JP4698378B2 - 温度調節器 - Google Patents
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Description
そして、加熱若しくは冷却する対象物の温度を検知する検温部が基準温度になった時に、設定ダイアルの目盛りがその基準温度を指すように調整する必要があった。
設定ダイアル周辺の構造は、複雑かつ積層状に組みたてられ、基準温度の目盛り調整のために操作する場所が、表面ではなく内部にあり、見えにくかった。また、手が届かないため、特殊な工具を用い、手探りで調整しなければならなかったため、熟練した作業員であっても時間をかけて行わなければならなかった。
本発明は上述した事情に着目してなされたものであり、特殊な工具を用いなくても、通常の作業員が基準温度の調整を容易にできるようにすると共に、工場での組立を容易にするものである。
図1はこの実施の形態1の温度調節器の分解斜視図である。図2はこの発明の実施の形態1の温度調節器の断面図である。
壁4に設けられた取付穴、温度調節器1の本体部5の背面に設けられた本体取付穴6に取付ねじ2を貫通させ、取付ねじ2に取付ナット3を螺着することにより、温度調節器1は壁4に固定される。
本体部5の前面にはカバー取付穴7が設けられており、カバー部8の前面から取付ねじ9を用い、カバー部8は本体部5に固定される。本体部5の上面及び下面には穴320が設けられており、中空チューブ、配線等、外部の機器と接続する必要のある配線の出口として用いられる。
ポテンショユニット18は、ケース20、カバー22、ポテンショメータ取付板21、ワイパー24、作動片25、ポテンショメータ17等から構成されている。金属部材で放熱板としても機能するポテンショメータ取付板21の取付穴36にねじ26で螺着することによりポテンショメータ17が取付けられている。また、ポテンショメータ取付板21に設けられた取付穴37にねじ27を螺着することによりポテンショメータ取付板21はケース20に取付けられている。放熱板であるポテンショメータ取付板21を介し、効果的にポテンショメータ17で発生する熱をポテンショユニット18から排出する構成となっている。ケース20のポテンショメータ取付板21が取付けられている面の下方には出力用の端子33〜35が設けられている。
作動片25の突起52と他端側の当接部56は組み立てられた状態で、図4に示すワイパーのほぼ中間位置51に当接するようになっている。当接部56と安定して当接するようにワイパーの中間位置51はワイパー長さ方向に対し横手方向に広がった形状となっている。
組み立てられた状態で、作動片25が図3に示すC方向に移動することにより、ワイパーの中間位置51に作動片25から力が加わり、ワイパーの接触子50もC方向と並行であるD方向に移動することとなり、ワイパーの接触子50はポテンショメータ17の表面と接しながらB方向に移動する。
図5にポテンショメータ17を用いた比例式温度調節器の結線図を示す。測定物の温度上昇に伴い、ポテンショメータ17の表面をワイパーの接触子50が接しながらF方向に移動すると、出力用の端子33と35、35と34の間の抵抗値が変化する。その抵抗値を測定し、温度制御に用いる。
特に、この温度調節器1の本体部5には、ポテンショユニット18以外に電気系の部品が他にないので、断線する等、電気系に明らかな問題があると判明した場合、ポテンショユニット18を交換すれば良いので、工場に持ち帰ることなく、現場で修理することも可能となる。
カバー部8を外しても、ポテンショメータ17、ワイパー24が外部に露出する構造ではないため、塵埃がポテンショユニット18内部に進入することがないので、ポテンショメータ17の精度低下、劣化を防止し、製品寿命が延び、保守点検の回数を減らすことができる。
内部ケーシング11の背面に設けた窪み部95にはバネ91の一端が嵌合され、バネ91の他端は、第1レバー90の背面に設けられた窪み部99と嵌合されており、第1レバー90は、内部ケーシング11から押圧されている。常に突起120の端面が後述する設定ねじ208に接するように付勢されている。
図6に第1レバー90の表面上に設けられた可変ダイヤル80近傍の図を示す。連結部材103と他端側の第1レバー90の表面には、ダイヤル軸81を中心に回動可能に可変ダイヤル80が設けられている。可変ダイヤル80には目盛りが表示されており、目盛りと反対側の可変ダイヤル80上には、クリップ83により固定されたボール82が設けられている。
図2に示すように板状の第2レバー86は第1レバー90とほぼ並行に設けられており、第2レバー86の側部には屈曲部112が設けられると共に、屈曲部112に貫通穴111が設けられている。内部ケーシング11の側面から延び、内部ケーシング11底面と略並行な軸85(図1参照)が、貫通穴111に挿入されることにより、軸85を中心に第2レバー86が回動可能に固定されている。
バネ92は第2レバー86がボール82と常に当接するように第2レバー86を付勢している。
ノブユニット12は取付ブラケット210、ナット209、ロックプレート206、インジケータ204、設定ノブ202等から構成されている。
