JPS6127024B2

JPS6127024B2 -

Info

Publication number: JPS6127024B2
Application number: JP22335583A
Authority: JP
Inventors: Shinzo Manmoto; Yasutaka Iwasaki
Original assignee: Mayekawa Manufacturing Co
Current assignee: Mayekawa Manufacturing Co
Priority date: 1983-11-29
Filing date: 1983-11-29
Publication date: 1986-06-23
Also published as: JPS60118139A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はベルトカツタによつて屠体の食肉を骨
骼から分離させる（以下、脱骨という）場合、上
記のベルト状カツタを屠体の骨に巻き掛けて脱骨
機に装着し、脱骨後に該ベルト状カツタを脱骨機
から離脱させる方法、及びその装置に関するもの
である。

近時、屠体の処理は急速に大規模となりつつあ
り、各種作業の自動化が進められているが、骨付
き食肉を脱骨して食肉を分離採取する作業は未だ
手作業で行われている。

上記の骨付き食肉の脱骨作業の機械化、自動化
が遅れている理由は、該食肉が不定形であること
に因る。

即ち、不定形であるため、目視と手先作業によ
らねば骨と食肉との分離が困難であつて、この作
業を機械化するには多数のセンサによつてフイー
ドバツクしながら大規模なコンピユータによつて
自動制御しなければならないので、非常に高価な
装置となり、経済的採算が取れない。この為、従
来においては鶏などの小動物の脱骨には片手で骨
を持ち片手で肉を持つて引き剥がす操作が行われ
る。また、牛などの大動物の肋骨については、骨
と肉との間にロープを差し込んで骨に巻き掛け、
このロープで骨を扱くようにする操作が行われて
いる。

然るところ、最近、ベルト状カツタによつて骨
付き屠体の脱骨を行う方法が開発され、この方法
を具体的に適用して骨付き食肉を自動的に脱骨す
る可能性ができた。

上記の屠体の脱骨方法は、本願の発明者らが発
明して、本願の出願人によつて別途特許出願中で
ある。

第１図を参照しつつ、上記脱骨方法の概要を次
に述べる。

ベルト状カツタ１を骨２ａに対してほぼ直角方
向に巻きかけ、このベルト状のカツタ１を骨２ａ
の表面に沿わせて周方向（矢印Ｒ）に動かす。こ
の場合のベルト状カツタ１の動きは主として図示
の矢印Ｆ，Ｇのごとく往復方向に駆動される。こ
のようにベルト状カツタ１を動かすと、骨と肉と
を引き剥がしたり、骨に巻き掛けたロープを扱い
たりすることなく、骨と肉との間に切れ目を入れ
るように作用する。このため、該ベルト状カツタ
１を上記の周方向の動きよりも小さい速度で、矢
印Ｂの如く骨の長手方向に滑らせてゆくと、比較
的小さい力で骨２ａと食肉３とを切り離すことが
できる。

そして、このベルト状カツタ１が関節４に差し
かかつたとき、該ベルト状カツタ１が幅Ｗを有し
ているので、骨２ａと骨２ｂと間に食い込んでし
まうことなく、矢印Ｄのごとく骨骼の包絡線に沿
つて脱骨作用を果たし、靭帯５を骨２ａ，２ｂに
付着させたままの状態で、骨２ａ，２ｂと食肉３
とを離断せしめる。

本発明の方法によれば、ベルト状のカツタ１が
骨２ａ，２ｂに案内されてその長手方向に移動し
得るので、複雑なフイードバツク機能を有する自
動制御装置を設けなくても容易に能率よく脱骨す
ることができる。

上記の方法は、骨付きの屠体を自動装置によつ
て脱骨する方法として優れたものであるが、この
方法を用いて自動的に脱骨を行なうには該方法の
準備段階として、前記のベルト状カツタ１を骨２
ａに巻き付けることを不可欠とする。また、骨骼
から食肉を分離した後、骨に巻き掛けたベルト状
カツタ１が容易に取り外せないと、その後の工程
に移行する際に能率を妨げる。

