JPS61293910A - 生理学的活性物質のリポソ−ムカプセル化物およびその製造方法 - Google Patents

生理学的活性物質のリポソ−ムカプセル化物およびその製造方法

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JPS61293910A
JPS61293910A JP8196186A JP8196186A JPS61293910A JP S61293910 A JPS61293910 A JP S61293910A JP 8196186 A JP8196186 A JP 8196186A JP 8196186 A JP8196186 A JP 8196186A JP S61293910 A JPS61293910 A JP S61293910A
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liposome
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encapsulated
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JP8196186A
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アクイラー・ラーマン
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    • A61K9/127Liposomes
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明はリポソームカプセル化物質、特に薬剤その他
の生理学的活性物質ヲリポソームカプセル内に封入し友
ものに関する。
(従来技術の説明) 従来知られているように、多くの薬剤および生理学的活
性物質は副作用を有し、それにより患者に痛み、不快、
傷、あるいは死因を与えることがある。これは特に腫瘍
その他のガン性の病気に対する薬剤において顕著である
。この種の薬剤は薬効を強く求められる余シ、生体内の
正常組織に対し、可成9危険なものとなる。たとえば、
アドリアマイシン、すなわち広く用いられているアント
ラシフリングリコシドは白血病、充芙性腫瘍の治療に有
効であるが、これは心筋に対し不可逆的傷害を与える。
その友め、投与割合、総投与量は慎重に制御される必要
がある。
このようなことから、アドリアマイシンおよびこれに類
するアントラシフリングリコシド類をリポソームで封入
(すなわちカプセル化)シ、心臓前を減少させることが
提案されている。たとえば米国特許第3.993,75
4に一つの方法が開示されているが、その場合、最も有
効なカプセル用物質を用いたとしても収率はせいぜい5
%程度である。したがって、活性薬剤の95チ以上はカ
プセル化できず、これをカプセル化物質から分離し几9
、もし可能であれば再循環させなければならない。しか
し、これらの工程において、活性薬剤の一部は永久に失
なわれることになる。このような低いカプセル化効率の
几め、リポソームによる薬剤のカプセル化は工業的に実
行することは実際的でないと考えられてい友。
ところで、本発明で用いられる化合物であるソエチレン
トリアミンペンタ酢酸に共有結合したステアリルアミン
の存在は公知である。たとえばJ、NuCllMad、
 、22,810−814(1981) 、 Hnat
owiehat al、にはこの化合物の合成法および
このステアリルアミンーノエチレントリアミンベンタ酢
酸(DTPA)化合物を用い、放射性金属イオンと錯合
させてリポソームをラベルすることが開示されている。
このようにして得られたリポソームは放射性トレーサと
して一般に用いられるが薬剤その他の薬理的活性物質を
カプセル化する友めに用いることについては全く開示さ
れていない。
米国特許A4,419,348にはカプセル化し九アン
トラシクリングリコシドおよびその製造法が開示されて
いる。その方法を利用し、25〜55%の収率を以って
アントラシフリングリコシドをカプセル化し得ることが
見い出され念。この高収率のカプセル化法は工業的関心
を集め九が、残念なことにアントラシフリングリコシド
に対して有効であゃ、他の薬剤に対しては満足な結果が
得られない。たとえば、ミドキサ/トロン、m−AMS
A、アクチノマイシン、ミドマイシン−01シス−プラ
チナ等をカプセル化し、これらの毒性を減少させること
か望まれる。しかし、これらの薬剤をリポソームで公知
の方法でカプセル化しようとしても高々51程度である
。さらに上記米国特許扁4.419,348に記載され
ているカプセル化アントラシクリングリコシドーカルソ
オライピン錯体の収率をさらに高めることも望まれる。
(発明の目的) 本発明は薬剤その他の生理学的活性物質をリポソームで
高収率でカプセル化する方法を提供することを目的とす
る。
さらに、本発明は水溶性の薬剤および生理学的活性物質
ヲリポソームで高収率でカプセル化する方法を提供する
ことを目的とする。
すなわち、この発明はリポソーム脂質二重層に付着し得
る親油性部分とキレート剤として作用する部分とを有す
る親油性キレート剤をリポソームに導入する方法を採用
することにより上記目的を達成しようとするものである
。生理学的活性物質をリポソーム成分および親油性キレ
ート剤とともに、通常のリポソーム形成法により処理し
カプセル化薬剤を得るものである。この親油性キレート
剤を用いることによりカプセル化の収率を増大し得るこ
とが見出された。
