動
スクロール片と固定スクロール片との間に生じていた隙
間が閉塞する際に、ダンパーを介することにより時間的
に余裕を存してゆっくりと可動スクロール片と固定スク
ロール片が数箇所において摺接し・乍ら回転する状痩へ
移行する。

以下に本発明の具体的な実施例について説明する。

実施例 第１図乃至第６図は第１の実施例を表わす図面であって
、１は圧縮機の外郭を植成するハウジングを示す。

同ハウジング１はフロントハウジング２とリヤハウジン
グ３により構成され、フロントハウジング２は前壁部２
ａと、同前壁部２ａの外周縁を囲繞する周壁部２ｂを存
して有底円筒状に形成される。そしてリヤハウジング３
も又後壁部３ａと、同後壁部３ａの外周縁を囲繞する周
壁部３ｂを存して有底円筒状に形成される。即ち、ハウ
ジング１は有底円筒状に形成する両ハウジング２，３の
開口部をボルトナツト（図示省略）の螺合を介して一体
に接合することにより構成される。

そしてフロントハウジング２内は、その略中間部に位置
して仕切り盤４が嵌着され、この仕切り１１４によって
前後二定に分割される。即ち、前壁部２ａ側に位置して
吸入室５が設けられ、開口部側に位置して圧縮作用室６
が設けられる。吸入室５と圧縮作用室６間は相互に連通
可能に設けられ。

圧縮作用室６には固定スクロール７と後述する可動スク
ロール８が設けられ、固定スクロール７はフロントハウ
ジング２の開口縁に沿ってその内壁面に嵌着する基盤７
ａより渦巻き状に形成するスクロール片７ｂをフロント
ハウジング２の前壁部２ａ方向に向けて突設することに
より形成される。

吸入室５には周壁部２ｂに吸入管路（図示省略）に接続
する吸入口１０が開口され、前壁部２ａには軸受は部１
１が設けられる。そして軸受は部１１には駆動軸１２が
回転自在に支承される。同駆動軸１２はフロントハウジ
ング２外に突出する一端を電磁クラッチ（図示省略）に
接続する一方、フロントハウジング２内に突出する他端
にはクランク軸部１２′が設けられる。同クランク軸部
１２′には偏心ブツシュ９が相対回転可能に支承され、
かつ該クランク軸部１２′を中心に一体的に相対回動す
ることが出来る様に設けられる。即ち、連結ビン９′を
前記駆動軸１２の一端に凹設される係合凹部１２”に緩
く係合することによって、偏心ブツシュ９がクランク軸
部１２′を中心に微小幅（１〜２ｍｍ）内で回動し得る
ように設けられ、同偏心ブツシュ９及びベアリング１７
を介して前述の可動スクロール８が揺動回転自在に軸架
される。

可動スクロール８は基盤８ａと、同基盤８ａより前記固
定スクロール７方向に向けて渦巻き状に突出するスクロ
ール片８ｂより成り、同スクロール片８ｂは固定スクロ
ール７側のスクロール片７ｂに対してその巻き方向を相
違させて設けられる。

そして同スクロール片８ａは固定スクロール７側の基盤
７ａに対して、又スクロール片７ｂは可動スクロール８
側の基盤８ａに対して夫々摺接可能な如く設けられ、且
つ両スクロール片７ｂ、８ｂはその間に圧縮空間が形成
される如く、複数箇所（少なくとも２箇所以上）におい
て摺接可能な如く設けられる。

そして又、可動スクロール８の自転防止機構として基盤
８ａの裏面には内壁部にテーパー面１８ａを存して浅底
穴状に形成する複数個の円盤穴部１８．１．８が中心位
置より偏寄させて同一円周上に配列させて設けられ、又
、仕切り盤４には上記円盤穴部１８．１８と対向させて
オイルダンパー１９．１９が固着され、同ダンパー１９
．１９には係合素子である係合ピン２０．２０が進退自
在に嵌挿させて設けられる。更に詳しくは、オイルダン
パー１９に形成するダンノ（−室は、係合ピン２０（１
）基部に連結するスプール２１番こよっテ前後一対のダ
ンパー室２２ａ、２２ｂに分割させて設けられる１両ダ
ンパー室２２ａ、２２ｂｋこ４１オイルが充填され、同
オイルはスプール２１しこ開口する小孔２４を介して相
互に流動すること力１可能な如く設けられる。又、その
一方のダンノ（−室２２ａには、ばね２５が介装され、
常時は係合ピン２０の頭部を円盤穴部１８方向に向けて
付勢する状態にある様に設けられる。そして同係合ピン
２０の頭部はテーパー面２０ａを存して截頭円錐状しこ
形成され、同テ１．パー面２０ａは上記ばね２５の付勢
を介して円盤穴部１８に形成するテーノ（−面１８ａに
対して摺接することが可能な如く改番すられる。尚、ダ
ンパー室２２ａ、２２ｂに対してＩよオイルにかえてガ
スを充填させることも可能である。　一方、前記の様に
フロントハウジング２の開口部に固定スクロール７の基
盤７ａが嵌着されることにより、リヤハウジング３側に
は同基盤７ａと後壁部３ａ間に吐出室１３が形成され、
同吐出室１３には周壁部３ｂに吐出管路（図示省略）に
接続する吐出口１４が設けられる。又基盤７ａにはスク
ロール片７ｂにより形成される渦巻きの中央部と相対応
して吐出孔１５が開口され、同吐出孔１５には吐出弁１
５′が開閉自在に設けられる。

