JPS6139205Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 この考案は加熱室内に導かれる高周波によつて
加熱調理を行なう高周波加熱装置（主調理装置本
体）とトツププレート上に載置された被加熱物を
加熱コイルによつて誘導加熱を行なう誘導加熱装
置（副調理装置本体）とを組み合わせた加熱調理
装置に関する。

考案の技術的背景とその問題点 一般に、高周波加熱装置（電子レンジ）と誘導
加熱装置（電磁調理器）とはそれぞれ独立に設け
られていた。そのため、据付け場所もそれぞれ別
個に必要になるとともに、誘導加熱装置を使用し
ない場合にはこれが邪魔になり、台所等の室内を
有効に利用できない問題があつた。

考案の目的 この考案は台所等の室内を有効に利用できる加
熱調理装置を提供することを目的とするものであ
る。

考案の概要 高周波加熱装置からなる主調理装置本体に連結
部材を介して誘導加熱装置からなる副調理装置本
体を連結し、前記副調理装置本体を横位置で使用
し、不使用時には前記副調理装置本体を縦位置に
移動可能にしたものである。

考案の実施例 以下、この考案の一実施例を図面を参照して説
明する。第１図および第２図は装置全体の外観を
示すもので、１は高周波加熱装置（例えば電子レ
ンジ）からなる主調理装置本体、２は誘導加熱装
置（電磁調理器）からなる副調理装置本体であ
る。第３図および第４図に示すように主調理装置
本体１のケース３内には加熱室４が形成されてい
るとともに、加熱室４の側壁にはマグネトロン
（高周波発振器）５が取付けられている。このマ
グネトロン５のアンテナ部５ａは側壁を貫通して
加熱室４内に突出されている。また、ケース３と
加熱室４との間に形成されている機械室６内には
前記マグネトロン５とともに、各種の電気部品お
よび冷却フアン７が装着されている。この冷却フ
アン７は第１，第２の各送風ダクト８，９が一体
的に形成されたフアンケース１０内に取付けられ
ている。第１の送風ダクト８は冷却フアン７から
送り出される冷却風を第３の送風ダクト１１を介
してマグネトロン５に導くものである。そして、
マグネトロン５に吹き付けられた冷却風は第４の
送風ダクト１２によつて加熱室４内に導かれるよ
うになつている。また、第２の送風ダクト９は冷
却フアン７から送り出される冷却風をケース３の
側板３ａに形成されている通風孔１３に導くもの
である。この通風孔１３は第５図に示すように副
調理装置本体２が横位置に位置している状態で副
調理装置本体２と対向する部位に形成されてい
る。また、第１，第２の各送風ダクト８，９に対
し風向切換板１４が挿脱自在に設けられており、
この風向切換板１４によつて第１，第２の各送風
ダクト８，９の何れか一方が閉塞されるようにな
つている。

一方、副調理装置本体２は連結部材１５によつ
て主調理装置本体１に連結されている。この連結
部材１５は主調理装置本体１のケース３の底板に
取付けられており、Ｌ字状に折曲された立脚部１
６に取付けられた回動軸１７を中心に副調理装置
本体２を回動自在に保持するものである。そし
て、副調理装置本体２はこの連結部材１５によつ
て副調理装置本体２の使用時には第２図および第
４図に示すように横位置また不使用時には第１図
および第３図に示すように縦位置にそれぞれ移動
可能になつている。また、この副調理装置本体２
には固定アーム１８の一端部が固着されている。
この固定アーム１８の他端部は主調理装置本体１
のケース３の側板３ａに形成された長孔１９から
ケース３内に挿入されており、先端部にガイド孔
２０を有する操作アーム２１の基端部に回動自在
に止着されている。この操作アーム２１のガイド
孔２０内には前記風向切換板１４に突設されたピ
ン２２が嵌め込まれており、風向切換板１４は固
定アーム１８および操作アーム２１に連動して第
１，第２の各送風ダクト８，９に対して挿脱され
るようになつている。そして、この風向切換板１
４は副調理装置本体２の回動動作に連動して第２
図に示すように副調理装置本体２が縦位置に位置
している状態では第２の送風ダクト９内に進入し
て第２の送風ダクト９を閉塞し、第３図に示すよ
うに副調理装置本体２が横位置に位置している状
態では第１の送風ダクト８内に進入して第１の送
風ダクト８を閉塞するように駆動されるようにな
つている。

