JPS6130082B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は加熱した骨材（砂、砕石）に石粉、ア
スフアルトを加えて混合し、アスフアルト舗装に
必要な混練物を得るアスフアルトプラントの粉塵
除去装置に関する。

この種のアスフアルトプラントにおいては、例
えば第１図に示すように、ベルトコンベア等で搬
送した湿潤骨材を熱風発生装置３を備えて構成さ
れるドライヤ１で加熱乾燥させた後、バケツトコ
ンベア５を介して篩別装置６に搬送し、この装置
６の篩別スクリーン７で砂、砕石の大小に応じて
篩分けた後、ホツトピン８内に貯蔵している。

かかるアスフアルトプラントでは、前記ドライ
ヤ１内部並びに篩別スクリーン７、ホツトピン８
内部において、砂、砕石等からなる骨材から盛ん
に粉塵が発生する。

このような粉塵の除去装置としては、従来、サ
イクロン９と、該サイクロン９とバツグフイルタ
１０等を介して連通する排風機１１と、からなる
集塵装置を設け、サイクロン９上部から派出した
粉塵吸引パイプ１２をドライヤ１内に連通接続
し、同じくスカベンジングダクト１３を篩別スク
リーン７内とホツトピン８内とに連通接続して構
成してある。

そして、ドライヤ１、篩別スクリーン７及びホ
ツトピン８の内部で発生した粉塵を夫々パイプ１
２及びダクト１３を介してサイクロン９内に吸引
空気と共に吸引し、ここで分離捕集した粉塵をバ
ケツトコンベア５に環送すると共に粉塵を除去さ
れた吸引空気を更に微細な粉塵を除去するべくバ
ツグフイルタ１０に移送し、排風機１１から外部
に清浄空気として排出するようになつている。

しかしながら、上述のような従来の粉塵除去装
置の構成では、サイクロン９に篩別装置６からの
スカベンジング空気とドライヤ１からの乾燥用空
気とを別系統で吸引するようにしているため、２
次的な集塵を行うバツグフイルタ１０に吸引力を
作用させる排風機１１はこれら両方の空気量を処
理しなければならず大きな容量が必要となり、こ
れに伴いバツグフイルタ１０内濾布における空気
の通過速度はかなり大きなものとなる。

この結果、従来のものでは、排風機１１として
容量の大きなものを用意する必要があるためコス
ト的に不利であると共にバツグフイルタ１０にお
ける吸塵性能が悪いという欠点があつた。

さらに、このようにサイクロン９内においてス
カベンジング空気と乾燥用空気とが混合する構成
では、高温である乾燥用空気はサイクロン９内に
おいて温度降下を生じ、バツグフイルタ１０には
乾燥用空気に比べて大幅に低い温度の空気が吸入
されることになる。

そして、該バツグフイルタ１０における吸入空
気温度が低いと、該空気がバツグフイルタ１０内
において容易に露点に達し、この結果、フイルタ
の役目をする濾布に水滴が付着して目詰りを生じ
濾過性能が大幅に落ちるという欠点があり、特
に、近年は省エネルギ対策としてドライヤ１の加
熱量を極力小さくしてドライヤ１の乾燥用空気温
度を低くする方向にあるが、これであると更にバ
ツグフイルタ１０への吸入空気温度が低くなり、
上記欠点がより生じ易くなる。

そこで本発明は、以上のような従来の実情に鑑
み、湿潤骨材乾燥用ドライヤで発生する粉塵を集
塵装置に吸引させるようにしたものにおいて、前
記集塵装置に連通する粉塵吸引パイプをドライヤ
本体内下流側に連通接続する一方、篩別装置から
派出するスカベンジングダクトを小型サイクロン
と粉塵吸引用送風機とを介してドライヤ本体内上
流側に連通接続するという簡単な改良により、集
塵装置における処理含塵空気量を従来に比べて低
下させることにより該集塵装置の能力向上を図る
と共に、前記含塵空気を温度低下させずに集塵装
置に吸引させることにより該含塵空気温度が低下
することによつて生じる集塵能力の低下を防止で
きる等上記欠点を解消したアスフアルトプラント
の粉塵除去装置を提供するものである。