本発明は上記の事情に鑑みて為され、ベルト状
カツタを自動的に骨に巻き掛けて自動脱骨機に装
着したり、自動脱骨機から離脱させたりできる方
法及び、その装置を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するため、本発明の方法は、
ベルト状カツタを屠体の骨に巻き掛けて、その周
方向に沿つて往復駆動しつつ、該骨の長手方向に
滑らせて脱骨する方法において、上記のベルト状
カツタの両端にそれぞれフアスナ片を取り付け、
該ベルト状カツタをＵ字状に撓ませた状態でカツ
タホルダで支持し、一方、上記フアスナ片に対応
してこれを把持するフアスナ把持具を備えた１対
の交互往復駆動手段を設け、上記各１対のフアス
ナ片とフアスナ把持具とによつて囲まれる面を貫
くように骨付き屠体を位置せしめ、前記Ｕ字状に
保持したベルト状カツタで屠体の骨を取り囲み、
前記のカツタホルダを往復駆動装置に対して相対
的に接近せしめ、前記１対のフアスナ片をそれぞ
れフアスナ把持具で把持してベルト状カツタを骨
に巻き掛け、かつ、前記の方法による脱骨終了
後、前記カツタホルダを往復駆動装置に対して相
対的に接近させ、前記１対のフアスナ把持具の把
持力を解除せしめ、ベルト状カツタを離脱させて
骨に対する巻き掛けを解除することを特徴とす
る。

また、本発明の装置は、上記の方法を容易に実
施してその効果を充分に発揮せしめるため、ベル
ト状カツタの屠体の骨に巻き掛けて、その周方向
に沿つて往復駆動しつつ、該骨の長手方向に滑ら
せる構造の自動脱骨機において、上記ベルト状カ
ツタの両端に取り付けた１対のフアスナ片と、該
ベルト状カツタをＵ字状に撓ませて支承するカツ
タホルダと、前記１対のフアスナ片に対応する１
対のフアスナ把持具をそれぞれ取り付けた１対の
往復駆動手段と、前記のカツタホルダと往復駆動
手段とを相対的に接近・離間せしめる手段と、前
記のカツタホルダ及び往復駆動手段を骨の長手方
向に移動させる倣い駆動手段とを設けたことを特
徴とする。

次に、本発明方法を実施するために構成した本
発明装置の１実施例を第２図について説明する。

１は前述のベルト状カツタで、その両端にそれ
ぞれ１対のフアスナ片６ａを取り付けてある。

このフアスナ片に対応するフアスナ把持具６ｂ
を１対構成し、往復駆動手段Ｋに装着してある。

上記の往復駆動手段Ｋは２本のエアシリンダ７
を有しており、自動制御手段によつて作動制御さ
れるバルブ手段（共に図示せず）により交互に伸
長、収縮作動せしめられる。上記２本のエアシリ
ンダ７にそれぞれ設けられたピストンロツドの先
端に前記のフアスナ把持具６ｂを取り付けてあ
る。

上記の往復駆動手段Ｋに対向せしめてカツタホ
ルダＬを設ける。このカツタホルダＬはベルト状
カツタ１をＵ字状に撓ませ、Ｕ字の開口部に当た
る側を骨２ａに向けて保持するように構成してあ
る。この保持は固定的でなく、ベルト状カツタを
容易に引き抜いたり挿入したりできるようにして
ある。第３図は上記カツタホルダＬを模式化して
描いた説明図であつて、Ｕ字状の凹部L^- ₁を設け
ると共に、この凹部L^- ₁の凹面に、ベルト状カツ
タ１に嵌合するＵ字状の溝L^- ₂を設けてある。

ベルト状カツタ１がこのＵ字状溝L^- ₂内に挿入
されると該カツタ１のバネ弾性によつて保持され
る。従つて、該カツタ１をカツタホルダＬに収納
して搬送することもでき、また比較的小さい力で
カツタ１をＵ字状溝L^- ₂から抜き出すこともでき
る。

Ｍは移動ベースで、前記の往復駆動手段Ｋおよ
びカツタホルダＬを搭載して矢印Ｎ，N′のごと
く屠体の骨２ａ，２ｂにほぼ沿つて移動するよう
に、倣い手段及び駆動手段（共に図示せず）を備
えている。

前記のカツタホルダＬは移動ベースＭに対して
矢印Ｑ―Q′方向の摺動可能なように支承され、
着脱シリンダ８によつて矢印Ｑ―Q′方向に、即
ち往復駆動手段Ｋに対して接近・離間する方向に
駆動される。

上記のように構成したカツタベルト着脱装置を
用いてベルト状カツタ１を屠体の骨に巻き掛けた
り、骨から取り外したりする方法を次に述べる。

ベルト状カツタ１を図示の如くＵ字状に撓ませ
た状態でカツタホルダＬで支承する。

本実施例においては、被加工用の屠体Ｓとして
食鶏の骨付き腿肉を用いる。この場合、骨２ａは
脛骨に、骨２ｂは大腿骨に、それぞれ該当する。

上記骨付き腿肉のくるぶし部Ｊと、大腿骨２ｂ
の断端部Ｔとを把持し、くるぶし部Ｊ付近に周方
向の切れ目９を入れると共に、骨２ａ，２ｂに沿
つた切り割き１０を設ける。斜線を付して示した
１０ａは切り割き１０の開口部である。