(発明の好ましい実施例) 本発明において、親油性キレート剤としては投与される
べき宿主生体に対し悪い毒性効果を与えないものであれ
ばあらゆるものを使用することができる。又、キレート
剤の投与量で悪い毒性効果を与えないものであればある
程度の毒性は許容し得る。
このキレート剤は一般に受容原子(一般に金属原子又は
イオンと配位結合によ逆結合し得る供与原子を有し、キ
レート錯体又は単にキレートと呼ばれる環状構造を形成
する化合物である。配位結合が供与体と受容体との間に
生じたとき、受容原子を結合するリガンドの原子が項ヲ
完成させ、その構造にキレート的特性を付与する。リガ
ンドの各余分の供与原子は電子受容体と配位結合して他
の3Jl形成する。キレート剤は二座配位、王座配位、
凹座配位等、受容原子と錯合し得る2、3.4又はそれ
以上の供与原子を有するか否かにより所定の配位化合と
なる。
主たる供与原子は窒素、酸素および硫黄であり、その他
、シん、ヒ素、セレンもキレートを形成し得る。キレー
トは中心の受容原子を囲む供与原子の数によっても同定
することができる。最も一般的配位数は4および6であ
り、2および8はまれである。
本発明前公知のキレート剤の一般的なものは親油性部分
のない水溶性化合物であって、本発明の場合の親油性部
分が必須のものと異なる。キレート剤は従来は金属イオ
ンの水溶性配位錯体をつくるのに用いられ、したがって
水溶性であることが必要とされた。本発明における親油
性キレート剤の場合、水溶性化合物のキレート部分と同
等のキレート部分を保持しているが、これにさらにリポ
ソーム脂質二重層中に挿入(又は付加)し得る親油性部
分を有する。この親油性キレート化層は一般にR−にの
一般式(几だし、Rは親油性部分、Kはキレート部分を
有する分子の残シを示す)を有する。
このR−にのキレート化部分を形成するキレート基の好
ましいものはカルボン酸基を有するもの、九とえはアミ
ノ−カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等である。しか
し、その他の多くのキレート剤が公知であり、tとえば
、Kirk−OthmerEncyclopedia 
of Chemical Technology、第3
版。
Vol、S John Wiley d 5ons社、
  = ニー ヨーク、第339〜368頁等に記載さ
れておυ、これらのキレート剤を毒性の点で問題が生じ
ない限シ、R−にのキレート部分を形成するのに用いる
ことができる。アミノ−カルボン酸の例としてはエチレ
ンジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジア
ミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、N−ジヒドロキシエ
チルグリシンおよびエチレンビス(ヒドロキシフェニル
グリシン)である。ヒドロキシカルボン酸の例は酒石酸
、クエン酸、グルコン酸、5−スルホサリチル酸である
特に好ましいものはポリカルゲン酸キレート剤、特にエ
チレンシアミンのアセテート誘導体類が好ましい。この
ようなキレート剤の例としてはジエチレントリアミンペ
ンタ酢酸(DTPA) 、エチV7’)アミンテトラ酢
酸(EDTA) 、エチレンシアミンーN。
N′−ジ酢酸(EDI)A) 、エチレンジアミンジ(
酢酸)ジ(プロピオン酸) (EDDADP) 、エチ
レングリコールジ酢酸(EGTA) 、その他、これに
類する化合物である。一般に、本発明で好ましいポリカ
ルボン酸キレート部分は、分子量が少なくとも200.
好ましくは少なくとも250ドルトンのものである。
さらに、好ましいポリカルボン酸キレート剤はカルボン
酸基を少なくとも3以上、好ましくは少なくとも4以上
、より好ましくは5以上含むものである。
このキレート剤の親油性部分は適尚な毒物学的特性を有
する親油性化合物から得ることができる。
親油性キレート剤R−にのR部分を形成し得る親油性有
機基は当業者にとって容易に選択し得るであろう。親油
性はに部分が水素によって置換された仮想化合物RHか
ら容易に予測し得る。もし、化合物RHが有機溶媒(特
にベンゼン、クロロホルム、アセトン、エーテル又はエ
チルアセテート)に対し、水に対するよシも可溶性のも
のであれば、それは親油性であると考えられ、化合物R
−にのR部分も同様に親油性となる。
しかし、多くの小さな炭化水素はそれ自身親油性であっ
てもR−にの分子t ’Jボソーム2M層内に付着させ
得るほど十分に大きくない。これはKが分子の比較的大
きいキレート部分をなし、このキレート部分が大きい親
水性金示す場合に当てはまる。し友がって、Rは少なく
とも6、好ましくは12炭素原子を含むヒドロカルビル
部分からなるものが好ましい。しかし、Rは毒性の点か
ら非置換芳香族炭化水素でないことが好ましい。その他
のヒドロカルビル基、友とえはステロイド、シクロアル
カン等は容易に用いることができる。たとえばクロロス
テロールのヒドロキシル基はキレート分子に容易に付着
することができる。脂肪酸アルキル部分を有する脂肪酸
アルコールおよび脂肪酸アミンは本発明の実施において
好ましいものであり、キレート剤がカルボン酸基を有す
る場合、縮合反応を介してキレート剤に容易に結合させ
ることができる。このような一般式R−にの化合物は本
発明の好ましい例を表わしている。
本発明の好ましい態様はカルボン酸基と反応し得る官能
基を含む親油性化合物をカルボン酸基を含むキレート化
合物と結合させることによるものである。この場合の一
般的な親油性化合物としてはアルコールおよび第1、第
