JPS6131754A - 半球コマによる無段変速機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は摩擦車による無段変速機に関する。

摩擦車を利用した無段変速機は、比較的構造は簡単であ
るが、大出力に弱く始動、逆転装置の附属装置を含めた
全体として、必ずしもベルト方式等の他の無段変速機に
較べて有利でなく、比較的軽出力の用途に利用されてい
るに過ぎ力い。

この発明は、半球コマ（回転体）の揺動とその軸受台の
転接によって、非常にシンプルな構造ながら広い変速範
囲即ち、零から数倍までの無段変速と逆回転が可能な上
、従来の自動変速機の宿命的とも云えるクリープ現象を
防止できる他、クラッチ等の始動装置、′逆転装置を含
めた動力変換装置全体として小型で、小出力から大出力
まで高効率で低コストの無段変速機を製造することを目
的としている。

以下数例の実施態様を別紙図面にもとづいて詳しく説明
する。第１図は半球コマ４とこれを挾む側円板１．２と
による無段変速の作動原理を示している。側円板は環突
起３部分で半球コマ４と圧接して回転する。円板ｌを入
力側、円板２を出力側とすると半球コマが（Ｄ）の状態
では、円板１の回転により半球コマ４が回転しても、円
板２は停止したま＼で回転力は全く伝導されたい。半球
コマは球心を通り図に垂直な揺動軸を中心とじて一定範
囲揺動させる。又半球コマは自転するが公転はしない。

（ｃ）の状態に移ると円板２は円板１と逆方向に回転し
、回転比は半球コマの回転中心から側円板との圧接点ま
での垂直距離に応じて決まる。出力側の距離を入力側の
距離を除したもので（０）の状態で約−０，４である。

（−は逆方向を示す）　同様に（Ｂ）の場合は−１即ち
逆方向に等速回転をする。更に（Ａ）の状態になると約
−１，４とオーバードライブ状になる。必要に応じ更に
増速できる。又反対に揺動して（Ｄ）より（Ｅ）の状態
になると、円板２は約＋０２即ち円板１と同方向に回転
する。このように半球コマの揺動により広い変速範囲と
逆転が可能であるが、これは一般産業機械、自動車、船
舶用として、あらゆる状況に充分対応できるものである
。

（Ｄ）から（０）の状態に除々に移行させることにより
零発進が可能でクラッチ等の起動装置を不要とし、また
円板２の回転トルクは変速比に逆比例するので、零発進
に際し極めて大きなトルクを発生させることができる。

半球コマ４は側円板１．２により強力に圧接されたま＼
回転するので、非常に強い中心方向の圧力を生ずる。こ
れを通常の軸受で支持することは構造上困難であり、極
く僅かの変形によってスムーズな揺動を不可能にする。

この為この発明では半球コマを支える軸受台を転接させ
て、中心方向に加わる力を相殺して受は円滑に揺動位置
を制御できる。

第２．３図は電動機直結の無段変速機を示す。

入力円板６、出力円板７、半球コマ８などは全て硬質の
金属、セラミック等で造られその圧接面は超仕上加工を
施している。半球コマ８は第２図のように３箇が遊星状
に等間隔に配置され、軸受台９に固定された回転軸１０
にベアリング１１と１２により回転自在に軸架される。

各軸受台９の中心にウオームギア１３が置かれ、これに
各軸受台９の内側中央に加工された円弧状のホイールギ
ア１４が嵌合する。ホイールギアの両側に半球コマ８と
同心の球面の転接面１５が加工され、互に隣接する軸受
台９と圧接し、中心方向に加わる強力々圧力を受けだま
＼転接する。

調節つまみ２１を廻して、ウオームギア１３とホイール
ギア１４とにより、各軸受台９を同期同位置に揺動する
ことで、第１図の（Ａ）から（Ｄ）の状態より選択して
、必要とする変速比を無段階に且零発進可能に制御でき
る。

軸受台９の両端面は揺動軸に垂直々平行面に加工され、
側円板６．７間に固定された保持枠１６の対応する放射
状の溝１７に、少範囲揺動可能に嵌合され軸受台９の公
転を拘束する。

入力軸１８の回転は前述のように変速され出力軸１９を
経てプリー２０より回転力を取出す。その変速比につい
ては第１図の説明で述べたが、第２．３図は１：１の状
態を示す。正逆転は電動機側でも対応できその場合は揺
動範囲＋ｒ：ｉ少くなる。