また、副調理装置本体２はケース２３，ケース
２３の上面開口部に取付けられたトツププレート
２４，トツププレート２４の下面に配設された加
熱コイル２５およびこの加熱コイル２５とともに
ケース２３内に装着されたトランス２６やプリン
ト基板２７等の電気部品によつて構成されてお
り、トツププレート２４上に載置された鍋等の被
加熱物が加熱コイル２５によつて誘導加熱される
ようになつている。前記ケース２３の側板２３ａ
には主調理装置本体１と対向する部位に通風孔２
８が設けられている。そして、第５図に示すよう
に副調理装置本体２が横位置に位置している状態
では冷却フアン７から送り出される冷却風が第２
の送風ダクト９，通風孔１３および２８を通じて
副調理装置本体２のケース２３内へ導入されるよ
うになつている。なお、２９は副調理装置本体２
のケース２３下面に取付けられ副調理装置本体２
が横位置に位置している状態で連結部材１５とと
もに副調理装置本体２を支持する支持脚である。

そこで、上記構成のものにあつては主調理装置
本体１を使用する場合には副調理装置本体２を縦
位置に位置させておく。この場合、第３図に示す
ように風向切換板１４によつて第２の送風ダクト
９が閉塞されているので、冷却フアン７から送り
出される冷却風の大部分をマグネトロン５に吹き
付けることができ、マグネトロン５を効果的に冷
却することができる。また、副調理装置本体２を
使用する場合には副調理装置本体２を回動操作し
て第２図に示すように横位置に位置させる。この
場合、副調理装置本体２の回動動作に連動して風
向切換板１４が移動操作され、副調理装置本体２
が横位置まで移動すると、第４図に示すように風
向切換板１４によつて第１の送風ダクト８が閉塞
されるので、第５図に示すように冷却フアン７か
ら送り出される冷却風の大部分を副調理装置本体
２のケース２３内に導入することができ、ケース
２３内の加熱コイル２５，トランス２６およびプ
リント基板２７等の各種の電気部品を効果的に冷
却することができる。

かくして、上記構成のものにあつては副調理装
置本体２が連結部材１５を介して主調理装置本体
１に連結されているので、従来のように高周波加
熱装置と誘導加熱装置とを別個に据付ける必要が
ない。さらに、副調理装置本体２を使用しない場
合には副調理装置本体２を縦位置に移動するよう
にしているので、例えば主調理装置本体１の使用
に際し、副調理装置本体２が邪魔になるおそれも
なく、台所等の室内を有効に利用することができ
る。また、単一の冷却フアン７によつて主調理装
置本体１の使用時にはマグネトロン５を冷却し、
副調理装置本体２の使用時には副調理装置本体２
のケース２３内部の各電気部品を冷却することが
できるので、副調理装置本体２の内部を冷却する
フアンを省略でき、部品数の削減，コスト低下，
および小形化が図れる。さらに、副調理装置本体
２の重量を小さくすることができるので、連結部
材１５の耐久性を向上させることができる。

なお、この考案は上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば、副調理装置本体２のケース２
３内に装着されている加熱コイル２５以外の電気
部品を全て主調理装置本体１の機械室６内に装着
する構成にしてもよく、この場合には副調理装置
本体２を使用する際、冷却フアン７によつて吸引
される空気の流れによつて機械室６内に装置され
ている各電気部品を冷却することができる。さら
に、その他この考案の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形実施できることは勿論である。

考案の効果 この考案によれば、高周波加熱装置と誘導加熱
装置とをそれぞれ別個に据付ける必要がないう
え、副調理装置本体の不使用時には副調理装置本
体を縦位置に位置させることにより、これが邪魔
になるおそれもないので、台所等の室内を有効に
利用することができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示すもので、第１図
は主調理装置本体の使用状態を示す外観斜視図、
第２図は副調理装置本体の使用状態を示す外観斜
視図、第３図は主調理装置本体の使用状態を示す
縦断面図、第４図は副調理装置本体の使用状態を
示す縦断面図、第５図は副調理装置本体の使用状
態を示す要部の縦断面図である。 １……主調理装置本体、２……副調理装置本
体、４……加熱室、５……マグネトロン（高周波
発振器）、１５……連結部材、２４……トツププ
レート、２５……加熱コイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に加熱室が形成されこの加熱室内の食品等
   を高周波発振器から出力される高周波によつて加
   熱調理する主調理装置本体と、トツププレート上
   の被加熱物を加熱コイルによつて誘導加熱する副
   調理装置本体と、この副調理装置本体を使用時に
   は横位置，不使用時には縦位置にそれぞれ移動可
   能に前記主調理装置本体に連結する連結部材と、
   前記主調理装置本体に設けられた冷却フアンと、
   この冷却フアンの風を前記高周波発振器へ導く第
   １の送風ダクトと、前記副調理装置本体が横位置
   状態のときその副調理装置本体内に前記冷却フア
   ンの風を導く第２の送風ダクトと、前記副調理装
   置本体が横位置状態では前記第１の送風ダクト内
   に進入してその第１の送風ダクトを閉塞し、副調
   理装置本体が縦位置状態では前記第２の送風ダク
   ト内に進入してその第２の送風ダクトを閉塞する
   風向切換板とを具備したことを特徴とする加熱調
   理装置。