2アミンである。本発明において、一般式ROH、RN
H2、R2NHの化合物は水よシも有機溶媒(特にベン
ゼン、クロロホルム、アセトン、エーテル、エチルアセ
テート)に対しより可溶性であれば親油性である。多く
の親油性化合物およびそれらの溶解性について、すでに
知られているが、親油性について知られていない化合物
でも水溶性、油浴性を測定することにより容易に判断す
ることができる。このような化合物は親油性が太きく、
シたがって得られる縮合生成物(又はその他の結合物)
のM言質2重層への溶解性を大きくすることが望ましい
。ある化合物の有機溶媒(上述のもの)に対する溶解度
が水に対するよシも少なくとも3倍以上であれば、その
化合物は親油性が太きいと云える。仮9に本明細曹に明
示されていない親油性化合物を用いて本発明を実施する
場合であっても、その化合物がキレート化合物と結合を
形成しているか否かは水溶性キレート剤とその親油性化
合物を下記の如く混合又は反応させ、結合の形成を赤外
線スペクトルで調べることにより容易に確認し得る。も
し、カルボ/酸キレート基を有する好ましいキレート剤
を用い友ならば錯体の形成はカルボニル基の吸収位置の
移動により容易に判定することができる。
本発明で用いられる好ましい親油性化合物(すなわち親
油性キレート剤製造のため)は脂肪酸アミンである。多
くの脂肪酸アミンは知られており、その他についても脂
肪酸のアミドを形成し、ついでこれを還元することによ
り容易に得ることができる。このアミンのうち第1アミ
ンが好ましいが、第2アミンでも適当である。もし、第
2アミンを用いた場合は一つの大きいアルキル鎖が存在
し、残9の窒素置換成分は小さいアルキル基、好ましく
はメチル又はエチル基であることが好ましい。
好ましい脂肪族アミンは純粋な状態において25°Cで
固体として存在するものである。特に好ましい脂肪族ア
ミンはドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデ
シルアミン、オクタデシルアミン、アイコシルアミン、
rコシルアミンである。不飽和脂肪酸アミン(たとえば
オレイン、リノールに相当するもの)も使用可能である
上述の如く、本発明で好ましい親油性化合物は水溶性キ
レート化合物と反応し得る単一の官能基と、アルキル部
分又はアルケニル部分を有するものである。しかし、投
与されるべき宿主組織に対し有害でない親油性化合物が
得られる限シ、他の官能基を含んでいてもよい。当然そ
の場合の官能基は親油性キレート剤の親油性を害しない
程度又はものに限られる。
親油性キレート剤の製造において、反応物の割合は特に
制限はないが、各化合物中の官能基の反応により結合を
達成させる場合、比較的安価な成分を過剰に用い、よシ
高価な成分(通常、キレート剤)の全てとの結合を生じ
させることが好ましい。この反応成分の具体的割合は親
油性化合物のキレート剤1モルに対する結合モル数に関
係する。
友とえは、水溶性キレート剤1モルに対し親油性化合物
1モルを結合させる場合、これらは約等モル量、好まし
くは親油性化合物を若干過剰して用いる。
キレート剤中のカルボン酸基と親油性化合物中の反応基
、九とえばアミノ基又はヒドロキシ基との間の単なる縮
合反応によって本発明の好ましい態様を形成し得るが、
長鎖アルキル基又はアルケニル基に共有結合した他のキ
レート剤もキレートおよび親油性特性がともに保持され
ている限p上述の化合物と同等である。このような化合
物および製法は容易に理解されるであろう。友とえばス
テアリン酸から容易に得られるステアリルアルコールを
公知の方法によジステアリルクロリドに変換し、これを
エチレンジアミンと反応させ、(2−アミノエチル)−
N−オクタデシルアミンを得ることができ、これを用い
、EDTAおよびDTPAを製造する場合の方法と同様
にしてポリカルボン酸アミンを製造することができる。
ポリカルボン酸キレート剤中のカルボン酸基(一般に無
水物の形)との反応が容易な之め、このような方法でお
こなわれる方法が好ましい。カルボン酸基と反応する如
何なる基(たとえばアルコール又はアミン)も、キレー
ト化に必要以上の過剰のカルボン酸基を有するキレート
剤(必要に応じて酸無水物又は塩化物)と反応させて、
本発明で用いられる化合物をつくることができる。次と
えば、ステアリルアミンとDTPA無水物との1:1モ
ル比のものを用い、反応により1つのアミド結合を形成
し、残る4つのカルボキシレート基をキレート化基とし
て機能するように残す。
親油性キレート剤が親油性化合物との組合せでどのよう
にしてカプセル化収率を高めるの機能するかについて、
明確ではないが、キレート剤が下記の如く作用するもの
と思われる。すなわち、カプセル化されるべき薬剤が油
溶性のとき、よシ多くの薬剤が脂質2重層中に導入され
る。なぜならは親油性キレート剤は脂質2重層を安定化
し得るものであるからであシ、これによりこの2重層内
の溶融薬剤の存在により導入された不安定性に対抗する
ことになる。薬剤が水溶性でありキレート化され得るも
のである場合、分子中のキレート化部分と薬剤とキレー
トを形放し、薬剤の一部を脂質2重層に可溶とし、リポ
ソーム中に保持され得る薬剤のikを増加させる。この
薬剤の一部はリポソーム内部の水性部分にカプセル化さ
れ、他方、別の薬剤が付加的に脂質2重層内に可溶化さ
れる。
これは薬剤が単に水溶性の場合に特に重要である。
なぜならばリポソーム中に含まれる水の量は脂質の量と
比較して極めて小さいからである。薬剤が油溶性および
水溶性の場合はキレート剤の存在により、安定化が図ら
