JPS613860A

JPS613860A - 歯科用Ｃｏ基鋳造合金

Info

Publication number: JPS613860A
Application number: JP59124737A
Authority: JP
Inventors: Tatsumori Yabuki; 矢吹　立衛; Junya Oe; 大江　潤也
Original assignee: Mitsubishi Metal Corp
Current assignee: Mitsubishi Metal Corp
Priority date: 1984-06-18
Filing date: 1984-06-18
Publication date: 1986-01-09
Also published as: JPS6330379B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は、歯科床や歯冠などの歯科用部材に要求され
る特性を具備し、かつ鋳造性の著しくすぐれた歯科用Ｃ
Ｏ基鋳造合金に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、上記の歯科用部材には、実際に口腔内に装着し
た時に、咬合の際の圧力で変形しない強度、口腔内の分
泌液などで腐食しない耐食性、さらに鋳造後、研削加工
されるので、ある程度の硬さを保持した上での靭性など
の特性が要求されることから、これら゛の部材の製造に
は、各種ある材料のうち、特にこれらの特性を具備した
ｃｏ　−Ｏｒ基鋳造合金が広く用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、この従来歯科用Ｃｏ　−Ｃｒ基鋳造合金は、　
゛融点が著しく高く、かつ湯流れ性の悪いものであるた
めに、鋳造に際しては、鋳物形状が複雑であることと相
まって、どうしスも溶湯温度を高くして鋳込まなければ
ならず、この結果鋳型との間に焼付きが生じ易く、鋳肌
のきれいな鋳物を製造することが困難であり、その仕上
研削にはかな９の手間と時間を要するものであった。

〔問題点を解決するだめの手段〕

そこで、本発明者等は、上述のような観点から、歯科用
部材に要求される特性を具備した上記のＣ。

−Ｃｒ基鋳造合金に着目し、これにすぐれた鋳造性、す
なわち比較的低い溶湯温度での鋳造によってもすぐれた
湯流れ性を示し、複雑な形状の鋳物をきれいな鋳肌で、
かつ健全に製造することのできる合金を開発すべく研究
を行なった結果、重量係で（以下係は重量％を示す）、ｃ：ｏ、０１〜０．６５％、Ｅｌｉ：０．１　〜５　％、Ｍｎ：０．１　〜３　％、Ｏｒ：１２〜３５　　％、ＭＯ、１〜　２０　％、Ｈｆ：０．０１　〜５　％、を含有し、さらに必要に応じて、（Ａ）Ｗ：０．１〜１０％、（Ｂ）　　Ｔｉ、　Ｎｂ、およびＴａのうちの１種また
は２種以上゛０．１〜１２％、（Ｃ）　　ＦｅおよびＮ１のうちの１種または２種：１
〜１０壬、以上（Ａ）〜（ｃｌのうちの１種または２種以上を含有
し、残りがＣＯと不可避不純物からなる組成を有するＣ
Ｏ基鋳造合金は、歯科用部材に要求される強度、耐食性
、靭性、および硬さを有し、かつ湯流れ性がよく、鋳造
性にすぐれているので、複雑な形状の歯科用部材をきれ
いな鋳肌で製造することができるという知見を得たので
ある。

この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって
、以下に成分組成を上記の通）に限定した理由を説明す
る。

（ａ）　　ＣＣ成分には、素地に固溶して、これを強化すると共に、
Ｃｒ、　ＭＯ，さらにＷ、　Ｔｉ、　Ｎ’ｌ）、　およ
びＴａ、などと結合してＭ７Ｃ３，ＭＣ！、およびＭ２
３Ｃ６型などの炭化物を形成して、合金の硬、さを向上
させるばかシでなく、鋳造性も向上させる作用があるが
、その含有量が０．０１％未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方０１６５係を越えて含有させると炭
化物の形成が多くなるばかりでなく、その粒径も粗大化
して靭性が低下し、実質的に繊細にして複雑な形状の部
材の製造が困難になることから、その含有量を０．０１
〜０．６５％と定めた。

（ｂ）　　５ｉＳｉ成分には、脱酸作用があるほか、合金の融点を下げ
て湯流れ性を良くし、もって鋳造性を向上させる作用が
あるが、その含有量が０．１係未満では前記作用に所望
の効果が得られず、一方５係を越えて含有させると、Ｏ
ｒ含有量と関係して合金の靭性が低下するようになるこ
とから、その含有量を０．１〜５０りと定めた。

（ｃ）　　ＭｎＭｎ成分には、Ｓｉ成分と同様に脱酸作用があるほか、
素地に固溶して、素地のオーステナイトを安定化する作
用があるが、その含有量が０．１％未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方３係を越えて含有させても
前記作用によシ一層の向上効果が得られないばかシでな
く、むしろ耐食性に劣化傾向が現われるようになること
から、その含有量を０．１〜３係と定めた。

（（１）　　０ｒＯｒ酸成分は、その一部が素地に固溶して、これを強化
し、かつ耐食性を著しく向上させるほか、残シの部分が
炭化物を形成して硬さを向上させる作用があるが、その
含有量が１２％未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方３５係を越えて含有させると、靭性に低下傾向
が現われるようになることから、その含有量を１２〜３
５係と定めた。

（ｅ）　　Ｍ。

Ｍｏ成分にも、Ｏｒ酸成分同様に素地に固溶して、これ
を強化し、かつ炭化物を形成して硬さを向上させる作用
があるが、その含有量が１係未満では所望の強度および
硬さを確保することができず、一方２０％を越えて含有
させると合金の靭性が低下するように々ることがら、そ
の含有量を１〜２０係と定めた。

