JPS6134047B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主として木材燃料、樹皮、泥炭等の
燃焼装置のための水冷式の火格子に係る。

本発明の目的は、既知の在来形式の燃焼と比較
して、増進された燃料経済性と、低減された粉じ
ん発生量と、さらに、増加された融通性とを以て
木材燃料、なかんずく、木材廃棄物の燃焼を生じ
させることである。

前記目的は、前掲特許請求の範囲に記載された
諸特徴を付与されることによつて本発明によつて
達成される。

本発明によれば熱分解と燃焼が燃料層の厚さす
べてにわたつて生じる。また火格子は傾斜してお
り燃料は上から装入されるので灰やスラグや重い
粒子は下降する。故に粉じんの飛散が減少する。
高温空気でしめつた燃料を乾燥するようになつた
従来の傾斜火格子では燃料層を貫通する空気量が
多くそのため多くの粉を吹き揚げていた。空気は
火格子においていくつかの異るレベルごとに制御
下で供給され、燃焼は第２の火格子部分の上方の
区域においてほとんど完了されるから、燃焼は少
量の過剰空気を以て行われる。前記区域から第１
の火格子部分の上前部分への高温煙道ガスのもど
し流れの結果として、燃料の良好な乾燥が達成さ
れる。前記第１の乾燥区域が、従来供給されてい
る高温の空気に代えて高温煙道ガスを供給される
事実によつて、通常は主として前記区域から到来
する侵入空気量は実質的に減少され、従つて、第
１の乾燥区域において空気を供給される従来の構
成に比べ、過剰空気はより少ない。本発明に基く
火格子構造に依つて、燃料層は厚くされ、従つ
て、火格子上には常に大量の乾燥燃料が存在す
る。このことは、燃焼が空気供給量の増加にとも
なつて直ちに反応することを意味し、そのこと
は、運転の融通性が実質的に向上される可能性を
意味する。

以下、添付図面を参照して、一実施例によつて
一そう詳細に本発明を説明する。

前記蒸気ボイラは、図示の如く在来型あるいは
温水ボイラであるから、詳細には説明されない。
１は燃焼空間を包囲する管を示し、２は熱交換器
を示し、３は蒸気ドームを示し、４は１個または
複数個の熱交換器を示す。

本発明に依るボイラ火格子は在来の構造の第１
の火格子部分５を有する。火格子部分５は大きい
傾斜角を以て配置され、装入管６を通じて上方か
ら燃料を供給される。装入管６は在来の構造と作
用を有する。火格子部分５の傾斜角は燃料の休止
角よりも大きくなくてはならない。

本発明に依る火格子は、さらに、第２の火格子
部分７を設けられており、その上方部分７ａは第
１の火格子部分５の下端から若干距離上方へ延
び、その下方部分７ｂは第１の火格子部分５の下
方において内方へ延びている。前記下方部分７ｂ
は最終燃焼格子を形成し、普通の様式で複数個の
開口（図示されていない）を形成され、これら開
口にポケツト８から燃焼空気が供給される。第２
の火格子部分７の上方部分７ａは上区域９ａと下
区域９ｂとにおいて複数個の穴を形成され、これ
ら穴はポケツト１０ａと１０ｂからそれぞれ燃焼
空気を供給される。燃焼空気は、入口１１ａ，１
１ｂからそれぞれポケツト１０ａ，１０ｂへ調整
自在に別々に送られ、従来と同じように例えば
160℃に予熱された空気を以て成る。

第１の傾斜した火格子部分５は３個の燃焼区域
５ａ，５ｂ，５ｃに区分されている。最上区域５
ａは火格子部分７の下方部分７ｂ上の最終燃焼区
域から高温の燃焼ガスを供給される。前記最終燃
焼区域からのガスは、水冷されるパネル形のガス
通路１２を通じて送られる。区域５ｂは約240℃
の温度に予熱された空気を供給され、区域５ｃは
約160℃の温度に予熱された空気を供給される。
前記空気は当技術分野においては一般に採用され
ている一方式によつて区域５ｂと５ｃへそれぞれ
送られる。従つて、該方法は図面には図示されな
い。

燃料は１３によつて示されるレベル迄燃料空間
を満たし、第２の火格子部分７の上方部分７ａの
事実上全体をおおう。第２の火格子部分７の下方
部分７ｂ上の最終燃焼区域からの燃焼ガスを第１
の火格子部分５の装入端即ち最上区域５ａまで送
ることによつて、燃料を効率的に事前乾燥させ得
る。これは従来可能とされた量よりも少ない量の
過剰空気によつて行われる。第２火格子部分７か
ら第１火格子部分の最上区域５ａに送られる燃焼
ガスは酸素分が非常に少ないが比較的に高温であ
る。故に燃料を何等の異常燃焼を発生することな
く乾燥及び予熱することができる。火格子上には
常に多量の燃料が存在するから、燃焼は燃焼空気
の供給量の増加または減少によつて直ちに影響さ
れる。このことは急速運転制御の可能であること
を意味する。