れ、脂質2重層中に保持される薬剤の量が増加すること
になる。
特定の薬剤に対し特定のキレート剤を選択する場合、い
くつかのファクターを考慮する必要がある。たとえば、
薬剤が油溶性又は水油溶性の場合、親油性キレート剤の
選択はリポソームの脂質2重層内に挿入され能力によっ
てのみ制限される。すなわち、実質的にすべての親油性
キレート剤を使用し得る。なぜならば薬剤が油溶性又は
水油溶性の場合、キレート錯体の対象が主として上記2
重層を安定化することにあるからである。他方、薬剤が
単に水溶性の場合はキレート剤が脂質2重層中に挿入し
得るだけでなく薬剤と相互作用して錯体を形成し得るも
のでなければならない。親油性キレート剤によりキレー
ト化される薬剤は上記2重層中に引かれ、IJ)/ソー
ムにより保持される水溶性薬剤の量を増加させるという
ように考えることもできる。ガン化学療法にますます多
く用いられる細胞毒性金属および金属錯体はキレート基
と錯体を形成し得る水溶性薬剤の例である。この種の水
溶性薬剤の例はシス−プラチナである。シス−プラチナ
が用いられるとき、DTPAの如きキレート剤(親油性
化合物に結合し几もの)を使用すべきである。なぜなら
ばDTPA ri親油性化合物と結合することができ、
かつ十分な官能性を保持しシス−プラチナと錯体を形成
得るからである。
他方、アクチノマイシンーDおよびミドマイシン−Cは
殆んど油溶性であシ、キレート剤と薬剤との直接的相互
作用は必要でなく、殆んど全てのキレート剤を使用する
ことができる。これらの薬剤においては脂質2重ノーの
安定化が、薬剤の錯合より特に重要となる。アントラシ
フリングリコシド(水油溶性)を用いる場合は薬剤と相
互作用するキレート剤又は相互作用しないキレート剤の
双方を用いることができる。このような化合物の場合、
薬剤と相互作用するキレート剤を用いることがわずかな
がら有利である。なぜならばカプセル化される薬剤の量
を増大し得るからである。
用いられる薬剤の構造から親油性キレート剤との錯体形
成が生ずるか否かを予測し得るか否かは問題とならない
。これは実験により直ちに判定し得るからである。本発
明においては薬剤とキレート剤との間の錯体形成に特に
困難な工程は含まれない。なぜならば、ここに記載され
た全ての錯体は各成分を混合することにより一般のキレ
ート化反応と同様に直ちに形成し得るからである。如何
なる結合反応が生ずるものであっても、それは特に他の
工程を介在させることなく、単なる混合の結果により生
ずるものである。したがって、キレート剤と薬剤を単に
混合し、ついで錯体の形成を確認するだけでよい。この
錯体の生成はスペクトルスコープ等により検知すること
ができる。
カプセル化し几薬剤の薬効はカプセル化しないもの(以
下、これをフリーと略称する)と実質的に同等か、よシ
すぐれている。し文がって、リポソーム中に包含される
薬理学的活性物質の量はリポソームを用いずに通常投与
される量を参考に容易に決定し得る。
実際のリポソーム2重層を形成するための物質は薬剤の
使用目的に基づいて選ばれる。リポソーム用に適当に成
分を選ぶことにより部位選択性を有する物質を得ること
ができる。リポソームについての形成、用途については
たとえば文献、Annals of the New 
York Academy of 5Ciances。
Vol、308.1978年6月19日、および文献L
ipoaomea in Immunobiology
、 Elsaveir社、North Ho1land
、  1980に記載されている。たとえばリポソーム
はホスファチゾルコリン、カルシオリピン、スフィンゴ
ミエリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファ
テジルイノソトール、ホスファチジルセリン、コレステ
ロール、ステアリルアミン、ホスファチジン酸でつくる
ことができる。要するに、公知のリポソーム形成脂質を
利用してリポソームを形成することができる。
リポソーム形成のための条件は各リポソームにおける公
知の製造方法を用いることができる。唯一の違いは前述
の親油性キレート剤の利用のみである。製造されるべき
リポソームのタイプにより(すなわち正に荷電、負に荷
電、又は中性)、リポソーム形成に用いられる脂質の割
合は従来と同様にして変化させて用いられる。本発明の
好ましい態様としてはコレストロールをリポソームに含
め2重層の安定化を親油性キレート剤による安定化に加
えて一層高めることである。
親油性キレート剤の使用量は大きく変化させることがで
き特に制限はない。収率を向上させ得る最小量は簡単に
実験的に決定することができる。
実用的最大量についても実験的に決定し得るが、所望に
よりそれを超えて用いても差支えない。この親油性キレ
ート剤の一般的使用量はキレート剤とリポソーム形成物
質の総計に対し、0.1〜50重量%、好ましくは1〜
25重量%、特に好ましくは5〜15重量%である。
各個々のリポソーム中にカプセル化される薬剤の量は薬
の種類およびりIソームの種類によっても異なる。しか
し、本発明の方法により薬剤のカプセル化収率の向上を
図ることができる。このカプセル化薬剤の量を測定する
例については下記実施例を参照されたい。
実際にリポソームのカプセル化が生ずる九めの条−件は
用いられる脂質の種類により異なり、公知である。その
方法は一般に親油性キレート剤と薬剤をリポソーム形成
用脂質溶液中に導入する方法である。形成されるリポソ
ームは選ばれ几脂質により、正、負又は中性に荷電され
る。一般に薬剤、親油性キレート剤および脂質は溶液中
