JPS6135804B2 - - Google Patents

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JPS6135804B2
JPS6135804B2 JP18067281A JP18067281A JPS6135804B2 JP S6135804 B2 JPS6135804 B2 JP S6135804B2 JP 18067281 A JP18067281 A JP 18067281A JP 18067281 A JP18067281 A JP 18067281A JP S6135804 B2 JPS6135804 B2 JP S6135804B2
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JP
Japan
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shaft
rotor
bail
gear
handle
Prior art date
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JP18067281A
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JPS5881730A (ja
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Kenichi Higuchi
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MANSANGYO JUGENGAISHA
Original Assignee
MANSANGYO JUGENGAISHA
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Publication date
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Priority to JP18067281A priority Critical patent/JPS5881730A/ja
Publication of JPS5881730A publication Critical patent/JPS5881730A/ja
Publication of JPS6135804B2 publication Critical patent/JPS6135804B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は魚釣り用のオープンフエイス型スピ
ニングリールに関するものである。
従来よりこの種のスピニングリールを用いて釣
を行なう場合、釣針に掛つた魚が逃げようとして
釣糸に過大な張力が作用したとき、釣糸が切断さ
れるのを防ぐために、通常次のような操作を行な
つている。
(イ) ハンドルの逆転防止機構をOFFにして、ハ
ンドルを手で逆転させてロータの回転を制御し
つつ釣糸を繰り出して釣糸の張力を調節する。
(ロ) ベイルを繰出し位置へ手動で反転させて釣糸
を自由に放出させ、釣糸の張力を調節する。
しかし乍ら、前者の方法では、ハンドルを連続
的に、しかも滑らかに逆転しなければならない上
に、万一ハンドルから手を離したときは、ハンド
ルは高速で逆転して、再びハンドルに手を触れる
ことが困難である。
また後者の方法では、ベイルに手を触れるため
に必ずハンドルから手を離す必要があり、逆転防
止機構がOFFの場合には、手を離すと同時にロ
ータが高速で逆転するので、ベイルに手を触れる
ことは危険である。従つて手動でベイルを反転で
きるのは逆転防止機構がONのときのみである。
上記の点に着目した改良型スピニングリールは
過去の特許または実用新案の公告公報或いは公開
公報に散見されるが、何れも前記の欠点を改良す
る手段としてリールの外面に、従来のリールには
取付けられていなかつた操作部(例えばレバー、
ピン、ツマミ等)を増設することによつて解決し
ているため、リールの操作が複雑となつていた。
この発明は、かかる問題点に鑑みてなされたも
ので、外観上、何等の操作部を増設することな
く、前記の操作を単にハンドルの逆転操作のみで
果し得るようになしたものである。
本発明の主たる目的は、ロータの逆転がハンド
ルへ伝達されないようになし、逆転防止機構が
OFFのとき、ハンドルを一定角度逆転すること
によつて、ロータにブレーキを掛けることがで
き、ハンドルを巻取方向へ回転するとブレーキが
解除されて自由に釣糸を巻取ることができる機能
を有し、又、逆転防止機構がONのとき、ハンド
ルを一定角度逆転することによつて、逆転防止機
構を自動的にOFFに切換えてロータの逆転を可
能にすると共に魚による釣糸の張力が作用してい
るときは、釣糸の張力でロータを逆転させてベイ
ルを巻取位置から繰出位置へ自動的に反転させて
糸を繰出させ、逆転防止機構が自動的にOFFに
切換えられても釣糸の張力が作用していないとき
は、ベイルを反転させず釣糸の縺れを防止する機
能を有するリールを提供することである。
また本発明の他の目的は、手動によつてベイル
を繰出位置又は巻取位置へ自由に動かすことがで
き、しかもベイルは繰出位置・巻取位置の2位置
でクリツプストツプさせられると共にベイルの反
転の動力源にはバネを用いないために反転動作は
円滑であり、2位置の各位置で安定してその位置
を保ち、手動または自動でもつて繰出位置に置か
れているベイルは、ハンドルを巻取方向へ回転さ
せることにより自動的に巻取位置へ反転させる機
能を有するリールを提供することである。
