JPS6127225Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は設定値を自動リセツトして試験するプ
リセツトカウンター試験装置に関する。

従来、カウンターの誤動作に関しては所定の試
験回路終了後標準品と対比してこの間の誤動作の
有無を判断していたが、誤動作の発生する時期は
不明であり、又不良原因個所の摘出も困難であつ
た。

本考案はこれらの欠点を解決することを目的と
するものであり、この目的を達成するため、本考
案にあつては、パルス信号入力端子、手動リセツ
ト端子及び自動リセツト端子に接続されたプリセ
ツトカウンターと、このプリセツトカウンターの
出力する任意のカウントに設定可能でその設定カ
ウント信号が入力すると信号を発する設定器と、
この設定器からの信号により設定表示ランプを点
灯させる設定リレーとを縦続接続し、この縦続接
続した回路の複数の並設してその各設定リレーを
リセツトリレーに接続し、このリセツトリレーは
各設定リレーの全てが作動したとき前記自動リセ
ツト端子に所要時間遅延されたリセツト信号を出
力するようにしたものとしたのである。

この様に構成される試験装置は、まず、各プリ
セツトカウンター及び各設定器を所望の同じカウ
ント数に設定し、手動リセツト端子にリセツト信
号を入力して各プリセツトカウンターをリセツト
したのち、パルス信号入力端子にパルス信号が入
力すると、各プリセツトカウンターはカウントを
開始する。プリセツトカウンターが設定カウント
に達し、設定器に予め設定されたカウント数のカ
ウント信号が入力すると、設定器から信号が発生
して設定リレーの作動により設定表示ランプが点
灯し、各設定リレーの全てが作動すると、リセツ
トリレーが作動し自動リセツト端子に所要時間遅
延させたリセツト信号を出力して各プリセツトカ
ウンターをリセツトし、設定表示ランプが消灯
し、各プリセツトカウンターは再びカウントを開
始する。

各プリセツトカウンターが正常な場合には以上
の作用が設定器の全ての設定カウントにおいて繰
り返される。一方、あるプリセツトカウンターが
誤動作して設定器に所要のカウント信号が入力し
なければ、そのプリセツトカウンターの接続され
た設定表示ランプが点灯せずに誤動作したことを
表示するとともに、リセツトリレーが作動せずに
各プリセツトカウンターがリセツトされず、装置
全体の作動が停止する。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。A₁，A₂は試験用のプリセツトカウンター
であり、入力パルスをカウントし、０乃至９迄の
予め設定されたカウント信号を出力する。B₁，
B₂は０乃至９迄の数字（カウント）を任意にセ
ツト出来る設定器であつて両者は同時に同一数字
（カウント）がセツトしうるよう連結されてその
セツトしたカウント信号が入力すると信号を発す
る。C₁，C₂は設定器B₁，B₂の発した前記信号に
より作動する設定リレーであり、この設定リレー
の作動により設定表示ランプE₁，E₂が点灯す
る。各プリセツトカウンターA₁，A₂、設定器
B₁，B₂及び設定リレーC₁，C₂は夫々並設して縦
続接続される。Ｄは０秒乃至５秒のタイマーを内
蔵するリセツトリレーであつて各設定リレー
C₁，C₂に接続し、各設定リレーC₁，C₂が全て作
動するとタイマーが作動し、そのタイマーの設定
時間後にリセツト信号が出力される。

なお、プリセツトカウンターは通常予め設定さ
れたカウント数に対応する接点を導通させ、それ
以後はリセツト信号が入力するまで計数を開始し
ないものであるため、設定カウント信号が出てリ
セツト信号が入力するまでランプE₁，E₂が点灯
することとなる。また、リセツトリレーＤのタイ
マー時間は点灯時間を設定するものであり、適宜
に選定する。

図中、ａは入力パルス信号の入る入力パルス端
子、ｂは手動リセツト端子、ｃは自動リセツト端
子である。

次にこの実施例の動作を説明する。

プリセツトカウンターA₁，A₂は先ず計数（カ
ウント）の開始時に手動リセツト端子ｂにより同
時にリセツトされ、次いで入力パルス端子ａによ
り入力パルスが入力されると共に計数が開始され
る。また、プリセツトカウンターA₁，A₂及び設
定器B₁，B₂は０乃至９迄の所望なる任意の数字
（カウント数）を選定して設定する。