取付ブラケット210のナット209にロックプレート206の設定ねじ208を取付け、インジケータ204の穴231にロックプレート206の突起部207を挿入し、突起部207の外周とナット203を螺着し、ロックプレート206に対しインジケータ204を固定する。さらに設定ノブ202の窪み部235内にナット203を収納した状態で、止めねじ201と、ロックプレート206の突起部207の内周面のネジとを螺着することで、設定ノブ202をロックプレートに固定する。
また、取付ブラケット210のナット209を取付けた面の裏面側にフリクションワイヤー212を取付け、図9の(b)及び(c)のようにノブユニット12を組み立てる。
ノブユニット12を組み立てた状態で、設定ノブ202を右側に回動させると、ナット209に対し、ロックプレート206の設定ねじ208が軸方向、フリクションワイヤー212側(図9(b)に示すH方向)へと移動する。設定ノブ202を左側に回動させると、逆側へと移動する。
図12に示しているナット209は、取付ブラケット210に対して、ある一定以上の力をナット209に加えるとナット209は回動するが、弱い力をナット209に加えても回動しない程度にカシメられている。
調整スパナ350でナット209を回動させても、設定ねじ208は軸方向(図9(b)H方向)に移動しないので、基準温度の時の変換素子14の突起部120の端面に、設定ねじ208の先端が当接している状態で、インジケータ205が設定溝211を指すように調整できる。
従来、積層に組みたてるため、内部が見えず、特殊な工具を用い、手探りで調整しなければならなかったため、熟練した作業員が時間をかけなければできなかった工場調整が、本実施の形態によれば、一般的に用いられるスパナで、熟練した作業員でない通常の者でも簡易に調整することができる。
ヒータ、コントローラ、検温部の設置方法、使用方法等は従来用いられていたものと同様である。現場の壁板に温度調節器1を設置し、中空のチューブを経由して変換素子14と配管内に設置した検温部を接続した状態で、検温部を配管に設置する。検温部の上流にはヒータが設けられており、コントローラによりヒータに流れる電力量が制御されるようになっている。そして、温度調節器1の端子33〜35に配線したケーブルはコントローラへと接続されている。
すると、設定ノブ22が40℃、検出温度30℃相当の位置になり、軸186を中心に第1レバー90がそれ相当の位置に移動する。すると、第1レバー90の動きが、第2レバー86、作動片25を経由し、ワイパー24へと伝わる。
端子の抵抗に応じたヒータの電力となるようにコントローラにより制御され、インジケータの目盛りが40℃である場合、コントローラは流体温度が40℃となるようにヒータ電力が制御される。
例えば23℃に流体を加熱するような設備において、設定ノブ202を23℃に合わせても、流体が25℃に加熱されてしまう場合について説明する。
図11(d)に示すように、止めねじ201を外し、設定ノブ202を外すと共に、ナット203を外す。ナット203を外すことにより、ロックプレート206に対し、インジケータ204は回動可能となる。
従来、現場での調整を行うことができない構成であったが、本実施の形態によれば、設定ねじ208の位置及び変換素子14の突起部120の端面の位置を固定したままで、インジケータ204の指針205の位置をずらすことができるので、現場にて、ドライバー等の簡易な工具で、簡単に基準温度のズレを調整することができる。
5 本体部
8 カバー部
11 内部ケーシング
12 ノブユニット
14 熱膨張型の温度−変位変換素子(変換素子)
15 変換素子ユニット
17 ポテンショメータ
18 ポテンショユニット
20 ケース
21 ポテンショメータ取付板
22 カバー
24 ワイパー
25 作動片
23〜35 出力用端子
50 接触子
52 突起
53 穴
54 ガイド
80 可変ダイヤル
82 ボール
85 軸
86 第2レバー
90 第1レバー
91、92 バネ
103 連結部材
113 当接部
186 軸
202 設定ノブ
203 ナット
204 インジケータ
205 指針
206 ロックプレート
207 突起部
208 設定ねじ
209 ナット
210 取付ブラケット
211 設定溝
214 締結カシメ
222 ロックプレート設定溝
230 ドットマーク
Claims (1)
- 設定温度に対応する位置に回動される設定ノブと、前記設定ノブに固定され、前記設定ノブの回動位置に応じた位置に移動する設定ねじと、熱膨張型温度−変位変換素子の膨張量と前記設定ねじの変位を加えた量に応じて、ポテンショメータと接触位置を変える接触子を自由端に有するワイパーとを備えた温度調節器において、
ナット保持部材に対し、一定以上の力では回動可能な状態で固定されたナットと
前記ナットに対して、回動量に応じ軸方向に移動する前記設定ねじと、
前記設定ねじの一端を保持する設定ねじ保持部材と、
前記設定ねじ保持部材と固定され、指針を表示する表示部と、
基準温度において前記指針の位置を確認する表示部とを有することを特徴とする温度調節器。
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