JPS6134502B2 - - Google Patents
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- JPS6134502B2 JPS6134502B2 JP15447483A JP15447483A JPS6134502B2 JP S6134502 B2 JPS6134502 B2 JP S6134502B2 JP 15447483 A JP15447483 A JP 15447483A JP 15447483 A JP15447483 A JP 15447483A JP S6134502 B2 JPS6134502 B2 JP S6134502B2
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Landscapes
- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
Description
本発明は、鍛錬用アルミニウム青銅の熱間加工
に於いて、これにより秀れた熱間変形性能即ち所
謂超塑性を保持せしめるための加工方法に関す
る。 一般に、8%以上のアルミニウムを含む鍛錬用
アルミニウム青銅は、β相が出現するため熱間加
工性に富み、板、棒、型材、鍛造品等の種々の形
態で使用に供されている。しかし、この種アルミ
青銅は前述の如く熱間加工性には富むものの冷間
加工性に乏しく、その結果板材や鍛造品等は、そ
の殆んどが熱間加工により製品に仕上げられてい
る。尚、棒材や板材等の加工に於いては、場合に
よつては冷間加工や熱間加工を加えることがある
が、これ等の冷間加工や温間加工は何れも製品の
強度並びに寸法精度の向上のみを目的とするもの
であり、その加工度も圧延率で表わせば数%とい
う極く僅かなものである。 一方、鍛錬用アルミ青銅を原材料とする加工品
の分野、例えば建材用のアルミ青銅製化粧板や化
粧柱、門扉、花器、食器、鍋等に於いては、近年
加工度の高い物品に対する需要が益々高まつてき
ている。一方、鍛錬用アルミニウム青銅の熱間加
工性が如何に高いといつても、現実にはその加工
性に一定の限界があり、伸び率で表わして5〜
100%がその限界である。その結果、例えばプレ
スによる深絞り加工等に於いては、プレス工程を
二段に分け、その中間に所謂なまし工程等を挿入
する必要があり、加工費や加工設備費の低減を図
り難いという問題がある。 本発明は、この種鍛錬用アルミニウム青銅の熱
間加工に於ける上述の如き問題の解決を課題とす
るものであり、アルミニウム青銅の熱間加工に於
いて、従来の熱間加工よりも大幅に秀れた熱間変
形性能が得られると共に変形抵抗の著しい低減を
可能とするアルミニウム青銅の加工方法の提供を
目的とするものである。 本件発明者は、アルミニウムを8%以上含む鍛
錬用アルミニウム青銅の熱間加工性がβ相の出現
に関係するということ、当該合金の超塑性現象
は、結晶粒が回転しながら位置をずらせて延びて
行くという所謂微細結晶超塑性であること、当該
合金を圧延することにより結晶粒が微細化され、
且つ圧延率が大きいほど粒径が小さくなる傾向に
あること等の事象に着目し、前記アルミニウム青
銅を熱間加工する前に、予かじめ一定の条件下に
於いて冷間加工又は温間加工若しくは温間加工と
冷間加工を施すことにより、熱間加工性の一層の
向上と変形抵抗の減少、即ち所謂超塑性を得るこ
とが可能であることを着想した。本願発明は前記
着想に基づいて創作されたものであり、冷間加工
や温間加工の加工率(圧延率)並びにその温度条
件、熱間加工の温度条件等をパラメータにして多
数の実験を積み重ね、それ等の実験データの解折
を基にして発明されたものである。 本願発明は、銅77〜85%、鉄1.3〜6.0%、アル
ミニウム8.0〜11.0%、マンガン0.5〜2.0%、ニツ
ケル3.5〜7.0%を含有するアルミニウム青銅の熱
間加工に於いて、前記アルミニウム青銅の熱間加
工前に、これに30%以上の圧延率で熱間加工を加
えるか、又は10%以上の圧延率で冷間加工を加え
るか、若しくは前記両圧延率の少なくとも一方を
満たす条件下で温間加工と冷間加工を加えること
により、熱間加工時に於ける超塑性を得ることを
基本とするものである。 又、前記構成とすることにより、本願発明に於
いては熱間加工性が伸び率で従前の数倍から数十
