JPS6134967Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はレーキを備えるロータリ耕耘機に関
し、さらに詳しくは、センタードライブ形式のロ
ータリ耕耘機における土寄せの均一化を図つた改
良に関する。

〔従来の技術〕

ロータリ耕耘機は、耕耘爪軸に取付けた耕耘爪
群を回転させて耕耘、砕土する農業機械であつ
て、このロータリ耕耘機の砕土能力ならびに均平
能力を向上させることを目的としてロータリの後
方にレーキを装着したものがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この種のロータリ耕耘機は、砕土、均平能力共
に向上しているのであるが、センタードライブ形
式のロータリ耕耘機、言換えると、駆動チエンの
ケースが耕耘爪軸の幅方向中央に位置していて、
このケースの両側に耕耘爪軸が延設されたものに
あつては、耕耘時にチエンケースの後方に寄せら
れる土の量が少なく、整地後浅い溝が形成され、
圃場の完全均平化が困難であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、この考案は、レーキを備えるロータリ
耕耘機において、レーキによる砕土、土寄せ（ふ
るい）機能を耕耘爪による土寄せ量の少ない部分
においては減じ、圃場の均一化を図るようにしよ
うとするもので、そのために、チエンケースの後
方部分に位置するレーキの密度を粗にし、あるい
は、レーキ刃の高（長）さを短かくし、さらにま
た、その部分に位置するレーキ刃を他のレーキ刃
群より後方にオフセツトして、他のレーキ刃群と
前後方向に間隙を形成して、チエンケースの移動
軌跡中のレーキの土寄せ能力を減じるように構成
したことを特徴とするものである。

〔実施例〕 以下、この考案の構成を添付した図面に示す実
施例について説明する。

先ず、第１図はリヤーエプロンを取外して示す
ロータリ耕耘機の斜面図で、水平なフレーム１の
両端部に垂直なフレーム２があつて、フレーム
２，２の下端部間に耕耘爪軸３が架設され、前記
フレーム１の中央部と、耕耘爪軸３の中央部間に
チエンケース４が架設され、そのチエンケース内
に取付けられているチエン輪の軸に前記耕耘爪軸
３が直結状態になつている。このチエンケース４
の上端部にはトランスミツシヨン５があつて、ト
ラクタからの動力がトランスミツシヨン５に導か
れ、チエンを介して耕耘爪軸３を回転駆動するよ
うになつている。

そして、耕耘爪軸３にはその周方向に耕耘爪６
が取付けられ、軸方向に多列配列されており、こ
の耕耘爪軸３と平行に、しかもその後方にレーキ
ブラケツト１１がフレーム２，２間に架設されて
いる。このレーキブラケツト１１にはレーキ爪１
２の上端部が固定され、そのレーキ爪１２は等間
隔に配置されており、レーキ爪１２の高さはどれ
も等しくなつている。これらのレーキ爪群の全体
としての幅は、耕耘爪軸の幅、言換えると、耕耘
幅にほぼ等しくなつている。

このレーキ爪群のうち、チエンケース４の移動
軌跡幅Ｈに含まれる部分ｈのレーキ爪１２ａはレ
ーキの土寄せ能力が減じられている。即ち、レー
キ爪群のうちチエンケース４の移動軌跡幅Ｈに含
まれる部分は、レーキ爪１２の高さｔが他のレー
キ爪群１２ｂの高さより低くなつていてレーキブ
ラケツト１１に取付けた場合、他のレーキ爪と比
較して圃場面とＴ−ｔに相当する隙間Ｓが生じ得
るようになつている（第２図）。

また、チエンケース４の移動軌跡幅Ｈに含まれ
る部分ｈのレーキ爪１２ａの密度、言換えると、
レーキ爪１２ａの間隔を他の部分のレーキ爪密度
に比較して粗くしても土寄せ能力を減じられる
（第３図）。

さらにまた、チエンケース４の移動軌跡幅Ｈに
含まれるレーキ爪群の部分ｈだけを、他のレーキ
爪１２ｂ群よりやや後方に位置させて両者の間に
側面視において間隔Ｋを設けても土寄せ能力を減
じられる（第４図）。

この考案のロータリ耕耘機は上述のような構成
であるから、破土耕耘を行うと、チエンケースの
移動軌跡以外にあるレーキ爪群の土寄せ能力は移
動軌跡に含まれる部分ｈのレーキ爪群より土寄せ
能力が大きいので、トラクタによる牽引で圃場の
土はその進行方向に土寄せされる際、土の量が少
ないチエンケースの移動軌跡の部分にあるレーキ
爪１２ａによる土寄せ量が少ないし、他の部分の
レーキ爪１２ｂによる土寄せされる土の量が多い
ので全体としては均一な土の高さになる。

〔考案の効果〕

以上の説明から明らかなように、この考案によ
るロータリ耕耘機は、センタードライブ形式のも
のにおいて、チエンケースの移動軌跡に含まれる
レーキ爪の配列を他の部分のレーキ爪の配列に比
較して土寄せ能力を減じたものにして構成したか
ら、耕耘作業で土の量が減つているチエンケース
の移動軌跡部分ではレーキによる土寄せ量を少な
くでき、圃場の均平化が容易にできる。

【図面の簡単な説明】

添付図面はこの考案によるロータリ耕耘機の実
施例を示し、第１図はリヤーエプロンを外した状
態の斜面図、第２図はレーキ爪の配列を示す背面
図、第３図は他の実施例によるレーキ爪の配列を
示す背面図、第４図はさらに他の実施例によるレ
ーキ爪の配列を示す側面図である。 １，２……フレーム、３……耕耘爪軸、４……
チエンケース、５……トランスミツシヨン、６…
…耕耘爪、１１……ブラケツト、１２……レーキ
爪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) レーキを備えるセンタードライブ形式のロー
   タリ耕耘機において、チエンケースの移動軌跡
   部分に位置するレーキ刃群のレーキ能力を低減
   した構成にしたことを特徴とするロータリ耕耘
   機。 (2) チエンケースの移動軌跡部分に位置するレー
   キ刃群のレーキ刃長を他のレーキ刃長より短く
   して構成したことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のロータリ耕耘機。 (3) チエンケースの移動軌跡部分に位置するレー
   キ刃群のレーキ刃群密度を他のレーキ刃群密度
   より粗にして構成したことを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のロータリ耕耘
   機。 (4) チエンケースの移動軌跡部分に位置するレー
   キ刃群を他のレーキ刃群よりやや後方に位置さ
   せて構成したことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のロータリ耕耘機。