JPS6130984Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はサイロの積付装置に関する。

従来のサイロの積付けにおいては、サイロ内中
央の上方からサイロ内に被貯蔵物を払出す、いわ
ゆる一点積付けや、サイロ内を横断するようにし
て移動するトリツパからサイロ内に被貯蔵物を払
出す、いわゆる直線積付けが一般におこなわれて
いる。小型サイロでは、かかる積付けで十分であ
るが、貯蔵能力を大きくした大直径の大型サイロ
で、一点積付けや直線積付けをおこなうと、被貯
蔵物が円錐形や屋根形に積付けられ、サイロ内に
まんべんなく積付けられず、容積効率が悪く、不
経済となる。

そこで本考案はかかる問題点を解決した積付装
置を提供するものであつて、その特徴とするとこ
ろは、複数のサイロの側壁上部に形成された窓を
通つてサイロ内の中央を横断するガータを設け、
該ガータ上を走行自在なトリツパを設け、該トリ
ツパに回転自在に設けられた一対のトリツパ側プ
ーリとガータの両端に設けられた一対の固定側プ
ーリとに巻回された無端状搬送ベルトを設け、基
端が上記トリツパの両側に水平方向回動自在に支
持された一対の払出しコンベヤを設け、搬送ベル
トから送り出された被貯蔵物とそれぞれの払出し
コンベヤの回動中心のベルト上方に開口する二股
状シユートを設けたことにあり、かかる構成によ
れば、払出しコンベヤを回動させることにより、
搬送ベルトから送り出された被貯蔵物をサイロ内
周面近くまで送り出して払出すことができ、いわ
ゆる全面積付けをおこなうことができるものであ
る。したがつて大型サイロに用いた場合には、そ
の容積効率を向上させることができ、経済性を高
めることができるものである。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。１は適当間隔ごとに複数建設された大型サイ
ロであつて、円筒状側壁２と、天井板３とを有
し、側壁２の上部には一対の窓４を形成してあ
る。５は窓４を通つてサイロ１内の中央を横断す
るガータ、６は該ガータ５上を走行自在なトリツ
パであつて、本体６Ａと、該本体６Ａの両側縁か
な一対づつ垂下された脚部６Ｂと、ガータ５を沿
つて配設されると共に各脚部６Ｂの下端に固着さ
れた一対の水平梁６Ｃと、本体６Ａの上方に傾斜
状態で配設されると共に連結杆６Ｄを介して本体
６Ａに固着された傾斜板６Ｅと、本体６Ａに配設
されると共にガータ５の上面のレール７上に載置
された走行車輪６Ｆと、各水平梁６Ｃに配設され
ると共にガータ５の側面のレール８に当接させら
れた横揺れ防止車輪６Ｇとから構成されている。
前記窓４はこのようなトリツパ６が通過可能な大
きさに形成されている。９は傾斜板６Ｅの上方側
端部に回転自在に配設されたトリツパ側第１プー
リ、１０は傾斜板６Ｅの下の下方側端部近傍に回
転自在に配設されたトリツパ側第２プーリ、１１
はガータ５の一方端部に配設された固定側駆動プ
ーリ、１２はガータ５の他方端部に配設された固
定側従動プーリ、１３は各プーリ９〜１２に巻回
されると共に傾斜板６Ｅに沿つて配設された無端
状搬送ベルト、１４は基端フレーム１４Ａの下面
に設けた支軸１４Ｂが前記各水平梁６Ｃの先端に
矢印イ，ロ方向回動自在に支持された一対の払出
しコンベヤであつて、一対のプーリ１５，１６
と、該両プーリ１５，１６間に巻回された無端状
ベルト１７と、支軸１４Ｂを往復回動させる回動
用駆動モータ（図示せず）と、基端側プーリ１５
を回転させることによりベルト１７を矢印ハ方向
へ走行させるベルト走行用駆動モータ（図示せ
ず）とから構成されている。１８は上部開口がト
リツパ側第１プーリ９に外嵌し、２つの下部開口
が各払出しコンベヤ１４の回動中心のベルト１７
上方に開口する二股状シユート、１９は該シユー
ト１８の各下部開口の下に配設されると共に各払
出しコンベヤ１４の基端フレーム１４Ａに固定さ
れたホツパである。第１図において、サイロ側壁
２下部に、サイロ１内側に向けて傾斜する傾斜壁
２０が形成され、該傾斜壁２０間に矩形の平底部
２０が形成されている。該平底部２０には長手方
向に沿つて適当間隔ごとに複数（この実施例では
３つ）の山形カバー２２が設けられている。また
山形カバー２２の両側に長手方向に沿つて通路２
３が設けられ、両側傾斜壁２０下部に長手方向に
沿つて通路２４が設けられている。２５は各山形
カバー２２間および端の山形カバー２２と傾斜壁
２０との間にそれぞれ配設されたスクリユーフイ
ダーであつて、その両端の走行部は上記各通路２
３，２４内のレール上に走行自在に載置されてい
る。各スクリユーフイダー２５には、その回転に
より被貯蔵物２６の中央部に移動せしめる左右対
称の螺旋溝が設けられている。２７は平底部２７
の各山形カバー２２間の中央および端の山形カバ
ー２２と傾斜壁２０間の中央に山形カバー２２に
沿つて形成された長溝、２８は各長溝２７に連通
する排出穴であつて、サイロ１の外までのびてい
る。２９は各排出穴２８に配設された排出ベルト
コンベヤ３０は該コンベヤ２９のフレーム上に走
行自在に配設されたロータリープラウフイーダで
あつて、その掻き出し翼を回転させることにより
長溝２７内の被貯蔵物２６の排出ベルトコンベヤ
２９上に掻き出すものである。

