JPS6130139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は箱型の内箱の外周に冷却管を熱伝導的
に配設して成る所謂パイプオンシート形の冷却器
を有する冷却容器に関する。

従来此種パイプオンシート形の冷却器は箱型の
内箱の外表面に蛇行状に折曲した冷却管をモルト
プレン等の接着材や、或いは貼着性のアルミテー
プ等を上から貼付して冷却器本体に熱伝導的に固
定して構成されるが、内箱と冷却管相互の位置決
めが面倒である欠点があつた。

本考案は上記欠点に鑑みて成されたもので以
下、その一実施例を図面に於いて詳述する。１は
本考案の冷却容器で１′は外箱、２は内箱で、そ
れぞれ本実施例では上方に開口しており、内箱２
は例えば合成樹脂で形成され外箱１′に組み合わ
さ両箱の間隙に通常断熱材が充填される。この内
箱２にはその立壁３から帯状に底壁４を通り立壁
３と相対する対向立壁５まで渡り外方へ突出した
凹部６が所定間隔を置いて複数形成されている。
これと同時に凹部６でない部分は内側に突出して
凸部７となつており、この凸部７部分の内箱２の
外周面には図示しない冷凍サイクルに含まれる冷
却管８が熱伝導的に設けられている。この冷却管
８は立壁３に於いて凸部７内で反転し凹部６に沿
つて底壁４を横切り対向立壁５を登つ凹部６の終
端を周回して反転し再び下降して底壁４へと向
う。即ち冷却管８は凹部６と凸部７に上述の如く
組み合わせられる様にあらかじめ折曲形成してお
き、その後に内箱２の底壁４方向より挿入して組
み合わせる。

さて、第２図ａは第１図の立壁３と底壁４及び
対向立壁５を内箱２の内側を上方に向けて展開し
た図であり、斜線部分は凹部６を示しており本実
施例では帯状の凹部６の始端である凸部７の立壁
３側の端面９から立壁３と底壁４との折曲線１０
への距離をL₁とすれば、対向立壁５と底壁４と
の折曲線１１から同一の距離L₁の所から凹所に
して段差部１２を形成している。これによつて例
えばバスケツト等を凸部７の端面９と段差部１２
とに係止して載置する事が出来る。又、冷却管８
は図の如く立壁３に於いては凸部７内にて反転し
対向立壁５に於いては凸部７内に於いて凹部６を
周回して反転する蛇行状となつている。

以上の如く予じめ冷却管８を内箱２に組み合わ
せて後、第２図の如く外方より凸部７全体を覆う
ように熱伝導性の粘着アルミ箔であるテープ１３
等で固定する。これにて断熱材が凸部７内に侵入
するのを防止できる。而して内箱２を外箱１′に
組み込み内箱２と外箱１′との間隙を図示しない
断熱材を発泡充填する。上記において、冷却管８
は凸部７内に収納されるので内箱２の外表面には
冷却管８による凹凸が無くなるのでアルミテープ
１３は凹部６の裏面に貼られる。

本実施例では内箱２は上方に開口するものであ
るがこれに限られるものではなく、例えば側方に
開口して上下壁及び奥壁に本案の凹部を形成して
冷却管８を配設しても差し支えない。

本考案は以上の如く構成したので、帯状の凹部
が内箱の強度を向上する事になり、断熱材を発泡
充填する際の圧力等によつて内箱が変形するのを
抑制できる。又、凹部の存在によつて内箱内に簀
の子が置かれたのと同一の状態となり、収納物品
の内箱への氷結防止も達成される。更に冷却管の
配設も帯状の凹部が案内する形となるため位置決
めが容易であり、又、冷却管は凹部相互間の凸部
内に位置せられる事になるので固定する前の仮止
めにもなり、作業性の向上が図れる。更に又この
時冷却管は内箱の内方に突出した形で固定される
ので冷却効果が向上すると共に、冷却管の無い部
分は熱伝導箔によつて冷却される等実用効果の大
なるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は本案の冷却容器の斜視図であり、第２図ａ
は内箱の一部展開図であり、ｂはａのＡ−A′線
断面図である。 ２……内箱、６……凹部、８……冷却管、１３
……アルミテープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方に開口部を有する箱型の外箱と内箱と、該
   内箱の側壁に於いて外方へ突出して形成した帯状
   の凹部と、前記内箱の外周面に熱伝導的に設けら
   れる冷却管とから成り、前記凹部は所定間隔を温
   置いて複数形成すると共に、前記冷却管は前記凹
   部の外周に沿つて周回し、前記複数の凹部相互間
   の凸部内に於いて蛇行状に配設され、外方より熱
   伝導箔で固定すると共に前記外箱と内箱との間隙
   に断熱材を発泡充填して成る冷却容器。