以下、この発明に係る魚釣り用スピニングリー
ルの実施例を図面を参照して説明する。
第1図及び第2図に於いて、1はスピニングリ
ールの本体、2は本体1に取付けられた脚で、こ
の脚2を利用してスピニングリールを釣竿に取付
ける。3はハンドル軸で、第3図及び第4図に示
す様に、本体1を左右に貫通し、両端部がボール
ベアリング4,5で支承され、その一端は多角形
に形成され、第5図に示す様に、ボールベアリン
グ5と嵌合している。またハンドル軸3の他端に
は対向する2条のカム6,6を有する円板7が一
体に設けられている。このハンドル軸3は中空で
あつて2面幅を持つた欠円状の貫通孔8を有して
いる。
上記ハンドル軸3の貫通孔8には第6図に示す
ハンドル9の軸芯10を貫通している。前記軸芯
10は、ハンドル軸3の貫通孔8と同じ断面形状
を有しており、軸芯貫通後、ハンドル軸3の両端
をカツプ11と締付けネジ12とで締付けて第7
図のように組立てる。
ハンドル軸3のカム6,6には、第8図に示す
形状のクラツチ爪13,13がカム溝14,14
を対接させて遊嵌され、爪先端部15,15を外
周方向に向けてスライド面16,16を第9図に
示す摩擦デイスク17の案内溝18,18内にス
ライド可能に遊嵌した状態で、第3図のように組
立てる。
また、ハンドル軸3の外周には、第3図に示す
様に、歯車ユニツト19及び逆転用フリーホイー
ル20が装着されている。前記歯車ユニツト19
はハンドル軸3に回転自在に遊嵌されており、第
3図および第10図乃至第12図に示す様に、そ
の両端に主軸21にトルクを伝達するための大歯
車22と、クランク歯車23と噛合う小歯車24
を一体に形成し、大歯車22の裏面にはクラツチ
爪13,13と噛合うための円弧状の凹陥部25
が設けられている。前記クラツチ爪13,13が
内方へスライドしているときは、爪先端部15,
15は凹陥部25と離脱していて、ハンドル軸3
と歯車ユニツト19は別々に回転可能で、クラツ
チ爪13,13が外方へスライドしているとき
は、爪先端部15,15は凹陥部25と噛合い、
ハンドル軸3と歯車ニニツト19は一体そなつて
回転する。また大歯車22の歯26は側面に設け
られており、主軸21と一体のピニオン歯車27
と噛合つている。
主軸21には逆転防止用のラチエツトホイール
28(第18図)、ボールベアリング29、カラ
ー30、座金31、ブツシユ32がロータ33の
ボス34と一体的に組立てられていて、軸承部3
5及びボールベアリング29で支承されてロータ
33と共に回転する。また主軸21は第2図に示
す様に、中空であつて、その中心には、前後方向
にスライド可能で、しかも過大なトルクが作用し
た時回転するスプール軸36が貫通されている。
37はスプール軸36の先端に取付けたスプール
である。38はスプール軸36の後端に軸方向に
は一体で回転方向にはフリーに取付けた摺動子
で、クランク歯車23に設けられたクランクピン
39を、摺動子38に刻設された縦溝40に係止
してある。41はスプール軸36の軸受である。
クランク歯車23が歯車ユニツト19の小歯車2
4によつて回転させられると、スプール軸36
は、クランク歯車23に設けたクランクピン39
によつて摺動子38を介して前後方向に摺動運動
してスプール軸36の先端に取付けられたスプー
ル37を前後方向に摺動させる。またスプール3
7とスプール軸36は一体的であるから、釣糸に
不測の過大な張力が働いたときに回転して釣糸を
繰出す作用をする。スプール軸36の回転を阻止
する制動力はドラツグ42にて調節する。
ロータ33には、2個のロータアーム43,4
4が取付けられており、一方のロータアーム43
の中空部にはベイル駆動用の平歯車45,46が
噛合状態で収容され、カバー47にて押えらてい
る。上記平歯車45は軸48と一体に形成されて
おり、当該軸48はロータ33に設けた穴49に
回転自在に嵌合して内部へ貫通し、その先端には
ピニオン傘歯車50第32回が固定されている。他
方の平歯車46はカバー47の穴に回転自在に支
承されていて、カバー47の外部へ露出した軸端
には一方のベイルアーム51が軸と一体的に回転
できるようにネジ止め固定されている。他方のロ
ータアーム44には他のベイルアーム52が回転
自在に取付けられ、両ベイルアーム51,52の
回転中心軸線は同一線上にある。そして上記両ベ
イルアーム51,52間にベイル53が取付けら
れる。54はベイルアーム51に取付けたライン
ローラである。55はクリツク止め用のボールで
ロータアーム43に設けた穴56に収納され、コ
イルバネ57によつて常に平歯車45に押付けら
れている。そして平歯車45の裏面には第13図
に示す様に、上記のクリツク止め用のボール55
が喰い込むための巻取位置決めクボミ58と繰出
位置決めクボミ59が設けられており、第13図
ではボール55が巻取位置決めクボミ58に喰込
んだ場合を示し、この位置でベイル53は第26
図に示す様に巻取位置にあつて安定している。第
14図では、ボール55が繰出位置決めクボミ5
9に喰込んだ場合を示し、この位置でベイル53
は第15図に示す繰出位置にあつて安定してい
る。
ハンドル軸3に装着された逆転用フリーホイー
ル20は、第16図に示す様に、内輪60、外輪
61、及び鋼球62等から成つている。内輪60
は中心孔をハンドル軸3の多角形ボス部3aと同
形に形成してこれに嵌合固定しており、外面には
勾配を有する凹陥した曲面部のレース面63が1
個以上設けられ、その他の外面部は外輪61の内
径と同径に形成されている。内輪60と外輪61
とは回転自在に遊嵌すると共に軸方向には相対移
動しない様に組立てられ、レース面63と外輪6
1との空隙部には、その最大隙間よりやや小さい