倍となり、熱間変形能が大幅に向上する。 以下、本発明の一実施例に基づいてその詳細を
説明する。 実施例 1 本実施例は、鉄4.20%、アルミニウム9.65%、
マンガン1.65%、ニツケル5.98%及び残部が銅か
ら成る熱間圧延で得たアルミニウム青銅板を供
試々料とするものである。即ち、前記熱間圧延で
得た厚さ15mmの複数枚のアルミニウム青銅板を、
圧延後の板厚が1.5mmとなるように夫々所定の圧
延率に応じた板厚さに削出し、次に、これ等のテ
ストピースを夫々冷間又は温間若しくは温間と冷
間の両方で圧延し、最終板厚を1.5mmにする。そ
の後、この所定の圧延率で圧延したテストピース
から、圧延方向と引張り軸とが平行となるように
したピン孔付き引張り試験片を作成する。尚、前
記冷間加工の温度条件は常温であり、温間加工の
温度条件は400℃〜700℃である。又、本実施例で
は前者を50℃、後者を500℃としている。 引張り試験に際しては、前記引張り試験片をア
ルゴン雰囲気炉内へ入れ、700℃〜900℃の温度条
件下に於いてインストロン型引張り試験機を用い
て引張り試験(熱間加工)を行ない、試験片の伸
び及び引張り強度を夫々測定した。尚、第1表及
び第2表は前記熱間加工温度を夫々800℃とした
場合のデータである。
に於いて、これにより秀れた熱間変形性能即ち所
謂超塑性を保持せしめるための加工方法に関す
る。 一般に、8%以上のアルミニウムを含む鍛錬用
アルミニウム青銅は、β相が出現するため熱間加
工性に富み、板、棒、型材、鍛造品等の種々の形
態で使用に供されている。しかし、この種アルミ
青銅は前述の如く熱間加工性には富むものの冷間
加工性に乏しく、その結果板材や鍛造品等は、そ
の殆んどが熱間加工により製品に仕上げられてい
る。尚、棒材や板材等の加工に於いては、場合に
よつては冷間加工や熱間加工を加えることがある
が、これ等の冷間加工や温間加工は何れも製品の
強度並びに寸法精度の向上のみを目的とするもの
であり、その加工度も圧延率で表わせば数%とい
う極く僅かなものである。 一方、鍛錬用アルミ青銅を原材料とする加工品
の分野、例えば建材用のアルミ青銅製化粧板や化
粧柱、門扉、花器、食器、鍋等に於いては、近年
加工度の高い物品に対する需要が益々高まつてき
ている。一方、鍛錬用アルミニウム青銅の熱間加
工性が如何に高いといつても、現実にはその加工
性に一定の限界があり、伸び率で表わして5〜
100%がその限界である。その結果、例えばプレ
スによる深絞り加工等に於いては、プレス工程を
二段に分け、その中間に所謂なまし工程等を挿入
する必要があり、加工費や加工設備費の低減を図
り難いという問題がある。 本発明は、この種鍛錬用アルミニウム青銅の熱
間加工に於ける上述の如き問題の解決を課題とす
るものであり、アルミニウム青銅の熱間加工に於
いて、従来の熱間加工よりも大幅に秀れた熱間変
形性能が得られると共に変形抵抗の著しい低減を
可能とするアルミニウム青銅の加工方法の提供を
目的とするものである。 本件発明者は、アルミニウムを8%以上含む鍛
錬用アルミニウム青銅の熱間加工性がβ相の出現
に関係するということ、当該合金の超塑性現象
は、結晶粒が回転しながら位置をずらせて延びて
行くという所謂微細結晶超塑性であること、当該
合金を圧延することにより結晶粒が微細化され、
且つ圧延率が大きいほど粒径が小さくなる傾向に
あること等の事象に着目し、前記アルミニウム青
銅を熱間加工する前に、予かじめ一定の条件下に
於いて冷間加工又は温間加工若しくは温間加工と
冷間加工を施すことにより、熱間加工性の一層の
向上と変形抵抗の減少、即ち所謂超塑性を得るこ
とが可能であることを着想した。本願発明は前記
着想に基づいて創作されたものであり、冷間加工
や温間加工の加工率(圧延率)並びにその温度条
件、熱間加工の温度条件等をパラメータにして多
数の実験を積み重ね、それ等の実験データの解折
を基にして発明されたものである。 本願発明は、銅77〜85%、鉄1.3〜6.0%、アル
ミニウム8.0〜11.0%、マンガン0.5〜2.0%、ニツ
ケル3.5〜7.0%を含有するアルミニウム青銅の熱
間加工に於いて、前記アルミニウム青銅の熱間加
工前に、これに30%以上の圧延率で熱間加工を加
えるか、又は10%以上の圧延率で冷間加工を加え
るか、若しくは前記両圧延率の少なくとも一方を