１６は同吐出弁１５′の開き角度を規制するためのりテ
ーナーを示す。

尚、上記実施例においては、円盤穴部１８と係合ピン２
０の双方にテーパー面１８ａ、２０ａが設けられている
が、必ずしも双方に設けることは必要でなく、少なくと
もいずれか一方に設けられていれば充分であり、係合ピ
ン２０の頭部は半球状でもよい。

次に上記実施例のその作用について説明する。

第１図は圧縮機がその運転を停止した状態を表わす図面
であって、係合ピン２０はばね２５によって付勢されて
その頭部が円盤穴部１８に対して深く係合した状態にあ
る。そしてこの様に円盤穴部１８に対して係合ピン２０
の頭部が深く係合した状態にあることにより、可動スク
ロール８はその公転半径（駆動軸１２と偏心ブツシュ９
の中心間の距離）は、偏心ブツシュ９のその駆動軸１２
中心に対する変位作用を介して１□の長さに規制された
状態にあり、又両スクロール片７ｂ、８ｂ間にはその全
周面に亘って隙間を生じた状態にある。

そしてこの様な状態において、駆動軸１２の一端に設け
られる電磁クラッチ（図示省略）の接続操作を介してエ
ンジンの駆動力を駆動軸１２に伝えることにより、同駆
動軸１２のクランク軸部１２′に軸架する可動スクロー
ル８がその自転を規制された状態にて揺動回転（公転）
する状態が得られるのであるが、上記の様に可動スクロ
ール８の公転半径は１１の長さに規制され、両スクロー
ル７ｂ、８ｂ間はその全周面に亘って隙間を生じた状態
にあることにより、圧縮作用は得られない。

即ち、０％の圧縮容量にて起動する状態が得られる。

一方、可動スクロール８が揺動回転することにより、同
可動スクロール８には遠心力が発生することとなるので
あるが、同可動スクロール８の回転数が上昇し、その遠
心力により生じるテーパー面１８ａでのダンパー１９方
向への分力がばね２５の付勢圧を上回った状態において
、該分力によって係合ピン２０が後退し、その頭部が円
盤穴部１８に対して浅く係合する状態が得られる。そし
てこの様に円盤穴部１８に対して係合ピン２０の頭部が
浅く係合する状態が得られることにより、可動スクロー
ル８においてその公転半径は偏心ブツシュ９の変位作用
を介して１□の長さとなり。

両スクロール片７ｂ、８ｂにおいて複数箇所において摺
接する状態が得られる。

即ち、両スクロール片７ｂ、８ｂ間に圧縮空間が形成さ
れ、同圧縮空間において冷媒ガスを圧縮する状態、即ち
通常の運転状態が得られるのであるが、係合ピン２０が
後退する過程におい゛て、同係合ピン２０はダンパー１
９に嵌挿するスプール２１に連結されており、同ダンパ
ー１９においてスプール２１がダンパー室り２ａ内のオ
イルを小孔２４を経てダンパー室２２ｂ側に送り込み乍
ら、即ちオイルの流動量が小孔２４によって規制された
。状態にて、ダンパー室２２ａ方向に向けて移動するこ
とにより、係合ピン２ｏを時間的に余裕を存してゆっく
りと後退させる作用が得られる。

そしてこの様に係合ピン２ｏがゆつ≦りと後退すること
により、可動スクロール８において両スクロール片７ｂ
、８ｂ間に隙間を生じて揺動回転する状態（０％運転）
より、両スクロール片７ｂ。

８ｂが複数箇所において摺接し乍ら揺動運転する状態（
１００％運転）への変化を時間的に余裕を存してゆっく
り行なう作用、即ち滑らかな立上り作用を得ることが出
来る。

また、□スクロール圧縮機の運転が停止されると可動ス
クロール８に作用していた遠心力が消滅し。

係合ピン２０をばね２５の付勢力に抗して後退させてい
た遠心力の分力から解放される。そしてこの様に遠心力
の分力から解放されることにより、ダンパー１９内に設
けられたスプール２１は前記ばね２５の付勢力によって
押上げられ、スプール２１に固定された係合ピン２０の
頭部が再び可動スクロール８に設けられた円盤穴部１８
に対して深く係合する状態へ復帰する。