鋼球62に保持させてある。また外輪61の外周
には長穴64を形成してある。この逆転用フリー
ホイール20は、第16図に於いて、ハンドル軸
3を反時計方向に回転させると内輪60だけが自
由回転し、時計方向に回転させると、内輪60、
鋼球62及び外輪61が一体となつて回転する。
第1図において、本体1には紙面の手前方向に
本体カバーが、本体にネジ止めされているが、本
体カバーには、後方に制動子65が制動子軸66
に揺動自在に取付けられている。この制動子65
は上方が本体カバーの内面に対接し、第9図に示
す関係位置で摩擦デイスク17の星形の歯69に
接している。また制動子65は第17図に示す本
体カバーに取付けられた扇形バネ67及び制動子
軸65に取付けられた接触用バネ68に抗して摩
擦デイスク17の中心と制動子軸66の中心を結
ぶ中心線の両側位置に弾力的に位置させられてい
る。
第1図に於いて、ハンドル9を反時計方向へ回
転させると(以下これを正転と称す)、ハンドル
軸3は反時計方向に回転し、カム6,6及び摩擦
デイスク17の案内溝18,18に共通して嵌合
しているクラツチ爪13,13によつて摩擦デイ
スク17も反時計方向に回転し、制動子65は摩
擦デイスク17の歯69と噛合つて第9図鎖線の
位置から実線の位置へ揺動する。このとき制動子
65は扇形バネ67の突起部70と干渉して摩擦
デイスク17の回転を一時的に妨げ、摩擦デイス
ク17とハンドル軸3のカム6,6との間で相対
的角変位を生じさせるので、クラツチ爪13,1
3が外方へスライドしてハンドル軸3と歯車ユニ
ツト19とは結合状態になる。従つてハンドル9
の回転トルクは歯車ユニツト19へ伝達され、大
歯車22、ピニオン歯車27、主軸21を介し
て、ロータ33は巻取方向に回転し、また、スプ
ール軸36に取付けたスプール37は前後方向に
移動する。ロータ33の正転方向は第1図のリー
ルを左側から正面に向つて見た場合、時計方向回
転である。また逆転用フリーホイール20は内輪
60のみ自由に回転する。
ハンドル9を時計方向へ回転させると(以下こ
れを逆転と称す)、ハンドル軸3は時計方向に回
転し、制動子65は摩擦デイスク17の車歯69
と噛合つて第9図実線の位置から鎖線の位置へ揺
動する。このとき前記と同様摩擦デイスク17の
回転を一時的に妨げて摩擦デイスク17とカム
6,6との間で相対的角変位を生じさせるので、
クラツチ爪13,13は内方へスライドしてハン
ドル軸3と歯車ユニツト19の結合は解除され
る。従つてハンドル軸3だけが逆転し、ロータ3
3は回転しない。また逆転用フリーホイール20
は、内輪60と外輪61とが一体に回転する。
また魚の張力によつてロータ33が逆転させら
れると、歯車ユニツト19は逆転し、クラツチ爪
13,13を介して摩擦デイスク17とハンドル
軸3に回転トルクが伝達される。すると、摩擦デ
イスク17は時計方向に回転し、制動子65は、
摩擦デイスク17の歯69と噛合つて第9図に示
す実線の位置から鎖線の位置へ移動し、前記ハン
ドル逆転の場合と同様に、クラツチ爪13,13
は内方へスライドしてハンドル軸3と歯車ユニツ
ト19の結合が解除される。従つてハンドル9は
回転せず歯車ユニツト19のみが逆転する。
尚、ハンドル軸3と歯車ユニツト19が、結合
又は離脱を始めてから完了するまでには、クラツ
チ爪13,13がカム6,6に沿つて外方又は内
方へスライドしなければならず、この間ではハン
ドル軸3と歯車ユニツト19はカム6,6の形状
に応じて共廻り又は空廻りする。この場合の角度
範囲を過渡区間と称す。
ハンドル軸3と歯車ユニツト19の結合が解除
されて以後、両者の摩擦による軽微なトルクの伝
達があるが、ハンドル9を逆転させた場合に期待
する諸機能は、何れもハンドル9の逆転角が限定
されており、連続的に逆転させないので問題はな
い。
また魚の張力によつてロータ33が逆転してい
るとき、ハンドル9から手を離した場合、上記の
摩擦トルクのために歯車ユニツト19、ハンドル
軸3及び摩擦デイスク17が一体に逆転すること
になるが、これは摩擦デイスク17に対する制動
子65の接触圧を調整することにより防止でき
る。即ち、制動子65が第9図に示す鎖線の位置
にあるときは、接触用バネ68による摩擦デイス
ク17への押圧力が強く、実線の位置にあるとき
は弱くなる様になす。これにより、逆転時には、
ハンドル軸3は摩擦デイスク17、クラツチ爪1
3及びカム6と一体的に静止し、歯車ユニツト1
9のみが逆転する。また正転時は、ハンドルの正
転トルクの損失を少なくできる。この接触用バネ
68の調整は制動子軸66を回転させることによ
り簡単に調整できる。
第1図、第2図及び第18図において、71は
切換軸で、右端部を本体の後方に設けた穴に、左
端部を本体前方のフランジ72に設けた穴73
(第19図参照)に夫々回転自在に支承されてい
る。切換軸71の左側に設けられた欠円断面部7
4に軸方向にスライド可能で且つ一体に回転する
プツシユレバー75が嵌合され、更にプツシユレ
バー75に接してプツシユブロツク76が切換軸
71の回転の影響を受けることなくスライド可能
に貫挿されていて、止め輪77にて右方への移動
が規制されている。78は切換軸71の右側に結
合されたホーク、79は手動切換えボタンで、両
端のオーバル形の部分が本体1の左右に設けた同
形の穴に貫挿支承され、当該突出部を手動でON
又はOFFの矢印方向へ押してスライドさせる。
この切換えボタン79の中央部にはホークピン8
0が固定されており、ホーク78の溝81に遊嵌
している。従つて切換えボタン79のスライドに
より切換軸71は一定角度旋回し、プツシユレバ
ー75も旋回する。82は切換軸71の左端に貫