満たす条件下で温間加工と冷間加工を加えること
により、熱間加工時に於ける超塑性を得ることを
基本とするものである。 又、前記構成とすることにより、本願発明に於
いては熱間加工性が伸び率で従前の数倍から数十
倍となり、熱間変形能が大幅に向上する。 以下、本発明の一実施例に基づいてその詳細を
説明する。 実施例 1 本実施例は、鉄4.20%、アルミニウム9.65%、
マンガン1.65%、ニツケル5.98%及び残部が銅か
ら成る熱間圧延で得たアルミニウム青銅板を供
試々料とするものである。即ち、前記熱間圧延で
得た厚さ15mmの複数枚のアルミニウム青銅板を、
圧延後の板厚が1.5mmとなるように夫々所定の圧
延率に応じた板厚さに削出し、次に、これ等のテ
ストピースを夫々冷間又は温間若しくは温間と冷
間の両方で圧延し、最終板厚を1.5mmにする。そ
の後、この所定の圧延率で圧延したテストピース
から、圧延方向と引張り軸とが平行となるように
したピン孔付き引張り試験片を作成する。尚、前
記冷間加工の温度条件は常温であり、温間加工の
温度条件は400℃〜700℃である。又、本実施例で
は前者を50℃、後者を500℃としている。 引張り試験に際しては、前記引張り試験片をア
ルゴン雰囲気炉内へ入れ、700℃〜900℃の温度条
件下に於いてインストロン型引張り試験機を用い
て引張り試験(熱間加工)を行ない、試験片の伸
び及び引張り強度を夫々測定した。尚、第1表及
び第2表は前記熱間加工温度を夫々800℃とした
場合のデータである。
【表】
【表】
実施例 2
本実施例に於いては、先ず前記第1実施例の場
合と同じ含有成分を有する熱間圧延で得た厚さ15
mmのアルミニウム青銅板を、圧延後の板厚1.5mm
を基準として、温間及び冷間の両方で圧延を行な
つた場合の圧延率に応じた板厚さに面削出し、テ
ストピースを作成した。 次に、これ等のテストピースを先ず所定の圧延
率で温間加工(400℃〜700℃)したあと引き続き
これを所定の圧延率で冷間加工(常温)して1.5
mmの板厚に仕上げた。その後この圧延後のテスト
ピースから、圧延方向と引張り軸とが平行となる
ようなピン孔付き引張り試験片を作成し、これを
第1実施例の場合と同じ温度条件(700℃〜900
℃)下で、インストロン型引張り試験機を用いて
引張り試験(熱間加工)を行なつた。 下記の第3表は、引張り試験温度を800℃とし
た場合の試験結果である。
合と同じ含有成分を有する熱間圧延で得た厚さ15
mmのアルミニウム青銅板を、圧延後の板厚1.5mm
を基準として、温間及び冷間の両方で圧延を行な
つた場合の圧延率に応じた板厚さに面削出し、テ
ストピースを作成した。 次に、これ等のテストピースを先ず所定の圧延
率で温間加工(400℃〜700℃)したあと引き続き
これを所定の圧延率で冷間加工(常温)して1.5
mmの板厚に仕上げた。その後この圧延後のテスト
ピースから、圧延方向と引張り軸とが平行となる
ようなピン孔付き引張り試験片を作成し、これを
第1実施例の場合と同じ温度条件(700℃〜900
℃)下で、インストロン型引張り試験機を用いて
引張り試験(熱間加工)を行なつた。 下記の第3表は、引張り試験温度を800℃とし
た場合の試験結果である。
【表】
前記第1表からも明らかな様に、温度が400℃
〜700℃の間の温間加工を前処理として行なう場
合、温間圧延率が30%位いまでであれば熱間加工
時に顕著な加工性の向上が見られない。しかし、
温間圧延率が30%を越えると、熱間変形能が大幅
に向上する。 また、第2表からも明らかな様に、冷間加工を
前処理とする場合には、冷間圧延率が10%位いの
点を境界として熱間変形性能が急激に向上する。 更に、温間加工の後に引続き冷間加工を行なう
場合には、第3表に示す如く、温間加工又は冷間
加工の内の少なくとも何れか一方が、圧延率30%
以上(温間)又は圧延率10%以上(冷間)の条件
を満足していれば、熱間変形性能が急激に上昇
し、所謂超塑性が現出されることになる。 上述の如き前記各実施例に於ける超塑性は、何
れも所定率以上の圧延によつて細晶粒がつぶさ
れ、これが細粒化するために、所謂微細結晶粒超
塑性現象が生じているものと想定される。 尚、前記第3実施例に於いては、温間加工を先
きに行ない、その後冷間加工を行なうにしている
が、温間加工温度を結晶粒の再結晶温度以下に設