これは、空気がまた区域５ｂと５ｃにおけるベ
ツドへ調整自在に供給され、前記ベツドが最も厚
い部分においては、即ち第２の火格子部分７の上
方部分７ａにおいては、２個の区域９ａと９ｂと
を通じて互いに独立して供給されることによつて
支持される。

図面に示されるボイラは補助空気装置１４を設
けられており、該補助空気装置１４は、熱分解ガ
スが最後に燃焼さるべき燃料面１３上方の区域に
燃焼空気を供給することを目的とする。１５によ
つて示される第３の空気装置は、高速度で空気を
供給することを目的とし、このことは、空気と可
燃ガスとの良好な最終的混合を意味する。通路は
前記混合を容易にするため圧縮されている。火格
子と各区域とに供給される空気は、各区域に対し
配置されたダンパと測定装置（図示されていな
い）とによつて制御され、そして測定され得る。

以上説明され、そして前掲特許請求の範囲に記
載された本発明の構造に依つて次の諸利益が得ら
れる： １ ボイラからの粉じん発生量の減少； ２ 過剰空気の低減； ３ 同等寸法の既知の装置に比較したときの燃焼
経済性の向上； ４ 運転融通性の増進 第２の火格子部分７の下方部分７ｂはボイラか
ら灰を除去するためのかき取り装置１６を配設さ
れており、該かき取り装置１６は既知の任意の形
式のものでよい。火格子を通つてポケツト８，１
０内に落下する灰は空間１７に集められ、該空間
１７から灰は例えばねじコンベヤ１８によつて排
除される。

各火格子部分に設けられた空気口は燃料が空気
口を通じて漏れ出ることを防ぐために傾斜金属板
（図示されていない）によつて好適な方式で遮幣
される。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明に従つた火格子を設けられた
ボイラを概略的に示した断面図である。 図面上、１は『管』；２は『熱交換器』；３は
『蒸気ドーム』；４は『熱交換器』；５，７は
『火格子部分』；９ａは『上区域』；９ｂは『下
区域』；８，１０ａ，１０ｂは『ポケツト』；１
１ａ，１１ｂは『入口』；１２は『ガス通路』；
１３は『燃料面』；１４，１５は『空気装置』；
１６は『かき取り装置』；１７は『空間』；１８
は『ねじコンベヤ』を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃料主として木材くず、樹皮、泥炭などを上
   端の燃料装入管６から装入するようになつており
   且つ炉の燃焼空間を上方に備えている傾斜状の第
   １火格子部分５と、前記傾斜状第１火格子部分に
   対向する後壁となる上方部分７ａと前記第１火格
   子部分５の下方内側へ延びて最終燃焼格子を形成
   する下方部分７ｂとを備えた第２火格子部分７と
   を有する前記燃料の燃焼炉用水冷式火格子であつ
   て；前記第１火格子部分５が燃料の休止角以上の
   角度に傾斜していることと、前記第１火格子の下
   方主要部並びに前記第２火格子部分７へ別々に燃
   焼空気を供給するための通路を設けたことと、前
   記第２火格子部分の最終燃焼格子上で燃料を燃焼
   するときに生ずる高温の煙道ガスを前記燃料装入
   管６に近い前記第１火格子部分５の最上区域５ａ
   へ導くための別個のガス通路１２を設けたこと、
   を特徴とする火格子。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の火格子におい
   て、互いに上下に配置され且つ互いに独立して燃
   焼空気を供給される少くとも２個の区域９ａ，９
   ｂを前記第２火格子部分７の上方部分７ａに設け
   たことを特徴とする火格子。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項記載の火格
   子において、前記第１火格子部分５の主要部は燃
   料の移動方向に沿つて２個の区域５ｂ，５ｃに分
   割され、該区域５ｂ，５ｃに同じ温度又は違つた
   温度の燃焼空気が別々に供給されることを特徴と
   する火格子。 ４ 特許請求の範囲第１項乃至第３項のいづれか
   １項に記載の火格子において、前記ガス通路１２
   が前記最終燃焼火格子から前記第１火格子部分５
   の最上区域５ａへ高温煙道ガスを送る水冷式導管
   として構成されていることを特徴とする火格子。