以下、本発明の一実施例を第２図に基づいて説
明する。

１は砂、砕石等からなる湿潤骨材の乾燥用ドラ
イヤで、ドライヤ本体としての回転ドラム２２
と、該ドラム２の一端に備えたバーナ３Ａの燃焼
熱により送風機３Ｂから吹き出される空気を加熱
して熱風を送る熱風発生装置３と、からなり、こ
の熱風によつて前記回転ドラム２の反バーナ３Ａ
側端部から図示しないバケツトエレベータ等の搬
送装置を介して導入された湿潤骨材の乾燥処理を
行う。

６は篩別装置であり、７は高所に設置された篩
別スクリーンで、前記ドライヤ１から供給される
乾燥後の骨材がバケツトエレベータ５を介して搬
送され、この骨材を大小に応じて粒度別に篩分け
する。

８は篩別スクリーン７下方でこれと連通するホ
ツトピンで、篩分けされた骨材を貯蔵する。

１４はホツトピン８から供給された骨材の計量
装置と連動する計量ホツパ、１５は骨材を、他系
統から供給されるアスフアルト、石粉と混練する
ミキサーである。

１６はサイクロン９と、該サイクロン９上部と
吸塵パイプ１７を介して連通接続されたバツグフ
イルタ１０と、該バツグフイルタ１０と連通接続
された排風機１１と、からなる集塵装置である。

そして、サイクロン９上部から派出した粉塵吸
引パイプ１２は前記ドライヤ１の回転ドラム２内
下流側に連通接続されており、該ドラム２内で生
じる粉塵を乾燥用空気と共にこの粉塵吸引パイプ
１２を介してサイクロン９に吸引するようになつ
ている。

また、サイクロン９底部に連通接続された粉塵
環送パイプ１８はバケツトエレベータ５下端の骨
材入口部に連通接続されている。

１９は篩別装置６において発生する粉塵をドラ
イヤ１内に吸引させる吸引装置であり、本実施例
においては、篩別スクリーン７及びホツトピン８
から派出するスカベンジングダクト２０を小型サ
イクロン２１と粉塵吸引送風機２２とを介してド
ライヤ１の回転ドラム２内上流側に連通接続し、
粉塵吸引用送風機２２を利用して篩別スクリーン
内とホツトピン８内とで発生する粉塵を含有する
スカベンジング空気を回転ドラム２内に乾燥用空
気の一部として吸引する構成にしてある。

また、小型サイクロン２１の底部から派出した
パイプ２３は前記粉塵乾燥パイプ１８に連通接続
され、該小型サイクロン２１において分離捕集さ
れた粉塵は、サイクロン９において分離捕集され
た粉塵と共に粉塵環送パイプ１８を介してバケツ
トエレベータ５に環送されるようになつている。

かかる構成において、今、図示しないバケツト
エレベータ等で運ばれた湿潤骨材はドライヤ１の
回転ドラム２内に導入され、ここで加熱乾燥処理
され、この乾燥済みの骨材はバケツトエレベータ
５により篩別スクリーン７に移送されて選別を受
けた後、ホツトピン８に供給される。

ここで、篩別スクリーン７内とホツトピン８内
とで発生した粉塵は粉塵吸引用送風機２２によ
り、まず小型サイクロン２１内に吸引され、粉塵
の一部はここで分離捕集されてその底部からパイ
プ２３及び粉塵環送パイプ１８を介してバケツト
エレベータ５に環送され、粉塵の他部は吸引空気
と共に、即ち、スカベンジング空気としてドライ
ヤ１の回転ドラム２内上流側から該回転ドラム２
内に乾燥用空気の一部として吸引される。

そして、スカベンジング空気中の粉塵と回転ド
ラム２内で生じた粉塵は乾燥用空気と共に粉塵吸
引パイプ１２を介してサイクロン５内に吸引さ
れ、これら粉塵はサイクロン９内で分離捕集され
てその底部から環送パイプ１８を介してバケツト
エレベータ５に環送される。

サイクロン９内において粉塵を除去された吸引
空気は排風機１１によつてバツグフイルタ１０内
に導入され、ここでさらに粉塵が除去されて排風
機１１から清浄空気として外部に排出される。