上記構成において、固定側駆動プーリ１１を回
転させて、搬送ベルト１３を矢印ニ方向へ走行さ
せる。またこれと同時にトリツパ６をガータ５に
沿つて往復移動させ、両払出しコンベヤ１４のベ
ルト１７を矢印ニ方向へ走行させ、かつ支軸１４
Ｂを支点として両ベルト１７を矢印イ，ロ方向へ
往復回動させる。これによつて搬送ベルト１３上
に供給された被貯蔵物２６が矢印ニ方向へ搬送さ
れ、トリツパ側第１プーリ９上からシユート１８
内に投入され、該シユート１８で２つに分けられ
ベルト１７上に投入される。さらにベルト１７上
に投入された被貯蔵物２６は矢印ハ方向へ搬送さ
れ、サイロ１内に投入される。この場合、トリツ
パ６が直線運動をし、払出しコンベヤ１４が円運
動をするので、被貯蔵物２６はサイロ１内にまん
べくなくまき散られさるものである。なおトリツ
パ６は走行位置と払出しコンベヤ１４の回転角度
との関係はモデル化し、積付パターンを制御装置
に記憶させて、自動制御するものとする。

以上述べたごとく本考案の積付装置によれば、
払出しコンベヤを回動させることにより、搬送ベ
ルトから送り出された被貯蔵物をサイロ内周面近
くまで送り出して払出すことができ、いわゆる全
面積付けをおこなうことができるものである。し
たがつて大型サイロを用いた場合には、その容積
効率を向上させることができ、経済性を高めるこ
とができるものである。また、払出しコンベヤを
ガータに沿つて位置させてトリツパを移動させる
ことにより、トリツパの通過するサイロ側壁上部
に形成された窓の大きさを必要最小限にしてサイ
ロの密閉性を保持しつつ、適当間隔置きに建設さ
れた複数のサイロの積み付へを一台の装置で行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は概略横
断面図、第２図は要部の縦断面図、第３図は第２
図の−矢視図、第４図は水平断面図である。 １……サイロ、２……側壁、４……窓、５……
ガータ、６……トリツパ、９……トリツパ側第１
プーリ、１０……トリツパ側第２プーリ、１１…
…固定側駆動プーリ、１２……固定側縦動プー
リ、１３……搬送ベルト、１４……払出しコンベ
ヤ、１７……ベルト、１８……二股状シユート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のサイロの側壁上部に形成された窓を通つ
   てサイロ内の中央を横断するガータを設け、該ガ
   ータ上を走行自在なトリツパを設け、該トリツパ
   に回転自在に設けられた一対のトリツパ側プーリ
   とガータの両側に設けられた一対の固定側プーリ
   とに巻回された無端状搬送ベルトを設け、基端が
   上記トリツパの両側に水平方向回動自在に支持さ
   れた一対の払出しコンベヤを設け、搬送ベルトか
   ら送り出された被貯蔵物をそれぞれの払出しコン
   ベヤの回動中心のベルト上方に開口する二股状シ
   ユートを設けたことを特徴とする積付装置。