JPS6125776Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は歯科技工用ハンドピースのチヤツク部
に挿着された作動軸に関し、特に前記作動軸をチ
ヤツク部に挿着された切削バー保持軸とこの切削
バー保持軸に着脱自在に保持された切削バーとか
ら構成した歯科技工用ハンドピースの作動軸の改
良に係るものである。

一般に歯科技工用ハンドピースの切削バーは、
第５図に示す如くハンドピース本体１のチヤツク
部３に切削バー５の軸部８を直接挿着することに
より取付けられている。しかしながら係る切削バ
ーの取付け手段は、切削バーの着脱操作が困難か
つ迅速になされていないため特に切削バーの交換
が頻繁に行なわれる歯科技工用の分野でその改善
が望まれていた。また切削バーの切削部８ａが摩
耗して使用不可能となつた場合、第５図に示した
切削バーの取付け手段では切削バーの全体を廃棄
しなければならない。

このような実情に鑑み、最近第６図に示す如く
切削バー５の軸部８をハンドピース本体１のチヤ
ツク部３に直接挿着しないでチヤツク部３に切削
バー保持軸４の軸部６を挿着し、この切削バー保
持軸４の保持部Ｈに切削バー５の軸部８を着脱自
在に保持したものが提供されている。係る切削バ
ーの取付け手段によれば、切削バーの切削部８ｂ
が摩耗し使用下可能になつた場合でも切削バーの
みを交換すれば足り切削バー保持軸を含む作動軸
全体を交換する必要がない。しかしながら第６図
に示した切削バーの取付け手段では、切削バーの
着脱操作性及びハンドピース自体の使用操作性に
難点がある。すなわち切削バーの着脱操作におい
て切削バーの軸部を切削バー保持軸４の保持部Ｈ
に挿着しさらに締付用メネジＣで締付ける必要が
あり決して切削バーの着脱操作が容易とかいえな
い。またハンドピース自体の使用操作性に関して
は、切削バーを保持する切削バー保持軸の保持部
Ｈの存在によりハンドピース本体１の外筒Ｔの先
端部から切削バーの切削部８ｂまでの距離が長く
なり使用操作性に難点があつた。

本考案は以上の実情に鑑み、歯科技工用ハンド
ピースの作動軸に関し、特に前記作動軸をチヤツ
ク部に挿着された切削バー保持軸とこの切削バー
保持軸に着脱自在に保持された切削バーとから構
成されたタイプの改良に係り、その改良目的は、
切削バーの着脱操作が極めて簡単であり、しかも
ハンドピース本体の外筒の先端部から切削バーの
切削部までの距離を可能な限り短くして使用した
際の操作性を向上させた歯科技工用ハンドピース
の作動軸を提供するものである。

以下図面に基いて本考案に係る歯科技工用ハン
ドピースの作動軸について説明する。

第１図は本考案の基本となる実施例を示す一部
縦断正面図であり、第２図から第４図は本考案の
他の実施例を示した一部縦断正面図である。

第１図乃至第３図において、図中１はハンドピ
ース本体の先端部を示しており、このハンドピー
ス本体１の先端部内には作動軸２を挿着するため
のチヤツク部３が設けられている。前記チヤツク
部３に挿着された前記作動軸２は、前記チヤツク
部３に挿着される切削バー保持軸４とこの切削バ
ー保持軸４に着脱自在に保持される切削バー５と
から構成されている。前記切削バー保持軸４は、
前記チヤツク部３に挿着される軸部６と切削バー
５の軸部８を着脱自在に嵌挿保持する円筒状保持
部７とから形成されている。前記円筒状保持部７
の底部側内壁には前記切削バー５の軸部８ａが挾
持されるテーパ状の挾持部９が形成されている。

尚符号８ｂは切削バー５の先端部に形成された
切削部である。

第２図において符号１０は前記円筒状保持部７
の側内壁面に装着されたウレタンゴム等の弾性材
より成る締付部材を示している。この締付部材１
０により円筒状保持部７内に嵌挿される切削バー
５の軸部８は強く締付けられる。