定しさえすれば、冷間加工後に温間加工をしても
よいことは勿論である。 第1図は、第1表の場合の引張りテスト時に於
いて、試験片を30分間所定の試験温度に保持した
あと、一定の引張速度(1mm/min)(初期歪速
度ε=1.1×10-3/sec)で引張つたときの荷重一
時間曲線を示すものである。第1図からも明らか
なように、700℃を越えると超塑性的な変形が起
ることが示されている。 尚、本発明に於いては、冷間加工の温度範囲を
常温、熱間加工の温度範囲を400℃〜700℃、熱間
加工の温度範囲を700℃〜900℃としているが、前
記冷間加工温度及び温間加工温度の温度範囲は、
この種合金の加工に於ける一般的な温度区分に応
じたものである。例えば、温間加工に於いて、加
工温度が400℃以下となると、低温焼鈍硬化で材
料が硬くなつて温間加工(圧延)がやり難くな
り、微細粒を得るための圧延率を高るという面で
不利となる。 一方、熱間加工の温度範囲については、第1図
の荷重―時間曲線に示す如く、700℃以下では超
塑性的変形とはならず、超塑性的変形を得るため
には700℃以上の温度を必要とする。また熱間加
工温度が900℃を超えると、組織観察に於いてβ
相量がα相量よりも増加すると共に相サイズも漸
次成長し、相サイズが微細で然かもα・β相が等
量混合しているという超塑性変形に最適な条件か
ら外れることになる。従つて、前記熱間加工の温
度については、700℃〜900℃位いの温度範囲を必
要とする。 上述の通り、本発明に於いては所謂鍛錬用アル
ミニウム青銅の熱間加工に於いて、該アルミニウ
ム青銅に極く簡単な前処理加工を施すことによ
り、熱間加工時にアルミニウム青銅が超塑性を示
すようにすることができ、従前の熱間加工の場合
に比較して熱間変形能が数倍以上になるようと共
に、変形抵抗も著しく小さくなる。その結果、熱
間加工性が一段と向上し、当該アルミニウム青銅
の用途の拡大や加工品の製造コストの大幅な低減
を図り得る。 本発明は上述の通り優れた実用的効用を有する
ものである。
〜700℃の間の温間加工を前処理として行なう場
合、温間圧延率が30%位いまでであれば熱間加工
時に顕著な加工性の向上が見られない。しかし、
温間圧延率が30%を越えると、熱間変形能が大幅
に向上する。 また、第2表からも明らかな様に、冷間加工を
前処理とする場合には、冷間圧延率が10%位いの
点を境界として熱間変形性能が急激に向上する。 更に、温間加工の後に引続き冷間加工を行なう
場合には、第3表に示す如く、温間加工又は冷間
加工の内の少なくとも何れか一方が、圧延率30%
以上(温間)又は圧延率10%以上(冷間)の条件
を満足していれば、熱間変形性能が急激に上昇
し、所謂超塑性が現出されることになる。 上述の如き前記各実施例に於ける超塑性は、何
れも所定率以上の圧延によつて細晶粒がつぶさ
れ、これが細粒化するために、所謂微細結晶粒超
塑性現象が生じているものと想定される。 尚、前記第3実施例に於いては、温間加工を先
きに行ない、その後冷間加工を行なうにしている
が、温間加工温度を結晶粒の再結晶温度以下に設
定しさえすれば、冷間加工後に温間加工をしても
よいことは勿論である。 第1図は、第1表の場合の引張りテスト時に於
いて、試験片を30分間所定の試験温度に保持した
あと、一定の引張速度(1mm/min)(初期歪速
度ε=1.1×10-3/sec)で引張つたときの荷重一
時間曲線を示すものである。第1図からも明らか
なように、700℃を越えると超塑性的な変形が起
ることが示されている。 尚、本発明に於いては、冷間加工の温度範囲を
常温、熱間加工の温度範囲を400℃〜700℃、熱間
加工の温度範囲を700℃〜900℃としているが、前
記冷間加工温度及び温間加工温度の温度範囲は、
この種合金の加工に於ける一般的な温度区分に応
じたものである。例えば、温間加工に於いて、加
工温度が400℃以下となると、低温焼鈍硬化で材
料が硬くなつて温間加工(圧延)がやり難くな
り、微細粒を得るための圧延率を高るという面で
不利となる。 一方、熱間加工の温度範囲については、第1図
の荷重―時間曲線に示す如く、700℃以下では超
塑性的変形とはならず、超塑性的変形を得るため
には700℃以上の温度を必要とする。また熱間加
工温度が900℃を超えると、組織観察に於いてβ
相量がα相量よりも増加すると共に相サイズも漸
