JPS6146275Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は動力の伝達に使用するタイミングベ
ルトの改良に関する。

従来より使用されているタイミングベルトは第
１図に示すように、無端状をなす平板状のベルト
本体ａの内面に山形の歯ｂを等間隔に突設した構
造がほとんどである。しかし上記構造のタイミン
グベルトは動力を伝達する歯ｂ部分が繊維で強化
した弾性体で構成されているため、歯車などに比
べて伝達可能な動力が小さいと共に、耐久性及び
信頼性も低いなどの欠点があつた。

この考案はかかる欠点を除去する目的でなされ
たもので、動力の伝達を歯部材の両端部を連設す
る帯状部により行うタイミングベルトを提供し
て、大きな動力の伝達を可能としたものである。

以下この考案を第２図以下に示す一実施例によ
り詳述すると、図において１はタイミングベルト
の本体で、無端状をなす２本の幅狭な帯状部２
と、これら帯状部２の間に円周方向に等間隔とな
るように横架された多数の歯部材３とよりなる。
上記歯部材３は金属またはプラスチツクなどによ
り第４図に示すように角柱状に形成されており、
両端部には中央部より辺長の短い小径部３ａが形
成されていて、この小径部３ａに上記帯状部２内
に埋設された繊維状物２ａが掛合されている。上
記繊維状物２ａは例えばガラス繊維やカーボン繊
維等の高強度高弾性の無機質繊維または鋼細線や
極薄鋼板などにより形成されていて、第５図に示
すように、各歯部材３の小径部３ａ上下を交互に
通るように編成され、かつ無端状に端部が接続さ
れて、これら繊維状物２ａにより動力を伝達する
ようになつていると共に、歯部材３の段部３ｂが
繊維状物２ａの内側に当接されていて、歯部材３
が幅方向移動するのを阻止されている。

また上記繊維状物２ａは有機繊維や無機繊維等
の織布２ｂで強化されたゴムなどの弾性体２ｃで
被覆されて、断面が角状の帯状部２が形成されて
いる。

この考案は以上詳述したようになるから、歯部
材３を介して帯状部２に加えられた動力は帯状部
２内の繊維状物２ａがこれを伝達するため、繊維
状物２ａに高強度の繊維などを使用することによ
り、歯車などと同等の動力伝達が行なえ、タイミ
ングベルトとしての耐久性及び信頼性を著じるし
く高めることができる。また歯車などの動力伝達
部材などに比べて軽量で、かつ騒音も少ないと共
に、安価に提供することもできる。しかも歯部材
３は両端部に形成した小径部３ａの繊維状物２ａ
に編み込んでいることから、スラスト方向の力が
作用しても横方向へずれて、被覆が破損したり、
歯部材３が抜けて脱落するなどの虞れもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のタイミングベルトの一部を示す
斜視図、第２図はこの考案の一実施例になるタイ
ミングベルトの斜視図、第３図は同一部切欠側面
図、第４図は歯部材の斜視図、第５図は繊維状物
の斜視図である。 ２は帯状部、２ａは繊維状物、２ｃは弾性体、
３は歯部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円周方向に等間隔となるよう配置した多数の歯
   部材３の両端部に形成した小径部３ａを無端状を
   なす繊維状物２ａ内に編込んで歯部材３を互に連
   結すると共に、上記繊維状物２ａを弾性体２ｃで
   被覆して、上記歯部材３の両端側に無端状の帯状
   部２を形成してなるタイミングベルト。