（ｆ）　　ＨｆＨｆ成分には、主としてＣｏおよびＯｒ酸成分よって形
成されたオーステナイト素地に固溶して、靭性と強度を
向上させると共に、合金の融点を下げて湯流れ性を改善
し、もって鋳造性を向上させる作用があるほか、Ｃ成分
と結合してＭＣ型炭化物を形成し、もって硬さを向上さ
せる作用があるが、・その含有量が０．０１％未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方５係を越えて含
有さすてもよシ一層の向上効果が現われないことがら、
経済性を考慮して、その含有量をｏ、ｏｉ〜５係と定め
た。

（ｇ）　　ＷＷ成分には、ＯｒおよびＭＯＣ成分同様に、素地に固溶
して、゛これを強化し、かつ炭化物を形成して硬さを向
上させる作用があるので、特にこれらの特性が要求され
る場合に必要に応じて含有されるが、その含有量が０．
１係未満では前記作用に所望の向上効果が得られず、一
方１０係を越えて含有させると靭性が低下するようにな
ることがら、その含有量を０．１〜１０係と定めた。

（ｈ）　’　Ｔｉ、　Ｎｂ、およびＴａこれらの成分に
は、素地の結晶粒の成長を著しく抑制し、むしろ結晶粒
を微細化し、かつＭＣ型炭化物を形成して硬さを向上さ
せる作用があるので、これらの特性が要求される場合に
必要に応じて含有されるが、その含有量が０１係未満で
は前記作用に所望の向上効果が得られず、一方１２係を
越えて含有させると合金の靭性が低下するようになるこ
乏から、その含有量全０．１〜１２係と定めた。

（ｉ）　　ＦｅおよびＮｉこれらの成分には、ＣＯと同等の作用効果があるので、
コスト低減をはかる目的で、高価なｃｏＣ成分一部を代
替することができるが、その含有量が１％未満では経済
的効果が低く、一方ｔｏｚｔＭ、　　えて含有させると
ＣＯによってもたらされるすぐれた耐食性および靭性が
低下するようになることがら、その含有量を１〜ｌＯ％
、と定めた。

なお、不可避不純物としてＺｒ成分を含有する場合があ
るが、その含有量が０．３係を越えると、靭性および鋳
造性に悪影響を及ばずようになるので、Ｚｒの含有量が
０．３　％を越えるようにしてはならない。

〔実施例〕

つぎに、この発明のｃｏ基鋳造合金を実施例にょシ具体
的に説明する。

゛通常ア′高周波溶解炉を用い、大気中で、それぞれ第
１表に示される成分組成をもった本発明ｃｏ基鋳造合金
１〜４３および従来Ｃｏ基鋳造合金の溶湯を調製し、つ
いで砂型に鋳造して、硬さ測定用試　　−鋏片、引張強
さ測定用試験片、および湯流れ測定用素材をそれぞれ製
造した。

−Ｑぎに、これらの試験片を用いて、耐摩耗性を評価す
る目的で、常温ビッカース硬さを、また強度および靭性
を評価する目的で、引張強さ、０．２係耐力、および伸
びを測定し、さらに鋳造性を評価する目的で、上記素材
を鋳型との反応がほとんど生じない１４５０℃の比較的
低い温度に加熱して溶融し、この温度に到達後直ちに、
燐酸塩系材料からなる鋳型内に形成した直径：０．５ｗ
ｎφＸ長さニア０ｍｍの寸法をもったキャビティ内に、
小型高周波遠心鋳造機を用い、アルゴン雰囲気中で鋳造
し、それぞれ湯流れ長さを測定した。これらの測定結果
を第２表に示した。なお、鋳造性の評価は、湯流れ長さ
が３０調未満の場合をＸ印、同３０〜５０ＷＲ未満の場
合を○印、同５０籠以上の場合を＠印で評価した。

〔発明の効果〕

第２表に示される結果から、本発明ＣＯ基鋳造合金１〜
４３は、いずれも従来Ｃｏ基鋳造合金と同等、あるいは
これ以上の高硬度、高強度、および高靭性を有し、かつ
前記従来Ｃｏ基鋳造合金に比して一段とすぐれた鋳造性
をもつことが明らかである。

このように、この発明のＣｏ基鋳造合金は、歯科用部材
に要求される、すぐれた耐摩耗性、耐食性、および靭性
を具備するほか、その製造に際して不可欠の一段とすぐ
れた鋳造性を有するのである。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（２）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（３）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、さらに、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：
０．１〜１２％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（４）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、さらに、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（５）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％と、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：
０．１〜１２％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（６）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％と、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（７）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、さらに、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：
０．１〜１２％と、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。
（８）Ｃ：０．０１〜０．６５％、Ｓｉ：０．１〜５％、Ｍｎ：０．１〜３％、Ｃｒ：１２〜３５％、Ｍｏ：１〜２０％、Ｈｆ：０．０１〜５％、を含有し、さらに、Ｗ：０．１〜１０％と、Ｔｉ、Ｎｂ、およびＴａのうちの１種または２種以上：
０．１〜１２％と、ＦｅおよびＮｉのうちの１種または２種：１〜１０％、を含有し、残りがＣｏと不可避不純物からなる組成（以
上重量％）を有することを特徴とする歯科用Ｃｏ基鋳造
合金。