挿された復帰バネで、プツシユレバー75と本体
1のフランジ72に夫々接し、組立状態で常にプ
ツシユレバー75及びプツシユブロツク76を右
方向に弾力的に圧迫すると共にプツシユブロツク
76とプツシユレバー75を左方へスライドさせ
ることを許す。プツシユレバー75は第20図に
示す様に、2方向に延びるカム83,84を有
し、一方のカム83に斜面85を形成してある。
主軸21に設けられた逆転防止用のラチエツト
ホイール28(第18図)と前記プツシユレバー
75とは第21図及び第22図に示す配置関係に
組立てられている。86は逆転防止用のラチエツ
トホイール28に係合して主軸21の逆転を防止
するラチエツトで、本体1のフランジ72の内面
に揺動自在に取付けられている。87はラチエツ
ト86の背面を押圧してラチエツトホイール28
の歯面へ軽く圧迫するためのラチエツト作動バ
ネ、88はラチエツト86先端のL形突起部に主
軸21側から接するラチエツト解除バネで、共に
本体1の内面に取付けられている。前記ラチエツ
ト解除バネ88はプツシユレバー75のカム84
にて動作させられる。またラチエツト解除バネ8
8の中間部は第23図に示す様に傾斜させてあ
り、逆転防止ONの状態でカム83の斜面85と
接する様に構成してある。
89は前記逆転防止機構のプツシユブロツク7
6に連動するリンク機構であつて、逆転用フリー
ホイール20の外輪61の長穴64にリンクピン
90を遊合させた第1リンク91と、支点ピン9
2によつて本体1に揺動自在に取付けられた第2
リンク93と、プツシユブロツク76のジヨイン
トピン94に揺動可能に取付けられた第3リンク
95とより成り、第1リンク91と第3リンク9
5は夫々第2リンク93の端部に回転自在に枢着
してある。第2リンク93の揺動運動が第3リン
ク95に与える揺動は、第3リンク95に設けた
ジヨイントピン穴96をジヨイントピン94の直
径よりやや大きくすると共に取付座97の取付面
を曲面にすることによつて円滑に動作するように
構成してある。前記リンク機構89はハンドル9
の逆転により逆転用フリーホイール20の外輪6
1が回転して揺動させられ、プツシユブロツク7
6及びプツシユレバー75を前進させる。但し、
ハンドル9の過渡区間ではリンクピン90が長穴
64内で移動するのみで、リンク機構89は動作
せず、この間にハンドル軸3と歯車ユニツト19
の結合が解除される。
本体1のフランジ72には第19図及び第24
図に示す様に、プツシユレバー75に対応させて
ブレーキ用プツシユピン98及びベイル反転用プ
ツシユピン99を夫々の穴100,101にスラ
イド可能に挿入されている。ブレーキ用プツシユ
ピン98は、一体成形された三角形状のカム10
2をブレーキ穴107の中央部を貫通するスリツ
ト103に案内されるように取付けられ、フラン
ジ72の背面へ貫通した部分には、常にプツシユ
ピン98を後方へ押付けるためのバネ104及び
止め輪105を有している。またベイル反転用プ
ツシユピン99もフランジ72の背面へ貫通した
部分には常に当該プツシユピン99を後方へ押付
ける為のバネ106及び止め輪107を有してい
る。そして、逆転防止機構OFFのときはブレー
キ用プツシユピン98がプツシユレバー75のカ
ム84と僅かの隙間を空けて対面し(第21図及
び第25図参照)、逆転防止機構ONのときベイル
反転用プツシユピン99がプツシユレバー75の
カム84と僅かの隙間を空けて対面する(第22
図及び第26図参照)様に組立てられ、夫々の対
応位置でプツシユレバー75にて所定時前方へ押
出される。
本体1のフランジ72に形成されたブレーキ穴
107には、第27図に示すブレーキ108がス
ライド可能に挿入され、リールの正常な使用状態
では、自重でもつてブレーキ穴107の内方へ向
けてスライドする様に構成される(第24図参
照)。またブレーキ108は内側に勾配溝109
を有し、当該勾配溝109はブレーキ用プツシユ
ピン98のカム102と対接している。ブレーキ
108の外面側に適度な弾力と摩擦係数を有する
ブレーキシユー110が埋込まれて居り、ハンド
ル9を正転した状態ではブレーキシユー110の
表面は第25図に示すようにロータ33の内面と
僅かな隙間を空けて対面している。
第1図、第2図及び第26図に於いて111は
主軸21と一体的に組立てられたプツシユ32の
外径部に回転自在に嵌挿された傘歯車本体、11
2はロータ32の内部にネジ止めされた制御機構
である。傘歯車本体111は、第28図乃至第3
0図に示す様に、部分的に傘歯車113が設けら
れ、その両端にピニオン傘歯車ストツパー128
が形成されており、当該傘歯車113はベイルア
ーム51に連動するピニオン傘歯車50と噛合つ
ている。ピニオン傘歯車50は一部に歯のない個
所があり、この部分で止めネジ114にて軸48
に固定されている。前記ピニオン傘歯車50の回
転角は、ベイル53の反転角と等しく180゜以下
であるから歯は全周に亘つて設けなくてもよい。
傘歯車本体111に形成された溝115には、
第29図に示すストツパ爪116が図の方向に収
容され、傘歯車本体111の法線方向にスライド
可能となつている。ストツパ爪116のバネ溝1
18には傘歯車本体111に設けられたストツパ
バネ119が係合しており、このストツパバネ1
19の弾性によりストツパ爪116は常に中心方
向へ圧迫されていて、ストツパ爪116の先端突
起部120は傘歯車本体111の凹陥部121収
納され、傘歯車本体111の外径とストツパ爪1
16の外面は同一円周上にある。また傘歯車本体
111の背面にはベイル反転用プツシユピン99
と干渉する勾配溝129が形成される。