以上のような構成によれば、スカベンジング空
気はドライヤ１における乾燥用空気の一部であ
り、バツグフイルタ１０にはこの乾燥用空気しか
導入されないため、従来のようにバツグフイルタ
１０において乾燥用空気とスカベンジング空気と
の双方を処理する必要がないため、排風機１１の
能力を従来のものより下げることができて小型化
できると共に、バツグフイルタ１０に導入される
空気量の低下によつて、該バツグフイルタ１０内
濾布における空気の通過速度を下げることがで
き、吸塵性能を高めることができる。

また、スカベンジング空気が従来のようにサイ
クロン９において乾燥用空気に混入しない構成で
あるので、該サイクロン９からバツグフイルタ１
０に向かう吸引空気のバツグフイルタ１０入口部
における温度は乾燥用空気より略20〜30℃程度低
いだけの比較的高い温度であるから、該バツグフ
イルタ１０内において容易に露点に達することが
なく、この結果、濾布に結露が生じて濾布の濾過
性能に支障をきたすような恐れはない。

さらに、外部空気より温度の高いスカベンジン
グ空気がドライヤ１への導入空気の一部となるの
で、送風機３Ｂにより外部から吸引される空気の
バーナ３Ａによる加熱量の低下を図れ、省エネル
ギ化を図れるという利点がある。

また、篩別スクリーン７内とホツトピン８内と
で発生した粉塵を粉塵吸引用送風機２２により小
型サイクロン２１内に吸引し、該小型サイクロン
２１で粉塵の一部を分離捕集した後に前記ドライ
ヤ１内に吸引させてこれをサイクロン９とバツグ
フイルタ１０に至らせるようにしたから、篩別装
置６内で発生する粉塵の吸引効率を向上させるこ
とができると共に、サイクロン９とバツグフイル
タ１０だけで粉塵の除去を行う従来のものに比べ
て、粉塵の除去能力を大幅に向上させることがで
きる。

本発明は以上説明したように、篩別装置からの
スカベンジング空気はドライヤにおける乾燥用空
気の一部であり、集塵装置にはこの乾燥用空気し
か導入されないため、前記集塵装置における処理
含塵空気量を従来に比べて低下させて該集塵装置
の吸塵性能を高めることができると共に、前記含
塵空気を温度低下させずに集塵装置に吸引させる
ことにより該含塵空気温度低下によつて生じる集
塵能力の低下を防止できるという利点を有し、コ
スト的にも有利となる。

また、上述のように外部空気より温度の高いス
カベンジング空気がドライヤへの導入空気の一部
となるので、乾燥用空気の加熱量の低下を図れ、
省エネルギ化を図れるという利点もある。

さらに、篩別装置内で発生した粉塵を粉塵吸引
用送風機により小型サイクロン内に吸引し、該小
型サイクロンで粉塵の一部を分離捕集した後にド
ライヤ内に吸引させてこれを集塵装置に至らせる
ようにしたから、篩別装置内で発生する粉塵の吸
引効率を向上させることができると共に、ドライ
ヤを通過した後にある粉塵装置だけで粉塵の除去
を行う従来のものに比べて、粉塵の除去能力を大
幅に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアスフアルトプラントの粉塵除
去装置の一例を示す概略図、第２図は本発明の一
実施例を示す概略構成図である。 １…ドライヤ、２…回転ドラム、６…篩別装
置、７…篩別スクリーン、８…ホツトピン、９…
サイクロン、１０…バツグフイルタ、１１…排風
機、１２…粉塵吸引パイプ、１６…集塵装置、１
７…吸塵パイプ、１９…吸引装置、２０…スカベ
ンジングダクト、２１…小型サイクロン、２２…
粉塵吸引用送風機。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ アスフアルト骨材をドライヤにより加熱乾燥
   処理し、これを篩別装置に運び該装置で乾燥後の
   骨材を粒度別に篩分けるアスフアルトプラントに
   おいて、 集塵装置に連通する粉塵吸引パイプを前記ドラ
   イヤ本体内下流側に連通接続する一方、前記篩別
   装置から派出するスカベンジングダクトを小型サ
   イクロンと粉塵吸引用送風機とを介してドライヤ
   本体内上流側に連通接続し篩別装置内で発生する
   粉塵の一部を小型サイクロンで分離捕集した後に
   前記ドライヤ内に吸引させる吸引装置を設けたこ
   とを特徴とするアスフアルトプラントの粉塵除去
   装置。