JPS6136510A

JPS6136510A - トルクリミツト機能及びロツク機能付ナツト

Info

Publication number: JPS6136510A
Application number: JP15789984A
Authority: JP
Inventors: 隼　伸
Original assignee: YUNITAITO KOGYO KK
Current assignee: YUNITAITO KOGYO KK
Priority date: 1984-07-27
Filing date: 1984-07-27
Publication date: 1986-02-21
Also published as: JPH0124925B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（発明目的）（産業上の利用分野）本発明は、締結要素として広く用いられているボルト・
ナット機構の内、ナットの扉状及び構造に関する。さら
に具体的には、トルクリミット機能及びロック機能を具
備するよう構成したナットの形状及び構造に関する。

（従来技術及びその問題点）ボルト・ナツト（本明細書において、螺合による締結機
構の、広い意味でのボルト・ナツトをいう、）は、産業
界において締結要素として、広く用いられている。そし
て、ボルト・ナツトは、使用される機械あるいは部位に
より、厳格な所定の回転トルクで締結しなければならな
い場合があり、かかる場合には従来トルクレンチを用い
て要求される所定の回転トルク（本明細書において回転
モーメントと同義語で使用する。）で締めつけていた。

また、振動を受ける機械あるいは部位に、ボルト・ナッ
トによる締結手段が用いられる場合には、該振動により
ボルトとナットの締結が解けないよう、所謂ダブルナッ
トあるいは回り止めの割りビンを付着していた。

（発明が解決しようとする問題点）しかし、上述のトルクレンチを使用する場合には、締結
に際して、いちいち通常のレンチに換えてトルクレンチ
を使用するのは煩わしくまたその都度トルクレンチを所
定の回転トルクに合わせて調整しなければ成らないため
作業効率も低下する。さらに、上記トルクレンチの調整
の誤りにより、所定の回転トルクと異なるトルクで締結
されるおそれもあった。

一方、上記ダブルナツト、割りピンによる回り止め手段
は、一つのナットを締めた上にさらに、もう一つのナッ
トを締めるか、またはナットの回転を係止する割りビン
をボルトあるいはボルトとす７）に装着するかしなけれ
ばならず、余分の時間と労力を必要とするものであった
、また、上記ダブルナツト、割りピンの装着は、初期の
組立あるいはオーバーホールの組立の段階で、作業ミス
により忘れられることもあり、これらがしばしば重大事
故の原因になっていることは周知のとおりである。

本発明は上記現況に鑑み行われたもので、所定の回転ト
ルクに設定できるトルクリミット機能と、締結が完了し
た後にはナツトの回り止めとして作用するロック機能を
具備するナットを提供することを目的とする。

（発明の構成）（問題を解決するための手段）本発明にかかるトルクリミット機能及びロック機能付ナ
ツトは、外周面にその軸横断面の外周形状が非円形（ナ
ツトの回転中心に対して非円形の形状のものをいう、以
下、本明ａｌ１８において同じ。）からなる係合部分を
、内周面にボルトのおねじ部分に対応するめねじが形成
されているナツトにおいて、該ナツト外周面の係合部分
の軸横断面の外周形状を、ナットの回転中心を中心とす
る円（以下・、本明細書において基礎円という、）の外
側に塑性変形域部分を設けた外周線により構成すること
により、該ナツトの締めつけに際し、一定以上（設定値
）の回転トルクが作用すると上記塑性変形域部分が塑性
変形し、締めつけ工具に対してナツトがスリップし、締
めつけ後においてナットの上記塑性変形域部分の変形に
伴うナットの内周形状の塑性変形により、該ナツトの内
周面が螺合するおねじの外周面を押圧するように構成し
たことを特徴とする。

（作用）しかして、上記構成よりなるナットをボルトに締めつけ
、乙際には、軸横断面の内周形状が上記ナツトの係合部
分の軸横断面の外周線と相偵で僅かに大きい凹部あるい
は貫通孔からなる係合部分を有するボックスレンチある
いはこれに代わる工具を用いて締めつければ、上記塑性
変形域部分の変形！（上記ナツトの係合部分が、ボック
スレンチの係合部分のうち回転させた場合最小回転半径
となる部分の回転軌跡内に納まるよう塑性変形する変形
ｆ１）の変形エネルギーに相当する回転トルク以上にな
れば、ナツトとレンチの間でスリップを生じ、それ以上
回転しない、従って、作業者はナツトとレンチが相対的
にスリップするまでレンチで締めつけるだけで所定の回
転トルクが得られる。

