JPS61292598A - 壁面除染機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 原子炉設備のウォータプールは、原子炉の定期検査時に
、しばしば放射性浮遊物を含む炉水の貯溜によって汚染
される。この槽壁の除染作業では、比較的上部に集中す
る吃水線汚染を迅速かつ効率よく除染する装置が望まれ
ている。

本発明はこのような原子炉設備における吃水線汚染を効
率的に除染できる除染装置に関するものである。

（従来技術） 近来除染ツールを槽壁上縁から重力懸架する方式から１
次第に壁面保持力の強い真空吸着形式の除染機に変りつ
つある。本発明はこのような真空吸着式除染機を改良し
、より迅速に、しかも効率よく除染できるようにしたも
のである６（発明が解決しようとする問題点） 通常の真空吸着除染機では、吸着によって槽壁に押圧さ
れた車軸の駆動により、牽引力を得るようになっている
。すなわち吸着力のほとんどは牽引力を得るために費さ
れ、かつ汚染された壁面上での動作には過大な汚染防止
対策が必要となる。

本発明は、汚染されていない槽の上縁で走行車輪を走ら
せ、これより下部に真空吸着盤およびこれに架装する除
染ブラシを位置させて動作させようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 原子炉設備の槽壁を除染するとき、槽の上部周縁上を走
行する走行車輪を設け、これから槽壁に沿って回転する
ロールブラシを垂下させ、回転するロールブラシの進行
方向背後に、滑面の気密シールを有する真空吸着盤をロ
ールブラシと一体的に架装して壁面に対面させ、走行車
輪の進行方向と応動して、ロールブラシの回転方向が壁
面を順方向に蹴って進むように構成した。

また、ロールブラシが長大で、これと対応する真空吸着
盤の位置も槽壁下方に移行してゆくが、ロールブラシの
研掃用の毛材中に壁面摩擦抵抗を大にする可撓材を混植
させた。

（作用） 本発明では、走行車輪と真空吸着盤とが進行方向に向っ
て偏心している。すなわち真空吸着盤を中心とした旋回
モーメントが発生する。ロールブラシが短小の場合は偏
心量が小さく上記モーメントも小さく実害はないが、ロ
ールブラシが長くなると障害が生ずる。

そこで真空吸着盤の気密シールを滑面材で構成し５かつ
ロールブラシの回転方向を常に壁面を順方向に蹴って進
むように走行車輪と応動係合させであるので、ロールブ
ラシ自体の走行力で前記の旋回モーメントを打消すよう
に働く。

またロールブラシが長大になり、真空吸着盤の位置も槽
壁上縁部の走行車輪と離れてくると前記旋回モーメント
も増大するので、これを打消すため、ロールブラシに壁
面摩擦抵抗を大にする可撓材を混植させ、ロールブラシ
自体の走行力を積極的に増大させた。

（実施例） 図を参照して説明する。１は除染機の走行車輪である。

該走行車輪は、除染機の躯体を保持し、その全重量を支
えている。走行車輪１は前後に２個設けられていて、槽
壁上縁２の上面を走行できるように配置されている。ロ
ールブラシ３を内蔵するブラシカバー４の背後に、これ
と躯体を通して結合されている真空吸着盤５があり、こ
れによる壁面Ｗへの吸着力と、上下２個のアウトリガ−
ローラ６、ブラシカバー４の縁部に設けられたローラ（
図示しない）などにより、ロールブラシ３を安定して壁
面に押圧している。

除染機の運転は、外部回路からの指令で電源ケーブル７
を経て駆動モータ８が回転し、三軸減速機９によって適
宜減速された回転力がブラシ回転軸１０と伝導チェイン
１１とに二分され、ロールブラシ３および走行車輪１を
回転させる。この時、ブラシ回転方向１２と走行車輪１
の進行方向１３とを夫々の矢印方向に合致させておけば
、走行車輪１とロールブラシ３は同一方向に牽引力を生
じ真空吸着盤５を壁面に吸着させたまシ滑動走行する。

