JP2660076B2 - メ ス - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、外科用ブレードを取外し自在に取付けるた
めのホルダーを有するシャンクを備えたメスに関し、前
記ホルダーは、シャンクに沿って軸線方向にねじ込ま
れ、ボールソケットを形成する、一端がシャンクと螺合
したりスリーブと、該ボールソケット内に受け入れられ
るべき、ブレードのボールと、スリーブをシャンクにね
じ込むことによって前記ボールと係合したりこのボール
から離れたりするようにソケット内でシャンクとボール
との間を軸線方向に延びるクランプロッドとを有する。

この種のメスはスイス国特許第490,072号に図示され
且つ記載されている。シャンクから突出し且つこのシャ
ンクと一体のロッドは、スリーブをシャンクにねじ込む
ことによってブレードのボールと係合でき且つこのボー
ルをその中に部分的に受け入れることのできる座をその
自由端に形成し、そのため、ボールはボールソケット内
にクランプされる。ボール及びボールソケットは自在接
手を形成し、これによってブレードをシャンクの種々の
角度に合わせて調節でき且つ所望の角度位置で係止する
ことができる。

多くの種類の外科手術は特定の接近の問題を有し、こ
れは特に口腔手術（歯肉手術、親知らずの抜歯など）、
関節手術、及び耳、鼻、及び咽喉における外科的関与に
関して言えることである。これらの場合には、一般的な
真っ直ぐなメスで接近するのは困難である。角度を付け
たメス、又は例えば歯肉手術で使用される逆向ナイフ
（reversed knives）を使用する必要がある。上述の種
類のメスは、任意の種類の種々の外科手術で特別の接近
を可能にするため、提案されてきた。

上述の従来技術のメスでは、ボール、及びかくしてブ
レードを、一方ではボールと他方ではロッドの座及びボ
ールソケットとの間の摩擦係合によって、所望の角度位
置に係止し、従って、ブレードの角度位置が変化しない
ように、又はメスの使用中ブレードが緩くならないよう
に、スリーブをシャンクにしっかりと締め付けることが
必要である。

本発明の目的は、ブレードがシャンクに所望の角度位
置で更にしっかりと固定された上述の種類のメスを提供
することである。これは、口腔外科の非常に重要な要求
であり、この種類の器具は決して緩んではならない。

前記目的のため、本発明のメスは請求の範囲第（１）
に記載の特徴を有する。

本発明を更に詳細に説明するため、本発明の実施例を
添付図面を参照して以下に説明する。

第１図は、本発明のメスの側面図であり、 第２図は、ブレード、及びボールと係合されるべき円
形の鋭い縁を形成する部材の拡大側面図であり、前記部
材は一部が軸線方向断面で示してあり、 第３図は、ブレードを設けていないメスのブレード端
の軸線方向部分拡大断面図であり、 第４図は、ブレードがシャンクに取付けられた、第３
図と同様の図である。

添付図面に示す外科用ブレードは、実際のブレード
（ナイフの刃）を形成する金属部分10を有し、この金属
部分にはプラスチック製の本体11が射出成形で形成さ
れ、前記プラスチック製の本体はネック12及びボール13
を形成する。メスのシャンク14には、ブレードの取付け
のため、スリーブ15が設けられ、このスリーブは、側方
開口17を通して外側から利用できる球形のボールソケッ
ト16を形成する。更に、このスリーブは開口17につなが
るスロット18を有する。スリーブをシャンクに螺合させ
るため、シャンクは、内ねじを有するボア20を備えた太
くなった端部19を有する。スリーブ15は、端部19の内ね
じと螺合する外ねじを有し、スリーブを回転させ、及び
かくしてシャンクに螺合させることによてボア内及びボ
ア外に軸線方向に移動させることができる。スリーブに
はクランプロッド21が受け入れられ、このロッドは、ボ
ール13のよりもかなり小さい直径を有する円形の鋭い縁
22をボールソケットに隣接した端に有する（第２図参
照）。クランプロッドの他端は、シャンクが形成する衝
合面23とボアの底で係合させることができる。