またストツパ爪116と一体に設けられたピン
122は第31図に示す制御機構112に形成さ
れたL形の案内溝123に遊嵌しており、第32
図乃至第35図に示す様に、案内溝123の範囲
内で移動可能であり、その間でストツパ爪116
を退入或いは突出させる。
制御機構112にはピン規制レバー124が揺
動可能に取付けられており、規制レバーバネ12
5にて常に制御機構112に形成された規制レバ
ーストツパ126に押付けられている。この規制
レバー124は端部が案内溝123の緩やかなア
ール部123aより内方に突出しており、ストツ
パ爪116のピン122が外方から内方へ移動す
るときは、ピン122が規制レバー124の外面
に沿つて動き、規制レバー124を通過した後、
ストツパバネ119により瞬間的に案内溝123
の内方に移動し、ストツパ爪116が第32図の
状態に退入する。またピン122が内方から外方
へ移動するときは、規制レバー124を押し乍ら
アール部123aに沿つて滑らかに移動し、スト
ツパ爪116は漸次突出する。また前記ストツパ
爪116は本体1のフランジ72に直交して形成
されたストツパ爪当り板127に対して、第26
図に示す様に、内方位置にあるときは、ストツパ
爪116の突起部120と当り板127とは干渉
せず、傘歯車本体111を自由に回転可能とし、
突出位置にあるときは、突起部120と当り板1
27とが干渉して傘歯車本体111の回転を停止
する様に構成してある。
上記構成のスピニングリールの機能及び動作を
説明する。
ハンドル9を正転させると、ハンドル軸3と歯
車ユニツト19は結合状態になり、歯車ユニツト
19の大歯車22からピニオン歯車27を介して
主軸21が回転させられロータ33が回転し、同
時に小歯車24からクランク歯車23を介してス
プール軸36が前後動し、スプール37が前後に
移動させられる。またハンドル9を逆転させる
と、ハンドル軸3と噛車ユニツト19の結合が解
除され、ハンドル9のみが逆転可能になる。この
場合、歯車ユニツト19が解放されているので、
ロータ33は逆転可能となつている。
一方逆転防止機構OFF、即ち、逆転防止機構
の切換ボタン79をOFFの方向へ押した場合、
切換軸71及びプツシユレバー75がOFF位置
(第18図実線位置)へ旋回し、プツシユレバー
75のカム84がラチエツト解除バネ88を外方
へ圧迫してラチエツト86を揺動させ、ラチエツ
トホイール28から離脱させて主軸21の逆転を
可能にする(第21図参照)。
切換えボタン79をONの方向へ押した場合、
切換軸71及びプツシユレバー75がON位置
(第18図鎖線位置)へ旋回し、プツシユレバー
75のカム84がラチエツト解除バネ88から離
れて、ラチエツト解除バネ88を自己の弾力によ
つてラチエト86から離脱させ、ラチエツト作動
用バネ87の弾力によつてラチエツト86をラチ
エツトホイール28の歯に係合させ、主軸21の
逆転を不可能にし(第22図参照)、ロータ33
の逆転を防止する。
従つて逆転防止機構がOFF,ONの何れの場合
でもハンドル9を正転させればロータ33は巻取
方向に回転し、逆転防止機構ONのときのみロー
タ33は逆転が防止される。
また逆転防止機構OFFの状態ではプツシユレ
バー75のカム84はブレーキ用プツシユピン9
8に対接し、ONの状態ではカム84はベイル反
転用プツシユピン99と対接している。
従つて逆転防止機構のOFFの状態で、ハンド
ル9を逆転させると、先ず、ハンドル軸3に設け
られた逆転用フリーホイール20の外輪61が一
体に回転し、過渡区間では外輪の動きはリンクピ
ン90に伝達されずこの間でハンドル軸3と歯車
ユニツト19の結合が解除される。過渡区間を過
ぎて後、逆転用フリーホイール20の外輪61か
らリンクピン90を経てリンク機構89に動力を
伝え、第3リンク95を前方へ動かし、第3リン
ク95と連結したプツシユブロツク76及びプツ
シユレバー75を復帰バネ82に抗して前方へス
ライドさせる。すると、プツシユレバー75に対
接するブレーキ用プツシユピン98が突き出さ
れ、ブレーキ用プツシユピン98のカム102は
本体1のフランジ72に配置されたブレーキ10
8の勾配溝109とスライドしつつ、ブレーキ1
08をフランジ72の法線外方へ押出し、ブレー
キ108の外面のブレーキシユー110をロータ
33の内面へ圧迫させてロータ33の回転を制御
する(第25図および第36図参照)。このブレ
ーキシユー110がロータ33の内面を圧迫する
力は、ほぼハンドル9の逆転トルクに比例するの
で、ハンドル9を逆転する力を加減することによ
つて自由にロータ33の回転制御を行なうことが
できる。
ハンドル9を逆転から正転させると、第16図
及び第18図に示す様に、逆転用フリーホイール
20の内輪60はハンドル軸3と一体に反時計方
向に回転し、外輪61と内輪60との間のボール
62の噛合が解除される。すると、プツシユレバ
ー75及びプツシユブロツク76への押圧力がな
くなり、両部材は復帰バネ82の反撥力によつて
元位置へ復帰すると共に第3リンク95を後方へ
押し、第2リンク93を介して第1リンク91を
復帰させる。そしてブレーキ用プツシユピン98
は自己の有するバネ104の反撥力によつて元位
置へ復帰し、ブレーキ108は自重で内方へ後退
し、ロータ33の制動は解除される(第25図参
照)。
また逆転防止機構ONの状態で、ハンドル9を
逆転させると、前記と同様ハンドル9の過渡区間
を過ぎて後、逆転用フリーホイール20及びリン
ク機構89を介してプツシユブロツク76及びプ
ツシユレバー75を前方へスライドさせる。する
と、プツシユレバー75の一方のカム83の斜面
85が第23図鎖線で示す様に、ラチエツト解除
