JPS6142179Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシート状部材を繰り出して項目情報を
情報処理装置へ入力する多項目情報入力装置に関
する。

特に、上記シート状部材の改良に関するもので
ある。以下、従来例について述べる。

多項目情報入力装置として、項目入力用のキー
ボード面の下部に、巻枠に巻回して収納した複数
の項目シートの中から所望の一枚の項目シートを
分離して繰り出し、シートに記載された多数の項
目の位置にそれぞれ対応した項目入力キーを操作
して項目情報を入力するようにしたものがすでに
提案されている。

しかして、この多項目情報入力装置で用いる項
目シートはそれぞれ表面に直接各項目が記入され
た一枚の可撓性のフイルムシートで構成されてい
る。したがつて項目内容を差し替えるには多項目
情報入力装置のシート収納部の巻枠から項目シー
トを取りはずして新たな項目シートを巻枠に付け
替えなければならず非常に不便であつた。またシ
ートの表面に項目が記載されているため、シート
の巻付けや繰り出しの際にシート表面が摩擦を受
けるので記載された項目が消えやすく、また逆に
消えにくいように記載すると消去して書き替えた
い場合に不便であつた。またシートの材質によつ
て項目を記入するものがフエルトペンなどに限定
されるという不便もあつた。

本考案はこれらの欠点を除去し、従来の項目を
記載した一枚のシートの替りに項目を記載しない
二枚のシートを用い、この二枚のシート間に取り
はずし自在に項目が記載された情報シートを挟持
させるようにして、情報シートを差し替えること
により項目内容の差し替えが簡単にできるように
した点にある。またベースシート、カバーシート
に又はいずれかに多項目用のます目をあらかじめ
印刷しておき、情報シート上にはそのます目に合
つた位置に情報を書込むだけにしておいても良
い。このように情報シートを紙その他の任意のも
のにすることにより鉛筆その他の任意のもので記
載できるようにし、さらに上側のシートによつて
情報シートを覆うことによつて項目が摩擦によつ
て消えるのを防止するようにした多項目情報入力
装置を提供することを目的としている。

以下図面に基いて本考案の一実施例を説明す
る。

第１図は本考案の多項目情報入力装置のシート
を巻回した状態で収納するシート収納部を示して
いる。

図中、１はシート収納ケースで、このケース１
には回転自在に回転軸２が取り付けられている。
回転軸２には二つの巻枠３ａ，３ｂが固定され、
この二つの巻枠３ａ，３ｂ間には複数のシート状
部材４，４，……の一端が棒状の取付け部材５，
５，……によつて巻枠３ａ，３ｂの同一円周上に
一定間隔をおいて回転軸２と平行に取り付けられ
ている。

シート状部材４は、可撓性の薄いベースシート
６と、このベースシート６に密着状に重なる透明
な可撓性の薄いカバーシート７とによつて構成さ
れている。カバーシート７はその一端側にいてベ
ースシート６に固着され、他端側から固着部６ａ
までベースシート６から開くことができる。

ベースシート６とカバーシート７，６の間には
複数の項目を記載した紙その他任意の可撓性の情
報シート８が密着状に挟持されている。この情報
シート８はカバーシート７を開いて差し入れた後
に、カバーシート７を再び密着状に重ねることに
よつて、第２図に示すように挟持される。

したがつて、カバーシート７を開いて取りはず
して他の情報シート８に差し替えることが自由に
できる。なお情報シート８を差し入れる際の位置
決めのためにベースシート６には位置決め用の二
つの爪９，９を突設し、情報シート８にはこれに
対応した位置決め用の二つの孔１０，１０が設け
てある。

また第６図以下に示すように、情報シートを係
止するための手段は種々考えられる。

第６図はベースシートに三角形等の切欠き部を
設けて情報シートの穴にひつかけてずれを防止す
る例を示している。ベースシートのかわりにカバ
ーシートに設けてもよい。切欠きの形状は同図ｂ
に示すようなものでもよく、切欠きの方向はシー
トの先端向きでもその逆との組合せでも良い。第
６図ｄ又e.fに示すごとく、ベースシート又はカ
バーシートに設けられた突起部と情報シートの穴
との結合でも係止がうまくなされている。その他
情報シートとベースシート又はカバーシートのい
ずれかのシートとをねん着性のテープ、又はのり
で貼付固定するのも効果的である。

