JPS6141980B2 - - Google Patents
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- JPS6141980B2 JPS6141980B2 JP11060983A JP11060983A JPS6141980B2 JP S6141980 B2 JPS6141980 B2 JP S6141980B2 JP 11060983 A JP11060983 A JP 11060983A JP 11060983 A JP11060983 A JP 11060983A JP S6141980 B2 JPS6141980 B2 JP S6141980B2
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Description
この発明は、高硬度および高靭性を有し、かつ
切削工具として用いた場合にすぐれた耐摩耗性お
よび耐衝撃性を示す炭化タングステン(以下WC
で示す)基超硬合金に関するものである。 WC基超硬合金は、Schr〓terにより発明さ
れ、1926年には商品化された材料で、その後研究
が進み、今日ではWC−Co系超硬合金と、WC−
(Ti、W、Ta)C−Co系超硬合金が完成し、JIS
でも規格化され、切削工具用としては、P01〜
P50、M10〜M40、およびK01〜K40の規格があ
る。 しかし、これらの従来WC基超硬合金は、硬さ
および靭性の点で未だ十分満足する特性を備えて
いないものであるため、特に鋼の高速切削や、高
送り切削および高切込み切削などの重切削などに
切削工具として用いた場合には耐摩耗性不足や耐
衝撃性不足をきたし、所望のすぐれた切削特性を
確保することができないのが現状である。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、WC基超硬合金に高硬度と高靭性を付与し、
もつて切削工具として用いた場合にすぐれた耐摩
耗性と耐衝撃性を示すWC基超硬合金を開発すべ
く研究を行なつた結果、WC基超硬合金を、重量
%で、 Co:5〜15%、 TiとWの固溶炭化物〔以下、(Ti、W)Cで示
す〕:5〜60%、 窒化チタン(以下、TiNで示す):5〜40%、 炭化タンタル(以下、TaCで示す)、炭化ニオ
ブ(以下、NbCで示す)、およびTaとNbの固溶
炭化物〔以下、(Ta、Nb)Cで示す〕のうちの
1種または2種以上:1〜15%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組
成を有し、かつ硬質分散相が、WC相と、TiとW
とTaおよびNbのうちの1種または2種の固溶炭
窒化物〔以下、(Ti、W、Ta/Nb)CNで示す〕
相と、TiN相との3相からなるもので構成する
と、前記の(Ti、W)CはTaC、NbC、TiNが固
溶することによつて、(Ti、W、Ta/Nb)CNを
形成し、その際WCを析出するため、(Ti、W、
Ta/Nb)CN相は微細に分散して、その平均粒径
が2μm以下に保持されることから、合金の靭
性、すなわち耐衝撃性が著しく向上するようにな
り(したがつて、この場合平均粒径が2μmを越
えて大きくなると、この特性は得られない)、さ
らに前記の(Ti、W、Ta/Nb)CNには、合金
を切削工具として用いた場合、刃先の耐逃げ面摩
耗性を向上させる作用があり、また、一方TiN相
には刃先の耐すくい面摩耗性を向上させる作用が
あるので、すぐれた切削性能を発揮するようにな
るという知見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、以下に組成を上記の通りに限定した
理由を説明する。 (a) Co Co成分には、合金の靭性を高めて耐衝撃性
を向上させる作用があるが、その含有量が5%
未満では所望の耐衝撃性を確保することができ
ず、一方15%を越えて含有させると、合金の硬
さが低下し、耐摩耗性が劣化するようになるこ
とから、その含有量を5〜15%と定めた。 (b) (Ti、W)C (Ti、W)C成分は、焼結中にTiNの一部
と、(Ta、Nb)C、TaC、およびNbCと固溶し
て平均粒径:2μm以下を有する微細な
(Ti、W、Ta/Nb)CNを形成し、前記の通
り、この(Ti、W、Ta/Nb)CNが微細に分
散することによつて、合金の靭性(耐衝撃性)
が著しく向上し、合金を切削工具として用いた
場合に刃先の耐逃げ面摩耗性が向上するように
なるが、その含有量が5%未満では形成される
(Ti、W、Ta/Nb)CNの量が少なすぎて所望
の耐逃げ面摩耗性を確保することができず、一
方60%を越えて含有させると合金の耐衝撃性が
劣化するようになることから、その含有量を5
〜60%と定めた。 (c) TiN TiN成分は、上記の通り、その一部が焼結中