バネ88を押付けてラチエツト86を側方へ揺動
させ、ラチエツトホイール28から離脱させ、逆
転防止機構をOFFにし、主軸21並びにロータ
33の逆転を可能にする。これ以後、更にプツシ
ユレバー75が前方へ移動してもカム83は斜面
85に続く軸と平行な外面がラチエツト解除バネ
88の端部をスライドして押付けるので、当該バ
ネ88の位置は変化せず、逆転防止機構はOFF
の状態に保持される。またプツシユレバー75の
移動により他方のカム84が対接するベイル反転
用プツシユピン99を前方へ押出し、ロータ33
の逆転に伴なつてベイル53を反転可能な状態に
なす(第15図参照)。
ハンドル9を逆転状態から正転させると、逆転
用フリーホイール20の外輪61は復帰し、リン
ク機構89及びプツシユレバー75とプツシユブ
ロツク76は元位置に復帰し、ラチエツト解除バ
ネ88は押圧を解かれ、ラツチエツト86がラチ
エツトホイール28に噛合つて逆転防止機構が
ONとなつてロータ33の逆転が停止させられる
と共にベイル反転用プツシユピン99が自己の有
するバネ106によつて元位置へ復帰する。
ロータ33に設けられているベイル53は手動
でもつて反転可能であつて、ベイル53を第13
図及び第26図に示す巻取位置から繰出位置へ反
転させると、ベイルアーム51,52が回転し、
平歯車46は時計方向に回転し、平歯車45は反
時計方向に回転する。従つて第32図においてピ
ニオン傘歯車50は平歯車45と共に回転する。
ピニオン傘歯車50と噛合つている傘歯車113
は傘歯車本体111の裏面に有るため、傘歯車1
13は時計方向に回転せんとし、傘歯車本体11
1及びストツパ爪116を経てピン122にトル
クを伝える。手の力で規制レバーバネ125の弾
力に抗してピン規制レバー124を揺動させるだ
けのトルクをピン122に伝えることは容易にで
きるので、ピン122はストツパ爪116及び傘
歯車本体111と共に時計方向へ回転する。ベイ
ル53を手で把握しているためにロータ33は回
転せず、従つて制御機構112も回転しないこの
ようにして第34図の位置関係に達したとき、ベ
イル53は繰出位置に在り、ストツパ爪116は
外方へ突出し、平歯車45は第14図の位置まで
回転して、ボール55が繰出位置決めクボミ59
へ嵌入しベイル53の位置は安定する。
ベイル53を繰出し位置から巻取位置へ反転し
た場合、平歯車46は反時計方向へ回転し、他方
の平歯車45は時計方向に回転する。従つて第3
4図においてピニオン傘歯車50も平歯車45と
共に回転する。そしてピニオン傘歯車50と噛合
つている傘歯車113は反時計方向に回転し、ス
トツパ爪116はピン122を制御機構112の
ピン規制レバー124の外面に沿つて右へ移動さ
せ、案内溝123のL形部でピン122は内方へ
引込まれ(第32図参照)、ストツパ爪116も
内方へ引込まれる。ベイル53を手で把握してい
るためロータ33は回転せず、制御機構112も
回転しない。このようにして第32図の位置関係
に達したとき、ベイル53は巻取位置に在り、平
歯車45は第13図の位置まで回転して、ボール
55が巻取位置決めクボミ58へ嵌入しベイル5
3の位置は安定する。
またベイル53が繰出位置にあるときにハンド
ル9を正転させると、第34図においてロータ3
3は時計方向に回転する。この場合、ストツパ爪
116は外方へ突出しているので、本体1のフラ
ンジ72に一体のストツパ爪当り板127とスト
ツパ爪116の先端突起部120は衝突して傘歯
車本体111の回転は停止し、ロータ33と制御
機構112だけが時計方向へ回転する。ピニオン
傘歯車50はロータ33と共に公転しており、傘
歯車113との噛合関係は変化し、ピニオン傘歯
車50は自転する。この自転方向は、第14図の
平歯車45を時計方向に回転させるように廻わ
る。制御機構112が時計方向へ回転する結果、
その案内溝123は静止したピン122に対して
左へ移動し、ピン規制レバー124の外面でピン
122を案内する。そしてピン規制レバー124
の右端がピン122の中心を通過すると、ピン1
22は案内溝123の内方へ引込まれる。(第3
2図参照)。一方ストツパ爪116の突起部12
0とストツパ爪当り板127とは、ピン122が
案内溝123をロータ33の中心方向へ進んでい
る間も接触し続け、ピン122が引込まれた瞬間
に接触が解除される(第26図参照)。従つてこ
の間は傘歯車本体111は停止し続け、ピニオン
傘歯車50は自転しつつ公転する。その結果、ピ
ニオン傘歯車50と共に回転する平歯車45は第
13図に示す位置まで時計方向回転し、ボール5
5が巻取位置決めクボミ58内に嵌り込み安定す
る。同時に平歯車46が反時計方向に回転してベ
イル53を巻取位置まで反転させる。この後、ス
トツパ爪116の突起部120とストツパ爪当り
板127の接触は解除され、傘歯車本体111は
回転可能になり、ロータ33と共に回転する。
ベイル53が巻取位置にあるとき、ハンドル9
を正転させると、ベイル53が巻取位置にあれ
ば、ストツパ爪116は傘歯車本体111の凹陥
部121内に入つており、ストツパ爪当り板12
7と干渉しない位置に保たれている(第32図参
照)。今ハンドル9を正転させると、ロータ33
は時計方向に回転する。ロータ33のトルクは、
制御機構112、ピン122及びストツパ爪11
6を経て傘歯車本体111に伝えられ、傘歯車1
13はロータ33と一体的に回転する。傘歯車1
13と噛合つているピニオン傘歯車50の軸48
はロータ33に支承されているので、ピニオン傘
歯車50はロータ33と共に時計方向へ公転す
る。従つて傘歯車113とピニオン傘歯車50の
噛合関係は変化せず、ピニオン傘歯車50は自転