また、上記ナットの係合部分を構成する軸横断面の外周
形状の塑性変形に伴って、ナツトの軸横断面の内周形状
の塑性変形、即ちめねし部分が形成されている内周面の
軸横断面の内周形状が変形して、おねじ部分の外周面を
押圧するため、ボルトに対してナットの回転は阻害され
る。その結果、回り止めとして機能（ロック機能）する
こととなる。

（第１実施例）以下、本発明を実施例に基づいて図面を参照しながらよ
り具体的に説明する。

第１図は本発明の実施例を示すナットの平面図、第２図
は同一部断面を存する正面図、第３図は第１図に示すナ
ツトをボルトに螺合させた場合のナツトの係合部分の変
形を示す平面図である。

図において、１はす一／　トの全体を示し、２はナツト
ｌの外周面に締めつけのために形成された係合部分、３
はめねじが形成されたナットの内周面部分である。

本実施例にかかるナットの外周面の係合部分の軸横断面
の外周形状は、基礎円の外側に塑性変形域部分を設けた
外周線であるハイポトリコイド曲線より構成されている
。即ち、ハイポトリコイド曲線とは、Ｘ−ｒｃｏｓθ＋Ｒｃｏｓθ／　ｎ　。

Ｙ＝ｒｓｉｎθ＋Ｒ５１ｎθ／　ｎ　。

の座標方程式で表される曲線をいい、本実施例のハイポ
トリコイド曲線は、ｎ＝２．ｒ：Ｒ−１：１０となって
いる（第４図参照）、上記数式で、ｒは第４図で点０−
’Ｍ間、Ｒは第４図で点Ｍ−Ｐ間の半径を意味する。

尚、ｎは２またはそれ以上の整数で、ｎ＝２は３葉曲線
となり、一般にｎｍｋはに＋１葉曲線となる。

また、ナツト１の内周面には、通常のめねじ４が形成さ
れている。

しかして、第５図に図示するように、上記構成よりなる
ナツトｌを、このナツトｌに適応するおねじ６部分が形
成されたボルト５に、ボックス（ボックスレンチのボッ
クス部分をいう。

）の軸横断面の内周形状が上記ナットの係合部分の軸横
断面の外周形状と相似で僅かに大きい凹部からなる係合
部分を有するボックスレンチ等を用いて締めつければ、
その締めつけの最終過程、即ち、めねじ４の締めつけが
おねじ６の軸方向の引張力として作用する過程において
、めねじ４を締めつけるとボックスレンチに上記おねじ
６の軸方向の引張力に対応する回転トルクが作用する。

かかる、回転トルクが所定の設定回転トルクに近付くと
、上記ボックスレンチの係合部分からの応力（回転力）
によりナツトｌの係合部分２の外周部分が塑性変形を始
める、そして、ボックスレンチによる回転トルクが所定
の設定回転トルク（ナツト係合部分の塑性変形域部分の
変形量の設定により決定される）を上回ると、ナツト１
の係合部分２が、ボックスレンチの係合部分のうち回転
させた場合、最小回転半径となる部分の回転軌跡内に納
まるよう塑性変形するため（第３図実線参照）、上記ボ
ックスレンチの係合部分とナツトの係合部分間の係合が
解け、ナットに対してボックスレンチはスリップ（空回
り）する。

一方、上記ナットの係合部分の軸横断面の外周形状の塑
性変形にともない、ナツトの軸横断面の内周形状が、第
３図に図示するようハイポトリコイド曲線に近い形状に
変形する。そのため、ナツトｌの内周面（めねじ４）が
、ボルト５の外周面（おねじ）を押圧するため、その内
周面と外周面との摩擦力により、ボルト５に対するナフ
Ｉ−１の回転は阻害される。

（第２実施例）本実施例にかかるナットは、上記第１実施例のナットの
係合部分とともにボルトとナットの締結を解除するため
の係止部分が形成されている。例えば、第６図（ａ）、
（ｂ）に図示するように、ナフト１の係合部分２の下部
（ボルト側）に、一度締めつけたナットを解除するため
の係止部分８　（本実施例では軸横断面の外周形状が六
角形状の係止部分）が形成されている。