に(Ta、Nb)C、TaC、およびNbCとともに
(Ti、W)Cに固溶して微細な(Ti、W、Ta/
Nb)CNを形成し、合金を切削工具として使用
した場合の刃先の耐逃げ面摩耗性を向上させ、
残りのTiNは硬質分散相として残存して、
(Ti、W、Ta/Nb)CNの粒成長を抑制して、
これを2μm以下の平均粒径に保持し、かつ刃
先の耐すくい面摩耗性を向上させるが、その含
有量が5%未満では所望の効果が得られず、一
方40%を越えて含有させると耐衝撃性が低下す
るようになることから、その含有量を5〜40%
と定めた。 (d) (Ta、Nb)C、TaC、およびNbC これらの成分は、上記した通り、(Ti、W)
Cおよび(Ti、W)CN中に固溶して、(Ti、
W、Ta/Nb)Cおよび(Ti、W、Ta/Nb)
CNを形成し、切刃の耐摩耗性を向上させる作
用があるが、その含有量が1%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方15%を越えて
含有させると、耐摩耗性に劣化傾向が現われる
ようになることから、その含有量を1〜15%と
定めた。 なお、この発明のWC基超硬合金は、不可避
不純物として、Mo、Cr、Fe、Ni、Al、Si、お
よびO2などのうちの1種または2種以上を含
有する場合があるが、その含有量が合計量で1
%以下であれば、その特性が何ら損なわれるも
のではない。 つぎに、この発明のWC基超硬合金を実施例に
より具体的に説明する。 実施例 1 原料粉末として、平均粒径1.5μmを有するWC
粉末、同1.2μmを有する完全固溶した(Ti、
W)C粉末(TiC/WC=30/70、重量比、以下
同じ)、同1.0μmのTin粉末、同1.8μmを有する
完全固溶した(Ta、Nb)C粉末(TaC/NbC=
90/10)、さらに1.2μmのCo粉末を用意し、こ
れら原料物末をそれぞれ第1表に示される配合組
成に配合し、ボールミルにて48時間湿式で粉砕混
合した後、15Kg/mm2の圧力で圧粉体にプレス成形
し、ついでこの圧粉体を、10-1mmHgの真空中、
温度:1480℃に2時間保持の条件で焼結すること
によつて、本発明WC基超硬合金1〜7および比
較WC基超硬合金1〜6をそれぞれ製造した。 なお、比較WC基超硬合金1〜6は、いずれも
切削工具として用いた場合にすぐれた耐摩耗性お
よび耐衝撃性を示す炭化タングステン(以下WC
で示す)基超硬合金に関するものである。 WC基超硬合金は、Schr〓terにより発明さ
れ、1926年には商品化された材料で、その後研究
が進み、今日ではWC−Co系超硬合金と、WC−
(Ti、W、Ta)C−Co系超硬合金が完成し、JIS
でも規格化され、切削工具用としては、P01〜
P50、M10〜M40、およびK01〜K40の規格があ
る。 しかし、これらの従来WC基超硬合金は、硬さ
および靭性の点で未だ十分満足する特性を備えて
いないものであるため、特に鋼の高速切削や、高
送り切削および高切込み切削などの重切削などに
切削工具として用いた場合には耐摩耗性不足や耐
衝撃性不足をきたし、所望のすぐれた切削特性を
確保することができないのが現状である。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、WC基超硬合金に高硬度と高靭性を付与し、
もつて切削工具として用いた場合にすぐれた耐摩
耗性と耐衝撃性を示すWC基超硬合金を開発すべ
く研究を行なつた結果、WC基超硬合金を、重量
%で、 Co:5〜15%、 TiとWの固溶炭化物〔以下、(Ti、W)Cで示
す〕:5〜60%、 窒化チタン(以下、TiNで示す):5〜40%、 炭化タンタル(以下、TaCで示す)、炭化ニオ
ブ(以下、NbCで示す)、およびTaとNbの固溶
炭化物〔以下、(Ta、Nb)Cで示す〕のうちの
1種または2種以上:1〜15%、 を含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組
成を有し、かつ硬質分散相が、WC相と、TiとW
とTaおよびNbのうちの1種または2種の固溶炭
窒化物〔以下、(Ti、W、Ta/Nb)CNで示す〕
相と、TiN相との3相からなるもので構成する
と、前記の(Ti、W)CはTaC、NbC、TiNが固
溶することによつて、(Ti、W、Ta/Nb)CNを
形成し、その際WCを析出するため、(Ti、W、
Ta/Nb)CN相は微細に分散して、その平均粒径
が2μm以下に保持されることから、合金の靭
性、すなわち耐衝撃性が著しく向上するようにな
り(したがつて、この場合平均粒径が2μmを越
えて大きくなると、この特性は得られない)、さ
らに前記の(Ti、W、Ta/Nb)CNには、合金
を切削工具として用いた場合、刃先の耐逃げ面摩
耗性を向上させる作用があり、また、一方TiN相
