JPS6143289B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般的にはハートフオードアイエス
型（Hartford I.S.Type）のガラス成形機を用い
て行なうガラス製品の生産に係り、具体的に個々
独立のバツフルを支持体に装着し、この支持体が
４個のバツフルを操作するように改良した装置に
関するものである。前記４個のバツフルは上述の
ようなガラス成形工場の半製品工場で、多段式ガ
ラス溶解機の個々の成型用の型と共に作動するも
のである。

従来技術に基づいて３個に溶塊をガラス製品に
する成形機は一般に、各バツフル支持体毎に独立
のばねを用い、このばねで前記支持体の中の各バ
ツフルを無理な力がかからないように押し下げる
ようにしたもの、又は１個のばねを用い、このば
ねで前記３個のバツフル支持体にかかる力を均等
化させたものである。

公知のものには支持体をばねで作つて独立させ
た構造のものや、ばねを１個にした構造のものが
ある。その他に、３個の溶塊用バツフルが動いて
並ぶ構造の装置もあり、この装置では外側の２個
のパリソン型についてはバツフルを１つずつ独立
したばねで前記パリソン型に取り付ける位置まで
押し、これに対して中央の位置にあるバツフルは
大体において３個のバツフルを支持しているアー
ムに対して動かない支持体で支持する。更に最近
では、３個の溶塊用バツフルの構造を、外側の２
個のバツフル支持体が中央のバツフル支持体に対
して上下に移動できるようにし、前記外側のバツ
フル支持体に均圧用のバーを設け、この均圧用の
バーを前記外側の２つのバツフル支持体の夫々か
ら前記中央のバツフル支持体まで差し渡して前記
バツフル支持体が上下方向に不揃いでも支障がな
いようにし、更に理論上ではあるが３個のバツフ
ル支持体を押し下げる力を同一にできる装置も公
知になつた。前記最後の公知の装置はばねを含ま
ないで回転するレバー装置を採用している。

本発明の主たる目的は各バツフル支持体毎に
個々にばねを設けずに、レバーを用いる装置で全
てのバツフルを閉じる力を均一にしたバツフル組
立体又はセツトルブローヘツド組立体を提供する
ことにある。本発明の他の目的は前記バツフルを
垂直及び水平の両方向に動かし、この動かす距離
を各パリソン型の空洞から実質的に等距離にして
前記バツフル支持アームが前記パリソン型の上で
揺動する範囲を最少にし、このようにして前記成
形機の隣接する部分が干渉しないようにした装置
を提供することにある。

典型的なガラス成形機ではガラスの溶塊を、倒
立させた半製品成形型の上端の開口部から送り込
み、半製品成形型の倒立作業は半製品成形型を取
り扱う段階で行なう。適当なネツクリング型を前
記逆さの半製品成形型の下端部に合体させ、前記
半製品成形型にネツクピンを取り付けて、半製品
であるパリソンを成形する。周知のように、セツ
トルブローヘツドを適当な支持体又はアームに取
り付けて炉の頂部で前記パリソンの中の作動位置
に下ろす。前記半製品成形型即ちパリソン型をセ
ツトルブローした後、前記セツトルブローヘツド
を持ち上げて前記炉を取り除く。前記セツトルブ
ローヘツドを再度前記半製品成形型の中の適当な
位置まで下ろし、この位置で適当な時期にバツフ
ルとしての作用をさせる。即ち前記パリソン型の
上端部を閉じ、前記パリソンを前記ネツクリング
型を通して逆ブローして前記バツフルに接触させ
ることができるようにする。

以下、本発明の実施例を図によつて説明する。

３個の空洞を備えたI.S型ガラス成形機のバツ
フルを操作する装置は既に開示されている。I.S
型成形機は本発明の応用対象でもあるが、注目す
べきことはこの成形機が大体において垂直に往復
する機構を有し、この機構がバツフル支持アーム
を動かしてバツフルを上下させ、これと同時に垂
直往復運動をするシヤフトを回転させることであ
る。更に、固定シヤフトが前記垂直往復運動する
シヤフトの軸に平行に配設されること、及びこの
垂直に固定された平行なシヤフトが前記バツフル
支持アームに全体として平行なリンクを有する平
行連繋機構の旋回軸として働くことにも注目する
必要がある。