ただし、シートは巻回したり、平らに延ばした
りする状態を繰り返し行う関係から、その位置決
め固定位置は第６図以下に示す如くシートの開放
端とは反対側の部分に設けておくと情報シートに
しわが生じたりせずに具合いが良い。

このように情報シート８を取りはずし自在に挟
持するシート状部材４，４，……は取り付け部材
５，５……によつて巻枠３ａ，３ｂに一端側で同
一円周上に沿つて一定間隔で取り付けられ、すべ
てのシート状部材４，４，……は巻枠３ａ，３ｂ
の回転によつて同一方向にロール状に巻付けられ
てシート収納ケース１内に収納される。

巻枠３ａ，３ｂの側方には第３図に示すように
シート収納ケース１の側板１ａ上に設けられたロ
ーラ１１ａ〜１１ｄが設置され、これらのローラ
１１ａ〜１１ｄにベルト１２が架け渡されてい
る。ローラ１１ａ〜１１ｃは側板１ａに直接設け
られているが、ローラ１１ｄはローラ１１ａに連
結された回動レバー１３に取り付けられていて、
ローラ１１ａに取り付けられたバネ１４によつて
回動レバー１３には時計回り方向（第３図におい
て）の付勢力が与えられていて、これによつてベ
ルト１２に張力が与えられ、ベルト１２のローラ
１１ｂと１１ｃとの間の部分がシート状部材４，
４，……を囲むように押圧保持している。

巻枠３ａ，３ｂが固定された回転軸２の一端は
第１図に示すようにシート収納ケース１の側板１
ａから外部へ突出していて、シート収納ケース１
を多項目情報入力装置の筐体１５内の所定位置に
開閉板１６を開いて嵌め込むとこの回転軸２の一
端が歩進電動機（図示せず）の駆動軸に連結され
て、歩進電動機によつて回転駆動されるようにな
つている。そして回転軸２が第３図に示すように
時計回り方向に回転駆動されるとシート状部材
４，４，……は巻枠３ａ，３ｂに巻付けられてシ
ート収納ケース１内に収納され、第４図に示すよ
うに反時計回りに回転駆動されるとシート状部材
４，４，……は巻枠３ａ，３ｂからほどかれてシ
ート状部材４，４，……の自由端側を前方にして
シート収納ケース１の開口部１ｂから外方へ出
る。この開口部１ｂの近傍に一番上側に位置する
所望のシート状部材４，４，……から分離する分
離板１７が設けられている。

開閉板１６の下方には分離板１７で分離された
一番上のシート状部材４が他のシート状部材４，
４，……から分離して案内される案内板１８が設
けられ、さらにこの案内板１８の下方には他の残
りのシート状部材４，４，……を案内して保持す
る案内板１９が設けられている。

開閉板１６には透明なキースイツチ２１からな
る入力操作部２０が設けられていて、案内板１８
上に繰り出されたベースシート６とカバーシート
７に挟持された情報シート８の項目を透明なカバ
ーシート７および透明なキースイツチ２１を透し
て目視して所望の項目に対応したキースイツチ２
１を押して項目情報を入力するようになつてい
る。

また開閉板１６にはシート選択キー２２が設け
られていて、このシート選択キー２２を押すと、
歩進電動機が巻枠３ａ，３ｂを時計回り方向に回
転させて第３図に示すように所望のシート状部材
４の自由端が分離板１７のやや上方に位置させ、
次に反時計回り方向に回転させ、所望のシート状
部材４が上方の案内板１８上に繰り出され、残り
のシート状部材４，４，……は下方の案内板１９
上に繰り出されるようになつている。