この場合、真空吸着盤５の滑動を容易にするため、真空
吸着盤の気密シール１４に軟弾性体（ゴム状、スポンジ
状物体）の表面に滑面シート（フッ化エチレンシートな
と）を覆ったものを用い。

極度の低摩擦と気密性を保つように構成している。

さらに真空吸着盤散水ノズル１５によって気密シール１
４の潤滑と気密性がよくなるようになっている。かくて
、走行車輪１とロールブラシ３の牽引力と走行車輪１の
軸距（長い程安定する）の存在によって、壁面を走行除
染してゆくことができる。

また、ロールブラシ３の長さが増大すると、これに伴っ
て真空吸着盤５も壁面下方に距たってゆき、走行車輪１
と真空吸着盤５との間の旋回モーメントも増大するが、
ロールブラシ３の研掃用毛材１６中に壁面摩擦抵抗を大
にする可撓材１７（例えばゴム質など）を混植してロー
ルブラシ３自体の牽引力を増大させるようになっている
ので、走行車輪１と真空吸着盤５との間の旋回モーメン
トを打消すことができるようになっている。

なお、本機の構成では、槽壁上縁２の安全保持のためサ
イドローラ２３および懸吊用の安全索１８が設けられて
いる。

真空吸着盤５を吸引する吸気は、真空ホース１９を経て
別置の真空ポンプセットに導かれている。

給水ホース２０よりの給水は、真空吸着盤５の潤滑散水
と、ロールブラシ３の除染研掃用の散水としてブラシ散
水ノズル２１から供給され、排水口２２から流下してゆ
くものとに分かれる。

（発明の効果） １）垂直壁での摩擦牽引力の生起の必要がないから、真
空吸着盤の小型化、ならびに走行車輪の汚染防止を図る
ことができる。

２）走行車輪の軸距を縮めても安定走行が可能であるか
ら、巾寄せによる隅除染を充分に行うことができ、かつ
装置の小型、軽量化も図れる。

３）走行車輪に対する垂直荷重が少くても、安定した走
行が可能であるから、装置の小型軽量化が図れる。

４）本機の特性を積極的に押し進めると、槽壁上縁の清
浄な場所を駆動基線として槽内奥の垂直壁面を除染する
こともできる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明による壁面除染機の構成を示す。 図において； Ｗ　槽壁 １　走行車輪　　　　２　槽壁上縁 ３　ロールブラシ　　４　ブラシカバー５　真空吸着盤 ６　アウトリガ−ローラ ７　電源ケーブル　　８　駆動モータ ９　三軸減速機　　　１０　　ブラシ回転軸１１　　伝
導チェイン　　１２　　ブラシ回転方向１３　　走行車
輪進行方向１４　　気密シール１５　　真空吸着盤散水
ノズル １６　　研掃用毛材 １７　　壁面摩擦抵抗の大なる可撓材 １８　　安全索　　　　　１９　　真空ホース２０　　
給水ホース　　　２１　　ブラシ散水ノズル２２　　排
水口　　　　　　２３　　サイドローラ以上

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ［ I ］原子炉設備の槽壁を除染する装置において、槽
   の上部周縁上を走行する走行車輪を設け、該走行車輪か
   ら槽壁に沿って垂下した回転軸にロールブラシを設け、
   該ロールブラシの走行方向背後に滑面の気密シールを備
   えた真空吸着盤をロールブラシの保持躯体に設けた上、
   前記走行車輪の進行方向と応動してロールブラシの回転
   方向が壁面を順方向に蹴って進むように構成したことを
   特徴とする壁面除染機。 ［II］長尺のロールブラシが研掃用の毛材に壁面摩擦抵
   抗の大なる可撓材を混植させたものよりなる特許請求の
   範囲［ I ］記載の壁面除染機。