ブレードのボール13は、側方開口17を通してボールソ
ケット16内に挿入することができる。ボールは、所望の
回転位置又は角度位置に合わせてブレードを調節するた
め、ボールソケット内で自由に回転することができ、ネ
ック12はスロット18によって所定角度で受け入れられ、
また、このボールは衝合面23で支持されたクランプロッ
ドの円形の鋭い縁22がボールと係合して、ボールのプラ
スチック材料に食い込むようにスリーブ15をシャンクに
軸線方向にねじ込むことによって、ブレードとともに所
望の位置に係止させることができる。勿論、プラスチッ
ク材料（好ましくは炭素繊維強化プラスチック材料）の
硬度は、クランプロッドの縁が材料に食い込むことがで
きるように、通常は金属製のクランプロッドの硬度より
小さいように選択しなければならない。ブレード10を
「水平方向に」想定範囲の約2/3に亘って所望の位置及
び角度に迅速に係止することができる。ブレードを360
゜に亘って回転させることができるため、また全ての考
えられる位置においてブレードに適正な方向を与えるこ
とができるため、種類の異なる幾つかのメスを用意する
必要がなくなる。ブレードを係止した角度位置を僅かに
変更した場合、これを容易に行うことができる。クラン
プロッドの鋭い縁は、ボールに新たな位置に食い込む。
これには、クランプロッドがボールと中実の端で係合
し、ボールに凹みを形成する場合に生じることのある、
クランプロッドがボールを以前の位置に積極的に移動す
る危険がない。このような場合、クランプロッドは、以
前の位置に形成された凹みの底に当接し、これによって
ボールを以前の位置に僅かに回転させる傾向がある。

ブレードを所望の平面及び角度で無段階に調節できる
ため、多くの領域で切開を行うことができ、口腔及び身
体の他の腔内の置くに近づくことが行われる。本発明の
外科用ブレードは、その取付け、受分が射出成形で形成
されたプラスチック部分から成るため、非常に低コスト
で製造でき、そのためブレードは安価な使い捨て製品で
あり、及びかくして必要な場合に低コストで交換でき、
その使用位置に固定される。

好ましくは、プラスチック製の本体は滅菌することの
できるプラスチック材料から成り、シャンク、スリー
ブ、及びクランプロッドはステンレス鋼から成る。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外科用ブレード（10）を取外し自在に取付
   けるためのホルダーを持つシャンク（14）を有し、前記
   ホルダーは、シャンクに沿って軸線方向にねじ込まれ、
   ボールソケット（16）を形成する、一端がシャンクと螺
   合したスリーブ（15）と、ボールソケット内に受け入れ
   られるべきプラスチック材料製の、ブレードのボール
   （13）と、スリーブをシャンク上にねじ込むことによっ
   てボールと係合したりボールから離れたりするように、
   前記ソケット内でシャンクとボールとの間を軸線方向に
   延びるクランプロッドとを有するメスにおいて、クラン
   プロッドのボールと隣接した端が円形の鋭い縁（22）を
   形成し、この縁は、スリーブをねじ込んでクランプロッ
   ドを前記ボールと係合させるとき、金属から成るブレー
   ド（10）上に射出成形で適正に成形された前記ボールの
   プラスチック材料に前記縁が食い込むように、ボールと
   軸線方向に対向し、ボールを直径よりも実質的に小さい
   直径を有する、ことを特徴とするメス。
2. 【請求項２】スリーブ（15）がシャンクによって、形成
   されたボア（20）ねじ込まれている、ことを特徴とする
   請求項（１）に記載のメス。
3. 【請求項３】クランプロッド（21）が、スリーブ（15）
   及び前記ボア（20）によって別の部材として受け入れら
   れ、ボール（13）とシャンク（14）がボアの底に形成す
   る衝合面（23）との間に係合される、ことを特徴とする
   請求項（２）に記載のメス。