上記の多項目情報入力装置を使用するには、巻
枠３ａ，３ｂに取り付けた各シート状部材４，
４，……にベースシート６からカバーシート７を
開いて複数の項目を記載した紙などの情報シート
８を差し入れ、情報シート８の孔とベースシート
の爪９とによつて位置合せをした後、カバーシー
ト７を情報シート８の上に被せて両者間に挟着す
る。カバーシート７は薄いフイルムなどで構成さ
れているのでカバーシート７はベースシート６上
面に重なり、情報シート８は強く挟着されるとと
もに該位置決め手段により脱落や位置ずれは生じ
ない。このように情報シート８を挟持した各シー
ト部材４，４，……が巻枠３ａ，３ｂに巻き付け
られ、ベースシート及びカバーシートからずれ落
ちることなく、かつ、シート選択キー２２を押す
と所望のシート状部材４が項目入力操作部の下方
に繰り出される。カバーシート７は透明であるか
ら挟持された情報シート９に記載された項目を見
てキースイツチ２１で項目情報を入力する。

以上説明したように本考案の多項目情報入力装
置では複数項目が表示された情報シート８が可撓
性のベースシート６と透明シート７との間に取り
はずし自在に挟持されているので、 (1) 情報が記載された交換可能なシートを巻回し
て収納部に収納しておき、必要に応じて、その
内の１枚を選択するようにしているから収納部
のスペースをコンパクトにすることができた。

(2) 項目の内容を差し替えたい場合にはカバーシ
ートを開いて情報シートを差し替えるだけでよ
いので差し替えが極めて容易になる。しかも、
位置決め手段があることで、シートを巻回して
も情報シートがずれることがない。

(3) 情報シートが透明シートで覆われているので
情報シートが繰り出しや巻回し動作中にこすれ
て消えることがない。

(4) 情報シートはベースシートと透明シート間に
挟持される可撓性のものであれば紙その他任意
のものを用いることができるので、項目の記載
が鉛筆その他任意のもので可能である。また情
報シートとしてコピーしたものを用いることも
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の多項目情報入力装置の一実施例
を示し、第１図はシート収納部を示す平面図、第
２図情報シートをベースシートとカバーシートと
の間に挟持した状態を示す断面図、第３図はシー
ト状部材をシート収納部内に巻き込んだ状態を示
す断面図、第４図は所望のシートを繰り出した状
態を示す断面図、第５図は第４図におけるＡ部分
の拡大図である。第６図は情報シートの係止状態
を示す図、第６図ａは全体図、第６図ｂは切欠き
の形状を示す、ｃは全体図の断面を示す図、ｄは
他の実施例の断面を示す図、ｅはシート突起部と
穴との組合せで係止した例を示す図、ｆは同じく
他の実施例の断面を示す図、第７図は情報シート
の係止例を示すさらに他の実施例を示す図、ａは
全体図、ｂは情報シートの一例を示す、ｃは係止
状態の拡大図を示す。 図中の１はシート収納ケース、２は回転軸、３
ａ，３ｂは巻枠、４はシート状部材、５は取付部
材、６はベースシート、７はカバーシート、８は
情報シート、９は爪、１０は孔、１５は筐体、１
６は開閉板、１７は分離板、１８，１９は案内
板、２３はシートの突起部を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 複数枚の可とう性シート状部材をその一端側
   を巻枠上に取り付けて一方向に巻回した状態で
   収納する収納部と、この収納部内の上記シート
   状部材を回転させて所望のシート状部材を他の
   シート状部材と分離して導出する導出機構部と
   を備えた多項目入力装置において：前記シート
   状部材がベースシートと、該ベースシートの上
   面に重なる透明シートと、該ベースシートと該
   透明シートとの間に取り外し自在に挟持される
   情報シートとで成り、前記シート状部材が該ベ
   ースシートと該透明シートとの間に前記情報シ
   ートを位置決めするための手段を備えているこ
   とを特徴とする多項目入力装置。 (2) 前記情報シートを位置決めするための手段
   は、前記可とう性シート状部材の該シートが巻
   枠上に取り付けられる側辺の近傍もしくはその
   側辺と該中央部分との間に設けられていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の多項目入力装置。