には刃先の耐すくい面摩耗性を向上させる作用が
あるので、すぐれた切削性能を発揮するようにな
るという知見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、以下に組成を上記の通りに限定した
理由を説明する。 (a) Co Co成分には、合金の靭性を高めて耐衝撃性
を向上させる作用があるが、その含有量が5%
未満では所望の耐衝撃性を確保することができ
ず、一方15%を越えて含有させると、合金の硬
さが低下し、耐摩耗性が劣化するようになるこ
とから、その含有量を5〜15%と定めた。 (b) (Ti、W)C (Ti、W)C成分は、焼結中にTiNの一部
と、(Ta、Nb)C、TaC、およびNbCと固溶し
て平均粒径:2μm以下を有する微細な
(Ti、W、Ta/Nb)CNを形成し、前記の通
り、この(Ti、W、Ta/Nb)CNが微細に分
散することによつて、合金の靭性(耐衝撃性)
が著しく向上し、合金を切削工具として用いた
場合に刃先の耐逃げ面摩耗性が向上するように
なるが、その含有量が5%未満では形成される
(Ti、W、Ta/Nb)CNの量が少なすぎて所望
の耐逃げ面摩耗性を確保することができず、一
方60%を越えて含有させると合金の耐衝撃性が
劣化するようになることから、その含有量を5
〜60%と定めた。 (c) TiN TiN成分は、上記の通り、その一部が焼結中
に(Ta、Nb)C、TaC、およびNbCとともに
(Ti、W)Cに固溶して微細な(Ti、W、Ta/
Nb)CNを形成し、合金を切削工具として使用
した場合の刃先の耐逃げ面摩耗性を向上させ、
残りのTiNは硬質分散相として残存して、
(Ti、W、Ta/Nb)CNの粒成長を抑制して、
これを2μm以下の平均粒径に保持し、かつ刃
先の耐すくい面摩耗性を向上させるが、その含
有量が5%未満では所望の効果が得られず、一
方40%を越えて含有させると耐衝撃性が低下す
るようになることから、その含有量を5〜40%
と定めた。 (d) (Ta、Nb)C、TaC、およびNbC これらの成分は、上記した通り、(Ti、W)
Cおよび(Ti、W)CN中に固溶して、(Ti、
W、Ta/Nb)Cおよび(Ti、W、Ta/Nb)
CNを形成し、切刃の耐摩耗性を向上させる作
用があるが、その含有量が1%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方15%を越えて
含有させると、耐摩耗性に劣化傾向が現われる
ようになることから、その含有量を1〜15%と
定めた。 なお、この発明のWC基超硬合金は、不可避
不純物として、Mo、Cr、Fe、Ni、Al、Si、お
よびO2などのうちの1種または2種以上を含
有する場合があるが、その含有量が合計量で1
%以下であれば、その特性が何ら損なわれるも
のではない。 つぎに、この発明のWC基超硬合金を実施例に
より具体的に説明する。 実施例 1 原料粉末として、平均粒径1.5μmを有するWC
粉末、同1.2μmを有する完全固溶した(Ti、
W)C粉末(TiC/WC=30/70、重量比、以下
同じ)、同1.0μmのTin粉末、同1.8μmを有する
完全固溶した(Ta、Nb)C粉末(TaC/NbC=
90/10)、さらに1.2μmのCo粉末を用意し、こ
れら原料物末をそれぞれ第1表に示される配合組
成に配合し、ボールミルにて48時間湿式で粉砕混
合した後、15Kg/mm2の圧力で圧粉体にプレス成形
し、ついでこの圧粉体を、10-1mmHgの真空中、
温度:1480℃に2時間保持の条件で焼結すること
によつて、本発明WC基超硬合金1〜7および比
較WC基超硬合金1〜6をそれぞれ製造した。 なお、比較WC基超硬合金1〜6は、いずれも
【表】
構成成分のうちのいずれかの成分含有量(第1表
に※印を付したもの)がこの発明の範囲から外れ
た組成をもつものである。 つぎに、この結果得られた本発明WC基超硬合
金1〜7および比較WC基超硬合金1〜6につい
て、ロツクウエル硬さ(Aスケール)および抗折
力を測定すると共に、これよりSNP432の形状を
もつた切削チツプを切出し、 被削材:SNCM−8(硬さHB240)の丸棒、 切削速度:150m/min、 送り:0.36m/rev.、 切込み:1.5mm、 切削時間:10min、 の条件での鋼連続切削試験、および、 被削材:SNCM−8(硬さHB270)の角材、 切削速度:110m/min、 送り:0.3mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:最高3min、 の条件での鋼断続切削試験を行ない、前者の鋼連
続切削試験では刃先の逃げ面摩耗幅とすくい面摩
耗深さを測定し、また後者の鋼断続切削試験では
10個の試験切刃のうちの欠損発生切刃数を測定し