で攪拌され分散体が形成され、カプセル化されt生成物
は適当な方法で回収される。分散は一般に磁気攪拌機又
はその他の攪拌装置により20分間程度攪拌し分散体を
得るか、又は溶液を超音波処理してもよい。超音波法に
よる方法はそれ以外の方法と比較してよシ小さいリポソ
ームを形成させる。カプセル化し友ものはカプセル化さ
れない薬剤を除去することによって分離される。又、カ
プセル化したものはカプセル化しないフリーの薬剤のみ
を通過させる孔径の膜を用いて透析によυ除去すること
もできる。この透析後、残されたリポソームと透析緩衝
体からリポソームを容易に回収することができる。
リポソーム形成に用いられる脂質の量はリポソーム形成
に用いられた条件により変わシ、一般に活性物質の量の
2〜6倍(重量)である。
本発明の主几る意義は親油性キレート剤を用い九とき、
リポソームによる薬剤のカプセル化収率が実質的に高め
られることである。炭化水素鎖又は他の親油性部分がリ
ポソーム2重層中の分子に撃留し、他方、極性DTPA
 (又は他のキレート剤)基が親水性となってリポソー
ムの表面に存在する。
この鎖体全体は脂質2重層に対し、間隙と安定性を付与
し、これにより、リテソームの物理化学的特性に依存し
つつ、すIソーム中に捕捉される薬剤の量を増大させる
。本発明から明らかな如く、ダウノルビシンはドクンル
ビシンよりも親油性が大きい友めよυ多くカプセル化さ
れる。同様に、他の親油性薬剤の場合も他の親油性の小
さいものよシ、よシ効果的にカプセル化されることが予
測し得る。
本発明は特に抗腫瘍剤をカプセル化するのに有効である
。これら抗腫瘍剤は以下の如く分類することができる。
(1)植物アルカロイド、たとえばビンクリスチン、ビ
ンブラスチン、ビンゾシン、VP −16;f21抗生
物質、たとえばアクチノマイシンD1 ドクロルビシン
、ダウノビシン、ミドマイシンC1クレオマイシン、ミ
トクサントロン;(3)抗代謝物質、友とえばメトトレ
クサエート、サイトシンアラビノシド、6−メルカプト
プリン、5−アデサイチゾン;(4)アルキル化剤、た
とえばメルフアラy 、BCNU XCCNU SMa
CCNU 1シス−プラチナである。本発明の特徴はD
TPAの如きキレート剤がリポソーム表面に存在する友
め、金属含有水溶性薬剤、たとえばシス−プラチナ又は
CBDCAがより効果的にリポソーム構造中に捕捉され
ることである。
以下、実施例について説明する。
実施例1 オクタデシルアミン−DTPAの製造 ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)の無水物
全クロロホルム中でオクタデシルアミン(ステアリルア
ミン)と反応させた。なお、このDTPA無水物は市販
のものを用いた。ステアリルアミンは市販のもので98
%純度のものをさらに精製することなく用いた。さらに
詳述すると、ステアリルアミン2〜3y−全丸底フラス
コ中の無水クロロホルム2oomz中に溶解させ友。つ
いで、この混合物中K DTPA無水物ヲ1.1ないし
1.5モル過剰に添加し、1〜2日間攪拌しながら還流
させ友。この反応生成物はクロロホルムに不溶で;hD
、I、*がりて、ろ過により集め友。このクロロホルム
不溶生成物の形成はアミド結合の形成を示すものである
。ついで、この反応生成物を沸とう水で処理して残留す
る無水物結合を加水分解し、加熱エタノールから再結晶
させて精製した。この生成物の赤外スペクトルによる分
析の結果、16401670z−’でのアミド結合を示
す強い吸収帯と、飽和炭化水素鎖による強いCN帯と、
強いカルボニル基の伸張帯が見られ友。
このa製ステアリルアミン−DTPA反応生反応上底物
に研究の九め冷凍室に保存した。
実施例2 カプセル化薬剤の製造 リポソーム製造の九め、ドクソルビシン又はダウノルビ
シン6m9′fcカルシオリビン溶液9〜に添加し、N
2雰囲気下で蒸発乾固させた。この乾燥混合物ニホス7
アチノルコリン22.5m9、コレステロール7、5 
m9およびステアリルアミン−DTPA3yn9を添加
し、この混合物をN2雰囲気下で蒸発乾固させた。
この乾燥しt脂質およびドクソルビシン又はダウノルビ
シンf、o、oIMリン酸塩緩衝液(0,85%NaC
L、 pH=7.4 (PBS)) 6 ml中に再懸
濁させた。1時間半の膨潤後、リポソームを15分間攪
拌し、ついで恒温パス(37℃)中で90分、超音波処
理し九(加熱システム、モデルW−220F)。
カプセル化しないドクソルビシン又はダウノルビシyf
 0.001 M(Dリン酸塩緩衝液(0,85%Na
CL、  pH7,4)に対し4℃で20時間に亘シ透
析によりカプセル化物から透析分離した。なお、上記緩
衝液の交換は2回おこなった(250d/m/リポソー
ム)。このリポソーム中にカプセル化された割合は透析
後、螢光にょシ測定した。その結果、ドクソルビシンは
65〜75%の効率、ダウノルビシンは75〜85%の
効率でカプセル化された。この両者の効率の違いはそれ
らの親油性によるものである。リポソームを新しく日毎
につくり、PBS (0,01M)で希釈し、薬理学、
毒性学および治療学士のフリーの薬剤の投与量と同等の
投与量となるようにした。
実施例3 リポソーム中のダウノルビシンの安定性緩衝液又は血漿
の存在下でのリポソーム中のダウノルビシンの保持につ
いて4℃および37℃での検査を透析法でおこなりt0
表1は4時間以内に4℃、0.01 MPBS中で解放
された薬剤の量は3.6%であったが、24時間以内に
11.4%に上昇し友ことを示している。同程度の薬剤
の放出はリポソームに50%血漿を混合した場合に見ら
