JPS6126526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンクリート建造物の屋上床部の断
熱床接続装置に関するものである。

コンクリート建造物の屋上床部に敷設する断熱
用床パネルは、床面積に応じて複数個の断熱パネ
ルを、コンクリートスラブに防水層を張りモルタ
ル加工した上に並べて使用される。しかしコンク
リートスラブあるいはモルタル加工面に凹凸があ
るとモルタルに載置した個々の断熱床パネルに高
低を生じかつ個々の断熱床パネルの相互関係位置
がずれて断熱床パネル上を歩いたときつまづいた
り、永年使用すると断熱床パネルの配列がずれて
一方に片寄る欠点がある。

この考案の目的は、前記の欠点を無くしたもの
であつて、コンクリート建造物の屋上の断熱床パ
ネルの互いに対向する接合面に側面から見て開口
側が幅狭く奥側が幅広く形成されたコ字形溝を形
成し、天板の両側を折り曲げて立上り板を形成す
るとともに、この両側の立上り板の底板部分をそ
れぞれ内側に折り曲げて底板を形成し、天板に左
右に並べた４枚の断熱床パネルの側面に介在する
介在片を設けた接続具を平面から見て上下左右に
並べた４枚の断熱床パネルのコ字形溝に接続具を
挿入し介在片を左右に並べた４枚の断熱床パネル
の間に介在させて断熱床パネルの表面を上下方向
に傾かせることなく平らに保持しかつそれらの断
熱床パネルが前後および左右にずれることのない
断熱床パネル構造を提供するにある。

本考案のその他の目的、構成、作用および効果
を実施例の図面について説明する。１，２，３，
４は、平面から見て上下左右にそれぞれ並べて配
列した４枚の断熱床パネルであつて、上下に対向
する断熱床パネル１と２、３と４のそれぞれの対
向する側面１ａと２ａ、３ａと４ａに開口側が幅
狭く奥行側が幅広く形成されたコ字形溝５をそれ
ぞれ開口部を向い合わせて形成する。６はステン
レス鋼板よりなる一つの接続具であつて、この接
続具には天板７、天板７の両側に屈曲して連設し
た立上り板８，９および立上り板８，９の底辺部
分を各内側にレ字形に斜めに折り曲げた底板１
０，１１を形成してある。１２は天板７にコ字形
にあけた切抜孔であつて、その切抜板を第４，
５，６図に示すように折線１３より直角に立ち上
がらせて接続具の長手方向と直角方向に介在片１
４を設ける。

第２図に示すように、断熱床パネル１，２，
３，４を平面から見て上下左右に配列し、先ず断
熱床パネル１と２の対向面に形成したコ字形溝５
と５に接続具６の天板７、両側の立上り板８，９
および底板１０，１１をそれぞれはめ込み、介在
片１３を断熱床パネル１と２の第１図右側小口面
に対応させる。次に断熱床パネル３と４を第１図
右方より左方に移動して各断熱床パネル３と４の
コ字形溝５と５を接続具６の天板７、両側の立上
り板８，９および底板１０，１１にそれぞれはめ
込み、断熱床パネル３と４の第１図左側の小口面
を介在片１４に対応させる。そして断熱床パネル
１と２、３と４の間および断熱床パネル１と２、
１と３、２と３、２と４、との間に目地溝１７を
それぞれ形成する。

１５は各断熱床パネル１，２，３，４にコ字形
溝５の斜上方に位置して軸方向を同じくして水平
方向に向けてあけた口字形孔、１６はステンレス
鋼板を下端に開口部１７を存して側面から見て形
に折り曲げた他の接続具であり、前記接続具６の
天板７に設けた介在片１４と同様に、他の接続具
１６の天板１８にコ字形切抜孔１９をあけ、その
切抜板を第７図に示すように折線２０より直角に
立上がらせて他の接続具１６の長手方向と直角方
向に介在片２１を設ける。このように構成した他
の接続具１６を断熱床パネル１と３、２と４にあ
けた前記口字形孔１５にそれぞれ橋架挿通して、
介在片２１をそれぞれ断熱床パネル１と３、２と
４の間に形成した目地溝１７の間に介在させる。

