JPS6144689Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は幼児等を背負う際に使用する幼児背負
具に関する。

本考案の目的は小さく折畳むことができて収納
や携帯に便利であるとともに、幼児を背負う際に
幼児の収納袋を懸吊したハンガーパイプが強固に
組立てられ、かつ正常に組立てられているかを確
認できて安全であり、更に、使用中にあつて幼児
がハンガーパイプのロツク部に触れてもハンガー
パイプのロツク状態が解放されることがなく、危
険を防止することのできる幼児背負具を提供せん
とするものである。

以下に本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

本考案の幼児背負具は、幼児の収納袋２を懸吊
したハンガーパイプ３の基端部に支持具４を介し
て左右のフレームパイプ１の上端部を起伏自在に
枢着して構成している。ハンガーパイプ３は略コ
字状に折曲して形成されている。フレームパイプ
１の中間部には略コ字状に折曲形成したスタンド
パイプ５が起伏自在に枢着している。これらパイ
プは金属又は合成樹脂をもつて形成されている。
支持具４は支持具本体４１とロツクレバー４２及
びロツク板４３の組合せにより構成している。支
持具本体４１の上部にはハンガーパイプ３の両端
の挿入孔４１ａが穿設され、この挿入孔４１ａに
挿入したハンガーパイプ３の両端部は連結ピン６
により支持具本体４１の上部に固定されている。
一方支持具本体４１の下部は倒Ｕ字状に形成さ
れ、この部分にフレームパイプ１の上端部近くを
挾持し、枢軸７を介して支持具本体４１下方部で
フレームパイプ１を枢着している。フレームパイ
プ１の上端には後記するロツクレバー４２と係合
する係止突部８１を有するストツパー８が枢軸７
により枢着している。このようにして支持具本体
４１に連結されたフレームパイプ１は支持具本体
４１の下方で枢軸７を軸としてハンガーパイプ３
に対して起伏自在になつている。ロツクレバー４
２は支持具本体４１上方に嵌合できるようにＵ字
状に形成されていて前記連結ピン６を枢軸として
支持具本体４１上方に起伏自在に取付けられてい
る。９はロツクレバー４２の復帰用板バネであ
り、側面倒Ｊ字状とした板バネ体の先端部をロツ
クレバー４２の内側に設けた嵌装溝４２ａに嵌装
し、基端折曲部は連結ピン６に接するようにして
ハンガーパイプ３に挿入している。従つてフレー
ムパイプ１を起立したときに、この復帰用板バネ
９の弾発力によりロツクレバー４２はフレームパ
イプ１方向に付勢され、フレームパイプ１上端の
ストツパー８の係止突部８１の周面に圧接、係合
するものであり、かくしてフレームパイプ１の起
立を維持している。４１ｂは支持具本体４１の側
壁に突設したストツパーであり、ロツクレバー４
２の下辺が当接してこれ以上ロツクレバー４２が
下降するのを防止している。ロツク板４３は支持
具本体４１上面に摺動可能に装着してある。この
ロツク板４３は支持具本体４１の挿入孔４１ａ外
方から嵌装し、支持具本体４１上壁に摺動可能な
上部板４３ａと、ハンガーパイプ３内壁に摺動可
能な略半円筒状の下部板４３ｂとを一体的に成形
することにより、支持具本体４１に摺動可能とし
ている。１０は前記復帰用板バネ９内に配設した
コイルバネであり、このコイルバネ１０にロツク
板４３の下部板４３ｂ側部に突設した棒状突部４
３ｃが係合している。従つてコイルバネ１０の弾
発力により、ロツク板４３はロツクレバー４２方
向に付勢され、その上部板４３ａの先端部がロツ
クレバー４２に係合されロツクレバー４２とフレ
ームパイプ１との係合を二重にロツクしている。

図中４３ｄは上部板４３ａの下面に設けた摺動
案内溝であり支持具本体４１の上面に突設した案
内突起４１ｃと係合しながら前後に摺動を行う。
４３ｅは指止用突起である。第１図中に点線で示
す１１は背負袋２に取付けた背負ベルト、１２は
フレームパイプ１下端に取付けた腰ベルトであ
り、背負ベルト１１と連結している。