第２図に示した状態においては、１対のフアス
ナ片６ａと１対のフアスナ把持具６ｂとが、垂直
な長方形klmnの頂点をなすように位置し、骨付
き腿肉のくるぶしＪの付近が上記長方形の中央付
近を貫いて水平に（長方形klmnの存在する平面
に対して垂直に）位置している。

着脱シリンダ８を伸長させてカツタホルダＬを
矢印Ｑ方向に移動させると、Ｕ字状に保持したベ
ルト状カツタ１が骨２ａを取り囲む。カツタホル
ダＬを更に矢印Ｑ方向に前進させて、１対のフア
スナ片６ａをそれぞれ１対のフアスナ把持具６ｂ
に係合させて把持せしめると、ベルト状カツタ１
が骨２ａに巻き掛けられる。カツタホルダＬは矢
印Q′方向に後退させておく。１対のエアシリン
ダ７を交互に伸縮させて、骨２ａに巻き掛けたベ
ルト状カツタ１を骨２ａの周方向に往復駆動しつ
つ、移動ベースを矢印Ｎ，N′の如く骨２ａ，２
ｂに沿わせて大腿の付根方向へ移動せしめると、
該ベルト状カツタ１は脱骨作用を行う。

ベルト状カツタ１が大腿骨２ｂの断端部Ｔに達
して脱骨を終えると、食肉３は落下するが、骨骼
はベルト状カツタ１を巻き掛けられているので、
その侭では次の工程への搬送が容易でない。

そこで、フアスナ把持具６ｂの把持力を解除す
ると共に着脱シリンダ８を伸縮させ、カツタホル
ダＬを矢印Ｑ，Q′方向に前後進させてベルト状
カツタ１を受け取らせる。

以上詳述したように、本発明のカツタホルダ着
脱方法によれば、ベルト状のカツタを自動的に屠
体の骨に巻き掛けて自動脱骨機に装着したり、巻
き掛けたベルト状のカツタを自動脱骨機から取り
外したりすることができる。

また、本発明のカツタベルト着脱装置によれ
ば、上記の方法を容易に実施してその効果を充分
に発揮せしめることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はベルト状カツタを用いた脱骨方法の説
明図、第２図は本発明の脱骨用カツタベルト着脱
装置の１実施例の斜視図である。第３図はカツタ
ホルダを模式的に描いた説明図である。１…ベルト状カツタ、２ａ，２ｂ…骨、３…食
肉、４…関節、５…靭帯、６ａ…フアスナ片、６
ｂ…フアスナ把持具、７…エアシリンダ、８…着
脱シリンダ、９…周方向の切れ目、１０…骨に沿
つた切り割き。

Claims

【特許請求の範囲】１ベルト状カツタを屠体の骨に巻き掛けて、そ
の周方向に沿つて往復駆動しつつ、該骨の長手方
向に滑らせて脱骨する方法において、上記のベル
ト状カツタの両端にそれぞれフアスナ片を取り付
け、該ベルト状カツタをＵ字状に撓ませた状態で
カツタホルダで支持し、一方、上記フアスナ片に
対応してこれを把持するフアスナ把持具を備えた
１対の交互往復駆動手段を設け、上記各１対のフ
アスナ片とフアスナ把持具とによつて囲まれる面
を貫くように骨付き屠体を位置せしめ、前記Ｕ字
状に保持したベルト状カツタで屠体の骨を取り囲
み、前記のベルト状カツタを往復駆動装置に対し
て相対的に接近せしめ、前記１対のフアスナ片を
それぞれフアスナ把持具で把持してベルト状カツ
タを骨に巻き掛け、かつ、前記の方法による脱骨
終了後、前記カツタホルダを往復駆動装置に対し
て相対的に接近させ、前記１対のフアスナ把持具
の把持力を解除せしめ、ベルト状カツタを離脱さ
せて骨に対する巻き掛けを解除することを特徴と
する、脱骨用ベルト状カツタの脱着方法。２ベルト状カツタを屠体の骨に巻き掛けて、そ
の周方向に沿つて往復駆動しつつ、該骨の長手方
向に滑らせる構造の自動脱骨機において、上記ベ
ルト状カツタの両側に取り付けた１対のフアスナ
片と、該ベルト状カツタをＵ字状に撓ませて支承
するカツタホルダと、前記１対のフアスナ片に対
応する１対のフアスナ把持具をそれぞれ取り付け
た１対の往復駆動手段と、前記のカツタホルダと
往復駆動手段とを相対的に接近・離間せしめる手
段と、前記のカツタホルダ及び往復駆動手段を骨
の長手方向に移動させる倣い駆動手段とを設けた
ことを特徴とする脱骨用ベルト状カツタの脱骨装
置。