nた。この表1はさらに薬剤の放出は温度にも依存する
ことを示している。
衣 1 実施例4 薬理学的研究 オスCDF 、マウス(20〜2 sy)を用い、リポ
ソームカプセルが血漿レベルおよび、ダウノルビシンお
よびドクソルビシンの身体への動向(又は移動) (d
iapoaitlon)に及ぼす影響について検査した
。フリーの、又はカプセル化しtダウノルビシン又はド
クソルピシンを尾動脈に対し6IR9/kg(2%体重
) (0,02fIIVgrn)の投与量で与えた。
ついで、5.15.30.60.120.240.48
0(分)および24時間経過時に各グループのマウスの
眼窩側から採血した。血液はへ・ヤリン人シチューブに
とり、1500rpmで10分間遠心分離し友。血漿層
を分離凍結させ次。次にマウスの肝ぞう、じんぞう、心
ぞう、ひぞう、小腸、肺音開切し、生理食塩水で洗い、
−20℃に貯ぞうし、のちに検査した。
血漿および組織は薬剤当量についてForms l l
 ist alの方法(Cancer Chemo−t
herapy andPharmacology 、 
5 、129−144(1981)に準じて分析した。
血漿(0,25mg)を蒸留水で1mlにうすめ、Ag
NO3(33%重量/容量)0.2−を加えた。組織は
ポリトロンホモジナイザーを用い11R1の水中に均一
分散させ友。上記各チューブにもAgNO3を0.21
nt加えた。各チューブを強く攪拌し、ついで水で飽和
させfc、n−ブタノール3−を加えた。各チューブ上
1分間攪拌し穴のち、5000rpmで10分間遠心分
離し九。形成さt′した有機物層を除去し、ついでn−
ブタノール2−を用いて残渣の抽出をおこなっ念。この
チューブを30秒間攪拌し、ついで5000 rpmで
10分間遠心分離し友。第2の有機層を除去し、第1の
抽出物と一緒に溜め友。このブタノール抽出物’k 4
70 nm励起、585 nrn放射でスペクトロフル
オロメータで測定した。ブランクのリポソームで処置し
たマウスから得几対照血漿および組織についても同様に
処理し、測定し、内部螢光についての修正をおこなった
。このブランクのリポソームはDTPA−ステアリルア
ミンを含むものであっ九が薬剤は含まないものであっ之
。ダウノルビシン又はドクンルビシンの新しい標準サン
プルを日毎に用い、血漿中および組織中の薬剤の濃度を
計算し友。
7リー又はリポソームカプセル化薬剤64勺(ダウノル
ビシン)の投与後のマウス中の血漿レベルを第1図に示
す。この値は4匹のマウスの時間における濃度の平均値
である。フリーの薬剤投与後のダウノルビシン当量の血
漿ピークレベルは1μg/mlであり、これに対し、リ
ポソームカプセル化ダウノルビシンの場合は1.9μg
/mlであり九。30分以内にフリーおよびリポソーム
カプセル化薬剤の双方とも薬剤当量レベルは同等となっ
た。この傾向は24時間の観察の間続いた。
第2図はCDF 1マウスの心そうにおけるフリー又は
リポソームカプセル化ダウノルビシンの捕捉を示してい
る。双方の薬剤とも心ぞうにおける薬剤濃度のピークは
10分で起り、その値はフリーの場合11.2μg/g
m (ウェット重量)、カプセル化薬剤の場合は4.4
μg/gm (ウェット重量)でおった。
1時間以内においてはリポソームカプセル化ダウノルビ
シンの薬剤レベルはフリーのものノ約半分であった。4
時間後においては心そう組織中のダウノルビシンの量は
カプセル化したものがフリーのものより若干多かっ几。
しかし、8時間および24時間以内において、この薬剤
の心そう組織内の値はりデソームカプセル化したものも
、しないものもほぼ同等であった。これは心そう組織に
よるダウノルビシンの吸収がリポソームカプセル化し几
場合、初期においてはフリーのものより遅くなることを
示している。この初期は薬剤を投与し九のちの毒性を制
御する点において、後期よりもより重要となる。
表2はCDF !マウスに対し、ダウノルビシンを6 
mg7fcJi投与した場合で、フリーの場合と、リゾ
ノーみカプセル化し次場合における薬理学的動向を示し
たものである。肝ぞうおよびひぞうにおける薬剤レベル
は5分ないし24時間(投与後)においてリポソームカ
プセル化したダウノルビシンはフリーのものより2〜3
倍高かった。肺における薬剤レベルはいずれの場合もほ
ぼ同等であった。
しかし、じんぞうにおける薬剤レベルはリポソームカプ
セル化し几ものはフリーのものより少なくともA以下で
あった。小腸における薬剤当量は最も小さかったが、リ
ポソームカプセル化したものはフリーの薬剤と比較して
著るしい減少を示した。
第3図はドクソルビシンをマウスに6mV匂の投与量で
投与した場合の血漿レベルt IJポソームカプセル化
し友ものとフリーのものについて測定した結果を示す。
フリーの場合の血漿濃度のピークは2.4μg/ytで
あり九が、リポソームカプセル化したもののピークは9
.2μg/dすなわち4倍高かった。リポソームカプセ
ル化ドクソルビシンの場合の血漿濃度は投与後30分ま
ではフリーのものより可成シ高かつ次が、そののち24
時間まではフリーのものよシ可成シ小さかった。
第4図はフリーおよびリポソームカプセル化ドクソルピ
シンの投与後の心そうにおける薬剤レベルを示している
。フリーの場合のピーク濃度は15.2μg/gm(−
組織)で10分後に認められ友。
しかし、カプセル化したものは同じく10分後にピーク
濃度6.0μg/j’を示し友。10分ないし24時間
後においてはリポソームカプセル化したものはフリーの
ものよシ少なくとも2〜4倍程度薬剤轟量が小さかった