円 入力軸１８と出力軸１９は金離コロ軸受２２で支えられ
、皿バネ２３．２４によって側円板と半球コマを圧接さ
せている。

第４図は各軸受台２５を図のように傘歯車２６で連結し
、ひとつの軸受台の揺動軸２６をウォームギア２９とホ
イールギア２８によって駆動し、半球コマ３０を揺動す
るケースを示す。更に各軸受台２５を隣接するものと転
接させず、中央に設けられた受棒３１と各軸受台の内側
中央に加工された円柱面３２によって、間接的な転接方
式を採用している。他の動きは第２．３図のものと同様
である。

第５図は保持枠３３を駆動体としだもので、出力円板を
調圧カム３４を介した固定円環３５に置換えている。こ
のケースでは半球コマ３６が自公転するので前例のよう
なウオームギアでなく、ラックギア３７と円弧ギア３８
とにより公転する軸受台３９を揺動させる。即ち調節桿
４０によりボール接手４１を介してラックギア３７を左
右に滑動させて変速比を制御する。

回転力の伝達は入力円板４３、半球コマ３６、軸受台３
９、保持枠３３、出力軸４４を経由して出力プーリー４
５に伝導される。

第５図のものは半球コマの公転を出力として利用するの
で、保持枠を固定した前例のものに比べ更に減速される
。入力軸の中心に支持軸４６を取付はベアリングを介し
て保持枠３３の一端を軸架している。半球コマ３６は円
錐コロ軸受４７で回転とスラストを受は回転する。調圧
カム３４は円環３５に加わる反回転力に比例して、半球
コマ３６との圧接圧力を調整する。

第６．７図は自動車用自動変速機に応用したもので、零
発進、オーバードライブまでの無段自動変速、逆転さら
に出力軸の完全停止ができる。第２．３図のケースでも
ウオームギア１３の回転を手動によらず、各種センサー
、コンピー−ター等を利用して、最適の変速比に々るよ
う動力を介して軸受台９を揺動させ、自動無段変速をさ
せられるが、コントロール装置が複雑且高価になる。第
６．７図によるものは自刃による自動無段変速が可能で
あり、構造も比較的簡単で安価に製作できる。

エンジン回転は直接入力軸４８に伝えられ、その回転力
は入力円板４９、半球コマ５０、出力円板５１、調圧カ
ム５２を経由して変速され出力軸５３に伝達される。半
球コマ５０のテーパー状の回転軸５４は軸受台５５と一
体化され高強度に造られる。保持枠５６は外筐５７内を
少範囲（図例のもので約２０°程度）回転できるように
組込まれている。ウオームギア５８、ホイールギア５９
の関係は第２．３図のものと同様で、また各軸受台５５
は隣接するものと揺動軸を中心とする円錐面の転接面６
０によって転接させている。

ウオームギア５８の動きは保持枠５６に組付られた歯車
６１．６２．６３．６４によって保持枠５６の外周部に
さらに保持枠５６の突起部６６にはバネ座６７を介して
調節スプリング６８が取付られ、他端は外筐５７に適当
な加圧状態を保って固定される。

この状態で円弧状ギア６５を固定し入力軸４８に回転力
を入れると、前例のように半球コマ５０の揺動位置に応
じた変速比で、出力軸５３に回転が伝導される。その際
出力軸５３に加わる負荷に比例して保持枠５６に反回軸
力を生じ、調節スプリング６８を圧縮して少範囲回転し
、歯車６１〜６４の歯車群によって増速され中心のウオ
ームギア５８に伝達され、軸受台５５を自刃で揺動させ
る。即ち負荷が大きくなると自動的に変速比零の方向に
、少くなるとスプリング６８が伸張し反対に揺動して、
最も適した変速比を自動的に選択させることができる。

まだ出力軸の停止時半球コマ５０を変速比零の位置にし
、入力軸の回転増加に応じて起動軸６９を回転させ、ギ
ア７０により円弧状ギア６５を少回転し、前記歯車６１
〜６４を介して軸受台５５を除々に揺動させると、クラ
ッチ機構なしにスムーズな零発進が可能と々る。

さらに出力軸停止時起動軸６９をスライドしてギア７０
を、出力円板５１に取付けられたギア７１に噛合せてウ
オームギアと連結すると、出力軸５３の僅かの回転も増
速されて、半球コマ５０を出力軸の回転方向に関係なく
変速比零の方向に絶えず微修正し完全停止ができ、所謂
クリープ現象がなくなり運転上好都合である。これは半
球コマと円板の圧接を除々に作動させ、また切離す方法
によっても可能であるが、油圧装置など機構の複雑化が
避けられない。