しない従つてピニオン傘歯車50に連動する平歯
車45,46は回転せずベイル53は巻取位置に
保持され、ロータ33と共に回転する。また平歯
車45の巻取位置決めクボミ58内にボール55
が嵌入して平歯車45を巻取位置て安定させ、糸
を巻取る際の糸の波動によつてベイル53が繰出
位置の方向へ反転しようとするのを防ぐ。
ベイル53が巻取位置にあるとき、糸の張力に
よつてロータ33が逆転した場合、ロータ33が
逆転した場合、ロータ33は反時計方向に回転す
る。ロータ33のトルクは制御機構112のピン
規制レバー124を経てピン122に伝達され、
ピン規制レバー124が揺動しない限り、トルク
はストツパ爪116を経て傘歯車本体111に伝
達され、傘歯車本体111はロータ33と共に反
時計方向へ回転する。この場合、ピン規制レバー
124がピン122から受ける慣性による反作用
によつて揺動しない様に規制レバーバネ125に
て弾力を附勢されており、ピン規制レバー124
は揺動しない。一方ピニオン傘歯車50の軸48
はロータ33に支承されていて、ロータ33と共
に公転するので、傘歯車113とピニオン傘歯車
50の噛合関係は変化せず、ピニオン傘歯車50
は自転しない。従つてベイル53は巻取位置に保
たれ、ロータ33と共に逆転する。
ベイル53が巻取位置にあり、逆転防止機構が
ONのとき、ハンドル9を逆転させると、ハンド
ル9の逆転よつて先ず逆転防止機構がOFFに切
換えられ、その後ベイル反転用プツシユピン99
が傘歯車本体111に押付けられる(第15図参
照)。傘歯車本体111の背面にはベイル反転用
プツシユピン99が当る位置と同じ同心円周上に
勾配溝129が設けられており、傘歯車本体11
1がロータ33の逆転方向に回転していれば、ベ
イル反転用プツシユピン99が勾配溝129に引
掛かるように構成されている。
従つて糸に張力が働いていないときは、ロータ
33及び傘歯車本体111は共に逆転せず、ハン
ドル9を逆転してもベイル反転用プツシユピン9
9は傘歯車本体111の背面を突くだけであつて
ベイル53は巻取位置のままである。
糸の張力によつてロータ33が逆転すると、ベ
イル反転用プツシユピン99は勾配溝129と同
心の円周上をスリツプし乍ら勾配溝129内に押
込まれ、傘歯車本体111の回転を急停止させる
(第15図参照)。するとロータ33と共に反時計
方向に回転している制御機構112のピン規制レ
バー124はロータ33の慣性によつて衝撃的に
ピン122に当り、規制レバーバネ125の弾力
に打ち勝つてピン規制レバー124を揺動せし
め、案内溝123のアール部123aに沿つてピ
ン122の移動を可能にする。制御機構112は
引続きロータ33の慣性によつて反時計方向へ回
転し、ピン122を外方へ押出しピン122が案
内溝123の左端に接近するまで回転する。一方
ピニオン傘歯車50の軸48はロータ33に支承
されてロータ33と共に公転するため傘歯車本体
111が急停止した後は、公転し乍ら自転し、傘
歯車113の端部に形成されたピニオン傘歯車ス
トツパ128(第30図参照)に当つて停止す
る。この時ピン122は外方であり、ストツパ爪
116が突出してストツパ爪当り板127との干
渉位置に出る。ロータ33はピニオン傘歯車50
の停止と同時に停止する。ロータ33が停止する
までのピニオン傘歯車50の自転により、平歯車
45は反時計方向に回転し、他方の平歯車46は
時計方向に回転してベイル53を繰出位置へ反転
させ、糸を自由に繰出させる。これによりロータ
33を逆転させる原因は消失する。
尚、上記した諸機能を発揮するスピニングリー
ルは、上記実施例にのみ限定されるものではな
く、他に種々の構造を取り得ることができる。例
えば、 (a) 逆転用フリーホイールと偏心リンクを組合せ
てハンドルを逆転したときだけ偏心リングが作
用して実施例のリンク機構と同様の機能を発揮
させる構造。
(b) 正転用フリーホイールと逆転用フリーホイー
ルを組合せて1組の構造体として実施例と同様
の機能を発揮させる構造。
(c) ベイル反転機構のクリツプストツプ機能に代
えてベイルを巻取位置と繰出位置の2位置へ強
制的に位置決めさせるようなバネを、ロータの
内部またはロータアーム内に設けることによ
り、ベイルを安定させ、実施例と同様の機能を
発揮させる構造。
(d) ベイル反転機構の歯車列に代えて、爪と爪車
等の組合せ機構として実施例と同様の機能を発
揮させる構造。
(e) 逆転用フリーホイールの外輪に設けた長穴に
代えて内輪の勾配レース面と連続する同心円状
のレース面を追加することにより実施例と同様
の機能を発揮させる構造。
(f) 逆転防止機構の切換軸を一定角度だけ旋回さ
せる機構としてリール本体の外部から直接手動
で旋回させるノブ等を設けた構造。
等が可能であり、更に本発明要旨の範囲内で任
意に改変し得ることは勿論である。
以上説明した様に、この発明スピニングリール
を用いれば、ベイルを手動で反転可能であり、釣
り仕掛けの投入時ベイルを手で繰出し位置へ反転
させて糸を自由に繰出させることができ、仕掛け
の投入後、手で或いはハンドルを正転させること
によりベイルを巻取位置へ反転させて糸を巻取り
可能な状態にできる。また魚の取込み時、ハンド
ルを正転させることにより糸を巻取ることができ
る。この巻取り時、糸に過大な張力が作用する
と、逆転防止機構がOFFの場合では、ロータは
逆転して糸を繰出するがハンドルを所定角度逆転
させることによりロータに制動力を与えてロータ
の回転を制御させることができ、糸の繰出しを自
在に調整できる。また逆転防止機構がONのとき
はハンドルを所定角度逆転させることにより、逆
転防止機構をOFFに切換えると共にロータの逆