。これから明らかなように心ぞう組織によるドクソルビ
シンの吸収はリポソームカプセル化し九場合は特に制限
を受けることになる。
弐3はCDF 1 マウスにドクンルビシン′t−6m
g7kfiで投与した場合のリポソームカプセル化のも
のと、フリーのものとの薬理学的動向を示している。棒
時間までは肝そう中の薬剤レベルは双方とも同様である
。しかし、その後はリポソームカプセル化したものはフ
リーのものよシ薬剤レベルが約2倍大きいものとなって
いる。ひそう中の薬剤当量レベルは観測全時間において
、リポソームカプセル化のものがフリーのものの3〜5
倍太きbものとなっている。逆に、じんぞうにおける薬
剤レベルはリポソームカプセル化のものは著るしく減少
することが示されている。この場合、フリーのものは薬
剤濃度ピークが41.0μg/gmであったのに対し、
リポソームカプセル化のものは同ピークが14.0μg
/gmであった(15分経過時)。肺における薬剤レベ
ルはカプセル化のものも、フリーのものも全時間におい
てほぼ同じであり九。
因i皿」 リポソーム中にカプセル化したドクソルビシンおよびダ
ウノルビシンの薬効を検査する友めCDF 1 マウス
のP388白血病に対する抗腫瘍性試験をおこなっ次。
10匹のマウスの各グループに対しP388腫1×10
 細胞を腹腔内に殖えつけ九。ついで接種1日後、薬剤
処置を腹腔および静脈を介しておこなった。抗腫瘍効果
は各適用投与範囲において平均生存時間の増大を対照物
と比較しておこなり友。死亡マウスの検死は肉眼により
毒性を判断しておこなった。
表4は投与量15 mgAおよび20 mg/Ivでド
クソルビシンをフリーおよびリポソームカプセル化して
与え、抗腫瘍効果を調べ九結果を示している。
ドクソルビシンをフリーで15 mg7f4f腹腔投与
した場合、平均Tは130%であった。カプセル化し念
もののT/Cについてもほぼ同様の値が得られた。フリ
ーのドクソルビシンを20mV匂腹腔投与し次場合も、
T/Cは100であシ、リポソームカプセル化し几もの
のTは110であっ念。これらのテストから、ドクソル
ピシンをリポソームにカプセル化しても薬効に影響を受
けないことが確認された。
表 4 (注)マウスに対し、ネズミP388白血病の1×10
 細胞全腹腔内に接種し、24時間後、フリーおよびリ
ポソーム被覆ドクソルビシンを腹腔投与した。
表5はマウスのP388白血病に対するダウノルビシン
(フリーおよびリポソームカプセル化物)の抗腫瘍効果
を示している。フリーおよびリポソームカプセル化ダウ
ノルビシンを2又は4mgAg腹腔投与し友ところ双方
とも同程度の抗腫瘍活性を示し次。しかし、6mg膚の
投与量においてはT/C= 109がフリーの場合、T
/C=127がリポソームカプセル化物の場合に得られ
念。フリーおよびリポソームカプセル化ダウノルビシン
を15および20 mg膚の投与量でP388白血病マ
ウスに与えたとき、はぼ同等の抗腫瘍活性を示し几。こ
れらのテストの結果から、リポソームカプセル化により
ダウノルビシンの薬効が損われることはないことが確認
され念。
表  5 2 mg7に91.p、  145.5 145.54
 mg7’kg i、p、  136.4 145.5
6 mg淘1.p、  109.1 127.315m
g淘1.V、  145.5 136.4対照 (注)マウスに対し、ネズミP388白血病のI X 
106細胞を腹腔内に移殖させ、24時間後、フリーお
よびリポソーム被覆ダウノルビシン全腹腔内又は静脈投
与した。
実施例6 フリードクンルビシンおよびリポソームカプセル化ドク
ソルビシンの致死毒性を比較する之め、正常CDF 、
マウスに20mgAの投与量でこれら薬剤を正常CDF
 1 マウス腹腔内に与えた。これらのマウス全投与後
80日観察した。他方、対照マウスには同濃度の脂質の
ブランクのリポソームを与え几。各グループのマウスを
週2回、体重測定し、毎日観察し几。
第5図はこのフリーおよびリポソームカプセル化ドクソ
ルビシンの致死毒性を比較して示したものである。
この図から明らかなように、20 mgAの投与量の場
合、フリーのものは10日日目100%の死亡を示した
が、リポソームカプセル化物は19日日目も10%の死
亡率を示したにすぎず、毒性による死亡は38日日目で
認められなかった。80日1でも、リポソームカプセル
化物を与えたマウスは20%の生存率を示した。これは
リポソームカプセル化したドクソルビシンの場合、フリ
ーのものと較べて、急性毒性が極めて小さいことを示す
ものである。なお、ブランクのリポソームは薬剤をとも
なわずに注射したところ毒性が全く認められなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図はマウスにおけるフリーおよびリポソームカプセ
ル化ダウノルビシンの血漿内の濃度の動向を示す線図、
第2図は7リーおよびリポソーム被覆薬剤の静脈投与後
のマウスの心臓内勤向を示す線図、第3図はマウスにお
けるフリーおよびリポソームカプセル化ドクソルビシン
の血漿内の濃度の動向を示す線図、第4図は7リーおよ
びリポソームカプセル化ドクソルビシンの静脈注射後の
マウスの心臓内の動向を示す線図、第5図はマウスにフ
リーおよびりIソームカゾセル化ドクソルビシンを投与
した場合の毒性を比較して示−r線図である。 出願人代理人  弁理士 鈴 江 武 彦IG3 )7/ルヒジ一台1 /−IQ/9・心弾」flli%
二1叩(a/、) よ 手続補正書助式)7゜ 1、事件の表示 特願昭61−081961号 2、発明の名称 生理学的活性物質のリポソームカプセル化物およびその