た。また、比較の目的で市販のISO・P10のWC
基超硬合金(以下従来WC基超硬合金1という)
についても同一の条件で試験を行なつた。これら
の結果を第1表に合せて示した。 第1表に示される結果から、本発明WC基超硬
合金1〜7は、いずれも硬質分散相が、WC相
と、(Ti、W、Ta、Nb)CN相と、TiN相の3相
からなり、かつ高硬度と高靭性を有するので、切
削試験では従来WC基超硬合金1に比してすぐれ
た耐摩耗性および耐衝撃性を示すのに対して、比
較WC基超硬合金1〜6に見られるように、構成
成分のうちのいずれかの成分含有量でもこの発明
の範囲から外れると、前記の特性のうち少なくと
もいずれかの特性が劣つたものになることが明ら
かである。 実施例 2 原料粉末として、平均粒径3.0μmを有するWC
に※印を付したもの)がこの発明の範囲から外れ
た組成をもつものである。 つぎに、この結果得られた本発明WC基超硬合
金1〜7および比較WC基超硬合金1〜6につい
て、ロツクウエル硬さ(Aスケール)および抗折
力を測定すると共に、これよりSNP432の形状を
もつた切削チツプを切出し、 被削材:SNCM−8(硬さHB240)の丸棒、 切削速度:150m/min、 送り:0.36m/rev.、 切込み:1.5mm、 切削時間:10min、 の条件での鋼連続切削試験、および、 被削材:SNCM−8(硬さHB270)の角材、 切削速度:110m/min、 送り:0.3mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:最高3min、 の条件での鋼断続切削試験を行ない、前者の鋼連
続切削試験では刃先の逃げ面摩耗幅とすくい面摩
耗深さを測定し、また後者の鋼断続切削試験では
10個の試験切刃のうちの欠損発生切刃数を測定し
た。また、比較の目的で市販のISO・P10のWC
基超硬合金(以下従来WC基超硬合金1という)
についても同一の条件で試験を行なつた。これら
の結果を第1表に合せて示した。 第1表に示される結果から、本発明WC基超硬
合金1〜7は、いずれも硬質分散相が、WC相
と、(Ti、W、Ta、Nb)CN相と、TiN相の3相
からなり、かつ高硬度と高靭性を有するので、切
削試験では従来WC基超硬合金1に比してすぐれ
た耐摩耗性および耐衝撃性を示すのに対して、比
較WC基超硬合金1〜6に見られるように、構成
成分のうちのいずれかの成分含有量でもこの発明
の範囲から外れると、前記の特性のうち少なくと
もいずれかの特性が劣つたものになることが明ら
かである。 実施例 2 原料粉末として、平均粒径3.0μmを有するWC
【表】
粉末、同1.0μmのTiN粉末、同2.0μmのTaC粉
末、同2.2μmのNbC粉末、および同1.2μmを有
する完全固溶した(Ti、W)C粉末(TiC/WC
=30/70)、さらに同1.2μmのCo粉末を用意
し、これらの原料粉末をそれぞれ第2表に示され
る配合組成に配合した後、実施例1におけると同
一の条件で粉砕・混合して圧粉体に成形し、つい
でこの圧粉体を、1mmHgの窒素雰囲気中、温
度:1430℃に1.5時間保持の条件で焼結すること
によつて本発明WC基超硬合金8〜12および比較
WC基超硬合金7、8をそれぞれ製造した。 つぎに、この結果の本発明WC基超硬合金8〜
12および比較WC基超硬合金7、8について、鋼
連続切削試験の条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB240)の丸棒、 切削速度:110m/min、 送り:0.36mm/rev.、 切込み:2.0mm、 切削時間:10min、 とし、さらに鋼断続切削試験の条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB270)の角材、 切削速度:90m/min、 送り:0.335mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:最高3min、 とする以外は、実施例1におけると同一の条件で
諸特性を測定した。また、比較の目的で、従来
WC基超硬合金2として市販のISO・P20を用意
した。これらの測定結果を第2表に示した。 実施例2においても実施例1におけると同様の
結果を示し、本発明WC基超硬合金8〜12は、構
成成分のうちのいずれかの成分含有量(第2表に
※印を付したもの)がこの発明の範囲から外れた
比較WC基超硬合金7、8、および従来WC基超
硬合金2に比して、すぐれた耐衝撃性を示し、か
つ従来WC基超硬合金2に比してすぐれた耐摩耗
性をもつことが明らかである。 実施例 3 原料粉末として、平均粒径5.0μmを有するWC
粉末、および同1.5μmを有する完全固溶した
末、同2.2μmのNbC粉末、および同1.2μmを有
する完全固溶した(Ti、W)C粉末(TiC/WC