出力円板５１と出力軸５３は調圧カム５２によって負荷
に比例した加圧を与えて連結しているが、さらにバネ７
ｚによって最低加圧を保っている。調圧カム５２とバネ
は数ケ所バランスよく配置されている。

ウオームギア５９の駆動は第３図のように中心の軸中空
部を経由して作動させてもよい。

半球コマは２ケ以上遊星状に配置するが、３ケの場合８
圧接部が最も均等的に安定し、製作上避けられない微少
誤差を補正する働きがある。半球コマと軸受台は側円板
と軸受台の転接面で極めて安定的に支持され、各方向特
に中心方向の強大な圧力は完全に相殺され、保持枠に無
理々力は加わら々い。保持枠は軸受台の公転を拘束し、
その間隔を保つ働きをするものである。

円板の圧接面は円錐面が一般的と考えられるが、半球コ
マの半径に近い曲面とするとより大きな加圧ができる。

３ケの半球コマの場合ウオームギア、ホイールギアは３
条ギアに加工すると、各軸受台を共通化できる。１条ま
たは２条の場合はホイールギアの歯位置を各３分の１ず
らす必要がある。

この発明を実施することにより、従来の無段変速機では
困難であった零から数倍までの広い変速範囲、逆転と零
発進、完全停止と云う多機能な変速機を安価に製造でき
る。また数十分の−から数千馬力以上のものまで比較的
容易に適用できる。

は この発明による変速機θ圧接部の曲率が常に一定で、低
速域高速域とも安定した高効率変速が可能であるほか、
変速比の変化が全域に互り直線的でスムーズ々制御がで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の基本構成である入力円板】、出力円
板２、と半球コマ４の作動原理を説明した図、第２．３
図は電動機直結変速機に応用した図で第２図は第３図の
Ａ−Ｂに沿う断面図である。 また第４図は半球コマの一揺動力法を示した図で、第５
図は半球コマの公転を出力として応用した例を示す図で
ある。第６．７図は自動車用自動無段変速機に応用した
もので、第７図は第６図のＡ−Ｂに沿う断面図で六方向
を上方にした縦断面図である。 主な部品名　　第１図　第２．３図　第６．７図人力円
板　　　　１６４９ 半球コマ　　　４８５０ 出力円板（環）　　　　２　　　　　７　　　　５１軸
受台　　　　　９５５ 保持枠　　　　　１６５６ つλ−ムギア　　　　　　　　　１３　　　　５８ホイ
ールギア　　　　　　　　　１４　　　　５９人力軸　
　　　　１８４８ 出　　力　　軸　　　　　　　　　　　　　　　　１９
　　　　　　５３転接面　　　　　１５　　６０

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　摩擦車を利用した無段変速機において、対向する皿
   状円板又は円環の間に、球心を内側にずらして圧接させ
   た、回転自在の半球コマ（回転体）を複数遊星状に配置
   し、これらを軸架する軸受台の内側に、部分円錐、球な
   どの転接面を設け互に隣接する軸受台と、直接又は受棒
   等を介して間接的に転接させ、且その両端を平行面にし
   て、円板間に設けられる保持枠の放射状の溝に、半球コ
   マの公転を拘束すると同時に、一定範囲揺動可能に嵌合
   させ、さらにこれら軸受台を適当なウォーム歯車、傘歯
   車等で連結し、手動又は動力装置によって同期同位置に
   揺動させ、保持枠か円板を固定し残りの二者間の回転比
   及び回転方向を、無段階に変速する半球コマによる無段
   変速機。 ２　各軸受台の中心にウォーム歯車を配し、各軸受台の
   内側中央に弧状のホイル歯車を設けて噛合せて揺動させ
   る、特許請求の範囲第１項記載の半球コマによる無段変
   速機。 ３　半球コマの保持枠を小範囲回転できるようにし、こ
   れをスプリングで支えて回転を拘束させ、保持枠に加わ
   る反回転力即ち負荷に応じて生ずる小回転を歯車群によ
   って軸受台を自動的に揺動する、特許請求の範囲第１項
   記載の半球コマによる無段変速機。 ４　出力軸の停止時、出力円板と軸受台を適当な歯車装
   置で連結して、軸受台を常に変速比零の方向に微修正す
   る、特許請求の範囲第１項記載の半球コマによる無段変
   速機。