さらに本発明を他の自転防止機構に用いた第２の実施例
を、第７図に従って第１の実施例と異なる部分について
のみ説明すると、ダンパー１９のスプール２１はロンド
２１′を介して可動板３０に固定され、該可動板３０の
可動スクロール８に設けられた円盤穴部１８と略対応す
る位置にテーパ一孔３１が穿設される。そして、前記円
盤穴部１８及びテーパ一孔３１内にボール３２が揺動可
能に挿入され、円盤穴部１８の底面と仕切り板４′によ
って挟持される。

第２の実施例において、第７図は圧縮機がその運転を行
なっている状態を示す図面であって、スプール２１にロ
ンド２１′を介して固定された可動板３０は可動スクロ
ール８の回転に伴う遠心力の軸方向分力により、ばね２
５の付勢力に抗して仕切り板４′に押圧されており、両
スクロール片７ｂ、８ｂの複数箇所において摺接する状
態（１００％運転）が得られている。また圧縮機がその
運転を停止すると、可動スクロール８に発生していた遠
心力が消滅するため、スプール２１がばね２５の付勢力
により可動スクロール８側へ移動することにより、前記
ボール３２は可動板３０のテーパー面３１′に沿って外
周方向へ移動する。

そして、この様にボール３２が外周方向へ移動すること
により、両スクロール片７ｂ、８ｂ間に隙間を生じ、起
動時にはスクロール間に隙間を生じて揺動回転する状態
（０％運転）から運転が開始され、ダンパー１９の働き
により時間的余裕を存して、両スクロール片７ｂ、８ｂ
が複数箇所において摺接し揺動回転する状態（１００％
運転）へと移行し、滑らかな立上り作用を得ることが出
来る。

発明の効果 本発明は以上の様に構成されるものであり、上記の様に
構成したことにより、可動スクロールが固定スクロール
との間に隙間を生じて揺動回転する状態より、同可動ス
クロールが固定スクロールとの間に複数箇所において摺
接し乍ら揺動回転する状態への変化を、時間的に余裕を
存してゆっくりと行なうことが出来、これにより起動時
における立ち上がりシヨックを効果的に緩和することが
出来るに至った。又、可動スクロールは固定スクロール
に対して隙間を生じた状態にて起動することにより、先
の運転において圧縮空間内に冷媒ガスが液化された状態
にて残留していることに起因する液圧縮の発生を効果的
に傅消することが出来るに至った。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は第１の実施例を表わす図面であって
、第１図はスクロール型圧縮機の全体を表わす側断面図
、第２図は同作用状態を表わす要部の側断面図、第３図
はＡ−Ａ線断面図、第４図はＢ−Ｂｇ断面図、第５図は
Ｃ−Ｃ線断面図、第６図は偏心ブツシュ部の動きを表わ
す作用説明図である。第７図はは第２の実施例を表わす
図面であって、スクロール型圧縮機の全体を表わす側断
面図である。又、第８図は従来構造の分解斜視図である
。 １ハウジング、２フロントハウジング、２ａ前壁部、２
ｂ周壁部、３リヤハウジング、３ａ後壁部、３ｂ周壁部
、４仕切り盤、５吸入室、６圧縮作用室、７固定スクロ
ール、７８基盤、７ｂスクロ一ル片、８可動スクロール
、８ａ基盤、８ｂスクロ一ル片、９偏心ブツシュ、９′
連結ピン、１０吸入口、１１軸受は部、１２駆動軸、１
２′クランク軸部、１２″係合凹所、１３吐出室、１４
吐出口、１５吐出孔、１５′吐出弁、１６リテーナー、
１７ベアリング、１８円盤穴部、１８ａテ一パー面、１
９オイルダンパー、２ｏ係合ピン、２０ａテ一パー面、
２１スプール、２２ａ、２２ｂダンパー室、２４小孔、
２５ばね、３ｏ可動板、３１テーパ一孔、３２ボール。 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ハウジング内に固定して配設された固定スクロー
   ルと、該ハウジングに回転自在に支承された主軸と、該
   主軸の端部に偏心ブッシュを介して前記固定スクロール
   に対して微動可能に装着され、かつ揺動回転可能に咬合
   する可動スクロールと、該可動スクロールの背面に中心
   より偏寄させて設けた円盤穴部及び該円盤穴部と係合す
   る係合素子により形成される自転防止機構とを備えたス
   クロール型圧縮機において、前記係合素子は前記可動ス
   クロールの公転半径の変動に呼応して軸方向に共動する
   如く配設され、かつ該係合素子の動きは該係合素子に連
   結したダンパーによって調節されるとともに、常には前
   記ダンパー内に収納したばねにより、前記係合素子及び
   円盤穴部を介して前記可動スクロールの公転半径を縮小
   する方向に付勢するよう構成して成るスクロール型圧縮
   機における立ち上がりシヨック緩和機構。