次成長し、相サイズが微細で然かもα・β相が等
量混合しているという超塑性変形に最適な条件か
ら外れることになる。従つて、前記熱間加工の温
度については、700℃〜900℃位いの温度範囲を必
要とする。 上述の通り、本発明に於いては所謂鍛錬用アル
ミニウム青銅の熱間加工に於いて、該アルミニウ
ム青銅に極く簡単な前処理加工を施すことによ
り、熱間加工時にアルミニウム青銅が超塑性を示
すようにすることができ、従前の熱間加工の場合
に比較して熱間変形能が数倍以上になるようと共
に、変形抵抗も著しく小さくなる。その結果、熱
間加工性が一段と向上し、当該アルミニウム青銅
の用途の拡大や加工品の製造コストの大幅な低減
を図り得る。 本発明は上述の通り優れた実用的効用を有する
ものである。
第1図は、温間処理した引張り試験片を一定引
張速度で引張つた場合の荷重―時間曲線を示すも
のである。
張速度で引張つた場合の荷重―時間曲線を示すも
のである。
Claims (1)
- 1 銅77〜85%、鉄1.3〜6.0%、アルミニウム8.0
〜11.0%、マンガン0.5〜2.0%、ニツケル3.5〜
7.0%を含むアルミニウム青銅の熱間加工に於い
て、前記アルミニウム青銅の熱間加工前に、これ
に30%以上の圧延率で温間加工を加えるか、又は
10%以上の圧延率で冷間加工を加えるか、若しく
は前記圧延率の少なくとも一方を満たす条件下で
温間加工と冷間加工を加えることを特徴とする超
塑性を得るためのアルミニウム青銅の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15447483A JPS6046354A (ja) | 1983-08-23 | 1983-08-23 | 超塑性を得るためのアルミニウム青銅の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15447483A JPS6046354A (ja) | 1983-08-23 | 1983-08-23 | 超塑性を得るためのアルミニウム青銅の加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6046354A JPS6046354A (ja) | 1985-03-13 |
JPS6134502B2 true JPS6134502B2 (ja) | 1986-08-08 |
Family
ID=15585038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15447483A Granted JPS6046354A (ja) | 1983-08-23 | 1983-08-23 | 超塑性を得るためのアルミニウム青銅の加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6046354A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2502976B2 (ja) * | 1986-03-28 | 1996-05-29 | 新日本製鐵株式会社 | 鉄鉱石予備還元装置 |
JPS62228878A (ja) * | 1986-03-28 | 1987-10-07 | 新日本製鐵株式会社 | 鉄鉱石予備還元装置 |
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JPS6473059A (en) * | 1987-09-10 | 1989-03-17 | Seiko Instr & Electronics | Method for working nickel-base alloy |
JPH01111806A (ja) * | 1987-10-27 | 1989-04-28 | Nippon Steel Corp | 鉄鉱石流動層還元装置 |
-
1983
- 1983-08-23 JP JP15447483A patent/JPS6046354A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6046354A (ja) | 1985-03-13 |
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