=30/70)、さらに同1.2μmのCo粉末を用意
し、これらの原料粉末をそれぞれ第2表に示され
る配合組成に配合した後、実施例1におけると同
一の条件で粉砕・混合して圧粉体に成形し、つい
でこの圧粉体を、1mmHgの窒素雰囲気中、温
度:1430℃に1.5時間保持の条件で焼結すること
によつて本発明WC基超硬合金8〜12および比較
WC基超硬合金7、8をそれぞれ製造した。 つぎに、この結果の本発明WC基超硬合金8〜
12および比較WC基超硬合金7、8について、鋼
連続切削試験の条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB240)の丸棒、 切削速度:110m/min、 送り:0.36mm/rev.、 切込み:2.0mm、 切削時間:10min、 とし、さらに鋼断続切削試験の条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB270)の角材、 切削速度:90m/min、 送り:0.335mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:最高3min、 とする以外は、実施例1におけると同一の条件で
諸特性を測定した。また、比較の目的で、従来
WC基超硬合金2として市販のISO・P20を用意
した。これらの測定結果を第2表に示した。 実施例2においても実施例1におけると同様の
結果を示し、本発明WC基超硬合金8〜12は、構
成成分のうちのいずれかの成分含有量(第2表に
※印を付したもの)がこの発明の範囲から外れた
比較WC基超硬合金7、8、および従来WC基超
硬合金2に比して、すぐれた耐衝撃性を示し、か
つ従来WC基超硬合金2に比してすぐれた耐摩耗
性をもつことが明らかである。 実施例 3 原料粉末として、平均粒径5.0μmを有するWC
粉末、および同1.5μmを有する完全固溶した
【表】
(Ta、Nb)C粉末(TaC/NbC=60/40)、さら
に実施例2で用いたと同じ(Ti、W)C粉末、
TiN粉末、およびCo粉末を用意し、これら原料粉
末を第3表に示される配合組成に配合し、つい
で、焼結条件を、3mmHgの窒素雰囲気中、温
度:1400℃に1時間保持とする以外は、実施例1
におけると同一の条件にて、本発明WC基超硬合
金13〜17および比較WC基超硬合金9、10をそれ
ぞれ製造した。 つぎに、上記本発明WC基超硬合金13〜17、お
よび構成成分のうちのいずれかの成分含有量(第
3表に※印を付したもの)がこの発明の範囲から
外れた組成を有する比較WC基超硬合金9、10に
ついて、同様に、鋼連続切削試験条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB240)の丸棒、 切削速度:90m/min、 送り:0.45mm/rev.、 切込み:3.0mm、 切削時間:10min、 とし、また鋼断続切削試験条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB270)の角材、 切削速度:80m/min、 送り:0.425mm/rev.、 切込み:3.0mm、 切削時間:最高3.0min、 とする以外は、実施例1におけると同一の条件で
諸特性を測定した。また、比較の目的で、従来
WC基超硬合金3として市販のISO・P30を用意
した。これらの測定結果を第3表に示した。 実施例3においても実施例1および2における
と同様の結果を示し、本発明WC基超硬合金13〜
17は耐摩耗性および耐衝撃性のいずれにおいても
すぐれた結果を示すのに対して、比較WC基超硬
合金9、10および従来WC基超硬合金3は、これ
らの特性のうち少なくともいずれかの特性が劣つ
たものになつている。 上述のように、この発明のWC基超硬合金は、
高硬度および高靭性を具備し、かつ切削工具とし
て用いた場合にはすぐれた耐摩耗性および耐衝撃
性を示し、長期に亘つてすぐれた切削性能を発揮
するのである。
に実施例2で用いたと同じ(Ti、W)C粉末、
TiN粉末、およびCo粉末を用意し、これら原料粉
末を第3表に示される配合組成に配合し、つい
で、焼結条件を、3mmHgの窒素雰囲気中、温
度:1400℃に1時間保持とする以外は、実施例1
におけると同一の条件にて、本発明WC基超硬合
金13〜17および比較WC基超硬合金9、10をそれ
ぞれ製造した。 つぎに、上記本発明WC基超硬合金13〜17、お
よび構成成分のうちのいずれかの成分含有量(第
3表に※印を付したもの)がこの発明の範囲から
外れた組成を有する比較WC基超硬合金9、10に