特に第１図と第３図を見ると、垂直に取り付け
られたシヤフト１０は水平に延びるアーム１１を
有し、このアーム１１は垂直に延びる溝を有する
スリーブ１２と一体になつている。この溝スリー
ブ１２は前記シヤフト１０の上端部を囲むように
ボルト１３で固定される。このシヤフト１０の中
に中空の通路１４があり、この通路１４は上に延
びる。この通路１４から通路１５が分岐して伸び
て通路１６につながり、この通路１６は前記アー
ム１１と同じ長さ丈延びる。このようにして後述
する目的のために使用する空気を前記シヤフト１
０とアーム１１の中を通して、バツフル支持アー
ム１７に届くようにする。このバツフル支持アー
ム１７を４個の開口部が垂直に貫き、この開口部
の中にバツフル支持体１８が配設される。この各
バツフル支持体１８は前記アームの開口部にある
スリーブ支持体１９の中に入る。前記バツフル支
持体１８の上端部は二又に分れ、この二又の間に
ピン２０が装着される。このバツフル支持体１８
の二又に分れた部分は前記バツフル支持アーム１
７の中央部を挾んで両側にあり、この二又に分れ
た部分の頂部は均圧用の小さい方のバー２１に係
合する。この均圧用の小さい方のバー２１は２本
あり、その各々の中央部が均圧用の大きい方のバ
ー２２の両端部にピボツトピン２３で結合され
る。このピボツトピン２３は前記均圧用の小さい
方のバー２１の中央部と前記均圧用の大きい方の
バー２２の端部の二又に分れている部分を貫いて
延び、前記バー２２の端部の二又に分れている部
分の間隙に架橋されて、ピボツト軸として働く。
前記均圧用の大きい方のバー２２はその中央部を
中心にして水平なピボツト２４に対して旋回す
る。このピボツト２４はその軸に沿つてボルト２
５を支持する。前記バツフル支持アームを支持す
る垂直な丸いボルト２７の上端部２６は二又に分
れ（第４図）、この二又に分れている部分２６は
前記バツフル支持アーム１７の中央部にある開口
部を貫いて下に伸びる。前記ボルト２７の下端部
に固定用ナツト２８を取り付ける。対をなす固定
用ボルト８で前記バツフル支持アーム１７を前記
ボルト２７に固定する。

第４図で最も判り易いように、前記支持ボルト
２７は前記アーム１１の前端部の上部２９と下部
３０の間にあるブツシングを貫いて伸び、この支
持ボルト２７とブツシングは相対的に回転する。
前記アーム１１の上部２９には前記通路１６があ
る。更に、前記バツフル支持アームを支持するボ
ルト２７に隣接するように前記通路１６と前記通
路３１がつながれ、この通路３１は下に伸びて前
記バツフル支持アームの中央部で垂直な通路３２
に１列をなすようにつながる。この通路３２は水
平なマニホールド３３につながり、このマニホー
ルド３３は前記バツフル支持アーム１７の全長と
実質的に同じ長さだけ延び、前記マニホールド３
３は水平な孔３４を通して空気を前記バツフルに
供給し、この水平な孔３４は前記バツフル支持体
の上端部にあつて垂直な孔３５につながり、この
垂直な孔３５は前記各バツフル支持体１８の垂直
な軸に沿つて下に延びる。前記空気は前記バツフ
ル支持体を通り、次いで出口３５を通り抜ける
が、使用されるのは前記バツフルが案内炉に設定
された時であり、前記パリソン型に落し込まれた
ガラス溶塊をこのパリソン型になじませる目的
で、このパリソン型の上端部から吹き込んで前記
ガラス溶塊に空気圧を加えるためである。ここで
注意すべきは前記空気の出口である通路を実際に
はバツフルの中に設けることである。第２図及び
第３図に示すように、前記バツフルは前記パリソ
ン型の上端部の極く近傍で前記パリソン型で倒立
するパリソンの最上端部を形成する。前記バツフ
ル３６はバツフル固定環３７の下方に装着され、
このバツフル固定環３７に差込みピン型結合装置
があり、前記バツフル３６が前記バツフル固定環
３７に対して挿入され又は取り出される時はこの
バツフル３６は前記差込みピン型結合装置の中で
第２図に示す位置から90°回わされる。前記各バ
ツフルにはその１つの縁に沿うキー溝３８があ
り、このキー溝３８は前記各バツフル固定環３７
と圧力板３９にあるキー溝に対して垂直であり、
前記圧力板３９は前記バツフルの上端部と前記バ
ツフル支持体１８の内側下部の固定環３７との間
に設けられる。前記圧力板３９は第２図に最も良
く示すように圧縮ばね４０によつて下向きに押さ
れる。バツフル固定バー４１は細長い形であり、
このバー４１は前記バツフル３６、圧力板３９、
及び下側の固定環３７の中にある前記隣接するキ
ー溝を、前記バツフル支持アーム１７の両側に隣
接する２個のバツフルの中間の点で貫いて延び
る。前記バツフル固定バー４１はばね４２で下向
に押され、このばね４２は垂直なピン４４の肩部
４３に乗り、この垂直なピン４４は前記バツフル
支持アーム１７のブツシング４５と垂直な開口部
の中にあり、この垂直な開口部は前記隣接する２
個のバツフル支持体１８の中間にある。前記ピン
４４の上端部には指で掴める形の頭４６がある
（第１図）。図で判るようにこの頭４６を掴んで充
分引き上げれば前記バツフル３６を90゜回すこと
も、必要に応じてバツフル３６から前記バツフル
固定環３７を取り出すことも、可能である。前記
各バツフル３６はこれを固定するバツフル固定環
の中に前記ばね４０の下向きの力でしつかりと保
持され、このばね４０は前記圧力板３９を押し、
この圧力板３９は前記バツフルの上面を支持す
る。