製造方法 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 ジョージタウン・ユニバージティー 4、代理人 東京都港区虎ノ門1丁目26番5号 第17森ビル〒1
05  電話 03 (502)3181 (大代表)
昭和61年6月24日 6、補正の対象 補正の内容  別紙の通り 明細書の浄書(内容に変更なし) 図面の浄書(内容に変更なし)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)リポソーム形成脂質と、生理学的活性物質
    と、一般式R−Kの化合物(ここで、Rは該化合物の親
    油性部分でリポソーム脂質二重層に付着し得るもの、K
    は該化合物のキレート部分)を含む分散液を形成し、こ
    の分散液中にリポソームを形成させる工程と; (b)該分散液からリポソームカプセル化生理学的活性
    物質を回収する工程と; を具備してなることを特徴とする生理学的活性物質のカ
    プセル化方法。
  2. (2)分散液が水、リポソーム形成脂質、化合物R−K
    、および生理学的活性物質とを含む混合物を攪拌するこ
    とにより形成されたものである特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  3. (3)リポソームを回収する前に該分散液を超音波処理
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. (4)生理学的活性物質がドクソルビシン、ダウノルビ
    シン又はシス−プラチナからなる特許請求の範囲第1項
    記載の方法。
  5. (5)一般式R−Kの化合物がポリカルポン酸キレート
    剤と、アルキル又はアルケニルアミン、又は水酸化物と
    の縮合反応により形成された共有結合化合物である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  6. (6)生理学的活性物質のリポソームカプセル化物を製
    造する方法であって、リポソーム形成脂質と生理学的活
    性物質との混合物中に一般式R−Kからなる化合物(こ
    こで、Rは該化合物の親油性部分でリポソーム脂質二重
    層に付着し得るもの、Kは該化合物のキレート部分)を
    添加することを特徴とする方法。
  7. (7)特許請求の範囲第1項の方法で得られる生理学的
    活性物質のリポソームカプセル化物。
  8. (8)親油性キレート剤を含有することを特徴とするリ
    ポソームカプセル化薬剤組成物。
  9. (9)親油性キレート剤がジエチレントリアミンペンタ
    酢酸又はエチレンジアミンテトラ酢酸と、RNH_2(
    Rは炭素原子数12〜22のアルキル基又は炭素原子数
    12〜22および1以上の2重結合を有するアルケニル
    基である)で表わされるアミンとの縮合反応により形成
    されるものである特許請求の範囲第8項記載の組成物。
  10. (10)リポソームカプセル化生理学的活性物質であっ
    て、リポソームが一般式R−K(ただし、Rが親油性部
    分、Kがキレート部分)のR部分を付着した二重層から
    なるもの。
  11. (11)Rが炭素原子数6以上のヒドロカルビル部分か
    らなる特許請求の範囲第10項記載の活性物質。
  12. (12)ヒドロカルビル部分が炭素原子数12以上のも
    のからなる特許請求の範囲第11項記載の活性物質。
  13. (13)Rがアルケニル基からなる特許請求の範囲第1
    1項記載の活性物質。
  14. (14)Rがアルキル基である特許請求の範囲第11項
    記載の活性物質。
  15. (15)Rがドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
    基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基
    、オクタデシル基、ノナデシル基、アイコシル基、ヘニ
    コシル基、又はドコシル基である特許請求の範囲第14
    項記載の活性物質。
  16. (16)Kが少なくとも1以上のカルボン酸基を介して
    キレート化するものである特許請求の範囲第10項記載
    の活性物質。
  17. (17)Kがアミノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸
    、又はポリカルボン酸からなる特許請求の範囲第16項
    記載の活性物質。
  18. (18)Kが一般式、−N(K′)CH_2CH_2N
    (K^2)−(K^3)(ただし、K^1、K^2およ
    びK^3はそれぞれH又は−CH_2CO_Hであって
    、K^1、K^2、K^3のうちの2個以下がHである
    )の一部からなる特許請求の範囲第16項記載の活性物
    質。
  19. (19)R−Kがジエチレントリアミンペンタ酢酸又は
    エチレンジアミンテトラ酢酸と、RNH_2からなるア
    ミン又はROHからなるアルコールとの縮合生成物から
    なる特許請求の範囲第18項記載の活性物質。
  20. (20)生理学的活性物質がドクサルビセン又はダウノ
    ルビシンからなる特許請求の範囲第10項記載の活性物
    質。
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