上記のように構成した本考案を使用するにはハ
ンガーパイプ３基端に枢着したフレームパイプ１
を起立させ、第１図に例示する使用状態（組立状
態）で収納袋２に幼児を収納し、幼児を背負うも
のであるが、不使用のときは、まずロツク板４３
をコイルバネ１０の弾発力に抗して内方に摺動さ
せると、ロツク板４３とロツクレバー４２との係
合が解かれる。

次にロツクレバー４２を復帰用板バネ９の弾発
力に抗して上方に押し上げれば、ロツクレバー４
２とフレームパイプ１上端部との係合が解かれ、
第３図の状態から第４図に示すように、枢軸７を
支点としてフレームパイプ１を倒伏させハンガー
パイプ３を折畳むことができる。次に、スタンド
パイプ５を倒伏させれば、本考案の幼児背負具は
全体として折畳まれた状態となる。

しかして、この不使用状態（折畳状態）におい
てロツクレバー４２とフレームパイプ１とはその
係合が解かれた状態となつているがロツクレバー
４２とロツク板４３は復帰用板バネ９とコイルバ
ネ１０の復元力により係合しているので（第５図
参照）組立てに際しては前記した操作を行つて、
両者の係合を解き、ロツクレバー４２を一たん起
立させたのちフレームパイプ１の先端と係合さ
せ、次いで再びロツク板４３をロツクレバー４２
に係合させて、フレームパイプ１の起立、組立を
完了するものである。

本考案は上記のように構成したので、簡単かつ
容易に折畳むことができ、収納や携帯に極めて至
便である。又本考案によれば、フレームパイプ１
がロツクレバー４２とロツク板４３の双方によつ
てその起立状態が維持されるので、フレームパイ
プ１の起立状態は極めて安全で強固であり、使用
者は使用開始時にフレームパイプ１のロツク状態
を二重にかつ正確に確認することができる。更
に、幼児がたとえロツク板４３に触れこれを動か
してもフレームパイプ１はロツクレバー４２によ
りその起立状態が維持されているために不用意に
フレームパイプ１が倒伏するおそれがなく、危険
を未然に防止できる。

しかも、本考案はこれを組立てた状態のときは
幼児を一人で遊ばせる安全な椅子としても使用す
ることもできる等の特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
は組立てた状態を示す斜視図、第２図はハンガー
パイプとフレームパイプとの連結部の分解斜視
図、第３図は同上連結部の拡大断面図、第４図は
フレームパイプを倒伏した状態を示す同上拡大断
面図、第５図は同上拡大側面図である。 １……フレームパイプ、２……収納袋、３……
ハンガーパイプ、４……支持具、４１……支持具
本体、４２……ロツクレバー、４３……ロツク
板、５……スタンドパイプ、６……連結ピン、７
……枢軸、８……ストツパー、８１……係止突
部、９……復帰用板バネ、１０……コイルバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 幼児の収納袋２を懸吊したハンガーパイプ３
   と、このハンガーパイプ３の基端部に取り付けら
   れた支持具本体４１と、この支持具本体４１の下
   部に上端部を枢軸７を介して起伏自在に枢着され
   たフレームパイプ１と、支持具本体４１の上部に
   連結ピン６を介して起伏自在に枢着されたロツク
   レバー４２と、支持具本体４１の内部に設けら
   れ、ロツクレバー４２を倒伏方向に付勢する復帰
   用板バネ９と、支持具本体４１の上部に摺動自在
   に装着されたロツク板４３と、支持具本体４１の
   内部に設けられ、ロツク板４３を一方の摺動位置
   方向に付勢するコイルバネ１０とを備え、ロツク
   レバー４２は、フレームパイプ１の起立状態にお
   いて復帰用板バネ９の力によつて倒伏されたとき
   フレームパイプ１の上端部と係合してこのフレー
   ムパイプ１を起立状態にロツクし、この状態から
   復帰用板バネ９の力に抗して起立されたときその
   ロツクを解除し、ロツク板４３は、ロツクレバー
   ４２の倒伏状態においてコイルバネ１０の力によ
   つて一方の摺動位置に位置させられたときロツク
   レバー４２と係合してこのロツクレバー４２を倒
   伏状態にロツクし、この状態からコイルバネ１０
   の力に抗して他方の摺動位置に位置させられたと
   きそのロツクを解除するように構成したことを特
   徴とする幼児背負具。