前記したところは、断熱床パネルの単位組立構
造である４枚の断熱床パネルの結合構造である
が、この単位構造の断熱床パネルを基礎として平
面から見てその上下左右に同じような並べ方で同
じ構造の断熱床パネルを整列して並べて接続具６
と１６とにて連結するものである。

２２はコンクリート建造物のコンクリートスラ
ブ、２３はコンクリートスラブ２２の上に施した
防水層、２４は防水層２２の上に形成したモルタ
ル層で屋上床部全面に敷設したものである。断熱
床パネル１，２，３，４の下面にそれぞれ空間部
２６を存して台脚２５を一体に形成しこれらの台
脚をモルタル層２４に載置する。

第８図は前記した断熱床パネルの他の実施例を
示すものであつて、断熱床パネル１Ａと２Ａの対
向する接合面にそれぞれ一つの接続具６を挿通し
たコ字形溝５Ａを形成し、コ字形溝５の内側寄り
にこれと並べて他の接続具１６を挿通した口字形
孔１５Ａを貫通して設けた場合を示す。

本考案は前記したように、断熱床パネルの対向
する接合面にそれぞれ開口側が幅狭く奥側が幅広
く形成されたコ字形溝を形成し、この並べられた
断熱床パネルのコ字形溝に天板の両側を折り曲げ
て立上り板を形成するとともにその両側の立上り
板の底板部をそれぞれ内側にレ字形に折り曲げた
底板を形成した接続具を挿通し連結し、天板に突
設した介在片を相隣れる断熱床パネルの目地溝の
間に介挿させたことにより、長四角形等に成形し
た断熱床パネル間の前後、左右および上下の自由
移動を無くし、また接続具の自由移動をなくして
断熱床パネル間を常に規制された相互関係位置を
保持することができるとともに、他の接続具を相
隣れる並べられた断熱床パネルにあけた口字形孔
１５に連結的に挿通し他の接続具の介在片を並べ
られた断熱床パネル間の目地溝に介在させたこと
により、相隣れる並べられた断熱床パネル相互間
に高低の差を生ぜず断熱床パネルが個々に自由移
動せずまた他の接続具も移動することがなく断熱
床敷設面を常に平坦に保持することができて耐久
力大であり、断熱床パネルの敷設が簡単迅速にで
きる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す。第１図は敷設さ
れた４枚単位の断熱床パネルの平面図、第２図は
同上一部の縦断側面図、第３図は一つの接続具の
側面図、第４図は同上正面図、第５図は同上平面
図、第６図は同上斜視図、第７図は他の接続具の
斜視図、第８図はコンクリート床パネルの他の実
施例の縦断側面図である。 １，２，３，４……断熱床パネル、５……コ字
形溝、６……一つの接続具、７……天板、８，９
……立上り板、１０，１１……底板、１４……介
在片、１５……口字形孔、１６……他の接続具、
１７……目地溝、１８……天板、２１……介在
片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 側面に開口側が幅狭く奥行側が幅広く形成さ
   れたコ字形溝を形成した複数の断熱床パネル
   と、天板と天板の両側に屈曲して連設した立上
   り板および両立上り板の底辺を内側にレ字形に
   折り曲げた底板、天板に突設した介在片とを形
   成した一つの接続具とからなり、２枚の一つの
   側に相隣れる断熱床パネルの相対向する側面の
   コ字形溝に一つの接続具を貫通してはめ込み一
   つの接続具の天板の介在片を２枚の他の側に相
   隣れるコンクリート床パネルの相対向する側面
   にて形成された目地溝に介在させたことを特徴
   とするコンクリート建造物の断熱床パネル接続
   装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項の構造におい
   て、複数の断熱床パネルにコ字形溝と並べてあ
   けた口字形孔に側面から見て〓形に折り曲げそ
   の天板に介在片を突設した他の接続具を貫通し
   てはめ込み他の接続具の天板の介在片を２枚の
   他の側に相隣れる断熱床パネルの相対向する側
   面にて形成された目地溝に介在させたことを特
   徴とするコンクリート建造物の断熱床パネル接
   続装置。