転によりベイルを繰出位置へ反転させて糸を自由
に繰出させて糸の切断を防止することができる。
この場合は適当な時点でハンドルを正転させてベ
イルを巻取位置へ反転させる。
このようにハンドルの正転或は逆転操作によに
魚釣り時のあらゆる条件に即座に対応することが
でき、便利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明スピニングリールの一実施例を
示す断面図、第2図は主軸を中心に切断した断面
図、第3図は歯車ユニツトとハンドル軸とを示す
断面図、第4図はハンドル軸の斜視図、第5図は
ハンドル軸の軸受構造を示す正面図、第6図はハ
ンドルの斜視図、第7図はハンドルの組付け状態
を示す断面図、第8図はクラツチ爪の斜視図、第
9図は摩擦デイスクと制動子とを示す正面図、第
10図は歯車ユニツトの半断面図、第11図は歯
車ユニツトの要部を示す左側面図、第12図は歯
車ユニツトの要部を示す右側面図、第13図及び
第14図は平歯車の噛合関係を示す要部平面図、
第15図はベイル繰出位置でのリールの断面図、
第16図は逆転用フリーホイールの断面図、第1
7図は制動子及び扇形バネの斜視図、第18図は
逆転防止機構及びリンク機構の斜視図、第19図
は本体のフランジとブレーキ用プツシユピン及び
ベイル反転用プツシユピンを示す斜視図、第20
図はプツシユレバーの斜視図、第21図及び第2
2図は逆転防止機構とラチエツトホイールとの関
係を示す断面図、第23図はプツシユレバーとラ
チエツト解除バネとの関係を示す要部断面図、第
24図は本体フランジとブレーキとの関係を示す
正面図、第25図は逆転防止機構を示すリールの
一部破断側面図、第26図はベイル反転機構を示
すリールの断面図、第27図はブレーキの形状を
示す斜視図、第28図は傘歯車本体を前面側から
見た斜視図、第29図はストツパ爪の斜視図、第
30図は傘歯車本体を背面側から見た斜視図、第
31図は制御機構を示す斜視図、第32図、第3
4図はベイル反転機構を示す縦断正面図、第33
図及び第35図はベイル反転機構の横断面図、第
36図は逆転防止機構の一動作を示すリールの一
部破断側面図である。 1……本体、3……ハンドル軸、19……歯車
ユニツト、20……逆転用フリーホイール、21
……主軸、33……ロータ、37……スプール、
33……ロータ、53……ベイル、75……プツ
シユレバー、79……切換えボタン、89……リ
ンク機構、98……ブレーキ用プツシユピン、9
9……ベイル反転用プツシユピン、111……傘
歯車本体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 釣竿に脱着可能な脚を有する本体と、 上記本体を左右に貫通して回転可能に設けら
    れ、一端にカムを有する円板を有し、かつ、ハン
    ドルの軸芯が貫通されるハンドル軸と、 上記ハンドル軸に遊嵌され、大歯車と小歯車を
    有し、上記大歯車の側面に上記カムと係合するク
    ラツチ爪が係脱するカム溝を有する歯車ユニツト
    と、 上記ハンドル軸に遊嵌され、ハンドル軸の回転
    に関連して上記クラツチ爪をカム溝に係脱させる
    摩擦デイスクと、 上記歯車ユニツトの大歯車と係合するピニオン
    歯車を有し、本体内に回転可能に支持された中空
    の主軸と、 上記主軸に固着されたロータと、 上記主軸に貫挿され、先端にスプールを脱着可
    能にとりつけ、他端に摺動子を有するスプール軸
    と、 上記摺動子の縦溝に係止するクランクピンを有
    し、前記歯車ユニツトの小歯車と係合してスプー
    ル軸を前後方向に摺動させるクランク歯車と、 二個のロータアームを有し、一方のロータアー
    ムの中空部にベイル駆動用の二枚の平歯車が噛合
    状態で収容され、一方の平歯車はピニオン傘歯車
    を有する軸を一体に有しており、上記両ロータア
    ーム間にベイルが取付けられた主軸に固設された
    ロータと、 上記主軸に固定可能に嵌挿され、部分的に上記
    ロータ側のベイルアームに連動するピニオン傘歯
    車と噛合する傘歯車を有し、かつ、径方向にスラ
    イド可能なストツパ爪が常に中心方向に弾圧され
    て装着され、背面にベイル反転用プツシユピンと
    干渉する勾配溝が形成された傘歯車本体と、 上記ストツパ爪を制御するロータ内部に設けら
    れた制御機構と、 本体内に回転可能に支承され、軸方向にスライ
    ド可能で、かつ、一体に回転するプツシユレバー
    と上記プツシユレバーに接して回転の影響を受け
    ることなくスライド可能なプツシユブロツクが貫
    挿された切換軸と、 上記切換軸を回動させる切換えボタンと、 上記切換軸の回動動作でプツシユレバーを介し
    て制御される主軸に装着された逆転防止用のラチ
    エツトホイールと、 上記プツシユレバーの回動ならびに摺摺動作で
    ロータの回転を制御する本体のフランジに設けら
    れたブレーキ用プツシユピンおよびロータの逆転
    に伴つてベイルを反転させる本体のフランジに設
    けられたベイル反転用プツシユピンと、 上記主軸に設けられた内輪、外輪、ボールから
    なり、正転時内輪のみが回り、逆転時、内外輪が
    一体となつて回転する逆転用フリーホイールと、 上記逆転用フリーホイールの外輪の長窓に一端
    がピンで連結され、他端を前記プツシユブロツク
    に連結されたリンク機構とからなるスピニングリ
    ール。
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