しかして、かかるナフト１が軸度ボルトに締結し、該ボ
ルトにロック状態に締結したナツトを解除する場合、上
記係止部分に通常のスパナあるいはレンチの係合部分を
、あてがってナツトｌをボルトより解除することができ
る。尚、かかる場合のナツトの解除は、通常のナツトを
解除する場合と異なり、上述のとおり、ナツトのめねじ
がボルトのおねじを押圧してロックしているため、上記
押圧による摩擦力に抗して解除しなければならないため
大きな回転トルクを必要とする。

また、第７図（ａ）、（ｂ）に図示するように、上記第
１実施例のナット係合部分とともにナツトの一端に座面
９を形成してもよい、また、図示していないが、上記ナ
ツトの係合部分の軸横断面の外周形状をポリゴン断面の
外周形状、エピトロコイド曲線あるいはその他の非円形
状で構成しても上記作用と同様の作用効果が得られる。

（発明の効果）以上説明したように、本発明にかかるナットを使用すれ
ば、従来の如く、厳格に所定の回転トルクで締めつける
必要のある部分にナットを使用する場合でも、いちいち
所定の回転トルクにトルクレンチを調整してから用いな
くとも、常に設定した回転トルクで締めつけが可能とな
り、必要とする回転トルクに合わせて、例えば１０−・
使用のナット、１５ｋｇ−ａｍ用のナット、・・・ｋト
ロ用のナットと予め製作しておけば、所定の回転トルク
での締めつけが保証され、従来のように締めつけ回転ト
ルクを誤るというミスも生じない。

また、本発明にかかるナツトが、上記トルクリミット機
能の他に、上記ロック機能を有するため、振動を有する
機械、部位に使用する場合も、従来の如く、ダブルナッ
トあるいは割りビンを装着しなくとも、車にナツトのみ
使用すればよいため、作業効率が著しく向上する。さら
に、上記ダブルナツトあるいは割りピンを装着し忘れる
ことにより生じるミスも回避することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すナツトの平面図、第２図
は同一部断面を有する正面図、第３図は上記ナツトをボ
ルトに螺合させた場合のナットの係合部分の変形を示す
平面図、第４図は本実施例において用いたハイポトリコ
イド曲線、第５図は本発明にかかるナットをボルトに螺
合させた状態を示す斜視図、第６図（ａ）、（ｂ）、第
７図（ａ）、（ｂ）は本考案にかかる他の実施例を示す
平面図及び同一部断面を有する側面図である。１・・・ナット、２・・・ナットの係合部分、３・・・
ナツトの内周面部分、４・・・めねし、５・・・ボルト
、６・・・おねじ、７・・・ナツト係合部分の軸横断面
の外周線、８・・・ナツトの係止部分、９・・・座面。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）、外周面にその軸横断面の外周形状が非円形から
なる係合部分を、内周面にボルトのおねじ部分に対応す
るめねじが形成されているナットにおいて、該ナット外
周面の係合部分の軸横断面の外周形状を、ナットの回転
中心を中心とする円の外側に塑性変形域部分を設けた外
周線により構成することにより、該ナットの締めつけに
際し、一定以上の回転トルクが作用すると上記塑性変形
域部分が塑性変形し、締めつけ工具に対してナットがス
リップし、締めつけ後においてナットの上記塑性変形域
部分の変形に伴うナットの内周形状の塑性変形により、
該ナットの内周面が螺合するおねじの外周面を押圧する
ようにしたことを特徴とするトルクリミット機能及びロ
ック機能付ナット。
（２）、前記係合部分の軸横断面の外周線がポリゴン断
面の外周線よりなることを特徴とする特許請求の範囲第
１項記載のトルクリミット機能及びロック機能付ナット
。
（３）、前記係合部分の軸横断面の外周線がハイポトリ
コイド曲線よりなることを特徴とする特許請求の範囲第
１項記載のトルクリミット機能及びロック機能付ナット
。
（４）、前記係合部分の軸横断面の外周線がエピトロコ
イド曲線よりなることを特徴とする特許請求の範囲第１
項記載のトルクリミット機能及びロック機能付ナット。
（５）、前記外周線で構成される係合部分とともに、ボ
ルトとナットの締結を解除するための係止部分が形成さ
れていることを特徴とする特許請求の範囲第１項、第２
項及び第３項記載のトルクリミット機能及びロック機能
付ナット。
（６）、前記ボルトとナットの締結を解除するための係
止部分の軸横断面の外周形状が多角形であることを特徴
とする特許請求の範囲第４項記載のトルクリミット機能
及びロック機能付ナット。