再度第４図を見れば、この図で判るように、前
記均圧用の大きい方のバー２２の旋回軸は前記ピ
ボツト２４で支持される。このピボツト２４は前
記ボルト２７の上端部の固定用ボルト４７で固定
される。

前記バツフル支持アーム１７には第１図及び第
３図に示すように、後方に伸びる突起４８があ
る。この突起４８で垂直なピン４９が旋回する。
このピン４９は前記突起４８の端部から突出す
る。このピンの突出する端部で細長い二又のアー
ム５０が旋回する。このアーム５０は分岐した２
本の部分より成るが、このアーム５０の一方の端
部が前記ピン４９に結合し、他方の端部が垂直な
スリーブ５１に結合する。このスリーブ５１は垂
直な軸５２に回転し得るように装着される。前記
スリーブ５１には水平に延びる部分５３があり、
この水平な延長部５３は前記アーム５０の一方の
端部の開口部の中まで延び、この開口部の中に調
節できるように支持ボルト５４で保持される。

第１図乃至第３図に、前記バツフル支持アーム
１７が一連の成形型（第１図に示さず）の上方か
らこの成形型に係合する位置を実線で示す。前記
バツフルを前記パリソン型から外し、前記I.S型
成形機の型反転用アームが前記バツフル支持アー
ム１７の実線で示す範囲を通つて上方に上がれる
ように前記バツフルを設定した時に、前記アーム
を、前記説明のように、前記シヤフト１０で回転
させ、持ち上げ、第１図に鎖線で細部を示す位置
に移す。以上の説明で判るように前記バツフル支
持アーム１７はほぼ平行に移動するが、図に示し
た方法で前記バツフル支持アーム１７の位置を切
り換える目的は、鎖線で示す炉の機構と、これに
隣接するI.S成形機の部分との干渉を防止するた
めである。前記炉の機構とこれに隣接する部分と
が接近する位置と程度を鎖線即ち仮想線の円で示
す。前記バツフル支持アーム１７にはカバー５５
がつき、このカバー５５は図のようにボルト２
５、平ワツシヤ及び固定用ナツトで保持される。
前記カバーの基本作用は塵埃や異物が本発明に基
づく前記均圧化機械に落下したり紛れ込むのを防
止することにある。

以上の説明で明らかなように、前記均圧化機構
は前記アーム５０，１１の連繋機構をシステム化
し、それによつて前記シヤフト１０をその垂直な
軸を中心にして回転させた時に前記バツフル支持
アーム１７が実線で示す位置から鎖線で示す位置
に移り、その結果前記シヤフト１０の中心と前記
シヤフト５２の中心との距離が前記平行な連繋機
構の短いアームとなり、この短いアームが前記シ
ヤフト１０の周囲で回転する。

前記均圧バーの配置を第１図及び第２図に特に
詳しく示したが、これは前記成形装置で４個のバ
ツフルを同時に操作する上で極めて重要である。
前記均圧用の大きい方のバー２２と、このバー２
２の延長された端部に設けられた均圧用の小さい
方のバー２１とが、前記各バツフルを下げる力を
基本的に同一にすることを保証する結果を生む。
これは重要なことであり、その理由は、前記バツ
フルが前記パリソン型に取り付けられてから、そ
のパリソン型に対して一寸でも動けば、パリソン
が欠陥品になる恐れがあるからである。もし仮り
に前記バツフルが前記成形しようとするガラスに
対して動くならば、そのガラスに肉薄の条理が出
来、その部分が特に冷え、そのパリソンがブロー
成形型に移された時に、前記肉薄部はその侭では
最終製品の生れ傷となるし、この部分は薄くて冷
えが著しいのでブロー成形後の製品で目立たせな
いように再加熱することもできず、従つてバツフ
ルの跡が成形後の製品であるガラス容器の底部に
残ることになる。このようなバツフルの跡は公知
のように応力や衝撃による破損の起点となり、製
品である瓶の耐衝撃性を低下させる。