ここで、仮に、プリセツトカウンターA₁，A₂
及び設定器B₁，B₂に“５”をセツトしたとすれ
ば、プリセツトカウンターA₁，A₂が共に正常で
あるとき入力パルスによるプリセツトカウンター
A₁，A₂の計数が５となると、この“５”なるカ
ウント信号が設定器B₁，B₂に入力して設定器か
ら信号が設定リレーC₁，C₂に出力され、設定リ
レーC₁，C₂が作動し且つ設定表示ランプE₁，E₂
が点灯する。次いで設定リレーC₁，C₂の出力に
よりリセツトリレーＤが作動し、内蔵するタイマ
ーにて調整された時間の経過後、リセツト信号が
出力される。このリセツト信号は自動リセツト端
子ｃを経てプリセツトカウンターA₁，A₂に入力
して自動リセツトし、設定表示ランプE₁，E₂が
消灯し、プリセツトカウンターA₁，A₂は再び作
動を開始し計数を行なう。斯くの如くしてプリセ
ツトカウンターA₁，A₂の計数が繰返し行なわれ
ることとなる。

この作用時において、プリセツトカウンター
A₁，A₂が共に不良で誤動作して“５”なるカウ
ント信号が出力しない場合、設定器B₁，B₂は信
号を出力しないため、設定リレーC₁，C₂は共に
作動せず且つ設定表示ランプE₁，E₂は点灯せず
従つてリセツトリレーＤは作動しない自動リセツ
トが行なわれず計数は停止されて、両プリセツト
カウンターの故障が示される。又、一方のプリセ
ツトカウンターA₁が正常、他のプリセツトカウ
ンターA₂が不良の場合、設定リレーC₁は作動し
設定表示ランプE₁は点灯するが、プリセツトカ
ウンターA₂側の設定リレーC₂は作動せず設定表
示ランプE₂は点灯しない。而して、リセツトリ
レーＤは設定リレーC₂が作動しないため作動せ
ず自動リセツトが行なわれず計数も停止され、プ
リセツトカウンターA₂の故障が示される。

尚、時々故障のため誤動作をなすプリセツトカ
ウンターについても、この考案は、連続して試験
が自動的に行なわれるので、所望回数の長時間試
験も可能となり、誤動作に際し自動的に停止する
ので無人で試験を行なうことができ、又誤動作の
場合設定表示ランプが点灯しないので故障のプリ
セツトカウンターを直ちに判別することができ
る。

上記作用説明は、設定器B₁，B₂を“５”にセ
ツトした場合であつたが、例えば“９”をセツト
した場合においても、プリセツトカウンター
A₁，A₂からの“９”なるカウント信号によつて
設定器B₁，B₂が信号（“５”の場合と同じ信号）
を出力して以下同様に作用する。

設定器B₁，B₂の設定数字は適宜選択して設定
し必要ならば０より９迄順次設定して試験するこ
とも可能である。尚手動リセツトは如何なる時で
も自由に行ない得るので、プリセツトカウンター
の計数を簡単に再開始することができる。

本考案のプリセツトカウンター試験装置は以上
のように構成したので、試験用の複数のプリセツ
トカウンターを同時に試験することができ、何れ
の１個が故障していても設定リレーが作動しない
ので比較対象となる標準のプリセツトカウンター
は必要とせず同時に複数の従つて数個乃至拾個余
のプリセツトカウンターを試験出来るので能率的
であり、又設定リレーより出力する信号をリセツ
トリレーによりプリセツトカウンターに自動リセ
ツトし反復して試験が行なわれるので、リセツト
作用を繰返し試験することができ、さらに設定器
にて任意の数字を選定して試験が行なわれ且つ設
定器を切替えて例えば０乃至９迄試験することが
できプリセツトカウンターの接点の良否を確認し
うると共にプリセツトカウンターの誤動作発生時
にはリセツトされず計数が停止するので不良個所
が直ちに判明し、さらにまた不定時に且つ稀に発
生するリセツト不良等の故障を発見することや、
高速入力パルスの試験、プリセツトカウンターの
寿命試験も行ない得るなど多目的の試験が可能で
ある等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すブロツク図であ
る。 A₁，A₂……プリセツトカウンター、B₁，B₂…
…設定器、C₁，C₂……設定リレー、Ｄ……リセ
ツトリレー、E₁，E₂……設定表示ランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パルス信号入力端子、手動リセツト端子及び自
   動リセツト端子に接続されたプリセツトカウンタ
   ーと、このプリセツトカウンターの出力する任意
   のカウントに設定可能でその設定カウント信号が
   入力すると信号を発する設定器と、この設定器か
   らの信号により設定表示ランプを点灯させる設定
   リレーとを縦続接続し、この縦続接続した回路の
   複数を並設してその各設定リレーをリセツトリレ
   ーに接続し、このリセツトリレーは各設定リレー
   の全てが作動したとき前記自動リセツト端子に所
   要時間遅延させたリセツト信号を出力するように
   したことを特徴とするプリセツトカウンター試験
   装置。