JPS6141545Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、コンバインにおけるフイードチエ
ン機構、排わら搬送チエン機構、あるいは類似の
他機構などのような茎稈搬送装置に関するもので
ある。

上記の茎稈搬送装置は、掛回状態の突起付無端
帯とこの無端帯の移送作用側部に対設される弾圧
挾やく具との間で、茎稈を挾やくして突起付無端
帯の移送作用部側における該無端帯の作動方向に
茎稈群を移送する如く構成されるのであるが、本
考案はこのような構成になる搬送装置において無
端帯と弾圧挾やく具との間に茎稈の詰りを生ずる
ような事態が発生したときに、この異常事態によ
る装置の破損防止を確実に行えて、しかも詰り発
生後の回復所作も容易に行えるように改良して提
供したものである。

以下本考案の実施例を添付図面にもとずいて説
明する。

１は移送突起付無端帯で、該無端帯１は、必要
な箇処の固定部材に装備される案内台４に支持さ
れた駆動輪体５と遊転輪体６とに掛回され、タイ
トナー機構７によつて緊張できるようになされて
おり、図における掛回下側を、移送作用側１ａと
している。

２は、前記無端帯１の移送作用側１ａに対設さ
れる弾圧挾やく具で、この弾圧挾やく具２を、本
考案ではつぎのように構成している。

つまり、弾圧挾やく具２は、弾圧支持部２ａと
挾やくレール部２ｂとに分割形成して、両部２
ａ，２ｂの間を、設定値以上の負荷が掛つたとき
には切断するシヤーピン３で連結して一体化し、
通常時には両部２ａ，２ｂが一体的に作動して無
端帯移送作用側１ａに対し遠近動するように構成
するのである。

なお実施例においてシヤーピン３は１個とした
が、複数個のシヤーピンで弾圧支持部２ａと挾や
くレール部２ｂとを連結してももちろんよい。

更に具体的に説明すると、弾圧支持部２ａは、
固定設置される基台８へ摺動自在に貫挿する枢支
ピン９…によつて支持台１０を取付け、この支持
台１０の底面と、前記基台８との間に介装する圧
縮コイルスプリング１１…で、支持台１０が無端
帯移送作用側に近接するように構成されて、前記
無端帯移送作用側１ａに近い縁部１２を、無端帯
１の回動方向において一方が高く他方が低くなる
ように傾斜させて構成される。

また、挾やくレール部２ｂは、上述の弾圧支持
部２ａの支持台１０に嵌合する台部１３に、挾や
くレール材１４を取付けて形成され、レール部２
ｂの支持台１０への着脱は、挾やくレール部２ｂ
全体を支持台縁部１２に沿つて斜めに挿入又は離
脱させることによつて行えるように構成している
のである。

しかして、このような構成の装置が稼動すると
きは、無端帯１の回動によつて、茎稈が挾持始端
部から無端帯移送作用側１ａとレール材１４との
間に繰込まれて、順次移送終端側に搬送されて行
くのである。

この移送が行われるとき、無端帯移送作用側１
ａとレール材１４との間の茎稈量が増せば、この
増量に応じて弾性挾やく具２は、圧縮スプリング
１１に抗して挾持間隔を調整しつつ許容し、適正
な挾持力状態で茎稈を保持して搬送するものであ
る。

茎稈が適正な範囲を越えて、弾性挾やく具２の
許容範囲を越えるような事態になると、この異常
な茎稈量により弾性挾やく具２は、過負荷を受け
て、いわゆる詰り現象を生ずるが、このようなと
きにはシヤーピン３がせん断されて、上記挾持間
隔を拡大し詰り現象による装置構成各部の破損を
未然に回避するのである。

また、シヤーピン３がせん断される詰り現象と
なつたときには、挾やくレール部２ｂを、第１図
の矢印ロ方向に引出す操作をすれば、該挾やくレ
ール部２ｂは、弾圧支持部２ａの基台縁部１２傾
斜面にそつて、無端帯１から次第に離間しながら
外れて行くことになり、詰り状態となつた茎稈群
を極く容易に取除けるのである。

以上に説明したように、本考案は掛回無端帯１
と、該掛回無端帯の移送作用側１ａに対応設置す
る弾性挾やく具２とで茎稈を挾やく搬送する装置
において、前記の弾圧挾やく具２は、弾圧支持部
２ａと挾やくレール部２ｂとに分割形成して、両
部２ａ，２ｂの間を、設定値以上の負荷が掛つた
ときに切断するシヤーピン３で連結して構成した
ものであるから、茎稈搬送中に、無端帯の移送作
用側と挾やくレール部との間に茎稈が詰つたよう
な場合には、この穀稈による過負荷で、弾圧支持
部２ａと挾やくレール部２ｂとを連結するシヤー
ピン３がせん断されて挾やくレール部２ｂが逃
げ、詰りによる弾圧支持具、無端帯の損傷を未然
に回壁することができる。

また、挾やくレール部２ｂを弾圧支持部２ａに
取付けるとき、前記弾圧支持部２ａの傾斜縁部１
２に沿つて第１図反ロ方向に差込み取付けるよう
に成せば、シヤーピン３せん断または取外し後の
挾やくレール部２ｂを、抜き外しの際には次第に
無端帯から離間しつつ取外せることとなつて作業
を容易に行うことができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による茎稈搬送装置の一部切欠
側面図、第２図は第１図の−断面拡大図であ
る。 １……無端帯、１ａ……無端帯の移送作用側、
２……弾圧挾やく具、２ａ……弾圧支持部、３…
…シヤーピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 掛回無端帯１と、該掛回無端帯の移送作用側１
   ａに対応設置する弾圧挾やく具２とで茎稈を挾や
   く搬送する装置において、前記の弾圧挾やく具２
   は、弾圧支持部２ａと挾やくレール部２ｂとに分
   割形成して、両部２ａ，２ｂの間を、設定値以上
   の負荷が掛つたときに切断するシヤーピン３で連
   結して構成してあることを特徴とする茎稈搬送装
   置。