その上、前記バツフル支持体１８は前記均圧用
のバー２１，２２と板ばね５６で保持されるか下
向きに圧され、この板ばね５６は前記隣接するバ
ツフル支持体１８のピン２０からピン２０にまた
がり前記ピボツトピン２３の上を通つて前記バツ
フル支持体１８を前記均圧用のバー２１の端部に
接触するように引き上げる。前記方法によつて前
記均圧用のバーとバツフル支持体との間のがたつ
きを除き、前記バツフル支持体を前記がたつきの
ないように保持して、前記成形機の所望時間円滑
にする。従つて前記板ばね５６は本発明の作用上
極めて重要である。更に、前記固定用のバー４１
の頭部に指で操作できる頭４６を設け、これを用
いて前記成形機の操作員が容易にバツフルを取り
換えが出来、取り換え後でもバツフルを対応する
バツフル支持体に緊結することができる。

添付の図面は本発明の好ましい実施例を示すも
のであり、この実施例は本発明を前記成形機のバ
ツフル支持装置部に応用したものであるが、本発
明はこのような場合の他、前記成形機のブロー成
形型装置部に応用してそのブロー成形用ヘツドを
４個のブロー成形型に出し入れできるようにする
ことも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づくバツフル支持体の平面
図、第２図は第１図の装置の垂直部分の右側の内
部機構の立面図、第３図は第１図の視矢３に沿う
全体図、第４図は第１図の視矢４―４に沿う拡大
断面図である。 ８，１３，５４…ボルト、１０，５２…シヤフ
ト、１１，５０…アーム、１２，５１…スリー
ブ、１４，１５，１６，３１，３２，３５…通
路、１７…バツフル支持アーム、１８…バツフル
支持体、２１，２２…均圧用のバー、２６…カ
ム、２９，４５…ブツシング、３６…バツフル、
３７…バツフル固定環、３９…圧力板、４６…頭
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガラス製品を成形により製造する成形装置に
   おいて、この装置は上部に開口部を有するパリソ
   ン型を４個横並びに収める部分を少なくとも１個
   所有し、このパリソン型がバツフルで閉じられ、
   このバツフルが細長いバツフル支持アームで支持
   され、このバツフル支持アームに４個の独立した
   バツフル支持体を設け、前記バツフル支持体が前
   記バツフル支持アームに設けられた垂直なブツシ
   ングを貫いて延びると共にこのブツシングの中で
   垂直に動くことができる構造であり；前記成形装
   置は旋回自在な均圧用の小さい方のバーを２個備
   え、この均圧用の小さい方のバーの両端部が前記
   隣接して対をなすバツフル支持体に係合し、また
   前記成形装置は水平なピンを有し、このピンは前
   記各バツフル支持体を貫いて延びると共に前記バ
   ツフル支持体に係合する均圧用の小さい方のバー
   の端部の上部に突出し、また前記成形装置は均圧
   用の大きい方のバーを有し、この均圧用の大きい
   方のバーが前記バツフル支持アームに揺動及び旋
   回ができるように装着され、この均圧用の大きい
   方のバーの両端が前記均圧用の小さい方のバーを
   夫々独立して旋回可能の状態で支持し、更に前記
   成形装置はばね装置を含み、このばね装置が前記
   バツフル支持体を押し上げ、このバツフル支持体
   が前記均圧用の小さい方のバーの端部に係合する
   ことを特徴とするガラス成形装置。 ２ 前記成形装置は差込みピン型給合装置を含
   み、この差込みピン型結合装置が前記バツフル支
   持体とこれに対応するバツフルとの間に配設され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載のガラス成形装置。 ３ 前記成形装置は円板状部材を含み、この円板
   状部材が前記各バツフルとその各バツフル支持体
   の間に設けられ、この各バツフル支持体の中に設
   けられたばね装置で前記円板状部材を押すことに
   よりこの円板状部材を前記バツフルに係合させる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のガ
   ラス成形装置。 ４ 前記成形装置は前記各バツフル支持体の下端
   部にバツフル固定環を含み、前記バツフルが前記
   バツフル支持体に適当に係合した時に、前記バツ
   フル固定環とバツフルに相補形で垂直な溝が形成
   され、また、前記成形装置はばねを含み、このば
   ねがラツチ装置を押し、このラツチ装置が前記バ
   ツフル支持アームで支持されて前記隣接するバツ
   フル支持体とバツフルの相補形の溝に係合するこ
   とができ、このラツチ装置が前記バツフルをバツ
   フル支持体の中に保持してこのバツフルとバツフ
   ル支持体が偶発的に離れるのを防ぐことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のガラス成形装
   置。 ５ 前記ラツチ装置に頭部を設け、この頭部が前
   記バツフル支持アームの側部前方に伸び、これを
   ガラス成形装置の操作員が操作してバツフル交換
   を容易に行ない得ることを特徴とする特許請求の
   範囲第４項記載のガラス成形装置。 ６ 前記ガラス成形装置は前記バツフルの上方に
   カバーを含み、このカバーが前記バツフル支持ア
   ームを覆つて前記リンク機構を包むことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のガラス成形装
   置。