JPS6134268Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ドラム缶等の口金付容器に関する
ものである。

従来、ドラム缶等の容器の口金は、容器の天板
に立上がり筒部を設けて、この立上がり筒部に口
金を嵌め込んだのち、上記口金の上縁に外接する
よう立上がり筒部の上縁を屈曲して、天板に口金
を固定していた。

この場合、天板に突部を設けたり或いは立上が
り筒部を多角形にして、口金の回動を阻止するの
で、突部或は多角形の加工に手間がかかる欠点が
あつた。

特に、立上がり口筒の立上がり長さは、屈曲に
より口金を抱込む関係上、上記口金の軸方向の長
さよりも長くしなければならないので、立上がり
口筒の絞り出し加工が困難になると共に、立上が
り口筒の上縁屈曲部にクラツクが発生する。

また、口金の大きさに制約を受ける欠点もあつ
た。

この考案は、天板に立上がり口筒を設けない
で、上記天板に口筒を取付けるようにして、上述
の欠点を解消することを目的としている。

この考案は、天板に透孔を設けると共に、上記
天板上に載置した口金の下縁から連なる筒状の脚
部の屈曲により、上記透孔の縁を抱込んで天板に
口金を固定した口金付容器を提供する。

以下、この考案の構成を添付図面に基づいて説
明する。

図において、１は外周にネジ部２を有する口金
で、この口金１の下縁内周には、筒状の脚部３が
一体に設けられている。

４はドラム缶等の容器の天板で、この天板４に
は、上記の脚部３を嵌め込む透孔５が設けられて
いる。

また、上記透孔５の周縁所定の位置には、下方
に向く突片６が設けられている。

上記の突片６は、図示の場合透孔５の周縁等間
隔位置に多数設けたが、その数は限定されない。

次に、口金１の取付け方法を説明すると、まず
第４図で示したように口金１の下面内縁の環状溝
７にパツキング８を嵌め込んだのち、透孔５に口
金１の脚部３を嵌装する。

その後に、天板４の裏面方向に脚部３を屈曲し
て、第６図で示したように形成される屈曲部３′
と口金１の下面とで天板４とパツキング８とを挾
着する。

このとき、天板４の裏面に重なるよう突片６を
屈曲するので、上記天板４と突片６との重なりに
よる（第６図で示したように）厚肉部と、天板４
のみによる（第７図で示したように）薄肉部とが
できるので、屈曲部３′が波状になる。

このため、口金１の回動が阻止される。

なお、図示のように、透孔５の周縁等間隔位置
に切欠き９を設けておくことにより、切欠き９に
屈曲部３′が嵌り込んで、上記屈曲部３′の波状の
高低差が大きくなる。

このため、天板４に対する口金１の引かかりが
よくなる。

以上のように、この考案に係る口金付容器によ
れば、天板の透孔に上記天板上に重ねた口金の筒
状脚部を嵌入すると共に、上記口金の下面と天板
の上面との間にパツキングを介在し、そして脚部
の屈曲により形成された屈曲部と口金の下面とで
気密状に天板を挾着するので、天板に立上がり口
筒を絞り加工する必要がない。

このため、口金の大きさに制約を受けることが
ない。

また、透孔の縁に下向きの突片を設けて、脚部
の屈曲時共に外方に屈曲しながら、口金と屈曲部
とで天板と共に突片を挾着するので、屈曲部が波
状になる。

このため、天板に対する口金の回動を阻止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は天板に口金をセツトした縦断正面図、
第２図は天板の平面図、第３図は天板の縦断正面
図、第４図は口金の縦断正面図、第５図から第７
図迄は口金の取付け状態を示す縦断拡大正面図で
ある。 １……口金、２……ネジ部、３……脚部、３′
……屈曲部、４……天板、５……透孔、６……突
片、７……環状溝、８……パツキング、９……切
欠き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天板に透孔と、この透孔の縁から下方に向く所
   要数の突片とを設け、上記天板上に載置する口金
   の下面内縁に上記透孔に嵌入する筒状の脚部を設
   け、また、口金と天板との間にパツキングを介在
   し、上記口金の外周方向に向く脚部の屈曲により
   形成された屈曲部と口金の下面とで外方に屈曲さ
   れた突片と天板とを挾着した口金付容器。