第３図及び第４図において符号１１は、前記円
筒状保持部７の内周壁に形成されたメネジであ
る。該メネジ１１は円筒状保持部７の回転方向と
は逆方向に進むようにネジが切られている。従つ
て、円筒状保持部７内に嵌挿される切削バー５の
軸部８は、円筒状保持部７の回転動作に伴いメネ
ジ１１によつて円筒状保持部７の奥方向に進入す
る作用が働き、切削バー５の軸部８はより確実に
保持される。第４図において符号１２は前記メネ
ジの谷部に密着されたシリコン等の弾性材より成
る充填物である。この充填物１２はブツシユと同
様な機能をする。

本考案に係る歯科技工用ハンドピースの作動軸
は以上のように構成されており、切削バー５を切
削バー保持軸４に装着するに際しては、切削バー
５の軸端部８ａを円筒状保持部７の底部側内壁に
形成されたテーパ状の挾持部９によつて挾持され
る位置まで深く挿入するだけで足り、これにより
切削バー５は切削バー保持軸４に確実に保持され
る。また切削バー５を切削バー保持軸４から取り
外すに際しては、切削バーの軸部８を円筒状保持
部７内から抜き取れば足りる。

従つて、本考案に係る歯科技工用ハンドピース
の作動軸は以下のような優れた効果を有する。

すなわち、切削バーを切削バー保持軸に装着す
るに際しては、単に切削バーの軸部を円筒状保持
部に嵌挿するだけで足り、これにより切削バーの
軸部はその軸端部が円筒状保持部の底部側内壁に
形成されたテーパ状の挾持部に挾持されることに
よつて円筒状保持部に確実に嵌挿保持される。ま
た切削バーの取り外しに際しては、単に切削バー
の軸部を円筒状保持部内から抜き取るだけで足り
る。このように切削バーの装着が極めて確実でな
ると共に切削バーの着脱操作が極めて容易であ
る。

またハンドピース本体の外筒の先端部から切削
バーの切削部までの距離を短く構成してあるため
使用に際しての操作性が向上される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の基本となる実施例を示す一部
縦断正面図、第２図から第４図は本考案の他の実
施例を示した一部縦断正面図、第５図及び第６図
は従来例を示した一部縦断面図である。 図中、１……ハンドピース本体、２……作動
軸、３……チヤツク部、４……切削バー保持軸、
５……切削バー、６……切削バー保持軸の軸部、
７……円筒状保持部、８……切削バー軸部、９…
…テーパ状の挾持部、１０……締付部材、１１…
…メネジ、１２……充填物。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ハンドピース本体のチヤツク部に挿着された
   作動軸において、前記作動軸はチヤツク部に挿
   着される切削バー保持軸とこの切削バー保持軸
   に着脱自在に保持される切削バーとから成り、
   前記切削バー保持軸はチヤツク部に挿着される
   軸部と切削バーの軸部を嵌挿保持する円筒状保
   持部とから成り、前記円筒状保持部の底部側内
   壁に前記切削バーの軸端部が挾持されるテーパ
   状の挾持部を形成したことを特徴とする歯科技
   工用ハンドピースの作動軸。 (2) 前記円筒状保持部の開口側内壁面に弾性材よ
   り成る締付部材を装着したことを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項に記載の歯科技工
   用ハンドピースの作動軸。 (3) 前記弾性材はウレタンゴムである実用新案登
   録請求の範囲第２項に記載の歯科技工用ハンド
   ピースの作動軸。 (4) 前記円筒状保持部の内周壁に該円筒状保持部
   の回転方向とは逆方向に進むメネジを形成した
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項に記載の歯科技工用ハンドピースの作動軸。 (5) 前記メネジの谷部に弾性材より成る充填物を
   密着したことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第４項に記載の歯科技工用ハンドピースの
   作動軸。 (6) 前記弾性材はシリコンゴムである実用新案登
   録請求の範囲第５項に記載の歯科技工用ハンド
   ピースの作動軸。