ついて、同様に、鋼連続切削試験条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB240)の丸棒、 切削速度:90m/min、 送り:0.45mm/rev.、 切込み:3.0mm、 切削時間:10min、 とし、また鋼断続切削試験条件を、 被削材:SNCM−8(硬さHB270)の角材、 切削速度:80m/min、 送り:0.425mm/rev.、 切込み:3.0mm、 切削時間:最高3.0min、 とする以外は、実施例1におけると同一の条件で
諸特性を測定した。また、比較の目的で、従来
WC基超硬合金3として市販のISO・P30を用意
した。これらの測定結果を第3表に示した。 実施例3においても実施例1および2における
と同様の結果を示し、本発明WC基超硬合金13〜
17は耐摩耗性および耐衝撃性のいずれにおいても
すぐれた結果を示すのに対して、比較WC基超硬
合金9、10および従来WC基超硬合金3は、これ
らの特性のうち少なくともいずれかの特性が劣つ
たものになつている。 上述のように、この発明のWC基超硬合金は、
高硬度および高靭性を具備し、かつ切削工具とし
て用いた場合にはすぐれた耐摩耗性および耐衝撃
性を示し、長期に亘つてすぐれた切削性能を発揮
するのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Co:5〜15%、 TiとWの固溶炭化物:5〜60%、 窒化チタン:5〜40%、 炭化タンタル、炭化ニオブ、およびTaとNbの
固溶炭化物のうちの1種または2種以上:1〜15
%、 炭化タングステンおよび不可避不純物:残り、 からなる組成(以上重量%)を有し、かつ硬質分
散相が、炭化タングステン相と、平均粒径:2μ
m以下を有するTiとWとTaおよびNbのうちの1
種または2種の固溶炭窒化物相と、窒化チタン相
との3相からなることを特徴とする切削工具用炭
化タングステン基超硬合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060983A JPS602647A (ja) | 1983-06-20 | 1983-06-20 | 切削工具用炭化タングステン基超硬合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060983A JPS602647A (ja) | 1983-06-20 | 1983-06-20 | 切削工具用炭化タングステン基超硬合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS602647A JPS602647A (ja) | 1985-01-08 |
JPS6141980B2 true JPS6141980B2 (ja) | 1986-09-18 |
Family
ID=14540163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11060983A Granted JPS602647A (ja) | 1983-06-20 | 1983-06-20 | 切削工具用炭化タングステン基超硬合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS602647A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5288676A (en) * | 1986-03-28 | 1994-02-22 | Mitsubishi Materials Corporation | Cemented carbide |
JPH0611897B2 (ja) * | 1986-10-09 | 1994-02-16 | 東芝タンガロイ株式会社 | 高強度焼結合金 |
JPS63109139A (ja) * | 1986-10-23 | 1988-05-13 | Toshiba Tungaloy Co Ltd | 切削工具部品用炭化チタン系焼結合金 |
JPH0711049B2 (ja) * | 1989-06-02 | 1995-02-08 | 日立ツール株式会社 | 超硬合金及び製造方法 |
JP5207922B2 (ja) * | 2008-11-04 | 2013-06-12 | 日本新金属株式会社 | 表面硬装用バインダレス粉末 |
CN107385255B (zh) * | 2017-07-13 | 2019-07-02 | 四川大学 | 固溶体基金属陶瓷刀片材料的制备方法及得到的刀片材料 |
-
1983
- 1983-06-20 JP JP11060983A patent/JPS602647A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS602647A (ja) | 1985-01-08 |
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